アンバサダーマーケティングのメリットは? 導入のポイントと成功事例を紹介

アンバサダーマーケティングは、ブランドのファンとともに行うプロモーション施策。SNSでの口コミやレビューなどユーザー視点の情報は重宝されており、今後の消費行動にも大きく影響を与える要素でしょう。

この記事では、アンバサダーマーケティングの概要や重要性、メリット・デメリット、成功のポイントなどを詳しく解説していきます。

アンバサダーマーケティングの概要

アンバサダーマーケティングとは

 

アンバサダマーケティングとは?

アンバサダーマーケティングとは、特定のブランドや商品・サービスの愛用者をアンバサダーとして任命し、彼らによる口コミやレビューなどの情報発信によってブランドのプロモーションを行うマーケティング方法のことです。

アンバサダーはブランドの理念や価値を理解し、その魅力を伝えていく役割を果たします。従来の広告手法と比較すると、アンバサダーマーケティングは消費者からの信頼を得やすく、購買意欲をより高める効果もあると言われています。

 

アンバサダーとは?

アンバサダー、インフルエンサー、アドボケイトの比較表

アンバサダー

特定の商品やサービス・ブランドの熱心なファンや支持者で、積極的に情報発信・PRする人のこと。ブランドとの強い関係性を持ち、プロモーション活動を長期的に行うのが特徴です。

※ハイブランド等のアンバサダーはモデルや著名人が任命され、ブランドの「顔」としての活動を期待されることが多く、通常のアンバサダーを起用する場合とは少し異なります。

インフルエンサー

X(Twitter)やInstagram、TikTokなどのSNSで一定のフォロワー数がいて影響力のある人ですが、必ずしもブランドのファンであるとは限りません企業から報酬をもらいながら、短期的な契約でプロモーション活動をするパターンが多いです。

アドボケイト

翻訳すると「支持者・擁護者」という意味で、ブランドの支持者として自ら積極的に情報発信をする人のこと。企業から報酬をもらうことなく、自分の意志で自由に情報発信をしていることが違いです。

 

アンバサダーマーケティングが重要な理由

ここでは、アンバサダーマーケティングが重要な理由について解説していきます。

 

消費者との関係性作り

近年はモノを購入する際、商品やサービスそのものの価値よりも、ブランドや企業の理念・コンセプトを重視して選ぶ傾向が高まっています。そのため企業にとって、ブランドに好意を持つ消費者は大切な存在であり、消費者と関係を深めてファン化していくことが重要です。

一度ブランドのファンになると長期にわたり商品やサービスを愛用してもらえることが多く、新製品も好意的に購入されることが多いでしょう。SNS上でファンが魅力を発信したり、ファン同士でコミュニティが形成されたりすれば、影響力もその分大きくなっていきます

今後企業がブランドのファンをさらに増やしていくためにも、アンバサダーを通じて商品やサービスの魅力を自然な形で広めていくのが適しています。

Z世代の約60%は好きなブランドを継続購入する傾向!
マイナビ マーケティング・広報ラボ「消費行動についてのアンケート」

マイナビ マーケティング・広報ラボ「消費行動についてのアンケート」より:18-22歳の学生/n=230件/2023年12月8日~2023年12月31日

 

マイナビのマーケティング広報ラボの調査によると、Z世代の中で好きなメーカー・ブランドに対して「継続的な購入」をすると答えた人は、約60%。過半数の人がリピート買いをする傾向があることがわかりました。「新商品のチェック」も半数近くがしており、好きなブランドへの信用や期待値は高いようです。

参考資料:リアルコミュニティを駆使したZ世代との共創プロモーション事例


 

口コミによる影響力の拡大

SNSの普及により、実際に商品やサービスを使った人の口コミやレビューが大きな影響力を持つようになりました。例えば何か特定の欲しいものがある場合、事前にその商品のレビューを読んでから購入を決める人は多いでしょう。

一般人からの実体験ベースの口コミには説得力があり、信頼性の高い情報源として購入のきっかけにつながりやすい傾向が出ています。消費者からの共感と信頼を得るためにも、アンバサダーによる口コミやレビューの需要はさらに高まっていくと考えられています。

 

アンバサダーマーケティングのメリット・デメリット 

アンバサダーマーケティングのメリット・デメリット 

ここからは、アンバサダーマーケティングのメリット・デメリットについて詳しく説明します。

アンバサダーマーケティングのメリット

・低コスト
・ユーザーの本音や意見を集めやすい
・潜在層にも広まりやすい

低コスト

アンバサダーマーケティングは、従来の一般的な広告手法と比較した際、あまりコストをかけずに実施できるのがメリットです。

アンバサダーは前提としてブランドのファンであるため、自ら積極的にブランドや製品の魅力をアピールしてくれます。また必ずしも報酬が発生するものではないので、低コストでブランディングができます

 

ユーザーの本音や意見を集めやすい

アンバサダーはブランドのファンであり、ユーザーでもあります。実際に商品を使っていることで、商品に関する基本的な情報やスペック、メリットもある程度把握しているのが強みです。また「この機能は使いづらい」、「あの機能があれば、さらによくなりそう!」など、ユーザー視点での率直な意見やアイディアを持っているというメリットもあります。

ユーザーからの本音や意見が集まることで、企業は商品の改良につなげたり、最新のトレンド把握や新製品の企画など、あらゆる方面で情報活用ができるでしょう。

 

潜在層にも広まりやすい

アンバサダーは実体験をベースにしていることからも、ライフスタイルに合わせて商品やサービスの魅力を伝えることができ、自然な形で広まりやすいのもメリットです。

またSNSは共通の趣味趣向でつながることが多いので、アンバサダーのSNSには似たような興味・関心を持っているフォロワーが集まっている可能性が高いでしょう。アンバサダーがブランドや商品に関する投稿をすれば、そういった潜在層にも効果的にアプローチでき、認知拡大につなげることができます

Instagramの情報は信用度が高い傾向!

マイナビのマーケティング・広報ラボが行った調査によると、新社会人はInstagramの情報を1番信用していることがわかりました【※X(Twitter)、Instagram、YouTubeと比較した際】。特に美容と飲食店のジャンルは信用性が高く、インフルエンサーか一般人かどうかに関わらず、投稿を見ているようです。

参考資料:SNS上での情報収集と広告に対する感じ方~新社会人編~

アンバサダーマーケティングのデメリット

・アンバサダーの選定
・継続的なサポートが必要
・SNS上での炎上リスク

アンバサダーの選定

アンバサダーを選ぶことが重要なポイントですが、選定する手間や難しさがあります。アンバサダーにはブランドの価値観やビジョンを理解した上で活動することが求められますが、適任者の条件や基準は明確にはわからず、実際に活動をしてもらわないと把握できないことも多いでしょう。

選定の難しさをふまえた上で、イベントを開催してユーザーと直接会う機会を設けたり、SNSで気軽に交流できる場を設けてみたりと、アンバサダー探しの場を作って適任者を探すのも一つの方法です。

 

継続的なサポートが必要

アンバサダーとして活動する中で、時にはブランドへの熱意が冷めてしまうなど、活動への意欲が下がることもあるでしょう。彼らのモチベーションを維持するには、継続的なサポートも欠かせません

例えば商品開発の裏側を限定公開したり、アンバサダーから出たアイディアを新商品に反映させたりするのも効果的。ブランドのファンとして喜べるような“特別感のある取り組み”ができると、彼らの熱意も高まるでしょう。

 

SNSでの炎上リスク

アンバサダーが個人的な理由でSNSなどで炎上した場合、ブランドにその影響が及ぶ可能性も。SNSの炎上は飛び火しやすく、批判の矛先が変わり思わぬ事態に巻き込まれるリスクがあります。

アンバサダーのSNS
での発言やプライベートでの行動が問題視された場合、これまでの言動もすべてチェックされ、批判の的になることもよくあります。ブランドのイメージが損なわれるリスクにも注意しておきましょう。

 

アンバサダーマーケティングの手法と流れ

ここからはアンバサダーマーケティングの進め方を具体的にチェックしていきましょう。


アンバサダーマーケティングの手法と流れ

1.目標を設定

マーケティング活動を通じて達成したい目標を設定しましょう。具体的にはSNSのエンゲージメント数やフォロワー数など、何を一番の数字目標にするかを考えてください。目標を明確にすることで、マーケティング活動の方向性も定まります。

2.ターゲット設定

続いてはターゲット設定へ。既存のターゲット層をさらに増やしたいのか、新規層にアプローチしたいのかによっても、選ぶべきアンバサダーは当然変わってきます。これらの要素を明確にすることで、アンバサダーに求める要素も見えてきます。

3.アンバサダーの選定基準やガイドラインを作る

アンバサダーに期待する役割や守るべき行動基準を設定しましょう。一般的な役割は、製品のレビューやイベントへの参加、情報発信などがあげられます。ターゲット設定をもとに選定基準も決めます。またアンバサダーの投稿内容もブランディングの一部になるので、避けてほしい内容・表現などもガイドラインでまとめておくと共有がスムーズです。

4.アンバサダーを探す

アンバサダーを見つけるためには、徹底的なリサーチが必要です。ブログやSNSなどで商品やサービスについて肯定・好意的な投稿をしている人を調べてみたり、ファンを集めたイベントなどを開催して探すのがよくある方法です。SNSで直接募集してみるのも有効です。 

5.プログラムの運用を開始

プログラムの運用前に、ブランドの理念やメッセージをアンバサダーに共有しましょう定期的なミーティングやコミュニケーションの場を設定し、コンセプトにズレがないか確認するのもおすすめです。情報の共有や進捗確認なども行います。

6.結果の評価と次のステップ

アンバサダーマーケティングでは、企画の運用後にアンバサダー1人1人の成果を確認することが大切です。SNSのセッション数やエンゲージメント率などを確認し、改善案を考えていくことが多いです。アンバサダー自身の個人的な目標も考慮し、定期的にサポートしていきましょう。

 

アンバサダーマーケティング成功のためのポイント

アンバサダーマーケティング成功のためのポイント

ここでは実際に、アンバサダーマーケティングを成功させるための3つの重要なポイントについて詳しく説明します。

 

アンバサダーの選定

まずは適切なアンバサダーを見つけることが不可欠です。SNSのフォロワー数だけでなく、投稿の頻度やフォロワーとのメッセージ内容、エンゲージメント率などもチェックするといいでしょう

探す手間や負担を少しでも楽にするためにはアンバサダー募集のキャンペーンを実施するのも、一つの手です。また何かしらアンバサダーの経験をしたことがある人は活動に対して事前に理解があるため、運用がスムーズにできるメリットもあるでしょう。

アンバサダー選定の際には、資格や専門知識、ターゲットとの親和性についても考慮しますが、やはり一番はブランドのファンであることが効果を高める要素です。

 

アンバサダーのモチベーションを高める

アンバサダーがブランドに対して高い熱量を持っていることも成功の鍵となります。企業は彼らに対して定期的な情報提供はもちろん、ブランドの最新情報や裏側も共有することでモチベーションを維持・高めることが重要です。

例えば新製品の先行体験や限定イベントへの招待など、“特別なメリット”を作ります。また彼らの意見を積極的に商品に取り入れることで、一緒にブランドを作っている!と実感を生むこともできるでしょう。自分の意見やこだわりが反映された商品はプロモーション活動もより積極的になるはずです。

 

コミュニティ形成

アンバサダー同士のコミュニケーションを促進し、コミュニティ作りをしていくのも大切です。コミュニティ内で情報・意見交換をおこなうことで、お互いに刺激を受けたり相乗効果も発揮できるでしょう。ファンはファン同士で集まることで、ブランドへの愛を深めることができます

また表彰制度を取り入れて、優れた活動をおこなったアンバサダーを表彰し、評価や感謝を伝えるのも効果的。全員のモチベーション向上にもつながります。どんな投稿が反響がいいのか、クリエイティブの作成ポイントなども共有できれば次の企画の際にも活かせますし、投稿もより活発になります

大学生が新商品をチェックするSNSは?

「情報収集についてのアンケート」

マイナビ マーケティング・広報ラボ「情報収集についてのアンケート」より:18-20歳の学生/n=160件/2023年11月22日~2023年12月31日

 

マイナビのマーケティング・広報ラボが行った調査によると、大学生の約半数はX(Twitter)やInstagram経由で、新商品や商品レビューをチェックしていることがわかります。商品レビューはYouTubeの割合も高く、X(Twitter)やInstagramで気になった商品を見つけ、動画で詳細を見ながら吟味しているのかもしれません。

参考資料:SNS上での情報収集と広告に対する感じ方~新大学生編~

 

アンバサダーマーケティングの注意点

「質」の分析が重要

アンバサダーに対して「数」より「質」を重視しましょう。SNSのフォロワー数や「いいね!」の数は一定の影響力を表していますが、最も重視すべき要素はエンゲージメント率です。

例えば、フォロワー数が10万人のインフルエンサーが50人のユーザーから反応を得たとします。この場合のエンゲージメント率はわずか0.05%です。一方、フォロワー数が1万人のインフルエンサーが50人のユーザーから反応を得たとすると、そのエンゲージメント率は0.5%になります。フォロワー数が多くてもエンゲージメント率が低ければ影響力は限定的で、狙ったターゲット層にアプローチできているかは不明です

エンゲージメント率からは、アンバサダーから派生したフォロワーがどれだけポジティブな影響を与えるか、そこからさらにどのように波及していくかもおおまかに把握しておきましょう。フォロワーがどのような層に影響を与えているのかもポイントで、購買行動や興味関心についても分析が必要です。このように「質」を見ていくことが成功の鍵となります。

 

アンバサダーマーケティングの事例

では、実際に企業がアンバサダーとともにどのようにブランディング活動をしているのかを見ていきましょう。

「とりぐら」

とりぐらInstagram

出典元:とりぐら公式Instagram

マイナビが運営する「とりぐら」は明日からできる大人かわいい一人暮らしのハンドブックをコンセプトに、誰でも気軽に取り入れられる暮らしのアイディアを発信しています。

アンバサダーは「とりぐら」の世界観のファンであり、一人暮らしのインテリアを楽しむ人が活動中。アンバサダーとの交流もしており、「とりぐら」の投稿内容や企画参加しやすい投稿テーマなどについてアンケートで意見を聞くことも。

これまでアンバサダー企画として「上半期買ってよかったもの」、「水回り収納」、「便利なキッチンアイテム」などをテーマに投稿募集し、“実用性があるのにかわいい・オシャレ”なアイテムが見つかる点で人気を集めています

 

「とりぐら」のInstagram施策はこちら

 

「ワークマン」

「ワークマン」公式アンバサダー出典元:ワークマン公式サイト

作業服・関連用品の専門店「ワークマン」のアンバサダーは、同社の製品が好きなのはもちろん、専門分野に精通した人や趣味を極めている人など、個性的な人々が講師欽定されているのが特徴。ワークマンの公式サイトでも紹介されており、キャンプブロガーやモーターサイクルジャーナリスト、アウトドアライター、農業女子、釣りインフルエンサーなど多彩なメンバーです。

公式アンバサダーの動画投稿では、テントやレインジャケットなど同社のさまざまな商品を取り上げており、各分野のユーザー目線から情報発信。商品の機能性やメリットはもちろん、実際に使いながら得たノウハウやこだわりの使い方を紹介する動画が人気を集めています

またアンバサダーと一緒に商品開発も手がけ、数々のヒット商品も生み出されました。ライフスタイルや趣味に合わせた商品の使いこなしを見せることで、注目されています


マイナビのSNS支援サービス


SNSマーケティング運用支援施策

マイナビではSNSマーケティングの戦略・運用・広告配信・レポートまで、一気通貫して支援が可能。ユーザーのインサイト分析をもとにしたコンテンツマーケティングを強みとしています。

 

メディアの運営を活かしたアンバサダーの選定や、著名人・インフルエンサーアサインもサポートしますので、お気軽にご相談ください。

施策の詳細はこちら

まとめ

アンバサダーマーケティング成功のポイントは、ブランドのファンであるアンバサダーを見つけコミュニケーションを取りながらコツコツと関係性を作っていくことです。ブランドの魅力が自然な形で広まっていけば新しいファンも増え、ブランディングやコミュニティへと発展していくでしょう。

 

X(Twitter)広告の出し方は? 種類と選び方、設定方法まで詳しく紹介

X(Twitter)は世界中の人とつながり、気軽にコミュニケーションをとることのできる人気のSNSです。他のSNSと比べて、リアルタイムで情報が飛び交い拡散力も高いため、X(Twitterを活用した広告運用を行う企業も多く存在します。

この記事では、X(Twitter)を活用した広告の配信方法やメリット、選び方、成功させるためのポイント、注意点など詳しく紹介します。

X(Twitter)広告のメリット


X(Twitter)広告のメリット

まずはX(Twitter)広告には、どのようなメリットや特性があるのかを見ていきましょう。

低コストで始められる

X(Twitter)広告のメリットの一つは、広告費用を設定できること。広告は基本的に、媒体ごとに広告運用の最低出稿金額が設定されています。しかし、X広告には最低出稿金額がなく、少額から運用可能。予算をかけずに始めやすく、費用の調整もしやすいのが利点です

 

拡散力が高い

X(Twitter)は、日本での国内ユーザー数も多く、20~50代まで幅広い年代が利用しています。今起きていることがリアルタイムで話題になりやすく、情報の検索や発信などアクティブなユーザーが集まっています

また、いいねやリポストなどの独自機能により、ユーザー間で投稿の拡散がされやすい傾向も。このような特徴から拡散力が高く、多くの人に即時に情報を広めることができます

 

若年層に効果的

幅広い年代から支持されているX(Twitter)ですが、特に若年層の利用者が多い傾向です。総務省のデータによると10〜30代の半数以上がX(Twitter)を利用しており、なかでも20代のX(Twitter)利用率は78.8%と高くなっています。
※出典:総務省「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書」

また他のSNSと比較すると、広告配信では性別や地域、キーワードなどターゲットの項目を細かく設定できるため、狙った層にアプローチしやすいのがメリットです。

若年層はX(Twitter)をフル活用!

マイナビ マーケティング・広報ラボ「情報収集に関するアンケート」2023年12月4日~12月18日
出典:マイナビ マーケティング・広報ラボ「情報収集に関するアンケート」、22歳~25歳/n=489件/2023年12月4日~12月18日

マイナビのマーケティング・広報ラボで行った調査でも、若年層がX(Twitter)をよく利用しており、幅広く情報収集していることがわかりました。そのほか一般人の投稿でよく見ているジャンルや、SNSの広告に関する本音など、詳細の調査結果をまとめています。

参考資料:SNS上での情報収集と広告に対する感じ方~新社会人編~

X(Twitter)広告の主な種類

X(Twitter)広告の主な種類

X(Twitter)には、画像や動画など広告のフォーマットがいくつかあるので、チェックしましょう。

 

プロモ広告(旧プロモツイート)

プロモ広告とはXのタイムライン上に表示され、最もよく使われているスタンダードな形式です。リツイート(リポスト)などで拡散が期待できるのがメリットです。

 

テキスト広告

X(Twitter)テキスト広告

通常の投稿と同じフォーマットでテキストのみの広告なので、ユーザーからも自然に読まれやすい傾向。

広告として大々的に宣伝するのではなく、さりげない形でアピールしたいときに適したフォーマットです(投稿の下部にプロモーション表記)。

一方で他の投稿に埋もれやすいデメリットもあるので、どんな内容を書くのか工夫が必要です。
画像出典:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」

画像広告

X(Twitter)画像広告

テキストと1枚の画像を使って紹介できる広告
。画像があれば視覚的にも訴求しやすく、商品のイメージも伝わりやすくなるでしょう。

投稿用の画像を作成する手間は発生しますが、動画広告よりもコストは抑えられます。
画像出典:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」

動画広告

X(Twitter)動画広告
投稿に動画コンテンツ(15秒~2分20秒)を埋め込んだ広告。動画はタイムライン上で自動再生されるため訴求力が高いのがメリット。

ただし、掲載できる動画のサイズや再生時間には規定があるため、効果的にアピールするためにはコストをかけて作りこむ必要があります。
画像出典:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」

カルーセル広告

X(Twitter)カルーセル広告

複数の画像または動画を取り入れた広告
。画像や動画は2枚~6枚まで複数入れることができ、ユーザーはスワイプするだけで簡単に見ることができます。

情報量を増やし、商品やサービスの詳細を紹介したい時のPRにおすすめです。
画像出典:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」

モーメント広告



複数の投稿を1つのツイートとしてまとめて宣伝できる広告。

X(Twitter)の1投稿の文字数は140文字までですが、複数の投稿をまとめられるので、伝えたい情報を簡単に増やすことができます。
画像出典:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」

タイムラインテイクオーバー

X(Twitter)タイムラインテイクオーバー

タイムラインテイクオーバーは、タイムラインの最上部に広告を表示できます。

ユーザーがその日X(Twitter)にアクセスした時に、1日の最初の広告として最上部に出てくるので一番目に入りやすく、インパクトを残しやすいでしょう。

多くのユーザーにリーチできるのはもちろん、新商品の発売日など、特定の日に最大限のアピールをするのにも向いています。
画像出典:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」

トレンドテイクオーバー、トレンドテイクオーバープラス

X(Twitter)トレンドテイクオーバー、トレンドテイクオーバープラス

トレンドテイクオーバーは、X(Twitter)のトレンドに連動して表示される広告
です。タイムラインテイクオーバーと同様に、「話題を検索」タブの一番上に24時間独占的に掲載されるので、多くのユーザーにアプローチできます。

トレンドテイクオーバープラスでは、同タブ内に6秒間の動画やGIF画像、静止画を表示することが可能です。
画像出典:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」

X (Twitter)Amplify

X (Twitter)Amplify
X (Twitter)Amplifyは、広告と関連性の高い動画をマッチングさせて掲載する動画広告のこと。X (Twitter)AmplifyプレロールとX (Twitter)Amplifyスポンサーシップの2種類があります。

X (Twitter)Amplifyプレロールとは動画の本編前に配信される広告で、X(Twitter)と提携する200社以上のパブリッシャーのなかから広告の配信先を選ぶことができます

一方X (Twitter)Amplifyスポンサーシップは、広告主が選んだパブリッシャーと1対1で提携を結び配信する広告です(広告主自身で広告を設定するセルフサービス方式では配信できません)。
画像出典:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」

X(Twitter)ライブ

X(Twitter)ライブ


X(Twitter)ライブは、動画コンテンツをライブ配信できる広告

新製品発表会やイベントのライブ配信など、ユーザーとリアルタイムでつながることができダイレクトな反応を求める企画に向いています。
画像出典:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」

 

X(Twitter)広告のカスタム機能

X(Twitter)広告では、カスタム機能があります。代表的なものをチェックしましょう。

 

X(Twitter)広告のよく使われるカスタム機能

<投票のカスタム機能を入れたX(Twitter)の投稿画像> 

X(Twitter)広告のよく使われるカスタム機能

投票機能

広告に追加し、ユーザーに投票してもらう

 

カンバセーションボタン

独自のハッシュタグが入った広告のツイートをユーザーに促す

 

アプリボタン

広告からアプリのダウンロードページに誘導する

 

Webサイトボタン

広告から特定のWebサイトに誘導する

これらのカスタム機能を広告フォーマットと組み合わせれば、簡単にユーザー参加型の広告にすることができ、訴求力がさらに高まります。商品や投稿内容に合わせて、カスタム機能を取り入れてみるのもおすすめです。

画像出典:Xビジネス「広告クリエイティブの仕様」


若年層の約半数!X(Twitter)キャンペーンの参加率の高さに注目!

出典:マイナビ マーケティング・広報ラボ「情報収集に関するアンケート」2023年12月4日~12月18日出典:マイナビ マーケティング・広報ラボ「情報収集に関するアンケート」、22歳~25歳/n=489件/2023年12月4日~12月18日

 

マイナビマーケティング・広報ラボの調査では、新社会人の約半数がX(Twitter)のキャンペーンに応募したことがあると回答しており、他のSNSよりも高い参加率となっています。応募したきっかけや理由も詳しく調査しました。

参考資料:SNS上での情報収集と広告に対する感じ方~新社会人編~

 

X(Twitter)広告の目的別、選び方


X(Twitter)広告の目的別、選び方

X(Twitter)広告のフォーマットにはさまざまな種類があるため、どれを選ぶのがベストなのか悩むこともあるでしょう。キャンペーンの目的別におすすめの広告フォーマットを紹介するので、参考にしてみてください。

 

リーチ数

より多くの人に広告を見てもらうことを目的としているため、目にした瞬間にユーザーに興味関心をもってもらうことが重要。画像や動画を使って視覚的にアプローチすることがおすすめです。

<おすすめの広告フォーマット>画像広告、動画広告、カルーセル広告

 

エンゲージメント数

より多くのユーザーに広告を見てもらい、「いいね」やリツイート、返信などのエンゲージメントを増やすことが目的です。ユーザーが反応しやすくなるように投票やアンケート、誘導ボタンなどのカスタム機能もうまく取り入れるとよいでしょう。広告自体の露出を高め、タイムラインテイクオーバーも効果的です。

<おすすめの広告フォーマット>※カスタム機能を活用 画像広告、動画広告

オンライン広告についてはこちら!
この記事では、X(Twitter)のSNSの特長からエンゲージメントの定義や重要性まで紹介。エンゲージメントの確認方法や分析テクまで詳しく解説しています。

関連記事:X(Twitter)エンゲージメントとは? 見方と分析、高めるテクも完全網羅

動画の再生数

動画の再生数を増やすには、最初の数秒でユーザーの興味を惹けるようインパクトのあるコンテンツをしっかり作りこむのがポイントカルーセル広告を取り入れて、続きの展開を複数の投稿にわたって見せていく方法も効果的です。

<おすすめの広告フォーマット>動画広告、カルーセル広告

 

Webサイトの訪問者数

Webサイトへの訪問を増やす場合、サイトにそのまま遷移できる【Webサイトボタン】のカスタム機能を追加しましょう。動画広告やカルーセル広告は、Webサイトボタンを追加して配信できるので、広告を見たユーザーをそのままサイトに誘導できます。

遷移先のサイトはホームページやオウンドメディアのほか、ECサイトやアンケートの入力フォームなども設定可能です。

<おすすめの広告フォーマット>※カスタム機能を活用 動画広告、カルーセル広告

 

アプリのインストール数

アプリのインストール数を増やすための広告は、Webサイトへの誘導広告と同様に【アプリボタン付き】のカスタム機能を付け、画像広告や動画広告、カルーセル広告が向いています。画像や動画を組み合わせてアプリの機能や内容をわかりやすく伝えるようにしましょう。

<おすすめの広告フォーマット>※カスタム機能を活用 画像広告、動画広告、カルーセル広告

 

X(Twitter)広告の出し方

X(Twitter)で初めて広告運用を行う場合は、アカウントの作成や支払い方法の登録なども必要になるため、しっかり手順を確認しておきましょう。

X(Twitter)広告を出す流れ】

X(Twitter)広告の出し方

1.広告アカウントを作成しログイン

まず、X(Twitter)広告を配信するための広告アカウントを作成します。X(Twitter)アカウントとは別に<広告アカウント>の開設が必要で、手続きはオンラインでできます。広告アカウント作成から実際に設定ができるまで2週間ほど期間がかかる場合があるので注意しましょう。

X(Twitter)広告キャンペーンの計画、管理、レポート作業の中心となるツールのことをX広告マネージャーと呼び、【ads.X.com】で広告アカウントにログインできます。

 

2.支払い方法を追加

X(Twitter)で広告の配信を開始するには、支払い可能なカード(クレジットカードまたはデビットカード)を登録する必要があります。【ads.X.com】にログインし、アカウント名をクリック「新しいお支払い方法を追加」からカード情報を入力してください。

 

3.広告を作成

続けて、キャンペーンの目的を選択します。リーチやエンゲージメント数、動画の再生数、アプリのインストール数など8項目あるので、目的に合わせて選びましょう。広告のフォーマットに合わせて画像や動画などのコンテンツを追加して広告を作成します。

この時にターゲティングや予算とスケジュールの設定も行います。予算と配信開始日も入力したら、X(Twitter)のターゲット設定に進みます。ターゲティングは細かく設定できますが、最初はあまり絞り込みすぎず、反響を見ながら調整していきましょう

 

4.広告配信

最後に、配信する広告の設定をします。【広告の詳細】画面では、投稿の画像や動画、文言の詳細条件を設定できます。キャンペーンの目的に合わせて、選べる広告のフォーマットも変わるので、よく検討してください。設定が終われば、広告配信の準備は完了です。

その後、継続的に新しい広告を配信する際には「広告マネージャー」画面から設定を行うことができます。広告マネージャーの画面上部に表示されているメニューから「キャンペーンを作成」を選択し、広告作成を行います。ターゲットや予算も状況や段階に応じて設定し直すことができます。

 

5.効果測定

キャンペーンが開始されたら、広告マネージャーのダッシュボード機能を使ってリアルタイムで効果をモニタリングできるようになります。閲覧したユーザーの内訳やKPIなどが把握でき、測定データはカスタムレポートとして保存することも可能です。

 

X(Twitter)広告の課金方式と予算相場

X(Twitter)広告にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。課金方式と予算相場について解説します。X(Twitter)広告の課金方式と予算相場

X(Twitter)広告の課金方式

X(Twitter)広告の課金方式には以下の6つがあります。

クリック課金

広告がクリックされると費用が発生する代表的な課金方式。
1クリックあたり24円~200円

 

インプレッション課金

広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する課金方式。
1,000インプレッションあたり400円~650円

 

再生数課金

広告に掲載した動画が50%以上表示された状態で2秒間の再生、または全画面表示などのアクションが行われた場合に費用が発する
1再生あたり5円~20円

 

アプリインストール課金

ユーザーがアプリをインストールする、あるいはアプリを起動すると費用が発生する
1インストールあたり100円~250円

 

エンゲージメント課金

広告に対して、リポストなどのアクションに基づいて費用が発生する課金方式。
1エンゲージメントあたり40円~100円

 

X(Twitter)広告の予算相場

X(Twitter)広告は最低出稿金額が設定されていないため、広告主が金額を自由に設定できます。予算相場は1日に1,000円程度が最低ラインの傾向。費用は広告のフォーマットやキャンペーンの目的によっても変動するため、初めは少額で設定し試してみましょう。

 

 X(Twitter)広告の成功ポイント

 X(Twitter)広告の成功ポイント

ここからは、X(Twitter)広告の効果をより高めるための施策について紹介します。

ターゲットの詳細設定

X(Twitter)広告の特徴は、配信する際にターゲットの設定が細かくできることです。性別や年齢、地域などの基本的な設定はもちろんのこと、投稿や検索内で特定のキーワードを使ったユーザー層、特定のイベントに関連する投稿をしているユーザーやその投稿を見ているユーザ層など、ターゲットを絞って最適なアプローチができます。

X(Twitter)は投稿内容やフォロワーにユーザーの趣味や関心が非常に表れやすいので、より精確なターゲティングが実現できます。

 

A/Bテスト機能

X(Twitter)は広告が配信されると、リアルタイムで効果を分析することが可能X(Twitter)のA/Bテスト機能を使って、文言や画像を変えたいくつかの広告パターンを用いて効果検証してみるのもおすすめです。

広告を通じて、ユーザーのクリック率を向上させたいのか、コンバージョン率を改善させたいのか、目的を定めておきましょう。A/Bテスト機能を使いこなして、ターゲット層がよい反応を示す要素を客観的に分析できます。

【SNS広告やテレビCM】10代女子の記憶に残りやすい広告は?
マイナビのマーケティング・広報ラボでは、10代女子を対象に広告に対するアンケート調査を実施。記憶に残る広告について聞くと、「好きなタレントや俳優がでている」(44%)と回答。そのほか2つの重要な要素とは?

参考記事:【SNS広告やテレビCM】気になる10代女子の広告事情を調査!


X(Twitter)広告の注意点

X(Twitter)広告の注意点

最後に、X(Twitter)広告を運用する際に知っておくべき注意点についても紹介します。

事前に認証バッジを取得

Xで広告配信を行うには、アカウントの認証バッジが必要になります。「X Premium(ブルー)」、あるいは「Verified Organization(ゴールド:認証済み組織)」など、アカウント名の末尾にブルー、ゴールド、グレーの3色のチェックマークが付きます。

認証バッジを獲得するには、Xの月額有料プランへ加入しなければいけません。政府機関や多国間機関などのみ、グレーのマークが付きます。

炎上のリスク

X(Twitter)は拡散力が強いSNSであるため、広告配信後に否定的なリアクションやコメントがついて望ましくない形で広まり、炎上するリスクもあります。不快にさせる表現や内容がないか配慮するのはもちろんのこと、ユーザーからのコメントなども随時チェックするようにしましょう。


マイナビのSNS支援サービス


SNSマーケティング運用支援施策
マイナビでは、高校生や大学生、社会人層などを対象としたメディアのほか、自社でSNSも複数運営。各メディアごとに会員も所属しており、ユーザーのインサイト分析をもとにしたコンテンツマーケティングを強みとしています。

SNSのアカウント立案や広告施策、インフルエンサーのキャスティング、コンテンツ制作など幅広く運用をサポートしていますので、お気軽にご相談ください。

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まとめ

本記事では、X(Twitter)広告の種類やメリット、広告の出し方、成功させるためのポイントについて紹介しました。X(Twitter)は拡散力が高くユーザーとのコミュニケーションも取りやすいSNSのため、広告運用は始めやすいです。うまく取り入れて、効果を高めていきましょう。


X(Twitter)エンゲージメントとは? 見方と分析、高めるテクも完全網羅

X(Twitter)は世界中で人気のSNSの1つであり、日々多くの人が利用しています。X(Twitter)のエンゲージメントは、投稿を分析する上で大事な指標です。

本記事では、X(Twitter)におけるエンゲージメントの重要性と高める方法について詳しく解説します。

X(Twitter)のSNS特性

X(Twitter)のSNS特性

まずはX(Twitter)のSNS特性から理解していきましょう。

X(Twitter)とは

X(Twitter)は、140文字以内のテキスト投稿をメインとしたSNS。リアルタイムでの情報共有を強みとし、多くのユーザーが最新情報をいち早く取得し、即時に反応していくのが大きな特徴です。

また誰でも匿名で気軽に情報を発信できることから幅広い年齢層が活用しており、さまざまな趣味趣向で交流を楽しんでいます。

 

X(Twitter)の特性

X(Twitter)の特性として挙げられるのは、拡散性リポスト(リツイート)機能により、簡単に他のユーザーの投稿をシェアできるため、投稿を即時に拡散することが可能です。

DMを通じてユーザー同士で直接コミュニケーションをとることもでき、交流しやすい点も魅力でしょう。

 

X(Twitter)のメイン年齢層

X(Twitter)は幅広い年齢層が利用していますが、特に10代から30代の若年層ユーザーからの支持が厚いです。若年層はSNSを日常的に利用しており、リアルタイムでの情報交換や交流を重視する傾向。そのため、X(Twitter)は若年層にとって非常に重要なコミュニケーションツールです。

10代の半数以上が複数アカウントを使い分け!
マイナビのマーケティング・広報ラボでは、10代のSNSの使い方を調査しました。約半数以上がX(Twitter)の複数アカウントをもっており、使い分けをしていることが判明! どのような使い分けをしているのか、そのほかInstagram、LINE、TikTokなどのSNSでよく使う機能についても詳細をまとめています。

参考記事:今の10代のSNS利用実態を調査!LINEやInstagram、X(Twitter)など SNSごとの使い分けやよく使う機能を大解剖

 

X(Twitter)エンゲージメントの定義

X(Twitter)のエンゲージメントとは、ユーザーが特定の投稿に対して反応したアクションの総数です。エンゲージメントは、ユーザーが投稿にどれだけ関心をもったか、価値があると感じたかを評価するための重要な指標。ユーザーが単に投稿を「見る」だけでなく、その投稿に対して何らかの形で「反応、行動」していることを示します

X(Twitter)のエンゲージメント数にカウントされる、ユーザーの主な行動を見ていきましょう。


X(Twitter)エンゲージメントの定義

「いいね」

ユーザーが、投稿を気に入ったことを示すアクション。具体的には、X(Twitter)で「いいね」ボタンをクリックすることが該当し投稿に好感をもってもらえていることがわかります。

 

「リポスト(リツイート)」

ユーザーが、他のユーザーの投稿を自分のフォロワーにも共有すること。投稿に共感したり、他の人にも情報をシェアしたいなどと、好反応を得ていることが多いです。

 

「返信」

投稿に対して、コメントや意見を相手に送ること。X(Twitter)の「返信」や「コメント」などが該当し、双方で直接メッセージを送りあうことができます

 

「フォロー」

ユーザーが特定のアカウントをフォローすること。アカウントをフォローすると、自身のタイムラインにそのアカウントの投稿が表示されるようになり、投稿が更新されるたびにリアルタイムで見ることができます。

 

「クリック」

投稿内のリンクやハッシュタグをクリックすること。具体的には、投稿内のURLをクリックして、商品ページや別サイトなどにアクセスし閲覧する行動が該当します。

 

X(Twitter)インプレッションとエンゲージメントの違い

X(Twitter)の投稿への反応を見る上で、インプレッションとエンゲージメントはどちらも重要な指標ですが、それぞれ異なる数値を表しています。

 

インプレッション

インプレッションは、特定の投稿がユーザーの画面に「表示された回数」を指します。簡単に言うと、ユーザーが投稿を目にした回数をカウントするための指標です。たとえば、自分の投稿がタイムラインに1,000回表示された場合、その投稿のインプレッション数は1,000になります。この指標は、投稿がどれだけ多くの人に見られたかという「量」を測ります

 

エンゲージメント

エンゲージメントは、ユーザーが投稿に対して実際に「反応、行動を起こした回数」を示します。具体的には、先述した「いいね」「リポスト(リツイート)」、「返信」などがエンゲージメントに含まれます。

たとえば、自分の投稿に対して100回「いいね」をもらい、50回リツイートされ、10回返信された場合、エンゲージメント数は160になります。この指標は、投稿に対するユーザーの「反応」を測ります

 

これらの指標の違いをまとめると、インプレッションは「見る回数」を測る指標であり、エンゲージメントは「反応、行動の回数」を測る指標です。インプレッションが多い=ユーザーから好反応を得ているとは限りませんが、エンゲージメントの数が多いと、ユーザーが投稿に対して興味や関心を持っていることがわかります

X(Twitter)エンゲージメントを確認する方法

X(Twitter)エンゲージメントを確認する方法

X(Twitter)のエンゲージメントを確認すると、投稿がユーザーにどれだけ広まっているのかを客観的に評価し改善点を見つけることができます。確認方法の詳細もチェックしましょう。

X(Twitter)のアナリティクス機能

この機能はX(Twitter)が提供する分析ツールで、アカウント全体のパフォーマンスや自分のツイートのエンゲージメントデータを詳細に確認することができます。各投稿ごとの数値データは無料で見ることができますが、アカウント全体の数値は「X Premium」(有料プラン)利用者のみ閲覧可能です。

アカウント全体の数値                           

 アナリティクス機能では、アカウントのインプレッション数やエンゲージメント率、「いいね」、「リツイート(リポスト)」、「返信」、「クリック」の項目など、期間を絞りこんだ上でさまざまな指標を数値として把握できます。この機能により、どの投稿に反響があったのか数値で把握することができます。

各投稿ごとの数値           

アカウントのある1つの投稿を詳細に分析したい場合は、特定の投稿を開いて「ポストのアナリティクスを表示」を選択。投稿ごとのインプレッション数やエンゲージメント、クリック数が表示されます。この投稿経由で獲得した新しいフォロワー数や、プロフィールへのアクセス数も合わせて確認できます。

 

X(Twitter)エンゲージメント率の計算方法と平均値

エンゲージメント率を算出することで、投稿のパフォーマンスを客観的に評価することができます。エンゲージメント率は、どれだけユーザーに効果的にアプローチできているのかを把握するための重要な指標となります。

X(Twitter)エンゲージメント率の計算方法


X(Twitter)エンゲージメント率の計算方法エンゲージメント率は、上記の計算式で求めることができます。

エンゲージメント総数は「いいね」や「リツイー
ト」、「返信」など、ユーザーがその投稿に対して行った【ユーザーからのアクション(反応、行動)の総数】、インプレッション数は投稿がユーザーに【表示された回数】です。

エンゲージメント数をインプレッション数で割り、100を掛けます。これらの数値を用いて、エンゲージメント率が計算できます。

 

X(Twitter)エンゲージメント率の平均値

X(Twitter)のエンゲージメント率は、企業アカウントで0.3%~1.5%程度です。例えばインプレッション数が高くても、エンゲージメント数が低ければ、投稿に対してあまり好感を得られていないことがわかります。そのためエンゲージメント率を出すことで、反響が把握しやすくなります。

ただしエンゲージメント率は業界やフォロワー数によっても常に変動するため、平均値はあくまでも参考程度にし、それぞれの投稿の反響を見ながら戦略を考えることが重要です。

 

X(Twitter)エンゲージメントの分析方法

X(Twitter)エンゲージメントの分析方法

エンゲージメントを分析することで、投稿に対してどれだけのユーザーから反響があったか知ることができます。この情報をもとに改善案を考え、より高いエンゲージメントを目指すための有効な戦略を立てることが可能です。

以下は、エンゲージメントの分析を行うための具体的な方法です。これらの分析をもとに、どの曜日や時間帯に投稿するのが最も効果的なのか、どんな投稿内容がユーザーからの反応がよいのか探るためのヒントを得ましょう。

ユーザーからの反応

投稿に対して、「いいね」が多いものと「リツイート」が多いものでは、ユーザーからの反応は異なります。「いいね」は共感や好感を持ってもらえていることがわかりますが、リツイートが多いものの方が投稿が拡散され、より多くの人に情報を広めることができます

ユーザーのそれぞれの反応を比較し、どんなジャンルの情報が広まりやすいのか分析しましょう。

 

投稿タイミング

どの曜日や時間帯にエンゲージメントが高くなりやすいのか、傾向を調べるのも大切です。ターゲット層のユーザーに対して、朝の通学・通勤時間帯やお昼のタイミング、帰宅時間、就寝前…などと投稿を出す時間帯を少しずつ変えて反応を見てみましょう。

投稿内容に合わせて時間帯を変えるのも一つの手で、ユーザーの生活パターンを考えることがベストなタイミングを見つけるヒントになります。

 

投稿タイプ

X(Twitter)はテキストメインのSNSですが、テキストのみだけでなく、画像や動画付き、リンク付き投稿など、いくつかパターンを組み合わせて投稿することも可能。どの組み合わせで投稿するのが最もエンゲージメントを高められるか、それぞれの投稿を比較して反応をみるのも大切です。

 

X(Twitter)のエンゲージメントを高める施策

X(Twitter)のエンゲージメントを高める施策

エンゲージメントを高めるためには、無料でできる方法と有料の方法があります。それぞれの特長を詳しく見ていきましょう。

 

<無料の施策>

有益な情報を提供する

ターゲット層が興味を持つ有益な情報を投稿します。最新の情報を求めているのか、役立つノウハウ系の情報が欲しいのか、シェアしたくなる情報を提供しましょう。

 

目を惹く画像や動画を使う

インパクトのある画像や動画を使って視覚的にアピールし、ユーザーの関心を引きます。文字だけのツイートがタイムラインに並ぶ中、画像や動画は目に止まりやすく印象に残りやすい傾向です。

 

決まった時間に投稿する

定期的に決まった時間に投稿して、ユーザーに覚えてもらいやすくします。X(Twitter)はリアルタイムで多くの投稿が次々と流れてくるため、固定の時間帯に1日に複数回投稿を行って印象づけることも効果的。

 

コメントやメッセージに返信する

ユーザーからのコメントや質問には返信をし、積極的に交流をしましょう。たとえば、コメントに対してお礼の言葉を返信するだけでも親近感を持ってもらいやすくなり、関係性を築くきっかけにもなります。

 

ユーザーの意見を取り入れる

ユーザーの意見や提案を参考にして、投稿内容を改善します。X(Twitter)の投票機能を使って、ユー「どんな情報が知りたい?」などと直接聞いて回答を選択してもらうのも良いでしょう。X(Twitter)の投票機能を使えばユーザーも気軽に参加でき、エンゲージメント率が高まります。

 

トレンドのハッシュタグを使う

トレンドのハッシュタグを使って、多くの人に投稿を見てもらいやすくします。X(Twitter)ではリアルタイムで話題のキーワードやハッシュタグが更新されるので、うまく取り入れて情報を発信すると拡散されやすくなるでしょう。

 

参加型キャンペーンの実施

ユーザーが参加できるコンテストやキャンペーンを実施して、エンゲージメントを高めます。たとえば、「いいね!」を押すだけで応募できるプレゼント企画なども効果的です。

10代女子がX(Twitter)で調べていることは?
マイナビのマーケティング・広報ラボでは、10代女子がX(Twitter)でどんな情報を調べているのか調査したところ、主に3つのジャンルがよく閲覧されていることがわかりました。「時事性・ニュース性」の他、2つのジャンルは?

参考記事:【4大SNSの役割を調査!】10代女子における各SNSの使い分け・利用目的とは

<有料の施策>

有料の方法では、広告やキャンペーンを通じてターゲットを絞ったアプローチができたり、短期間での効果的な集客を実現できます。簡単に紹介します。

プロモ広告

通常の投稿と同じ形式で広告を表示できるため、ユーザーから自然な形で読まれやすいでしょう。テキストだけでなく、リンクや画像、動画も掲載可能。投稿の下部に「プロモーション」の文字が表示されます。

 

プロモアカウント(フォロワー獲得広告)

有料でアカウント自体をプロモーションし、新しいフォロワーを獲得します。ターゲティングオプション(広告やプロモーションの内容を特定のユーザー層に向けて最適化するための設定機能)を活用して、関心のあるユーザーにアカウントを紹介できます。

 

プロモトレンド

X(Twitter)内でも特に注目されるトレンド欄のトップに広告を出すことができます。1日1社のみで目立つ位置に表示されるので多くのユーザーにアピールし、短期間で認知度を一気に高めることができます。

 

プロモモーメント

特定の複数ツイートを1つにまとめて宣伝できる広告です。1つの投稿は140文字までの文字数制限がありますが複数まとめることができるため、投稿する内容を増やすことができます。

 

プロモビデオ広告

タイムライン上に動画広告を表示させる広告のこと。動画広告はインパクトが大きく、自動再生されるため、ユーザーの目に止まりやすく印象づけられます

 

まとめ

X(Twitter)エンゲージメントの定義から確認方法、エンゲージメント率の計算の仕方、さらにエンゲージメントを高めるための施策について詳しく解説しました。ユーザーが本当に求める質の良い投稿をしていくことで、ブランディングや認知拡大にもつながり効果を発揮するでしょう。専門的なサポートを取り入れて、効率よくSNS活用するのもおすすめです。

 

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