【インタビュー】Z世代のリアル恋愛トークから読み解く、等身大の恋愛観とは?│「感情」が動くマーケティング

更新日:2026年01月30日(金)

Z世代の恋愛は「始め方」が変わった?
大学生・社会人に聞く、出会いと付き合い方のリアル

Z世代の恋愛は「始め方」が変わった?
大学生・社会人に聞く、出会いと付き合い方のリアル

Z世代ならではのマッチングアプリやSNSでの出会いはある?

恋愛に対する価値観は、時代や環境の変化とともに少しずつ形を変えています。
「今の若者は恋愛に消極的」と言われることもありますが、実際には恋愛をしなくなったというより、始め方や向き合い方が変わってきているようにも見えます。
今回の座談会では、大学生・社会人の若者2名に出会いのきっかけやマッチングアプリとの距離感、付き合う際の判断軸、恋愛を日常の中でどう位置づけているのかについて、率直に話を聞きました。

前編では、恋愛の「入口」となる部分に焦点を当て、今、若者たちがどのように出会い、どんな基準で関係を築こうとしているのかをひも解いていきます。

 

登場マーケターのプロフィール

中西 舞(なかにし・まい)|株式会社マイナビ

中西 舞(なかにし・まい)|株式会社マイナビ

コンテンツメディア事業本部 マーケティング部ディレクター。
大学生向けメディア『学生の窓口』の立ち上げに関わり、デジタル・アパレル・金融・食品・医薬化粧品など多様な業界の広告企画を担当。
現在は大学生をはじめとしたZ世代向け案件を中心に、年間約200件以上のプランニングおよび営業同行を行う。

桑野 好絵(くわの・このえ)|株式会社マイナビ

桑野 好絵(くわの・このえ)|株式会社マイナビ

2007年マイナビ入社。
女性向けメディアや若年層トレンド領域に従事し、現在は『マイナビニュース』『マイナビウーマン』などの広告企画を担当。
Z世代に特化した調査チーム「マイナビティーンズラボ」のプランニングやデータ解説、企業向けの講演も行う。
高校1年生の息子を育てる母として、「調査データ」と「リアルな声」の両面から若者インサイトを掘り下げている。

 

座談会出席者

高木さん(女性/大学2年生)※仮名

高木さん(女性/大学2年生)※仮名

井田さん(男性/社会人1年目)※仮名

井田さん(男性/社会人1年目)※仮名

 

思ったより恋はしている?若者たちの現在地

桑野

最初にシンプルなところから聞かせてください。今、恋人はいますか?

高木さん

います。つい最近付き合い始めました。
9
月まで1年半付き合っていた彼氏と別れて、そのあと友達からの紹介や合コンで、15人くらい会いました。でも、正直あまりピンとこなくて。
最終的にはマッチングアプリで知り合った、同じ大学の人と付き合っています。

中西

15人と会うのはすごく行動力がいりますね。その中でも同じ大学という点は、やっぱり大きかったですか?

高木さん

大きいです。大学生同士のほうがいいなと思っていましたし、同じ大学であれば共通の話題も多いですし、授業の情報とか悩みとかも話せます。

桑野

たまたま同じ大学の人と出会えたんですか?

高木さん

友達に勧められて、大学名がわかるマッチングアプリを使いました。学生限定だし、みんな自分の学校名を出すので安心感もあって使ってよかったです。

中西

大学生・専門学生にアンケート調査をしたところ、マッチングアプリを利用したことがない人が7割を超えていたので、高木さんがアプリで恋人を見つけたと聞いて少し意外でした。

高木さん

周りでも使う人と絶対使わない人と半々くらいですかね。でもさっき言ったような大学生向けのアプリなども出てきて、少しずつ使ってもいいかなって子も増えてきたような気がします。

桑野

アプリを利用する人がじわじわ増えてきたんですね。周りの友達の恋愛状況はどんな感じですか?

高木さん

ちょうど同じタイミングで別れた人が多くて、私を含めて9組くらいが一斉に別れていました。

でも、そのあとマッチングアプリを始めた友達のうち、3組くらいはすぐ付き合い始めていました!恋愛にそこまで前向きじゃなさそうな子も使っていました。

中西

学生認証があることへの安心感はありましたか?

高木さん

ありました。そこは結構大きかったです。

桑野

井田さんは、今恋人はいらっしゃいますか?

井田さん

います。先月で3年目です。大学時代から付き合っていて、高校は同じでしたが、当時はほとんど関わりがありませんでした。
高校3年の体育祭で初めてちゃんと話して、写真を撮って連絡先を交換しました。大学は別々です。

中西

井田さんは学校という同じコミュニティで出会って交際という流れですね。アンケートでも出会いの場は圧倒的に学校が多かったです。

井田さん

まあ王道な流れかなとは思いますね()

高校が同じという共通点があるので共通の友人も多くてお互いなんとなく人となりが分かる。そういう安心感も交際に至りやすいのかもしれません。

桑野

結果として、大学、就職とライフステージが変わっても長く交際が続いていますもんね。

 

マッチングアプリは選択肢の一つになりつつあるのか

マッチングアプリは“選択肢の一つ”になりつつあるのか

真剣な出会いを求めマッチングアプリに登録するZ世代も増えている?

中西

マッチングアプリについて、高木さんの周りではどのくらい使われていますか?

井田さん

肌感なんですけど知り合いだけでも10人くらいは使っています。
僕自身も友達に勧めることはあります。自分は使っていないけど周りでパートナーを見つけた友達がいたりすると、ほかの友達に「出会いが無いなら使ってみたら?」とか言うこともあります。

桑野

使っている人の印象はどうですか?

井田さん

ぶっちゃけると、遊んでいる人もいます。
男友達にもかなりカジュアルに出会いを楽しんでいる人は少なからずいますね。

桑野

それは男性側だけの話ですか?

井田さん

それが意外と、女の子で、ひとり暮らしで寂しくて人を呼んでしまう、という話も聞きます。
正直、最初は「遊びたい男性」が多いというイメージを持っていたので、そこはビックリしました。

中西

高木さんは実際にアプリを使って、その印象は変わりましたか?

高木さん

変わりました。正直アプリによっては今でも遊びのイメージが強いものもありますが、真剣な人も増えてきて、全体的には前より信頼されてきていると思います。

桑野

ジャンルがジャンルだけに、信頼できるアプリじゃないとなかなか人には勧められないですよね。

中西

井田さんの周りではどうですか?

井田さん

自分は使っていませんが、社会人になってから周りで使う人はかなり増えました。
出会いの場が減るので、いろいろな条件でマッチした人と出会えるのは合理的だと思います。

桑野

学生の頃と比べて、印象は変わりましたか?

井田さん

大学12年の頃は、正直あまりいいイメージはなかったです。
遊びの印象が強かったですが、最近は真剣な恋愛をしたい人が多いアプリも増えて、抵抗は減りました。
今は、メジャーなアプリとかになると真剣交際を求めている人が多そうな印象です。

中西

井田さんにとってメジャーだと感じる恋愛アプリの基準って何でしょうか?

井田さん

テレビやWebでCMが流れているとメジャーだな、ちゃんとしてるんだろうなと思いますね。安直ですけど。()

 

恋愛に求めるのは、ときめきよりも安心感。その心理とは?

桑野

次に、付き合うときに相手に求めるものを聞かせてください。

高木さん

「好きな人」と「彼氏にしたい人」は別だと思っています。
好きな人にはドキドキやワクワクを求めたいけど、それだけでは付き合えません。
彼氏にしたい人は、一緒にいて楽しくて、素を出せる人です。

中西

「素」というのは、どういう状態ですか?

高木さん

矛盾してるかもしれないんですが、「素」っていっても使い分けてるかもしれない……。
友達の前だとガハガハ笑ったり、オールでカラオケに行ったり、すこし汚い言葉も使ったりします。
恋愛ではそこまで崩れすぎず、でも愛情表現はちゃんとできる、ちょうどいい距離感の素です。

桑野

井田さんはいかがですか?

井田さん

最初は、趣味や価値観が合うかどうか、会話していて波長が合うかどうかを見ます。恋愛に求めるものとしては、落ち着きが一番大きいです。
喋らなくても気まずくならない関係がいいです。

 

人生における恋愛の優先度は?振り回されない関係を選ぶ、という価値観

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Z世代が求めるどちらかが一方的に振り回されない恋愛とは?

桑野

恋愛は、人生の中でどのくらいの位置づけですか?

高木さん

順位はつけていません。
大学ではいろいろなプロジェクトをやっていますし、全部やりたいと思っています。正直、全部やろうとして体調を崩したこともあります。

中西

理想と現実で違いはありますか?

高木さん

理想は、会っていない時間はそれぞれ別のことに集中することです。
でも実際は、恋愛のことが気になってしまうこともあります。
神社で最初にお願いするのは家族のこと、その次が自分の将来のことです
恋愛はもちろん大切だけど心のどこかで、「どうにでもなる」と思っています。

桑野

友達とはどんな話をしますか?

高木さん

結局、恋愛の話が多いです。たかが恋バナと思われるかもしれないですけど、
恋愛の話をしていると、そこから生き方や考え方の話になっていって面白いなと思います。
友達の人生観が分かって、そういう考え方もあるんだ!と自分の視野も広がりますよ。

中西

井田さんはいかがですか?

井田さん

平日は仕事に集中して、休日は一緒に過ごす、という形です。順位はつけていませんが、1週間の中で自然に調整しています。

桑野

恋愛に振り回される感覚はありますか?

井田さん

あまりないです。
今の彼女はお互いの距離感の取り方が似ているので、その点も含めて落ち着いています。

 

前編まとめ~Z世代が大切にしているのは「関係性のバランス」~

今回の座談会前編では、出会い方や付き合う際の判断軸、恋愛の優先度について話を聞きました。

マッチングアプリや学校など、出会いの形は多様化していますが、共通していたのは「安心感」や「無理のなさ」を重視している点です。ドキドキする気持ちや勢いよりも、一緒に過ごす日常が具体的に想像できるかどうかが、付き合うかどうかの判断につながっているようです。

また、恋愛は大切な存在ではあるものの、学業や仕事、友人関係と並ぶ「生活の一部」として位置づけられている点も印象的でした。最優先ではないからこそ、恋愛だけに依存せず、自分の時間や人生設計とのバランスを取りながら関係を築こうとする姿勢が見えてきます。

こうした価値観を前提にすると、Z世代にとって恋愛は盛り上げるものというよりも、無理なく続けられるものへと変化していると言えそうです。
マーケターにとっては、恋愛を過剰にドラマチックに描くよりも、安心感や信頼感が自然に伝わる表現のほうが、今の若者の感覚にフィットしやすいのかもしれません。

後編では、こうした恋愛観が、SNSの使い方や将来設計、結婚やお金の感覚とどのようにつながっているのかを掘り下げていきます。

この記事を書いた人
マイナビベアの写真
桑野 好絵(くわの・このえ)|株式会社マイナビ
2007年マイナビ入社。 女性向けメディアや若年層トレンド領域に従事し、現在は『マイナビニュース』『マイナビウーマン』などの広告企画を担当。 Z世代に特化した調査チーム「マイナビティーンズラボ」のプランニングやデータ解説、企業向けの講演も行う。 高校1年生の息子を育てる母として、「調査データ」と「リアルな声」の両面から若者インサイトを掘り下げている。

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