10代女子がテレビコンテンツを見る上で必要な要素は「推し」と「きゅん」~人気ドラマをもとにポイントを解析~

更新日:2021年04月28日(水)

プロジェクト概要

【プロジェクト概要】

「若者のテレビ離れ」を明らかにするべく、TVer×マイナビティーンズ(以下マイナビ)×ビデオリサーチ(以下VR)の3社で共同調査を実施しました。

TVer社・VR社はティーンのテレビ・配信動画への接触実態をもとに、現状の課題やテレビ・配信動画視聴増につなげるための情報を明らかにする。
マイナビは、トレンドとテレビ視聴実態の関係性を紐解くことや、2020年TVerでの再生数が最も多かったTBSドラマ「恋はつづくよどこまでも(通称:恋つづ)」をもとにティーンが魅力に感じるコンテンツのポイントを探り出すことを目的にプロジェクトを行いましたので、下記よりご確認いただければと思います。

若年層のテレビ離れについて

こちらに関しては、Screens(TVer社)とVRダイジェスト(VR社)にてまとめておりますので、下記URLよりご確認ください。

Screens(TVer社)

前編 https://www.screens-lab.jp/article/26665
中編 https://www.screens-lab.jp/article/26666
後編 https://www.screens-lab.jp/article/26667

VRダイジェスト(VR社)

https://www.videor.co.jp/digestplus/tv/2021/04/42397.html

若者がテレビコンテンツを視聴する際のモチベーションは「推し」の有無

ティーンの約80%がテレビ番組を視聴、約50%がスマートフォンでテレビ番組を視聴している中(VR記事参考)、ティーンがテレビ番組を視聴するモチベーションは、「推しが出ている」ことであり、テレビコンテンツの視聴を行う上で重要な役割を担っていることがわかる。

若者がテレビコンテンツを視聴する際のモチベーションは「推し」の有無

特に、ティーンの約86%が「何かしらの推しがいる(オタク)」と回答していることから、ほとんどの若者にあてはまることがわかる。

オタクジャンルとして多いのは、ジャニーズ/俳優・女優/アティスト/K-POPなど、テレビで目にすることが多い「ヒト」が多く、テレビへ露出している方が、オタク化(推し)されやすい可能性がある。(参考1)

〈参考1:ティーンのオタ活事情に関する調査〉
オタ活に関する調査はこちら

ティーンのトレンドを語る上で「ドラマ」と「人気のヒト」は切り離すことができない

では、テレビ露出が多い「ティーンから支持が高いヒト」に紐づく、トレンドの変遷を2017年~2020年にかけてご紹介していきます。

※ティーンが選ぶトレンドランキングとは・・・
毎年ティーンの間で流行した「ヒト・コト・モノ・コトバ」の4ジャンルについて、13〜19歳のマイナビティーンズ会員(女性)にアンケート形式で聴取し、そのランキングをまとめたもの。

 

トレンドランキング

2018年から2020年までの流行った「コト部門」は、すべてその年の人気ドラマとなっており、それに紐づき「ヒト部門」でも人気ドラマ出演者がランクインする傾向にある。

一方で2017年までは、「コト部門」に人気ドラマがランクインされていない。

若者のテレビコンテンツ視聴実態とトレンドの関係性

トレンドに入る「コト」や「ヒト」はティーンにおいて絶大な影響力を及ぼすが、各年のトレンドとTVerの視聴数と合わせてみていきます。
下記の図は、2015年よりサービスを開始した「TVerの視聴数」と「ティーンが選ぶトレンドランキング」の関係性を示したものである。

※「TVer動画再生数とWUB数」データは少し古いデータとなるため、最新データについてはTVerの記事よりご確認ください。

TVer視聴数推移
【資料提供:株式会社TVer「TVer動画再生数とWUB数」
「TVer Conference 2020」(2020年10月26日)より】

2018年よりトレンドランキングのコト編で、多くのドラマがランクインするようになった旨は先ほど述べたが、それと相関するようにTVerの視聴数も急増していることがわかる。

そのきっかけとなったのが、2018年4月から放映されたTBSドラマ「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」。キャストの平野紫耀さん今田美桜さん、主題歌を歌うKing&Princeさんがヒト部門にランクインするなど、ティーンへの影響力が高いドラマであった。また、2019年以降では、日本テレビドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です」やTBSドラマ「初めて恋をした日に読む話」、2020年はTBSドラマ「恋はつづくよどこまでも」など、2018年同様に人気ドラマがティーンの話題の中心にあり、それを助長するようにTVerの視聴数も高まっていった。つまりは、テレビコンテンツへの接触率が高まっていったといえる。

ここまでの話は「コンテンツ力」に関する内容ではあったが、TVer視聴数の増加(=テレビコンテンツへの接触率増)は「視聴デバイスの変化」も関係しているように思える。

 

2017年にABEMAから配信が開始された「オオカミくんには騙されない」、それに続く「今日好きになりました。」をキッカケにスマホ視聴が増加!?

先ほどの「TVer視聴推移×トレンドランキング」の画像を見るとわかる通り、2018年から視聴数が大きく増加しているが、これは『視聴デバイスの変化』も関係しており、そのキッカケを作った番組が「ABEMAのオオカミシリーズ」である可能性が高い。

 

2017年にABEMAから配信が開始された「オオカミくんには騙されない」、それに続く「今日好きになりました。」をキッカケにスマホ視聴が増加!?

2017年2月からスタートした「オオカミくんには騙されない」は、ティーンの間で大きな反響を呼び、その年のトレンドランキング2017年でも10位にランクインするなど話題となった。また同年の10月には、「今日好きになりました。」の放送も開始され、ティーンはABEMAの恋愛リアリティーショーにくぎ付けとなった。
その結果、多くのティーンが「オオカミくんには騙されない」「今日好きになりました。」を視聴するようになり、それと同時に『スマホでテレビコンテンツを楽しむ』ということが定着され始めたのではないだろうか。

2018年以降もトレンドランキングに入り続けるなど、ティーンの中では当たり前のコンテンツとなっている。
またTVerにおいても2017年は「在阪民放の参加」などにより、配信コンテンツが増加したタイミングでもあった。

つまりは、ABEMAの配信する「オオカミくんには騙されない」「今日好きになりました。」の存在により「視聴デバイスの変化」が進み、スマホでテレビコンテンツを楽しむことが習慣化され始めた。
それと時同じくしてTVerが「配信コンテンツの充実」したことにより、テレビコンテンツがティーンに支持(注目)されるようになって視聴数が増加したと考えられる。

恋つづ流行理由① 演者および恋つづファンの熱量の高さによりTikTok上で話題化

 

恋つづ流行理由① 演者および恋つづファンの熱量の高さによりTikTok上で話題化

TBSドラマ「恋はつづくよどこまでも(以下、恋つづ)」が大ヒットした2020年は、「TikTok」からトレンドが生まれることが多い年でもあった。2019年までは、「一部のユーザー利用されるSNS」とされていたTikTok。しかし、2020年新型コロナウイルスの影響で利用者が激増。2020年上半期では、インスタグラムやTwitterなどで話題となっていた事象が同時にTikTokでも発信されるようになり、2020年下半期では、TikTok発の流行事象が数多くみられるようになった。
つまりは、2020年からTikTokを経由して流行するパターンが非常に多くなっており、軽視できない存在となっている。

近年、自身が好きなヒト・モノ・コトをアップするティーンが増えており、今まではInstagramが主流ではあったが、TikTokでも同じような現象が起き始めている。理由としては、簡単に動画をあげられる点や、動画の保存庫のような使い方をできることが重宝されており、まさにこのTikTokの「使い方」と「ドラマ」の相性が非常に良いのである。
(具体的な使われ方としては、推しが出演しているドラマのシーンをTikTokにアップする、など。)

下記は、2020年TVerでの再生数が高いドラマのハッシュタグをTikTokで調べたもの。

 

再生数が高いドラマのハッシュタグ

この図をみると、「恋つづ」のハッシュタグ視聴数がダントツで高く、TikTok内でも話題となっていたことがわかる。また、恋つづに関しては『妄想物語』『妄想小説』といったキーワードがみられるが、これは「自分たちで続編を作ってTikTok上に投稿する」といったドラマのコアファンが行っていたものであり、ここだけ見ても「恋つづ」への熱量の高さがうかがえる。

つまりは、TikTok上でドラマについての投稿を行うことは、「推し」をたくさんの人に見てもらいたいという思いから、一種のヲタ活として活用されている可能性が高いため、「TikTok上で盛り上がる」ということが『人気ドラマ』になるための必要条件となってきているように思える。

恋つづ流行理由② ティーンの心をがっちり掴んだコンテンツ力

 

恋つづ流行理由② ティーンの心をがっちり掴んだコンテンツ力

恋つづが流行したもう一つの理由は、天童浬と佐倉七瀬の「キャラクター性」と、そのキャラクターを活かす佐藤健さんと上白石萌音さんの「演技力」がティーン視聴者をくぎ付けにする『きゅん(ときめき)』を作り出すことができたからである。
いまのティーンにとって、ドラマを見る上での「きゅん要素」は必須事項であり、近いところでいうと最近流行りの「韓国ドラマ(以下、韓ドラ)」があげられる。

2020年4月から自宅で過ごす時間がこれまで以上に長くなったことから、配信動画を見る機会が多くなり、それと同時にNetflixで配信されていた「愛の不時着」「梨泰院クラス」がティーンの間でも話題となった。他にも、「私のIDはカンナム美人」「トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜」など、話題となった作品は数多くあるが、いずれのドラマも多くの「きゅん」が含まれている内容であったため、多くのティーンが「韓ドラ」にどっぷりハマっていった。
このハマリ方は「恋つづ」への熱量と非常に似ている傾向にあり、どちらも『10分に1回のきゅん(きゅんの多発)』という共通点がある。
また、その「きゅん」の種類として「ツンデレからなるきゅん」が多いことも、より一層似ているように感じる。

ここまでの話をまとめると、恋つづが流行った理由は下記の通り。
① TikTokにて切り取り動画が拡散され、多くの人が恋つづに触れた
② 1話の中に非常に多くの「きゅん」が詰まっていた

つまりは、上記2つの要素が含まれているほど、ティーンの熱狂するコンテンツとなりうる可能性があるのではないか。

若者がもっとテレビコンテンツにふれやすくするようになるには

すでに申し上げたように、ティーンがスマホでコンテンツ視聴をする行動は当たり前になっており、視聴スタイルはテレビ一択からTVerやABEMAの配信サービスなど複数の選択肢がある状態になっている。

そして、番組コンテンツ自体は「推し」の出演や「きゅん要素」の切り抜き動画などが、SNS上で投稿や拡散などがされて楽しまれている。

これらの事象が前提の上で、テレビコンテンツをどのように見たいかをティーンに調査したところ

  • テレビとSNS配信(YouTubeやInstagram)の同時視聴ができる
  • リアルタイムでは見れないから、SNS(YouTubeやInstagram)で見逃し配信を見たい
  • TVerやABEMA、YouTubeなどでCMに遮られない状態で視聴できる
  • エッセンスがまとまったショート動画をSNSの推しアカ(Twtter、TikTok)で見ることができる

などの回答が寄せられた。

また、家の中にいたとしても家族間で1台のテレビを取り合う状態になることもあり、代替手段としてスマホ視聴をしていると回答するティーンもいた。

つまり、「好きなタイミング」「目的の番組コンテンツ(できれば全話)」「どこでも」楽しみたいということである。

また、「ダイジェスト」や「CMカット」など短い時間で楽しみたいティーンも少なからず存在しており、SNSやYouTubeで見どころのみをまとめた動画が人気なのは、このような理由からだと考えられる。

一方で、上記のテレビコンテンツの楽しみ方では、従来の「ながら視聴」「たまたま面白そうなコンテンツを知る機会」は減り、SNSやYouTube上でダイジェスト動画や番宣に触れなければ、選択肢に入りづらい状態になりつつある。

「推し」の出演や「きゅん」するコンテンツはティーンの間で瞬く間に人気になり、それらの要素が少ないコンテンツは『内容が面白い』という条件が無くては注目されにくくなってしまっている可能性が高い。

まとめ

ティーンがテレビコンテンツに触れたくなるための4つのポイントは

  • 推しが出演している
  • TikTokをはじめとしたSNSで話題となる
  • 1話の中に「きゅん要素」がたくさんある
  • SNSでリアルタイム配信や見逃し配信が見られたり、エッセンスがまとまったショート動画が見れる

となり、上記項目を満たしているほど、ティーンの間でトレンドになるほど注目されやすいのではないでしょうか。
もちろん、現実的ではない要素もありますが、今の時代だからこそ「テレビコンテンツ」と「SNS」は非常に近い関係性になってきているように思えた調査でした。

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