SNSプロモーションとは? メリット・効果的なコツ・成功事例を解説

更新日:2024年09月27日(金)

日々多くの人がSNSを利用しており、友人とコミュニケーションを取ったり、共通の趣味を持つコミュニティを作ったりと、それぞれの用途で使い分けを楽しんでいます。企業での活用も格段に増えていますが、SNSの選び方や手法で悩んでしまうこともあるでしょう。

この記事ではSNSプロモーションについて、主要なSNSの特徴をふまえて、どのような活用が適しているのかを紹介。メリットやデメリットもふまえて、詳しく解説していきます。

SNSプロモーションとは?

SNSプロモーションとは

SNSプロモーションとは、企業やブランドが、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を使ってマーケティング施策を行い、商品・サービスの認知拡大や購買促進をすることです。

SNSを取り入れることで、ターゲット層に直接アプローチし、パーソナライズされたプロモーションが可能に。SNS上でのコンテンツ投稿やユーザーとの交流、広告配信、インフルエンサーとのコラボレーションなど、さまざまな施策を通じてブランドの認知拡大をすることができます。

各SNSの特性を活かして、多角的なアプローチをしていくのが特徴です。

 

SNSプロモーションが注目されている理由

SNSプロモーションが重要視される理由は、圧倒的な利用者数です。

総務省のデータによると、日本の総人口は1億2494万7千人(2022年)に対し、SNS利用者数は1億200万人(2022年)で、人口の9割以上です。2027年にはSNSの利用者数が1億1,300万人に増加すると予測されており、日常生活で欠かせないものになるでしょう。

また年代別のSNS利用率でも、10代〜20代は90%以上30代〜40代で80%後半と大半が利用している結果に。50代〜60代でも70%超え、幅広い年代層で使われていることがわかります。このようにSNSは人々の生活に多大な影響を与えており、企業がプロモーションで活用するのは有効です。

総務省:「令和3年 通信利用動向調査」「令和5年 情報通信に関する現状報告の概要」「総人口及び日本人人口の推移」

主要SNSのプロモーション手法

SNSはそれぞれメインのユーザー層も異なり、利用目的も変わります。そのためプロモーション活動で取り入れる場合は、まずはSNSの特性を理解することが成功の鍵。ターゲットに合わせたSNSを選び、戦略を立てていくことが重要です。

主要SNSの比較表

主要SNSの比較表

総務省「令和4年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」、「令和5年 情報通信に関する現状報告の概要」

まずは表を見て、主要なSNSのユーザー数と男女比、メイン年齢層を把握しましょう。それぞれのSNSの特長や効果的なプロモーション手法についても詳しく紹介していきます。

 

XTwitter)の特長・プロモーション手法

X(Twitter)は国内の月間アクティブユーザー数3位のSNSで、リアルタイムでの情報発信と拡散力の高さが強み140文字のテキスト投稿がメインですが、画像や動画を入れることもでき、情報を迅速に広められます。

X(Twitter)の投稿にはハッシュタグを入れることが欠かせず、トレンド入りしている話題やイベントに合わせたハッシュタグを使うことで、エンゲージメントを高めることが可能。また広告のフォーマットも多く、配信する際には細かくターゲット設定を行うことができます

 

Instagramの特長・プロモーション手法

Instagramは国内の月間アクティブユーザー数4位で、女性ユーザーが多い傾向。Instagramは写真や動画がメインの投稿で、ビジュアルが重視されるSNS。食品やファッション、美容、インテリアなどのカテゴリーの投稿が人気で注目度が高ブランドのイメージや世界観をダイレクトに伝えやすいのがメリットです。

Instagramでもハッシュタグの活用が重要で、ハッシュタグで投稿内容のジャンル分けをし、より多くの人にアプローチが可能に。商品やサービス名のハッシュタグを作ると、ユーザーからの投稿も集まりやすくなり、レビューや口コミとして効果的インフルエンサーとのコラボレーションでも認知拡大が望めます

2024年Instagram人気ハッシュタグ

マイナビのマーケティング広報ラボでは、今人気のハッシュタグや、ジャンル別で注目のハッシュタグを一挙紹介。ハッシュタグの付け方についても詳しい解説をしています。

参考記事:【2024年】Instagramの人気ハッシュタグは?業界別トレンドもチェック

 

LINEの特長・プロモーション手法

LINEは日本で一番利用者の多い人気SNSで、月間アクティブユーザー数は9700万人と日本の人口の約7割以上になります(2024年3月時点)。幅広い年代層に普及しており、メッセージを通じて、直接コミュニケーションできるのが特長です。

企業がLINE公式アカウントを作ると、友だち追加したユーザーにメッセージが送れ、最新情報やキャンペーンの配信が可能に。またクーポン配信やプッシュ通知など、さまざまな機能を通じて、定期的にユーザーと接点を持てるのがメリット。アンケートやチャットボットなど、顧客満足度を高める機能もあり有効です。

 

TikTokの特長・プロモーション手法

10代の若手層に人気のSNSで、ショート動画のコンテンツを中心にバイラル性が高いのが特長です。スマホで動画の作成が簡単にでき、短期間で大勢にアプローチすることが可能。チャレンジ企画やユーザー参加型のコンテンツが特に人気を集めています。

TikTok広告では、性別や年齢、ユーザーの興味関心に基づくターゲットの絞り込みが可能。世界では10億人以上のユーザーが利用しており、海外向けのプロモーションにも適しています

 

Facebookの特長・プロモーション手法

Facebookは国内の月間アクティブユーザー数は5位。メインユーザーは30代~50代で、1人1アカウントの実名登録が特徴です。

Facebookのビジネスアカウントを通じて、最新情報などの投稿やフォロワーとの交流も可能。グループ機能を活用して、コミュニティを作ったりイベント開催もできるでしょう。またFacebookは実名登録のため、高精度のターゲティングを用いた広告配信ができるのが特徴。広告出稿の手順もシンプルで、少額からの配信が可能です。

 

YouTubeの特長・プロモーション手法

YouTubeの月間ユーザー数は7120万人で、国内2位の人気SNSです。動画投稿に対してコメントをすることができ、直接ユーザーとコミュニケーションを取ることができます。

企業の公式YouTubeを通じて、商品・サービスの情報や商品の使い方を動画で配信するなど、活用の幅が広いのが特徴。また企業理念や商品開発の裏側など、ブランドストーリーを紹介するのにも適しており、視覚・聴覚的にも記憶に残りやすいのがメリットでしょう。

YouTube広告もターゲティング機能が充実しており、特定の層に絞り込んだアプローチが可能です。

 

SNSプロモーションのメリット・デメリット 

SNSプロモーションのメリット・デメリット 

SNSプロモーションには多くのメリットがあり、ビジネスやブランドの認知度を高めるための強力なツールとして広く利用されています。しかし、その一方で、いくつかのデメリットも存在し、慎重な戦略が求められることもあります。

ここでは、SNSプロモーションが持つ主なメリットとデメリットをそれぞれ詳しく解説し、これらの要素がプロモーション活動にどのような影響を与えるかを明らかにしていきます。

 

SNS プロモーションのメリット

・認知向上
・拡散性
・ユーザーとの交流
・購買につながりやすい

認知向上

SNSの投稿により、フォロワーと定期的な接点を持つことができたり、新規ユーザー層へのアプローチもできたりと、自然な形で認知度を上げることができます。また投稿を見たユーザーがブランドに興味をもつきっかけになり、ファン化にもつながるでしょう。ファンが集まると影響力も増し、認知拡大の効果も高まります。

 

拡散性

SNSの最大のメリットは、リアルタイムでの拡散性です。投稿したコンテンツに好感・共感をもってもらえれば、ユーザーはシェアをしてくれ、さらに多くの人に投稿を届けることができます。

またセッション数の多いトレンドや人気の投稿は、さらに多くの人の目に入りやすいアルゴリズムになっているSNSが多く、短時間のうちに一気に拡散する可能性があります。

 

低コスト

SNSプロモーションは、テレビや雑誌など従来の広告と比べて低コストで始めることが可能。例えば、X(Twitter)の広告には最低出稿金額がなく、自分で値段を設定し少額から運用可能。InstagramやFacebookなど他のSNSも低コストで始めることができ、予算に応じたプロモーションが実現できます。

また通常の投稿でも新規層にアプローチできるので、あまりコストをかけずに運用できます。

 

ユーザーとの交流

SNSではコメントやダイレクトメッセージを通じて、ユーザーと直接コミュニケーションを取ることができるのがメリット。例えば、投稿にコメントが付けば簡単に相手に返信できますし、ハッシュタグを調べて自社の製品やサービスについて投稿しているユーザーを把握することもできます。

ユーザからのコメントやレビュー、口コミなどを通して、商品の改善点や新たなニーズを把握し、商品開発にも活かせます。

 

購買につながりやすい

SNSの投稿にはURLを入れて、商品ページやオンラインストアへそのままリンクさせることが可能です。例えばInstagramにはショッピング機能があり、投稿された写真から直接商品のページへアクセスでき、購入までスムーズに進められます。

SNSでは商品の口コミやレビューを検索している人も多く、商品購入の決め手になる傾向があります。

SNSで何を調べている?

マイナビ マーケティング・広報ラボ「情報収集に関するアンケート」

出典:マイナビ マーケティング・広報ラボ「情報収集に関するアンケート」、22歳~25歳/n=489件/2023年12月4日~12月18日

 

マイナビのマーケティング広報ラボでは、22歳~25歳の新社会人を対象にアンケート調査を実施。X(Twitter)では「推し」に関する情報を調べている人が約7割で1番多く、グルメや音楽に関しても注目していることがわかりました。そのほか主要なSNSでも何を調べているか、傾向をまとめています。

参考資料:SNS上での情報収集と広告に対する感じ方~新社会人編~

 

SNS プロモーションのデメリット

炎上リスク
・SNS運用の負担

炎上のリスク

 SNSでは投稿が思わぬ形で広まり、炎上するリスクが常にあります

多くのユーザーがSNSを利用しているため、投稿したコンテンツの受け取り方や解釈は人によってさまざまで、意図しない方向で情報が受け取られてしまうことも。ささいな表現でも誤解を招くことがあり、一部のユーザーから問題視されると瞬く間に広まり、ブランドイメージに深刻な影響を及ぼすことがあります。

投稿内容について、誤解を招いたり不快な気持ちにならないか、入念な確認作業やチェック体制が必須です。

 

SNS運用の負担

SNSは日々の運用・管理が欠かせません。投稿を更新することはもちろん、フォロワーからのメッセージに返信をしたり、時にはユーザーの投稿にも反応をしたりと、こまめにコミュニケーションを取るのが必須。そのほかキャンペーンやイベントなど、フォロワーを飽きさせない工夫も必要です。

またSNSの新機能をいち早く取り入れたり、最新のアルゴリズムを理解して対策をたてたりと、常に学ぶ姿勢が求められ、運用の負担がかかります。

 

SNSプロモーション成功のポイント6つ

SNSプロモーション成功のポイント6つ

SNSは多くのユーザーと直接つながる機会があり、戦略的なアプローチが必要です。プロモーションを成功するために、6つのポイントをおさえておきましょう。

最初に目的とペルソナを設定

SNSプロモーションを始める前に、まず何を達成したいのか、具体的な目的を設定します。例えば、「認知拡大」や「販売促進」などが考えられます。

続けて、ターゲットとなるペルソナを明確にします。SNSの広告配信は細かく設定できるので、性別・年齢・居住地・家族構成・興味関心など、各SNSの項目に合わせて考えていくのもよいでしょう。また競合調査も必ず行い、人気投稿や投稿時間などを分析し、投稿に活かしましょう。

X(Twitter)広告の出し方は?

X(Twitter)広告は最低出稿金額がなく、少額から運用可能! X(Twitter)広告の主なフォーマットやカスタム機能、広告出稿の手順まで詳しく紹介しています。

参考記事:X(Twitter)広告の出し方は?種類と選び方、設定方法まで詳しく紹介

 

SNSの使い分け

SNSの特性を活かして、使い分けをしてみるのも有効です。

例えば、X(Twitter)はニュースや速報など短いメッセージの共有に適しており、Instagramはビジュアルで魅せるコンテンツが人気です。最初に新商品が出るニュースをX(Twitter)で流して、Instagramで新商品のパッケージを魅力的に見せる…などの使い分けをし、ターゲット層に多角的にアプローチするのも一つの方法です。

 

中長期的な施策設計

SNSプロモーションは単発のキャンペーンで終わらせるのではなく、中長期的な視点で施策を継続することが大切です。キャンペーンで一時的に認知拡大することができたら、いかにユーザーとの関係性を継続させていくかが重要です。

投稿を定期的に続けるのはもちろん、トレンドを取り入れた投稿や参加型のイベントを企画したりすることで、ユーザーを飽きさせない工夫が必要です。

 

広告

効果的なSNSプロモーションを行うためには、複数の手法を組み合わせることも有効です。通常の投稿だけでなく、例えば新商品発売などの重要なタイミングの時には広告を併用して一時的に露出を高めて、より多くのユーザーにアプローチするのも効果的です。

SNSごとに広告のフォーマットも異なるため、どのような種類があるのか押さえておきましょう。

 

効果測定、データ分析

プロモーションの効果を最大化するためには、定期的な効果測定とデータ分析が不可欠です。SNSインサイト機能を活用し、投稿のエンゲージメント率(いいね、コメント、シェアの数)やフォロワー数の増減、クリック数、コンバージョン率をチェックしましょう。

これらのデータを分析し、どの投稿が成功し、どの点を改善すべきかを把握します。より詳細なデータ分析が必要な場合は、SNS運用のサービスを利用するのもおすすめです。

 

インフルエンサー

SNSの口コミやレビューはユーザーからの信頼や安心感も得やすく、購入の決め手になる傾向が高まっています。また商品やサービスのターゲットに合ったインフルエンサーを起用することで、爆発的な効果も生まれやすく、認知拡大・購入促進につながります。

10代女子に人気のインフルエンサーは?

マイナビのマーケティング広報ラボでは、2024年版の10代女子が選ぶインフルエンサーランキングを発表しました。今、10代女子に最も影響力がある人をチェック!

参考記事:【2024年4月版】「10代女子が選ぶインフルエンサーランキング」

 

SNSプロモーションの成功事例2

SNSプロモーションの成功事例を2つ紹介します。

①貝印株式会社:「紙カミソリ」投票キャンペーン

マイナビの「学生の窓口」では、X(Twitter)を使って投票キャンペーンを行いました。

貝印の「紙カミソリ」を広める2つのアイデア「神ってるカミソリ」と「KAMIカミソリ」をもとに、どちらの案がより魅力的に感じるか、X(Twitter)上で投票キャンペーンを実施。「いいね」を押すだけで簡単に投票でき、誰でも気軽に参加できる仕組みに。同時に、貝印の公式アカウントのフォロー&投稿リツイートでプレゼント企画も行い、投稿の拡散を促しました。

また独自のハッシュタグ「#キョ―ソウ応援_紙カミソリ編」も作り、コミュニティ化して交流を楽しめるような仕掛けも。認知拡大のプロモーションとともに、Z世代の支持を集めたアイデアを商品化することができました。

②株式会社ロッテ:#雪見のばしチャレンジ キャンペーン」

雪見だいふくキャンペーン

出典:ロッテ公式Instagram

ロッテでは、3つのSNSにて「#雪見のばしチャレンジ キャンペーン」を実施しました。

同キャンペーンでは、ユーザーから雪見だいふくのお餅を伸ばしている様子の動画投稿を募集。ロッテ公式SNSアカウントをフォローの上、「#雪見のばしチャレンジ」のハッシュタグを付けて投稿するのが参加条件で、X(Twitter)、Instagram、TikTokにて応募を受付けました。

TikTokのチャレンジ動画は注目を集めやすい点と「お餅」の商品の特性を活かした企画、ユーザーから雪見だいふくを食べる投稿が自然に集まり、楽しい・おいしいイメージが醸成されました。

また大賞に選ばれた動画は広告として正式採用されるインセンティブもあり、動画広告クリエイティブにも活用。X(Twitter)、Instagram、TikTokと複数のSNSで展開され、ユーザーから質の高い投稿が集まりました。

まとめ

SNSプロモーションは、比較的低コストで始められることからも、ブランドの認知向上やターゲット層へのリーチ拡大など有効な活用方法です。SNSの特性をもとにコンテンツ制作を行い、上手に活用していきましょう。


マイナビのSNS支援サービス

SNSマーケティング運用支援施策

マイナビでは、高校生や大学生、社会人層などを対象としたメディアのほか、自社でSNSも複数運営。各メディアごとに登録会員も所属しており、ユーザーのインサイト分析をもとにしたコンテンツマーケティングを強みとしています。

SNSのアカウント立案や広告施策、インフルエンサーのキャスティング、コンテンツ制作など幅広く運用をサポートしていますので、お気軽にご相談ください。

SNS運用ならマイナビ!

おすすめのお役立ち記事

他の記事も見る
【2024年版 有名SNS一覧】17種類の特長と使い分け方を紹介

2024年10月04日(金)

【2024年版 有名SNS一覧】17種類の特長と使い分け方を紹介

「α(アルファ)世代」の特徴とは? Z世代との違いや価値観を徹底解説

2024年09月30日(月)

「α(アルファ)世代」の特徴とは? Z世代との違いや価値観を徹底解説

SNSプロモーションとは? メリット・効果的なコツ・成功事例を解説

2024年09月27日(金)

SNSプロモーションとは? メリット・効果的なコツ・成功事例を解説

おすすめのお役立ち資料

他の資料も見る
【2024年版】オウンドメディアの課題解決策と効果的な運用方法

【2024年版】オウンドメディアの課題解決策と効果的な運用方法

リアルコミュニティを駆使したZ世代との共創プロモーション事例

リアルコミュニティを駆使したZ世代との共創プロモーション事例

SNS上での情報収集と広告に対する感じ方 ~新大学生編~

SNS上での情報収集と広告に対する感じ方 ~新大学生編~

おすすめのお役立ち動画

他の動画も見る
【Z世代コミュニティを活用した事例から見る】「共創」マーケティングでZ世代をファン化させる鍵とは?

【Z世代コミュニティを活用した事例から見る】「共創」マーケティングでZ世代をファン化させる鍵とは?

広告掲載やメディアに関するお問い合わせはこちらから

お問い合わせ
050-5443-2281

受付時間:平日10:00〜18:00(弊社所定の休業日を除く)