マイナビティーンズラボのマーケターが語る!10代女子が選ぶ2023年のトレンド傾向とこぼれ話

更新日:2023年11月29日(水)

【2023年】10代女子が選ぶトレンドランキングはチェックしていただけましたでしょうか。
ここでは今回発表したトレンドランキングの傾向や惜しくもランクインに至らなかったノミネート内容についてなど、ランキング内では語りつくせなかった10代女子のトレンドや実態について、座談会に参加したマーケターが惜しみなく解説します。

2023年のトレンドランキングの傾向は?

【コト部門】テレビは見なくても、気になるドラマは見ている!

インタビュアー
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今回のトレンドランキングの傾向としてはどうでしたか?
<コト部門>では「王様に捧ぐ薬指」「最高の教師」「トリリオンゲーム」「真夏のシンデレラ」といったドラマが多くランクインする結果となりました。
マーケターM
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〈コト部門編〉

インタビュアー
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10代女子と同じ世代の若手俳優が出演していたり、高校を舞台にしているなど、
設定が自分達の日常に近い・親近感があるものが人気
という傾向があるってことですか?
そうですね。ですが、一番の理由は「好きな人が出ているから」だと思います。
高校生はテレビを見ない世代と言われていますし、座談会でもテレビは見ないという声が多い一方で、
「好きな人」「見たい人」が出ていればドラマを見ているというのが実態なんだなと感じました。
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たしかに、以前のドラマランキングの結果でも「魅力に感じるドラマ」の要素として、
1位「イケメン」54.1%
でした!まさに、10代女子がドラマを見る理由がここにあるんですね。
「イケメン」(=男性)というのもポイントですよね。
インフルエンサーランキングでは女性が独占でしたが、トレンドランキングの場合は男性の名前が多く挙がりました。
インフルエンサーの場合は自分もこうなりたいと憧れている人を連想する一方で、
流行ったヒトと聞かれると好きな人を連想しやすいため、男性が多いのかもしれません。
マーケターM
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またドラマを見ているもう一つの要因は「TikTok」が大きいですね。
最近は公式アカウントがドラマの一部やメイキングシーンを抜粋して投稿したりすることもあり、
ドラマの情報にTikTokで触れる機会が多くなりました。
プロモーションをテレビ上だけでなくSNSで行うことにより、10代女子の目に留まっているようです。
マーケターM
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【ヒト部門】【コトバ部門】ドラマやSNSが大きく影響を及ぼす結果に

インタビュアー
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また<ヒト部門>では、<コト部門>のドラマに出演されている方がランクインしている傾向がありますね。

ランキングからも、<ヒト部門>と<コト部門>は親和性が高いことが分かります。
さらに「ちょんまげ小僧」→「ひき肉です」や「やす子」→「はいー」など、<コトバ部門>とも関係している結果となっています。
フレーズがバズることでヒト自体も話題になる傾向があるようです。
マーケターM
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<コトバ部門編>

インタビュアー
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なるほど。ヒト⇔コト、ヒト⇔コトバの繋がりが大きく、各部門の起点に共通するものは「TikTok」ということですね。

【モノ部門】キャラクターとBeReal.が大人気!

インタビュアー
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続いて<モノ部門>ではキャラクターが多くランクインしていましたね。

〈モノ部門編〉

「たべっ子どうぶつ」もキャラクターとして流行っており、計4つランクインした結果となりました。
ヒトの推しと違い、教室や友達との間で共通の話題になりやすいのは理由としてあると思います。
またネガティブな話題が少ないので、安心して「好き」という気持ちを継続することができるのもこれだけ愛される理由かもしれないですね。
マーケターM
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3位にランクインしている「BeReal.」は、10代女子に人気の新たなSNSとのことでしたが。
そうなんです。座談会でも多くの子が利用していると話していました。
リアルタイムに写真を撮影するため、盛れない時に手で顔を隠すことから、
コト部門>に「手で顔隠すポーズ」、さらにBeReal.でアップした内容を「~リアル」とコメントしてInstagramなど他のSNSに投稿するといったコトバも派生して話題となっていました。
マーケターM
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【ウタ部門】ジャンルにとらわれず、良いものは良い!と思える柔軟性

インタビュアー
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また今回初の試みとなった<ウタ部門>の結果がいかがでしたか?

<ウタ部門編>

ランクインした曲はボカロPやK-POP、新たなアーティスト、リバイバルなど本当に様々な結果となりました。
ウタに関してもTikTokの影響が強く、またサブスクリプションで様々な音楽を聴くことができることが影響しているのか、
ジャンルにとらわれることなく、色んな音楽に触れていて柔軟性があるなという印象でしたね!
マーケターM
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インタビュアー
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確かに様々なジャンルが入っているのがとても印象的ですね。
そんな中で7位の「Mrs. GREEN APPLE」(通称:ミセス)は曲としてではなく、アーティストとして名前を挙げる10代女子が多かったです。
「TikTokで流行った曲はアーティストをあまり認識していないけど、ミセスだけは新曲が出ると教室で話題になる」といったように。
マーケターM
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10代にとって定番のアーティストになっているんですね。
まさにミセスは10代の“青春バンド”といえると思います!(笑)
マーケターM
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どんなキーワードがノミネートされてた?座談会でのこぼれ話

各部門のノミネートをピックアップ

【2023年】10代女子が選ぶトレンド 各部門ノミネート

※各部門ノミネートを順不同、一部抜粋して掲載しております。

【ヒト部門】ヒトだけではなく、関係性も丸ごと好き!

インタビュアー
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ランクイン以外にも様々な話題が出ていましたね。
<ヒト部門>「さんこは」「きょうあい」「やまあい」など、恋愛リアリティ番組「今日、好きになりました。」(通称:今日好き)で誕生したカップルの愛称がいくつかノミネートされています。

ノミネートから抜粋

  • 「さんこは」
  • 「きょうあい」
  • 「やまあい」
「今日好き」は見ている10代女子が多く、座談会でも盛り上がっていました。
番組内でカップルになるとペアで注目を浴びることが多い印象でしたね。
番組自体が、カップルインフルエンサーの登竜門的な存在になっているような・・・
マーケターM
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10代女子も一人一人を推しているというよりは、“カップルの関係性が好き”といった感じでしょうか?
恋愛リアリティ番組では二人がカップルになるまでの経緯も見ることができるので、その過去も含めて“関係性”が好きと思う子が増えてるかもしれないですね。
ちなみに、SNSではこういう関係性が好きな人たちを『関係性オタク』って言ったりします(笑)
マーケターM
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【コト部門】映画への関心高め!口コミがきっかけで見に行く層も多数

インタビュアー
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<コト部門>ではランクインしたもの以外でも、映画が多くノミネートされていましたね。
10代にとっては距離的にも価格的にもちょうどいいエンタメ=映画になっているのかもしれません。
マーケターM
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今回のノミネート内容を見てみると、ジャンルも様々なのが印象的ですね。

ノミネートから抜粋

  • 「バービー」
  • 「交換ウソ日記」
  • 「ホーンテッドマンション」
  •  「キングダム 運命の炎」
  •  「THE FIRST SLAM DUNK」
そうですね。
ひと昔前は10代女子と言えば、「恋愛映画」の支持率が高いイメージですが、今はジャンル問わず人気のようです
また座談会では、観に行った人が友達に感想を話して、興味を持った人が映画を観に行って・・・といった、高校生同士の連鎖があるようでした。
高校生は直接口コミが広がり話題になる、高校や教室というクラスターの強さを改めて感じました。
マーケターM
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【モノ部門】なによりまつ毛が大事!位置情報共有アプリの需要はある?

インタビュアー
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続いて<モノ部門>では印象に残ったものはありましたか?

ノミネートから抜粋

  •  「ウォンジョンヨのコスメ」
  • 「MILK TOUCHのマスカラ」
  • アプリ 「Jagat」
  • アプリ 「whoo」
  • 「大きめキーホルダー」
「MILK TOUCHのマスカラ」や「ウォンジョンヨのコスメ」もマスカラ人気が目立ってました。
韓国ではまつ毛に力を入れていることからも、10代女子も韓国アイドルのようなまつ毛になりたい!という需要があるのかもしれないですね。
10代女子に人気のコスメは韓国一強と言えそうです。
マーケターM
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アプリでノミネートされている「Jagat」「whoo」はどちらも位置情報共有アプリでしたよね。
そうです!以前は「Zenly」一強でしたが、サービス終了に伴い利用者が分散したようですね。
座談会の時には「こっちの友達はwhoo、あっちの友達はjagat・・・友達によって使っているアプリが知合うからどっちもインストールしているけど、使い分けるのが面倒」といった意見もありました。
このまま利用者が分散したままだと、位置情報共有アプリ自体需要がなくなっていくかもしれないですね。
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また「大きめキーホルダー」は話題になっただけでなく、
座談会に来てくれた10代女子はみんなスクールバックに付けていて、本当に流行っていることを実感しました。
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【コトバ部門】小さい単位で無数に生まれる新しいコトバ

インタビュアー
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<コトバ部門>に関しては毎回大変な印象ですが、今回はいかがでしたか?

ノミネートから抜粋

  • 「うちの子きゃわ」
  • 「~リアル」
  • 「四天王(してんのう)?」
  • 「産んだ」
コトバ部門は正直一番難しいです(笑)
今回の座談会でも「すきぴ」「かわちい」など、継続的に使われているコトバが増えてきて、さらに苦戦しました。
コトバは他の部門に比べて、新しいものが少なく、流行のサイクルが他よりも長い?のかもしれないですね。
さらにそれぞれの学校、教室単位で流行ってる身内ネタな場合も多く、1組目では「よく使っている」と話していても次の組では「全然使っていない」といった差が激しいのもコトバ部門の特徴かもしれません。
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インタビュアー
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今回ランクインしていた「なぁぜなぁぜ」や「ひき肉です」など、元ネタがあると一気にバズる傾向があるけれど、突発的なので予測ができないというのも、この部門を難しくしているポイントと言えそうですね。
そうですね!また使い方としては、日常的な話し言葉ではなく、
SNSの投稿やプリクラの落書きで使用するケースが多いのも今の10代女子の特徴
です。
マーケターM
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【ウタ部門】「誰のウタか分からないけど知ってる」がデフォルトに

インタビュアー
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最後<ウタ部門>については、なにか苦戦したポイントはありましたか?

ノミネートから抜粋

  • NewJeans 「Ditto」「SuperShy」
  • LE SSERAFIM 「ANTIFRAGILE」「UNFORGIVEN」
  • シャイトープ 「ランデヴー」
  • チョーキューメイ 「貴方の恋人になりたい」
そもそも曲のタイトルを知らないという点ですね・・・!
「曲が流行った」というよりは「TikTokの音源として流行った」が多い印象でした。
曲名は知らないけど、フレーズを聞けば分かるなど。
10代女子みんなが口ずさんでいる歌詞を頼りに、私達が曲を調べてタイトルを見せても「それだとアンケートでは伝わらない」って言われちゃって、どうしたら伝わるか考えるのにとても苦戦しました・・・(笑)
マーケターM
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少し前は音楽のサブスクリプションや“タイパ”の影響からイントロがない、または短い曲がヒットする傾向がありましたが、
今はサビに限らず、イントロなどでも切り取ったフレーズがバズるので、曲の長さなどは関係なくなってきていそうですね。
インタビュアー
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ちなみに「NewJeans」や「LE SSERAFIM」のようなK-POPの女性アイドルはノミネートとなっていますが、男性グループは話題にならなかったんですか?
2023年はK-POPの男性ダンス&ボーカルグループがたくさんデビューしていましたが、ダンスがメインな部分もあるので、
流行ったかと聞かれると“ウタ”ではなく“ダンス”で連想されるのかもしれないですね。
K-POPアイドルの話題だと、お手本にしたい・憧れ」の対象は女性グループというイメージです。そのため座談会で話題になるのも女性グループがメイン。
一方、男性グループは「推し」の対象になるので、好きな子は好きと、それぞれ分散されていてなかなか票が固まることはなさそうです。
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2023年上半期のランキングから変化した点

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最後に今年の上半期から変化が大きかった点を教えてください。
【ヒト部門】はサイクルの早さが印象的でしたね。
近年はオーディション番組も多いためか、3ヶ月ほどすれば話題が切り替わっていました。
反対に、映画(ドラマ)は話題になる寿命が長いイメージですね。
ヒト単位ではないため、推し関係なく、みんなで話す話題となっているからかもしれません。

【モノ部門】は上半期はスイーツが多かったですが、下半期はキャラクターが多かったです。
上半期は外出緩和となり、スイーツを外に食べに行ったけどもう飽きてしまった?(笑)
キャラクターは今のご時世、世界観が壊れない、安心感があるのかもしれないですね。

さらに今年は夏祭りやプールなど夏に出かけることが増えたり、学園祭で催しものができたりと、私服を着る機会が増えたことでファッション関連のランクインが前回に比べて目立ちました。
マーケターM
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なるほど。10代女子のそもそものサイクルの早さに加えて、外出機会が増えたことによる消費傾向の変化が大きく影響した結果となったようですね!
次回はどんな変化があるか楽しみにしています。

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