Z世代のSNS利用率は? 情報収集・使い分けの特徴も徹底解説

更新日:2024年10月31日(木)

SNSは日常的に多くの人に使われており、年々利用者は増加傾向に。なかでもZ世代は「SNSネイティブ」とも言われ、SNSの利用率も高く、さまざまな活用方法や使い分けをしていることからも注目を集めています。

今回の記事では、Z世代がSNSをどのように利用しているか、Z世代のSNS利用実態について詳しく紹介。さらに情報収集や使い分けの特徴まで解説していきます。

Z世代とは

Z世代とは

Z世代の定義

Z世代とは、1990年代半ばから2010年代前半に生まれた世代を指し、現在は10代後半~20代後半ぐらいの年齢層が該当します(2024年時点)。Z世代(Generation Z)という呼び方は全世界で共通して使用されており、日本では約1,800万人ほどがZ世代にあたり、総人口の約15%を占めています。

Z世代は幼少期からインターネットに触れデジタル環境で育ってきており、SNSも積極的に使いこなすのが特徴。普段からSNSで友人とコミュニケーションをとり、Z世代の半数がマッチングアプリを活用して出会いを求めているという調査結果もあり、Web上での交流が盛んです。

 

Z世代が注目される理由

Z世代が注目される理由は、市場において大きな影響力を持つと考えられているからです。現在、Z世代の多くは社会人になり働く割合が増えています。今後は経済力もさらに上がり、いずれは社会の中心を担うでしょう。

また世界全体で見ると、Z世代の割合は現在、全人口の3割を占めています。ビジネスのグローバル化が加速していることからも、市場での影響力は増すと考えられており、Z世代の存在が重要視されています。

 

Z世代の特徴「SNSネイティブ」

Z世代の大きな特徴は、SNSネイティブであること。Z世代は普段から目的やシチュエーションに合わせて、SNSやアカウントを使い分けているのが特徴で、写真や動画などの視覚的なコンテンツに魅力を感じる傾向です。SNSでは友人とコミュニケーションを楽しむだけでなく、情報収集をしたり自己表現として自ら情報発信をしたりすることもあります。

SNSを積極的に活用する一方で、プライバシーを重視する面も持ち合わせています。趣味やプライベートなど用途に合わせて複数アカウントを持ち、投稿内容や公開範囲を調整することも。さらに見る専用としてのアカウント活用もあり、SNS上で自身をどこまで見せるか、独自の基準を持つようです。

Z世代の5つの特徴は?

Z世代には「SNSネイティブ」の特徴のほか、4つの特徴があると言われています。また、最近ではZ世代の次にあたる「α世代(アルファ)」も注目の的に。「Z世代」と「α世代」、それぞれの共通点や違いもチェック!

参考記事:「α(アルファ)世代」の特徴とは? Z世代との違いや価値観を徹底解説

 

Z世代のSNS利用時間

先述したとおり、Z世代は現在10代後半~20代後半あたりの年代層が該当します。まずは、10代~20代のインターネット利用項目別の利用時間をもとに、Z世代がWeb上で何をしているのか見ていきましょう。

Z世代のSNS利用時間

出典:総務省「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」より、10代、20代データの数値を四捨五入し平均値を算出して作成

10代~20代男女のインターネットの利用時間を考慮すると、Z世代も「ソーシャルメディアを見る・書く」、「動画投稿・共有サービスを見る」の割合が高いと考えられます。

10代~20代の男性は、平日は「動画投稿・共有サービスを見る」の割合が一番多く、休日はさらに時間が増え、平日・休日ともに利用時間の1位でした。休日になると「ソーシャルメディアを見る・書く」時間が増え、2位の76.9分になっています。一方で女性は、平日・休日ともにSNSをしている時間が1番多く、全年代と比較しても2倍以上の時間に。また休日は時間もさらに増え、約141分でした。

Z世代は、全年代層と比較してみると男女ともにSNSの利用時間は平日・休日ともに多く、女性はよりSNSに時間を費やす傾向であることがわかりました。

 

Z世代の主要SNS利用率

ここでは、10代~20代の年齢層の主なSNS利用率をもとに、現在のZ世代のSNS利用率を大まかに把握していきましょう。

Z世代の主要SNS利用率

総務省「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」

LINEやYouTubeの利用率は10代~20代のうち、どちらの年代も90%を超えており、Z世代の利用率も90%以上であることが想定できます。20代だけで見ると、LINEは「98.6%」、YouTubeは「98.2%」と非常に高い数値になっています。

また全年代の利用率の平均と比較すると、InstagramTikTok利用率が高く写真や動画コンテンツを好む傾向が強いようですFacebookの利用だけ少し減っていますが、主要SNSはまんべんなく利用していることがわかります。

合わせてチェック!

マイナビのマーケティング広報ラボでは、主要SNSも含め今おさえておくべきSNS17選をピックアップ!  それぞれの特長やサービス内容も詳しくまとめています。

参考記事:【2024年版 有名SNS一覧】17種類の特長と使い分け方を紹介

 

Z世代のSNSの使い分け

Z世代のSNSの使い分け

Z世代は、それぞれSNSごとに使い分けをしているのが特徴です。どのような使い分けをしているのか、詳しく見ていきましょう。

 

Xで「推し活」

X(Twitter)は即時性・拡散性が高いのが強みで、情報収集がメインで利用されています。なかでもZ世代は、好きなアイドルやアーティストなど「推し」の情報収集や発信をしている傾向が強いです。

X(Twitter)が「推し活」に向いている理由は、アーティストなどの公式アカウントが発信する最新情報をリアルタイムでキャッチアップできるからです。「推し」に関する最新情報(新曲のリリースやライブ、メディア出演など)を即座に知ることができます。

また、X(Twitter)のハッシュタグやリツイート機能を通じてファン同士でつながります。例えば「推し」の言動やイベントに対してリアルタイムで感想を言い合い、魅力を共有したり、活動を盛り上げたり、周囲に影響を与えることも。「推し活」仲間との交流を楽しんでいます。

Z世代のX(Twitter)のリアル

資料:SNS上での情報収集と広告に対する感じ方 ~新社会人編~

マイナビのマーケティング広報ラボでは、Z世代の中でも活発に消費を行う新社会人に注目。  X(Twitter)で「推し」の情報を調べると答えた人は約70%の結果になりました。そのほか信用して見ているSNSやコンテンツなど、詳しいデータをまとめています。

参考記事:SNS上での情報収集と広告に対する感じ方 ~新社会人編~

 

Instagram で口コミチェック&買い物

Instagramは写真や動画をメインとした投稿で、ファッションやグルメ、インテリア関係などの情報が特に人気を集めています。芸能人やインフルエンサーなどの有名人に限らず、自分の趣味趣向に合う人のライフスタイルを投稿でチェックし、そこで気になった商品を詳しく調べる傾向があります。

気になる商品を調べる際に使用するのが「ハッシュタグ」。Instagramで「#ブランド名」、「#商品名」などを使ってハッシュタグ検索し、商品のビジュアルや使用方法、レビューや口コミなどを調べます。

またInstagramには「ショッピング機能」もあり、気になった商品はそのままWebサイトに遷移し購入することも可能に。Z世代の間ではInstagramでの買い物も主流になっているようです。

 

TikTokでトレンドチェック

TikTokはショート動画がメインのSNSで、Z世代はスキマ時間の暇つぶしトレンドチェックする際に視聴しています。

TikTokはバズが起こりやすく、これまでにもZ世代を中心に投稿が拡散され、食料品や化粧品、雑貨などの「TikTok売れ」につながることが多々あります。TikTokでのバズから爆発的な売り上げとなり、トレンドが作られているのです。

また「ForYou」ページがあり、アプリ内での行動(過去の視聴履歴など)から、ユーザーの興味関心を分析し、おすすめの動画が表示されます。そのため自分の興味に合ったトレンド情報を気軽に閲覧することができ、チェックが欠かせません。

 

YouTubeで専門知識を深める

YouTubeは娯楽メインで使われることが多いですが、雑学や専門知識を身につけたり、スキルアップを目指したりと、学習面で活用される傾向もあります。

YouTube上では、TED-EdやKhan Academyなど教育に特化した公式チャンネルも多く、また多くの専門家がテーマに深く踏み込んだ動画を配信しています。デジタル環境で育ったZ世代は、動画視聴で学ぶことにも長けており、専門知識を深めているのです。

またZ世代は動画を倍速で再生したり字幕機能を活用したりと、工夫しながらより効率的に学習をしています。

 

Z世代のSNSでの情報収集・消費行動の特徴

Z世代はSNSを使った情報収集が得意ですが、その先の消費行動にも特徴があります。ここでは、Z世代の情報収集・消費行動について詳しく解説します。

 

共感・推し消費

Z世代を語る上で欠かせない「推し」。アイドルや俳優、アニメキャラクターなど、人に限らず、さまざまな分野で「推し」をつくり、応援するためにお金を使う人が増えていますそして推し活仲間との交流も大切にし、楽しい時間を過ごしているのです。

さらに、共感で商品を購入する「エモ消費」も特徴としてあげられます。Z世代はブランドのコンセプトに共感できるかも商品購入の決め手になり、商品そのものの機能やスペックよりも、商品へのこだわりや開発ストーリーなどを知り、企業の姿勢に共感したり応援したいと感じたら、商品を購入しているのです。

「推し消費」と「エモ消費」の2つに共通するのは、消費をする上で心を動かされたり、精神的な満足度を重視しているという点です。買い物は基本的には慎重派ですが、自分が価値を感じるものには「支えたい・応援したい」という気持ちが高まり、惜しまずお金をかける傾向があります。

Z世代女子の「推し」事情

マイナビのマーケティング広報ラボでは、16~19歳の女子高校生・大学生を対象にSNSの利用実態を調査!主要SNSでは「推し」の情報収集がメインですが、それ以外にもどんな情報を集めているのか調べました。

参考記事:10代女子のスマホ利用実態を調査!

 

SNSの口コミ重視

Z世代は欲しいものを探す際には、SNSでの情報収集がメイン。トレンドに強いInstagramTikTokで気になるものを見つけると、その商品について調べ始めます。

SNSの情報の中で特に信頼しているのは、インフルエンサーやユーザーからの口コミ。インフルエンサーは美容系やグルメ系など特定の分野において影響力を持ち、ユーザーの商品購入のきっかけにもつながります。

口コミには実用性があり、「この商品はココがおすすめ!」、「このようなアレンジや別の活用もできる!」などと、実生活のイメージしやすいのがメリット。良い口コミだけでなく、本音やデメリットなども明かした率直な口コミも把握してから、商品購入を決める傾向です。

 

慎重派

Z世代は幼少期から経済的に不安定な時代を過ごしてきたため、買い物やネットショッピングなどにも慎重派です。「本当に欲しい商品なのか?」、「絶対に必要なものなのか?」を吟味し、数日経過した上で、商品が欲しいと思えば購入します。つまり、商品購入に失敗して後悔したくないという気持ちが強いです。

商品購入で失敗しないためにも、商品情報や口コミ、インフルエンサー(または専門家)などから情報を収集。また「商品購入後に返品に応じてもらえるのか?」、「保証は用意されているのか?」までチェックするなど、徹底した行動を取ることもあるようです。

 

まとめ

Z世代はSNSで情報収集するだけでなく、友人とコミュニケーションを楽しんだり、自己表現として情報を発信したりと、積極的に活用をしています。また推し活や買い物、スキルアップなど、上手に使い分けをする一面も。Z世代のインサイトとともに動向を見ていくことが大切です。

 


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