プレスリリースでメディア掲載してもらうためのポイント7つ。基本の構成も解説

更新日:2026年06月12日(金)

「プレスリリースを配信しても、思うようにメディア掲載につながらない」と悩む広報担当者は少なくありません。掲載へと漕ぎつくには、記者が「記事化したい」と感じる情報設計と読みやすい構成、そして適切な配信戦略が重要です。

本記事では、プレスリリースでメディア掲載を実現するためのポイントや基本構成、配信時の注意点まで解説します。

プレスリリースとは

プレスリリースとは、自社の新しい情報を社外に向けて公式に発表する文書のことです。発信される内容は新商品や新サービスだけでなく、人事に関するお知らせ、社会貢献活動、業績や決算報告、経営戦略の発表など多岐にわたります。

プレスリリースは報道関係者に向けて発信されることが多く、企業が一次情報を発信する手段として広く活用されています。

プレスリリースでメディア掲載してもらうためのポイント7つ

プレスリリースでメディア掲載してもらうためのポイント

プレスリリースをメディア掲載につなげるには、記者目線で「報じる価値がある」と感じてもらう工夫が重要です。ここでは、掲載確率を高めるために意識したい以下の7つのポイントについて解説します。

  1. 記事化する価値を高める
  2. 「結論ファースト」の構成にする
  3. わかりやすく具体的に書く
  4. グラフや数字などのデータを盛り込む
  5. メディアが使いやすい画像を掲載する
  6. 内容とマッチしたメディアに配信・取材依頼をする
  7. 配信するタイミングを工夫する

1.記事化する価値を高める

記者がプレスリリースに目を通したとき、「記事にできるかどうか」を判断する基準となるのがニュースバリューです。報道する意味があると感じてもらえるかどうかで、その後の扱いが大きく変わります。

ニュースバリューを構成する代表的な要素には、次のようなものがあります。

ニュースバリューを構成する要素
  • 新規性:これまでにない新しい情報かどうか
  • 独自性:他社にはない自社ならではの強みがあるか
  • 意外性:読み手の予想とギャップがあるか
  • 社会性(時事性):いま社会で関心を集めるテーマと結びついているか
  • 地域性:特定の地域に関わる話題性があるか
  • 具体性:具体的な事例や数値で語られているか

これらの観点を組み合わせ、自社の発表内容のどこに「報じる価値」があるのかを明確に打ち出すことが大切です。

2.「結論ファースト」の構成にする

プレスリリースは、最も伝えたい結論を冒頭に置く構成が基本です。記者は日々大量のリリースに目を通すため、最後まで読んでもらえる保証はありません。

そのため、 「何を取り上げてほしいのか」「読者に何を知ってもらいたいのか」という核心部分を、最初の数行で伝える必要があります。 背景や経緯の説明は、結論を提示したあとに続けましょう。詳しいプレスリリースの構成については、後ほど説明します。

3.わかりやすく具体的に書く

プレスリリースは、誰が読んでも内容が理解できるように書きましょう。抽象的な表現で終わらせず、 具体的な事実や数字 で語ることで説得力が増します。

また、専門用語の扱いにも注意が必要です。社内や業界では当たり前のように使われている言葉でも、記者にとっては馴染みがないケースもあります。やむを得ず使う場合は、簡単な注釈を添えるなどの配慮を心掛けましょう。

さらに、一文は最大でも50文字程度、長くても3行以内に収めると読みやすくなります。短く明快な文章にすることで、情報が頭に入りやすくなる傾向があります。

4.グラフや数字などのデータを盛り込む

販売実績や来場者数、市場規模の予測といった数値データは、記者に強い印象を与える材料になります。記者は客観的な事実を求める傾向があるため、定量的な情報を盛り込むことが有効です。

数字は本文だけでなく、タイトルやリード文にも積極的に取り入れるとよいでしょう。文字数の関係で見出しに入りきらなかったデータは、本文や図表で補足する方法もあります。

さらに、数字を社会的な動向や時事的なテーマと結びつけて提示できれば、記者にニュースバリューを感じてもらいやすくなります。

5.メディアが使いやすい画像を掲載する

画像の有無を記事化の判断基準にしているメディアもあります。プレスリリースには、 内容を象徴するキービジュアル画像 を1枚以上添えることをおすすめします。

掲載する画像は、リリース内容と直接結びつくものを選ぶことが大切です。抽象的なイメージ画像よりも、商品写真やサービスの利用シーン、図解など、記事にそのまま使える素材のほうが、メディアで使いやすいでしょう。

6.内容とマッチしたメディアに配信・取材依頼をする

配信先は数を打てばよいというものではなく、 リリース内容と相性のよいメディアを見極めることが重要 です。事前にターゲットとなるメディアリストを整え、戦略的にリリースを届けましょう。

メディアを選定する際は、想定する読み手から逆算するのがひとつの方法です。読者層と発信内容がかみ合うメディアを優先することで、取り上げられる可能性が高まります。

また、同じ情報を発信する場合でも、メディアごとに切り口を変えた複数のリリースを用意して送り分けることも有効でしょう。

7.配信するタイミングを工夫する

配信のタイミングは、ニュースとしての鮮度を左右します。原則として「販売開始前」「実施前」「導入前」など、まだ世に出ていない段階で情報を届けることが望ましいとされています。

すでに発売・実施されたあとの情報は、ニュースバリューが下がりやすく、メディア掲載につながりにくい傾向があるため、注意が必要です。

プレスリリースの基本構成

プレスリリースの基本構成

プレスリリースの基本構成は、重要な要素を先に配置する「逆三角形(結起承転)」です。各要素の役割を理解したうえで、過不足なく情報を盛り込むことが大切です。

発信日・発信者

プレスリリースの冒頭には、発信日と発信者(企業名や団体名)を明記します。

タイトル

タイトルは、 「何についてのリリースなのか」「報じる価値があるかどうか」が一目でわかる表現 にしましょう。記者は見出しだけで読み進めるかどうかを判断することもあるため、重要度が高いパートといえます。

リード文

リード文では、ニュースの要点を凝縮し、リリースの核心を簡潔に伝えます。タイトルで触れた内容について、 5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように) を押さえて記述するのが基本です。

可能であれば 「How much(いくらで)」「How many(どれくらい)」「Worth(どんな価値があるか)」 といった要素も含めると、情報の厚みが増します。

全体像が理解できる文章を意識しつつ、必要最低限の情報を過不足なくまとめましょう。

本文

本文では、製品やサービスの特徴、開発の経緯や背景、関連するエピソードなどを詳しく紹介します。記事化の際にそのまま使えるイメージ画像を添えると、メディアにとって扱いやすい素材になります。

文章だけでは伝わりにくい内容は、「概要」として箇条書きで整理する方法が便利です。情報量が多い場合、1ページに詰め込まず、2ページ目以降に添付資料として補足する構成にすると読みやすくなります。

さらに図解やグラフを取り入れれば、視覚的な理解を助けると同時に、記事化の際に活用してもらえる可能性も高まるでしょう。

補足情報

補足情報のパートでは、リード文で触れた価値(Worth)を裏づける具体的なデータや資料を整理します。文中で長々と資料を解説するのは避け、必要に応じて参照・引用してもらえるよう、別添資料として用意するとよいでしょう。

問い合わせ先

最後に、メディアからの問い合わせに対応できる担当者の連絡先を明記します。氏名、部署、電話番号、メールアドレスなどを記載し、取材依頼や追加質問にすぐ応じられる体制を示しましょう。

プレスリリースを配信するメリット

プレスリリースのメリット

プレスリリースの配信には、メディア掲載をはじめとした複数の広報効果が期待できます。広告とは異なる切り口で情報を届けられる点も大きな魅力です。

メディアへの掲載が期待できる

プレスリリースを通じて、 メディアでの露出機会を増やせる点 は大きなメリットです。特に調査リリースのように独自性のあるデータを発信すると、調査結果がそのまま引用されるケースも多く、企業名やサービス名が広く知られる契機となります。

また、第三者であるメディアを介して報道されることで、 消費者から信頼を得やすくなる効果 も期待できます。

さらに、普段は接点のないメディアに取り上げられることで、これまでリーチできなかったターゲット層に企業の存在を知ってもらえる可能性も広がるでしょう。

SEO効果が期待できる

プレスリリースは、検索エンジン経由での流入を増やす施策にもなり得ます。メディアが内容を引用する際、自社サイトへのリンクが設置されることがあり、これがバックリンク(外部サイトからの被リンク)として機能します。

検索エンジンから高く評価されているメディアからリンクを獲得できれば、 自社サイトの評価向上にもつながりやすい といわれています。

広告よりもコストを抑えられる

プレスリリースは、広告のように出稿費を支払って掲載枠を確保するものではありません。そのため、 比較的低コストで広報効果を狙える手段 として活用されています。

各メディアの読者に内容が共感を呼べば、SNSでのシェアを通じて短期間で認知が広がるケースもあります。狙ったメディアに必ず取り上げてもらえるわけではないものの、費用対効果の観点から見ても取り組みやすい広報手法といえるでしょう。

プレスリリースを配信する際の注意点

プレスリリースの注意点

メリットの大きいプレスリリースですが、配信すれば必ず成果が出るとは限りません。期待とのギャップを避けるため、あらかじめ留意したい点を押さえておきましょう。

必ずしもメディアに掲載されるとは限らない

プレスリリースは掲載費を支払う仕組みではないため、 配信したからといってメディア露出が約束されるわけではありません。 記者が内容に興味を持たなかった場合、そのまま見送られることもあります。

仮に取り上げられたとしても、一部のメディアにとどまり、想定していたほどの広報効果が得られないケースもあります。プレスリリース一点張りではなく、複数の発信機会を組み合わせるとよいでしょう。

意図しない方向性で取り上げられる可能性がある

プレスリリースを受け取ったメディア関係者は、各社の編集方針や視点に基づいて記事を構成し直します。そのため、 発信側が強調したかったポイントが、必ずしもそのまま記事に反映されるとは限りません。 

意図と異なる切り口で取り上げられた場合に備え、誤解を生みにくい表現でリリースを作成しておくことが大切です。

プレスリリースのメディア掲載に関するよくある質問(FAQ)

プレスリリースのメディア掲載に関して、広報担当者からよく寄せられる疑問をまとめました。実務の参考にしてみてください。

Q
プレスリリースを配信してから、どれくらいでメディア掲載されますか。
A
配信から数日以内に掲載されるケースもあれば、数週間後に取り上げられる場合もあります。メディアの編集サイクルや扱うテーマによって異なるため、一概にはいえません。タイミングを問われる発表は、余裕を持ったスケジュールで配信することをおすすめします。
Q
メディアリストはどのようにつくればよいですか。
A
自社の発信内容と親和性の高い媒体をリストアップすることから始めます。新聞、雑誌、Webメディア、業界専門誌などジャンル別に整理し、担当記者や問い合わせ先を把握しておくと配信時にスムーズです。
Q
配信代行サービスを使うべきでしょうか。
A
自社のリソースや配信したいメディアの幅によって判断するとよいでしょう。広範囲に届けたい場合は配信サービスが便利ですが、特定のメディアと深く関係を築きたい場合は個別アプローチが向いていることもあります。
Q
同じ内容を何度も配信してもよいですか。
A
同一内容の繰り返し配信は、記者の心象を損ねる可能性があります。新たな切り口や追加情報を加えたうえで、続報として再発信する形が望ましいでしょう。
Q
取材依頼が来たときは、どのように対応すればよいですか。
A
迅速な返信が基本です。問い合わせ内容を確認し、対応可能な日時や担当者を明確に伝えましょう。あらかじめ想定質問への回答を準備しておくと、当日のやり取りがスムーズになります。

まとめ

プレスリリースをメディア掲載につなげるためには、記者にとっての「報じる価値」を意識した情報設計が欠かせません。ニュースバリューを高め、結論ファーストの構成でわかりやすくまとめ、具体的な数値や事例で説得力を持たせましょう。

加えて、配信先メディアの選定やタイミングの工夫といった戦略面も、掲載確率にかかわる大切な要素です。

一方で、必ず掲載される保証はなく、意図と異なる方向で報じられる可能性もある点は、あらかじめ理解しておく必要があります。

今回紹介したポイントをひとつずつ実践しながら、自社ならではの伝え方を磨いていくことが、メディア掲載への近道になるはずです。読者であり情報の受け手でもある社会との接点を、プレスリリースを通じて少しずつ広げていきましょう。

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