20代社会人の資産運用実態
始めたきっかけや情報源、今後の意向も調査

更新日:2026年08月07日(金)

新NISA制度の開始や物価高などを背景に、若い世代の資産運用への関心はこれまで以上に高まっています。特に社会人となり自分の収入で生活を始める20代は、資産形成のスタートを切る重要な時期を迎えているといえるでしょう。

今回は、投資をしている20代の社会人305名に「資産運用」をテーマに調査を実施。実際に取り組んでいる資産運用や月々の投資額、始めたきっかけなどについて分析しました。

調査の結果、20代社会人の資産運用はNISAを中心に定着しており、8割以上が今後も継続したいという積極的な姿勢である一方、商品選びや仕組みの理解といった入口のハードルはまだ残されていることも見えてきました。このほか、商品・金融機関選びで重視するポイント、特定の情報源に触れて資産運用の方法を変えた経験についても解説します。

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1,20代社会人の資産運用実態 ─ 8割以上がNISAを利用

ここでは、20代社会人がどのような資産運用に取り組み、1カ月あたりいくらを資産運用へ回しているのかを見ていきます。投資先はNISAを中心とした非課税制度に集中し、月2〜5万円の範囲での運用が主流となっている点がポイントです。

Q.現在行っている資産運用として、あてはまるものをすべて教えてください。【複数選択】

Q8_現在行っている資産運用として、あてはまるものをすべて教えてください。(いくつでも選択可)

(n=305 男性n=153、女性n=152)

現在行っている資産運用について聞いたところ、「NISA」83.0%が圧倒的な1位となりました。続いて「投資信託」28.2%、「株式投資」27.5%、「iDeCo」23.0%となっています。

男女別に見ると、「株式投資」は男性37.9%に対して女性17.1%と20.8ポイントの大差が生じており、「投資信託」も男性36.6%に対して女性19.7%と16.9ポイントの差があります。男性のほうがリスクを取るタイプの資産運用にもやや積極的なようです。一方、「iDeCo」は女性25.0%に対して男性20.9%、「会社の確定拠出年金」は女性15.1%に対して男性11.8%となっています。

 

Q.1カ月あたり、平均していくらくらいを資産運用に回していますか?

Q9_1カ月あたり、平均していくらくらいを資産運用に回していますか?

(n=305 男性n=153、女性n=152)

1カ月あたりの資産運用額については、「3万円以上5万円未満」19.7%が最多となり、次いで「2万円以上3万円未満」17.4%、「1万円以上2万円未満」16.7%と続きました。投資額は1万円〜5万円に全体の約54%が集中しています。

一方、「10万円以上」が全体で11.5%存在し、積極的に投資をする人も一定数いるようです。特に男性では15.7%と、女性の7.2%に比べて2倍以上の割合となっています。

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2,始めたきっかけは「貯金だけでは増えにくいから」

ここでは、20代社会人が資産運用を始めたきっかけと、始める前に感じていた不安を見ていきます。きっかけは「貯金では増えにくいから」「将来のお金が不安だったから」といった動機が上位を占めており、始める前の不安は「商品選び」「仕組みの理解」に集中しています。

Q.資産運用を始めたきっかけを教えてください。【複数選択/5つまで】

Q11_資産運用を始めたきっかけを教えてください。(5つまで選択可)

(n=305 男性n=153、女性n=152)

資産運用を始めたきっかけとして最も多かったのは「貯金だけでは増えにくいと感じたから」26.2%でした。次いで「将来のお金が不安だったから」21.3%、「少額から始められるから」16.1%、「お金の勉強をしたかったから」14.8%、「少しでも豊かな暮らしをしたいから」14.1%と続き、「低金利で貯金だけでは資産が増えにくいこと」と「将来への不安」が特に強い動機となっている可能性があります。

男女別に見ると、「お金の勉強をしたかったから」が男性19.0%に対し女性10.5%、「株主優待が魅力的だったから」が男性11.1%に対し女性5.3%、「配当金が魅力的だったから」が男性8.5%に対し女性2.0%と、男性の中には「学習」と「リターン」を求める人がいるようです。

一方、「貯金だけでは増えにくいと感じたから」は女性31.6%に対し男性20.9%、「少額から始められるから」は女性19.1%に対し男性13.1%と、女性は「貯金の増えにくさ」がきっかけになっている人がやや多いようです。

 

Q.資産運用を始める前に、不安だったことを教えてください。【複数選択/5つまで】

Q13_資産運用を始める前に、不安だったことを教えてください。(5つまで選択可)

(n=305 男性n=153、女性n=152)

始める前の不安として最も多く挙げられたのは、「どの商品や銘柄を選べばよいかわからなかった」30.5%でした。以下、「資産運用の仕組みが難しくてよくわからなかった」24.6%、「元本割れが不安だった」21.6%、「始める手続きが面倒だと思った」19.7%、「どの金融機関を選べばよいかわからなかった」19.3%と続きます。

男女差で最も大きかったのは「どの商品や銘柄を選べばよいかわからなかった」で、女性38.2%に対して男性22.9%と15.3ポイントの開きが見られました。「資産運用の仕組みが難しくてよくわからなかった」も女性29.6%に対して男性19.6%と10ポイントの差があり、女性のほうが「商品理解」「仕組み理解」のハードルを高く感じていることが読み取れます。

男性は「特に不安はなかった」15.0%が女性の5.3%と比べて10ポイント近く高く、不安を感じていなかった人も一定数いる一方、「損をした話を見聞きして不安になった」は女性9.2%に対して男性20.9%と、一部の人は周りの資産運用状況を知ったことで不安を感じていたようです。

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3,商品や金融機関を選ぶポイントは「少額から始められる」「手数料が低い」

ここでは、実際に資産運用の商品や金融機関を選ぶ際に、20代社会人が何を重視しているのかを見ていきます。商品選びでは「少額」「積立しやすさ」といったハードルの低さが、金融機関選びでは「手数料の低さ」「わかりやすさ」「使いやすさ」が上位に並びました。

Q.資産運用において、あなたが商品を選ぶときに重視することを教えてください。【複数選択/5つまで】

Q16_資産運用において、あなたが商品を選ぶときに重視することを教えてください。(5つまで選択可)

(n=305 男性n=153、女性n=152)

商品を選ぶ際に重視するポイントは、「少額から始められること」24.6%が最多でした。次いで「リスクが低いこと」22.6%、「積み立てしやすいこと」20.7%、「運用実績が良好であること」19.0%と続きます。初心者でも手を出しやすく、失敗しにくい商品が求められていることがうかがえます。

男女別に見ると、女性は「少額から始められること」28.3%、「始め方が簡単なこと」13.8%、「値動きが大きすぎないこと」11.2%が男性よりやや高くなっており、比較的堅実な傾向です。

一方、男性は「配当金が魅力的であること」17.7%、「知名度の高い銘柄であること」13.7%と、リターンや知名度を意識した選び方がやや目立ちます。

 

Q.資産運用において、あなたが金融機関を選ぶときに重視することを教えてください。【複数選択/5つまで】

Q17_資産運用において、あなたが金融機関を選ぶときに重視することを教えてください。(5つまで選択可)

(n=305 男性n=153、女性n=152)

金融機関選びで最も重視されているのは、「手数料が低いこと」20.7%でした。次いで「自分に合う商品がそろっていること」17.1%、「運用状況が見やすく確認しやすいこと」17.1%、「商品や仕組みの説明がわかりやすいこと」16.7%、「口座開設や手続きが簡単であること」16.4%、「手数料がわかりやすいこと」16.1%と並びました。「手数料の低さ」「わかりやすさ」「使いやすさ」が金融機関選びの評価基準として重要であるといえそうです。

男女別にみると、女性は「セキュリティ面で安心できること」19.1%(男性11.8%)、「商品や仕組みの説明がわかりやすいこと」19.1%(男性14.4%)と、安心・親切さをより重視する傾向が見られます。男性は「手数料がわかりやすいこと」19.6%(女性12.5%) と、コスト面の透明性を女性よりやや重視する結果となりました。

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4,「金融機関の公式情報」をもとに資産運用の方法を変えたことがある人は全体の4割程度

ここでは、20代社会人がどのようなメディア・情報源から資産運用の情報を得ているのか、そしてどの情報源が実際に「商品購入・運用変更」といった行動につながっているのかを見ていきます。情報収集は書籍・YouTube・Xなど多岐に渡っており、実際の意思決定には「金融機関の公式情報」「インフルエンサー」などが影響している点がポイントです。

Q.資産運用の情報収集に使っているものを教えてください。【複数選択】

Q19_資産運用の情報収集に使っているものを教えてください(いくつでも選択可)

(n=305 男性n=153、女性n=152)

情報収集に使っているメディアのトップは、「書籍や雑誌」24.6%でした。次いで「YouTube(通常動画)」23.6%、「X(Twitter)」20.3%、「Instagram(フィード投稿)」19.0%と続きます。

書籍などの活字メディアと、YouTube・X・InstagramのSNS系が拮抗しており、複数の媒体を併用している様子がうかがえます。

男女別に見ると、男性は特に「X(Twitter)」26.1%の割合が高くなっており、女性の14.5%を11.7ポイント上回っています。また、「マンガや図解本」17.7%、「TV番組」12.4%も女性よりやや高くなっていました。女性は「両親」11.8%、「友人・知人」15.1%が男性をやや上回っており、身近な人から情報収集する傾向がやや強いようです。

 

Q.以下の資産運用の情報源をもとに、新しく商品を購入したり資産運用の方法を変えたりしたことはありますか?

Q21_以下の資産運用の情報源をもとに、新しく商品を購入したり資産運用の方法を変えたりしたことはありますか?

(n=305)

「金融機関の公式情報」をもとに商品の購入や運用方法の変更をしたことがある人(「何度もある」「1~2回はある」)は全体の38.1%にのぼりました。特に「何度もある」だけを見ても12.5%と、全情報源の中で最多です。

その他、「何度もある」「1~2回はある」の合計割合が高い順に「友人・知人」32.4%、「家族」31.8%、「SNSの投資系インフルエンサー」31.1%と続きました。

金融機関の公式情報を活用しつつ、身近な家族や友人、インフルエンサーからも影響を受けている様子がうかがえます。

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5,約8割が「今後も資産運用を続けたい」、学習意欲も高い傾向

ここでは、20代社会人の資産運用に対する将来の意向と、学びに対する意欲を見ていきます。「継続したい」「投資額を増やしたい」「学びたい」の3つの意向がいずれも7〜8割と高い水準になっている点がポイントです。

Q.今後、中長期的にみて、資産運用を続けたいと思いますか。

Q22_今後、中長期的にみて、資産運用を続けたいと思いますか。

(n=305 男性n=153、女性n=152)

中長期的に資産運用を続けたいかを聞いたところ、「続けたい」48.2%と「どちらかといえば続けたい」33.1%の合計81.3%が継続の意向を示しました。「やめたい」「どちらかといえばやめたい」の合計はわずか4.6%にとどまります。

 

Q.今後3年程度でみたとき、1カ月あたり資産運用にあてる金額は、現在と比べてどのようにしたいですか。

Q23_今後3年程度でみたとき、1カ月あたり資産運用にあてる金額は、現在と比べてどのようにしたいですか。

(n=305 男性n=153、女性n=152)

今後3年間の投資額の意向については、「増やしたい」35.3%と「やや増やしたい」41.7%の合計77.0% が増額の意向を示しました。「今のままでよい」は18.3%、「減らしたい」「やや減らしたい」は合計で3.3%です。本調査においては、すでに資産運用をしている20代社会人の投資額の伸びしろは大きいといえるでしょう。

 

Q.資産運用について学べる機会があれば、学びたいと思いますか?

Q27_資産運用について学べる機会があれば、学びたいと思いますか?

(n=305 男性n=153、女性n=152)

資産運用に関する学習意欲を聞いたところ、「学びたい」35.1%と「やや学びたい」39.3%の合計74.4%が学びへの意欲を示しました。「学びたくない」「あまり学びたくない」は合計5.6%にとどまっています。

 

Q.資産運用について、どのような媒体・方法で学びたいですか?【複数選択/3つまで】

Q29_資産運用について、どのような媒体・方法で学びたいですか?(3つまで選択可)

(n=305 男性n=153、女性n=152)

学びたい媒体・方法のトップは、「動画」33.3%でした。次いで「セミナー」26.0%、「Web記事」22.9%、「専門家や窓口担当者とのチャット」19.4%、「AI(ChatGPTなど)」19.4%と続きます。

動画コンテンツが有力な学習チャネルであることに加え、AIやチャットといった双方向型の学びも約2割が支持しており、対話しながら学べるコンテンツに関心を持つ人も一定数存在します。

男女別に見ると、女性は「セミナー」31.0%、「AI(ChatGPTなど)」23.5%、「専門家や窓口担当者とのチャット」22.8%の割合が高くなっており、逆に男性は「Web記事」29.4%の割合が高くなっています。男女共に動画が人気である一方、それ以外のチャネルでは女性はセミナー・AI・チャットなど”対話型・伴走型”の学び、男性はWeb記事など”自己完結型”の学びを好む傾向があるようです。

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  • 調査対象

    23~29歳/男女/未婚/子どもなし/正社員、公務員・団体職員/年収200万円以上/資産運用を行っている

  • 有効回答数

    305件

  • 調査時期

    2026年6月

  • 方法

    インターネット調査

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