コミュニティマーケティングとは? 手法から効果・成功戦略、事例まで徹底解説

更新日:2025年09月19日(金)

近年ではSNSや口コミが購買行動に大きな影響を与えており、企業と消費者の関係性も変化しつつあります。消費者からの共感が重視され、「コミュニティマーケティング」の重要性も高まっています。

この記事では、コミュニティマーケティングの概要から重要性、メリット・デメリットについて紹介。主な手法や効果を高める成功ポイント、事例についても詳しく解説していきます。

コミュニティマーケティングとは

コミュニティマーケティング

まずはコミュニティマーケティングの概要について、説明します。

 

コミュニティマーケティングの概要

コミュニティマーケティングとは、企業が商品・サービスのユーザーを集めたコミュニティを形成し、マーケティングに活かす手法のこと。ファンマーケティングの一種であり、ユーザー同士のつながりや交流を通じてブランドへの愛着や信頼を深め、企業とユーザーとの関係性を強化していくことを目的としています。

ユーザーとの双方向のコミュニケーションを重視しており、エンゲージメントの向上ブランドロイヤルティの醸成といった、長期的な効果を見込んでいる点が特徴です。

 

従来のマーケティングとの違い

コミュニティマーケティングと従来のマーケティングとの違い

従来のマーケティングは、広告や販促を通じて消費者の興味・関心を惹き、新規顧客を獲得することがメインの目的でした。企業から消費者へ 一方的に情報を提供 し、より多くの人にリーチできるかどうかが重視されていたのが特徴です。

一方で、コミュニティマーケティングの目的はリテンション(既存顧客の維持)や潜在顧客へのアプロ―チです。コミュニティ(商品・サービスのファン)の 口コミや情報発信力を活用 し、ユーザーのニーズや価値観などを把握します。商品の改善や新企画に活かすことで、消費者との関係性を強化し、購入促進潜在層への波及効果も期待されます。

 

コミュニティマーケティングが注目される理由

現代では商品の差別化がますます難しくなっており、商品の性能だけでなく、ブランドの世界観や価値観に「共感」して商品を選ぶ人が増えています。また、従来の広告に対する嫌悪感や信頼の低下から、企業による一方的な情報発信だけでは、消費者の「共感」を得るのが難しい状況だとも考えられています。

そのような中、消費者はSNSなどによる口コミやユーザー発のリアルな声が重視され、消費に結びつく傾向が強まっています。そのため、ユーザーからの「共感」を軸とした関係性づくりが重要視されています。

合わせてチェック!

コミュニティの活用とともに、企業にとっては商品・サービスの「ファン」の存在も欠かせません。ファンがどのような影響力を生むのか、メリットや事例など詳しく解説しています。

参考記事:ファンマーケティングとは?基礎知識から手法・戦略・成功事例まで徹底解説

 

コミュニティマーケティングのメリット・デメリット

コミュニティマーケティングのメリット・デメリットについて、おさえておきましょう。

 

メリット

・ファンを増やしやすい

・ユーザーのリアルな声で商品改善

・カスタマーサポートの効率化

ファンを増やしやすい

コミュニティを活用するメリットは、ブランドへの共感や愛着が深まりやすく、自然にファンを増やしやすい点です。既存のファンが自発的に商品・サービスの魅力や活用方法など発信をすることで、新たな「共感」の輪が広がり、認知拡大や購入促進などの好循環が生まれやすくなります。

ファンによる口コミや情報発信は信頼されやすく、新規顧客の獲得にもつながるでしょう。

 

ユーザーのリアルな声で商品改善

コミュニティでファン同士の交流が活発になると、ユーザーは意見や本音をより気軽に共有しやすくなります。

ポジティブな意見は共感を呼び、コミュニティ内で自然に拡散されていく一方で、アンケートやインタビューでは拾いきれないような不満や課題を把握することもあるでしょう。これらのフィードバックは商品開発やマーケティング施策の改善に役立ち、商品・サービスの質の向上にもつながります。

 

カスタマーサポートの効率化

コミュニティの存在によって、ユーザー同士が疑問や問題を共有し、助け合う環境も生まれやすくなります。商品の使用方法などについて「このようなシーンで使っている!」「この不具合はこうやって解決した!」などと共有し合うことで、企業への問い合わせを最小限に抑えられたり、対応の効率化にもつながることも。

コミュニティ内で得られるユーザーの声や課題は、商品・サービスやサポート体制の改善FAQの充実にも役立つでしょう。

 

デメリット

・時間がかかる

・専門的なスキルが必要

時間がかかる

コミュニティマーケティングは、ファン同士の交流や信頼関係の構築に時間がかかる点がデメリット。ユーザーの声を集めたり、こまめにコメントに返信するなど、日々の地道な対応や継続的なコミュニケーションを取ることが大切です。

またコミュニティ運営に適切なルール作りやモデレーションも欠かせず、そのためのリソースも必要です。結果が出るまでに時間を要するため、長期的な視点で取り組みましょう。

専門的なスキルやノウハウが必要

コミュニティ運営にあたり、専門的なスキルやノウハウも求められます。SNS運用やコミュニティマネジメントに加え、メンバーのモチベーションを維持するための工夫や、興味を引く企画の立案・実施などと多岐にわたります。

コミュニティの運営は、場合によってはユーザー離れを招くリスクもあるため、担当者の継続的なスキルアップや代行サービスの活用なども重要です。

熱意ある大学生コミュニティ「ガクラボRoom」

マイナビでは、長年のメディア運営を通じて若年層との接点を作り、コミュニティの運営にも注力してきました。大学生コミュニティ「ガクラボRoom」を運営し、100名以上の熱意ある学生が集まっています。「学生と話してみたい」「意欲的な学生と何かしてみたい!」など、企業からのさまざまなニーズに応えます。

参考資料:「ガクラボRoom」企画

 

コミュニティマーケティングの主な手法5つ

コミュニティマーケティングの主な手法5つ

コミュニティマーケティングの主な手法5つについて一覧でまとめました。それぞれの目的やメリットなどを比較してみましょう。

 

コミュニティサイト運営

投稿型サイトなど、ユーザー同士が気軽に交流できる場を提供する手法。会員限定の情報提供やイベント開催などを通じてファン同士のつながりを強化し、ブランドへの愛着を深めるのに適しています。コミュニティ運営ではファンが気軽に発言・投稿しやすい環境を整えることがポイントです。

初期メンバーの獲得や運営維持などと労力はかかりますが、サイト内でユーザーの声を直接収集できるため、商品開発やサービス改善に活かしやすいのが利点。ファンのエンゲージメント強化長期的な関係構築に効果的です。

 

SNSのハッシュタグ

企業名や商品名、ブランド名などを含んだオリジナルのハッシュタグを設定し、タグ付きでの投稿を促進します。

ハッシュタグを通じて、ブランドに興味・関心を持つユーザー同士が気軽に交流できるようになるため、認知拡散に適しています。企業側も「いいね」や「リポスト」などと反応することで、ユーザーと気軽に交流しやすいのがメリットです。またキャンペーンなどでUGC(ユーザーによる投稿)も促進し、自然な形での情報拡散にも期待できます。

 

オフラインのイベント

ワークショップや製品体験会、ファンミーティングなど、ファンと直接交流できるイベントを開催する手法。イベントは企業ブランドに強い興味、関心を持っているファンが参加する傾向もあり、参加者同士の絆を深めたり、ブランドへの愛着を強めるきっかけにもなるでしょう。

また、直接交流することでユーザーのリアルな声を集めた後、商品・サービスの改善に活かすことも可能となります。企画や運営にはコストや手間がかかりますが、認知拡散購入促進も見込めるでしょう。

 

ライブ配信やオンラインイベント

ライブ配信やオンラインイベントの強みは、リアルタイムでファンと直接交流できる点にあります。国内外問わず多くの参加者が気軽に参加できるため、コミュニティの認知拡散が期待できます。

ライブ配信では、ユーザーからの質問やコメントをリアルタイムで受け付け即時に回答できるので、コミュニケーションが活性化。またライブ配信をアーカイブ化して残しておけるのもメリットです。コストをかけず気軽に開催できる反面、イベントの内容が魅力的でなければ途中で離脱されてしまうリスクもあるので要注意です。

 

共創

企業とユーザーが一緒に、商品・サービスの企画・開発や改善を行う取り組み。ユーザーの意見やアイデアを募集したり、商品・サービスの改善点を聞いてみることで、商品企画に活かしたり商品化を実現します。

ユーザーが商品・サービスの開発過程に直接携わることで、主体的な関心を持ちやすくなり、ブランドへの愛着ファン化を促進できる点が魅力です。自分の意見が反映される体験は、企業への信頼感共感も高まるでしょう。一方で、ユーザーから多様なアイデアが出るため、進行管理や情報収集など管理が複雑化しやすい難点もあります。

Z世代との共創

マイナビでは、これまでZ世代との共創プロジェクトを多数実現してきました。学生の柔軟なアイデアを活かした事例や消費行動の傾向など、Z世代のインサイトについても詳しくまとめています。

参考資料:リアルコミュニティを駆使したZ世代との共創プロモーション事例

 

コミュニティマーケティングを成功させるポイント

コミュニティマーケティングを成功させるポイント

コミュニティマーケティングを成功させるポイントとして、3つ紹介します。

 

コミュニティの目的を明確化

コミュニティマーケティングで成果を出すために、最初に目的を明確にしましょう。目的が曖昧なままで始めると運営方針がぶれやすく、参加メンバーからの期待とギャップが生まれてしまうためです。

たとえば「商品のファンを増やしたい」「ユーザーからのフィードバックを集めたい」「新商品のアイデアが欲しい」などとそれぞれの目的によって、コミュニティの設計や運営方法も変わります。メンバーとの交流を円滑に、より活性化していくためにも最初に必ずコミュニティの目的を定めておきましょう。

 

ユーザーのニーズを把握

コミュニティを有意義に運用していくためには、ユーザーが何を求めているのかを正しく理解することが欠かせません。ニーズに合ったコンテンツや企画を提供することで、コミュニティへの参加意欲や満足度が高まり、継続的な交流にもつながりやすくなります。

コミュニティに対して「情報収集の場として活用したい」「共通の趣味や関心を持つ人との交流したい」「自分の意見やアイデアを発信したい」などと、目的は人それぞれです。日々の投稿やコメント、アンケート、リアルイベントでの会話などから、ユーザーのインサイトを丁寧に分析しましょう。

 

ユーザーのための運営、交流できる場を提供

コミュニティはユーザーにとって価値のある場であることが重要です。そのため企業はユーザー同士が自然に交流でき、楽しめる空間づくりのサポートをすることが大切です。

コミュニティが機能している状態とは、ユーザーが自発的に投稿したり、コメントし合う状態です。 初参加の人でも入りやすいように、自己紹介スレッドや初心者歓迎の企画など、心理的ハードルを下げる工夫も効果的ですし、規定のルールガイドラインを用意して安心感を持ってもらうことが大切です。ユーザーの満足度は常に優先しておきましょう。

界隈消費とは?

近年ではコミュニティから派生して、共通の好きなものや趣味・価値観などを持つ人々の集まりとして「界隈」を起点に消費が生まれていると考えられています。界隈にはどんな種類があるのか、界隈消費の傾向やメカニズムについても詳しく解説しています。

参考記事:界隈消費とは? Z世代を動かすアプローチ戦略と成功事例を解説

 

コミュニティマーケティングの成功事例

最後にコミュニティマーケティングの成功事例として3つ取り上げ、ポイントを紹介します。

 

キング醸造「#日の出自炊部」

キング醸造ではInstagramを活用し、「日の出自炊部」のメンバーを募集しました。

参加メンバーには、料理やデザートなどのオリジナルレシピと日の出調味料のセット(料理酒、みりん、サラダチキンの素など)をプレゼント。約半年の間にオリジナルレシピやお届けした調味料を使った料理を作ってもらい、Instagram上で実際に作った料理の写真投稿を呼びかけました。

参加者に「#日の出自炊部」のハッシュタグ投稿を促すことで、UGC(ユーザー生成コンテンツ)が拡散され、ユーザー同士の交流も盛況。実際に商品を使うことで、調味料の知識や料理のレパートリーも広がり、ブランドへの好意・信頼感にもつなげることができました。

 

無印良品「IDEA PARK」

無印良品「IDEA PARK」

無印良品では、オンラインコミュニティ「IDEA PARK(アイデアパーク)」を運営し、顧客からのリクエストをもとに既存商品の改良や、新商品開発につなげています。

「IDEA PARK」では、ユーザーが日常生活の中で感じた「こんな商品がほしい!」「この商品のここを改良してほしい!」などのアイデアを自由に投稿可能。他のユーザーの投稿に対して「いいね」やコメントを付けて応援することもできます。

ユーザーの投稿に対して、【見直し中】【販売中】【できました】などといった進行中のステータスを公開しており、担当者からの返信も届きます。ユーザーの声がきちんと届いているのを実感できるのが魅力です。また実際に、過去に発売されていた商品が再販されたり、ペット用シャンプーやクラフトコーラを新たに発売したり、「ボトルの詰め替えやすさを改善してほしい」などといった生活者目線の細かい要望にも応えており、商品に多数反映されています。

ユーザーの声に真摯に向き合うことで満足度を高め、信頼関係を築いています。

 

ベースフード「BASE FOOD Labo」

ベースフード「BASE FOOD Labo」

完全栄養食を展開する「BASE FOOD」は、2018年よりオンラインコミュニティ「BASE FOOD Labo」を運営し、オリジナルアプリもリリース。参加者5万人を突破しました(2024年時点)。

同コミュニティは、”研究員”と呼ばれるユーザーと、食や栄養のプロフェッショナルたちが集う研究室のような空間となっており、ユーザー同士でBASE FOODを使ったアレンジレシピの共有などを楽しんでいます。健康志向の高いユーザーの交流が特徴で、初心者がBASE FOODの活用方法を相談したり、「BASE FOOD キャンプ」という30日間のダイエット企画に参加し、進捗を共有して励まし合ったりなどと、仲間との交流や一体感を楽しんでいます。

また管理栄養士から直接アドバイスをもらえる機会があるほか、新商品開発への参加社員と直接交流できるのも魅力のひとつ。これまでにも「BASE FOOD Labo」からアイデアが多数生まれており、スピーディーな商品改善を実現。共通の価値観を持つユーザーとともに共創することで、熱量の高いコミュニティとなっています。

 

まとめ

コミュニティマーケティングでは、企業がコミュニティを通じてユーザーやファンと関係性を深めることができるのが強みです。コミュニティを運営し軌道にのるまでは時間がかかりますが、「ユーザーのリアルな声」は、商品・サービスの改善やブランディングに欠かせません。今回紹介した手法を取り入れたり、代行サービスなどを活用してみるのもおすすめです。


ガクラボRoom活用企画

ガクラボRoom

マイナビでは、長年学生と向き合い培ってきたノウハウを生かし、大学生コミュニティ「ガクラボRoom」を運営しています。

情報感度が高く、熱意を持った大学生が100名以上参加しているのが特徴で、モニターや座談会の実施、学生記者による記事執筆、企業と学生が共に企画・開発を行う共創プロジェクトなど、幅広い取り組みが可能です。Z世代とのリアルな接点を活かし、共感を生むプロモーション施策を実現します。

マイナビの大学生コミュニティって?

 

この記事を書いた人
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【マイナビ】マーケティング・広報ラボ
みなさんのライフステージに合わせた5つのメディア運営を行っています。 ナビゲーターのマイナビベアが、消費者調査からサービス紹介まで最新情報を配信。 また、今すぐ使えるインサイトデータからお得なセールス情報まで マーケター・広報のための最新情報をお知らせしていきます。

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