「便利そう。でも正直まだ怖い」 AIネイティブ世代を育てる親たちの本音とは?|感情が動くマーケティング

更新日:2026年07月16日(木)

生成AIの普及に伴い、若年層のAI活用は急速に進んでいます。

マイナビマーケティングラボが実施した大学生のAI活用調査では、AIを「相談相手」や「壁打ち相手」として活用する学生も見られ、AIが日常の一部になりつつある実態が明らかになりました。

その一方で、子どもたちの変化を間近で見ている親世代は、AIをどのように受け止めているのでしょうか。

AIは便利そうだと感じるものの、情報の正確性や安全性、プライバシーへの不安を抱く人も少なくありません。また、学習や進路選択など、子どもの成長に関わる場面でAIが使われることに戸惑いを感じる声も聞かれます。

今回は高校生・中学生の子どもを持つワーキングマザー3名に集まっていただき、AIとの距離感や子どもとの関わり方について率直な意見を聞きました。

救世主か、新たな壁か?AIを使いこなす子供たちとママはどう向き合うのか。

仕事も子育ても全力投球のママにとってAIとは?

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登場マーケターのプロフィール

桑野 好絵(くわの・このえ)|株式会社マイナビ

桑野 好絵(くわの・このえ)|株式会社マイナビ

2007年マイナビ入社。
女性向けメディアや若年層トレンド領域に従事し、現在は『マイナビニュース』『マイナビウーマン』などの広告企画を担当。
Z世代に特化した調査チーム「マイナビティーンズラボ」のプランニングやデータ解説、企業向けの講演も行う。
高校1年生の息子を育てる母として、「調査データ」と「リアルな声」の両面から若者インサイトを掘り下げている。

 

座談会出席者

Mさん(38歳/時短勤務/高1息子と中2息子

Mさん

Rさん(41歳/フルタイム勤務/高3息子)

Rさん

Aさん(43歳/フルタイム勤務/中3娘と小4娘)

Aさん

 

AIを使う子どもたちに、親のほうが戸惑っている

教育現場ではAIとの向き合い方に課題も⁉

教育現場ではAIとの向き合い方に課題も⁉

桑野

まず皆さんご自身は、普段AIを使っていますか?

Mさん

私はほとんど使っていないです。というか、最初にAIを意識したきっかけが子どもでした。中2の息子が宿題の作文をAIで作っていたことがあって、それが学校にバレてしまったんです。三者面談で先生から注意を受けました。

桑野

それは驚きますね()。

Mさん

かなり驚きましたよ!しかも本人は悪気がなくて、「だって便利だから」という感覚なんですよね。でも私は、「いや、自分で考えようよ」と思ってしまいました。罪悪感もないのが怖いなあと不安になりました。

Rさん

うちも似ています。高校3年生の息子が進路の相談をAIにしているんです。

志望校や受験方法について聞いているらしくて。聞いた時は正直びっくりしました。

桑野

大学生調査でも、AIを相談相手のように使っている学生は少なくありませんでした。

でも親世代からすると驚く部分もありますよね。うちの高2の息子は歯が痛いんだけどどうしたらいい?ってAIに聞いてて体調のことまでAIに決めてもらうのは親として心配です。

Rさん

そうなんです。私たちの世代って、進路のことは先生や親、先輩や友人に相談するものでしたよね。だからAIに相談するという発想自体がありませんでした。もちろん参考にする程度なのかもしれませんが、人生の大事な選択をAIに聞くということに戸惑いがあります。

うちはスポーツ推薦で高校に入ったこともあって、受験への向き合い方が少し甘いのではと感じることもあります。だからこそ余計に、AIがこう言ったから」で決めてほしくないなと思ってしまいます。

 

「便利」は分かる。でもその過程にも意味がある

AIと子どもの関係に口出しすると……⁉

AIと子どもの関係に口出しすると……⁉

桑野

皆さん自身はAIを使ってみようと思ったことはありますか?

Mさん

息子から「ママも使ってみなよ」と言われて、一度だけ夕飯のレシピを聞いてみたことがあります。でも正直、「クックパッドでよくない?」と思いました(笑)。

Aさん

分かります(笑)。自分で探したほうが早いなぁって思うこともありますよね。

Mさん

もちろん答えはすぐ出るんです。でも私は料理を作る時に、「あれもおいしそう」「これもいいな」って見ながら探す時間も好きなんですよ。

桑野

なるほど。とっても分かる気がします。

Mさん

効率だけを考えたらAIのほうが早いんだと思います。でも、そのレシピにたどり着くまでの過程も含めて楽しんでいるんです。

答えがすぐ出てしまうと、なんだか愛着がわかないというか。だから子どもにも思うんですよね。遠回りしたり、悩んだり、試行錯誤したりする時間って、一見無駄に見えても大事なんじゃないかなって。

Aさん

それで「自分でも調べなさい。」って子供に注意すると嫌そうにされますよね(笑)。悩ましい問題です。

 

AI時代、子どもたちの将来はどうなるのか

今学んでいることが将来活きるのか?という葛藤も。

今学んでいることが将来活きるのか?という葛藤も。

桑野

Aさんはどんなことに不安を感じますか?

Aさん

私は子どもの将来ですね。中学3年生の子がいるんですが、今なりたいと思っている職業が10年後もあるのかなって。AIがここまで進化すると、どんな仕事が残るのか想像がつかないんです。

Mさん

それはありますね。ほんとにこの子たちの将来ってどうなってるんだろう。

Aさん

勉強しなさいとは言うんですけど、じゃあ何を目指せばいいのかは親の私も分からない。私たちが子どもの頃よりも、将来の予測が難しくなっている気がします。

 

AIそのものより、自分たちが分かっていないことが不安

AIそのものより、自分たちが分かっていないことが不安

桑野

皆さんのお話を聞いていると、AIそのものへの拒否感というより、距離感がまだ分からないという印象を受けます。

Rさん

まさにそうです。AI反対というわけではないんです。便利なんだろうなとは思っています。でも何が正しくて何が危険なのかが分からない。

Mさん

情報の正確性は気になりますね。AIが言っていることが本当に正しいのか。子どもはそのまま信じてしまわないのか。

Rさん

個人情報も気になります。名前や学校名を入力して大丈夫なのかとか。会話の内容はどう扱われるのかとか。正直、よく分かっていません。だから怖いっていうのもありますね。

桑野

AIのように、まだ実態がつかみきれないものが急速に広がっていくことに、不安を感じる方も多いと思います。ここ最近、生成AIが一気に広がってきたことで、戸惑いを感じる場面もありますよね。

Mさん

結局、一番不安なのは親のほうが分かっていないことかもしれません。子どもはどんどん使う。でも親は正しい向き合い方を教えられない。そこに戸惑いがあります。

 

子どもたちは「どう使うか」を考え、親たちは「使って大丈夫か」を考えている

大学生への調査では、AIを相談相手や壁打ち相手として日常的に活用する姿が見えてきました。一方で今回の座談会では、「情報は正しいのか」「個人情報は守られるのか」「子どもの考える力に影響はないのか」といった声が多く聞かれました。

子どもたちはすでに「どう使うか」を考え始めています。

その一方で親たちは、「使って大丈夫なのか」を考えている。

同じAIを見ていても、世代によって向き合い方は大きく異なるようです。スマートフォンやSNSとの付き合い方を親子で学んできたように、これからはAIとの付き合い方についても、親子で一緒に考えていく時代に入っているのかもしれません。

 

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桑野 好絵(くわの・このえ)|株式会社マイナビ
2007年マイナビ入社。 女性向けメディアや若年層トレンド領域に従事し、現在は『マイナビニュース』『マイナビウーマン』などの広告企画を担当。 Z世代に特化した調査チーム「マイナビティーンズラボ」のプランニングやデータ解説、企業向けの講演も行う。 高校2年生の息子を育てる母として、「調査データ」と「リアルな声」の両面から若者インサイトを掘り下げている。

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