大学生のAI利用実態 使っているAIから就活での利用、課金状況まで調査

レポートや課題、就職活動など、大学生活のさまざまな場面で生成AIを活用する学生が増えています。一方で、AIの回答をどこまで信用し、どのように使い分けているのか、その実態は企業にとっても気になるポイントではないでしょうか。

今回は、月1回以上生成AIを利用する大学3~4年生を対象に、AIサービスの利用状況や目的、AIへの信用度、有料版の利用実態などについて調査しました。

調査の結果、利用経験があるAIサービスは「ChatGPT」が8割超に上りました。AIの利用目的は「レポート・課題」が56.7%で1位となり、就活でもES・履歴書作成などに活用されている実態が明らかに。一方、24.0%は「完全には信用していないけれど、レポート・課題で使っている」と回答しており、AIを最終回答としてではなく、下書きや効率化の手段として使う大学生の姿勢が見えてきました。

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1.AIを使う大学生の8割超がChatGPTを利用

ここでは、直近1年以内に利用した生成AI・AI関連サービスと、そのなかで最もよく利用しているサービスを見ていきます。調査の結果、利用経験・最もよく使うサービスのいずれでも「ChatGPT」が1位となり、AI利用者の間で圧倒的に定着していることがわかりました。また、男女別では女性のChatGPT利用率が高く、男性は複数サービスを使い分ける傾向が見られました。

Q.直近1年以内で利用したことがある生成AIやAI関連サービスをすべて教えてください。【複数回答】

Q9_直近1年以内で利用したことがある生成AIやAI関連サービスをすべて教えてください。(いくつでも選択可)

(n=300 男性n=146、女性n=154)

直近1年以内に利用したことがある生成AI・AI関連サービスを聞いたところ、「ChatGPT」が81.3%で圧倒的な1位となりました。以下は「Gemini」52.7%、「Copilot」21.0%、「Claude」15.3%、「Grok」11.7%と続いています。

男女差が目立つのはGemini(男性58.9%/女性46.8%)、Copilot(男性26.7%/女性15.6%)、Grok(男性17.8%/女性5.8%)で、いずれも男性が上回っています。一方、ChatGPTは男女間の差がほぼありません。男性は女性よりも幅広いAIに触れる傾向があるようです。

 

Q.その中で、最もよく利用している生成AIやAI関連サービスを1つ教えてください。

Q10_その中で、最もよく利用している生成AIやAI関連サービスを1つ教えてください。

(n=300 男性n=146、女性n=154)

最もよく利用しているサービスも、「ChatGPT」が65.7%で最多となりました。以下、「Gemini」17.7%、「Copilot」6.3%と続きます。

男女別に見ると、ChatGPTを最もよく使うと回答したのは女性74.0%、男性56.9%。女性はChatGPTに利用が集中しているのに対し、男性は「Gemini」(男性20.6%/女性14.9%)や「Copilot」(男性10.3%/女性2.6%)を使う人が相対的に多く、利用するAIサービスが分散する傾向にあります。

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2.AI利用目的の1位は「レポート・課題」56.7%。就活でも活用

ここでは、大学生がAIをどのような目的で利用しているのか、また就活でのAI利用を企業に伝えることについてどう考えているのかを見ていきます。利用目的は「【学業】レポート・課題」が56.7%で1位となり、学業用途が中心であることがわかりました。就活でもES・履歴書作成や自己分析などに利用されている一方、企業にAI利用を積極的に伝える人は少数派です。

Q.AIを利用する主な目的を教えてください。【複数回答】

Q11_AIを利用する主な目的を教えてください。(いくつでも選択可)

(n=300 男性n=146、女性n=154)

「【学業】レポート・課題」56.7%が最多で、学業系の選択肢が上位を占めました。

男女別に見ると、男性が「【学業】授業の予習・復習」(男性39.7%/女性21.4%)、「【学業】履修科目の検討」(男性21.9%/女性9.7%)、「【学業】プログラミング・コード作成」(男性13.0%/女性3.9%)で高く、女性が「【日常】悩み相談・雑談」(女性33.8%/男性19.9%)、「【日常】自己分析」(女性28.6%/男性17.1%)で高い傾向です。男性は学習関連のための利用が中心で、女性は学業だけでなく、日常の相談や自己理解に使う人も一定数いるようです。

 

Q.就活でAIを利用したことを応募先の企業に伝えることについて、あなたの考えに最も近いものを教えてください。

Q12_就活でAIを利用したことを応募先の企業に伝えることについて、あなたの考えに最も近いものを教えてください。

(n=300 男性n=146、女性n=154)

就活でAIを利用したことを応募先企業に伝えることについては、「聞かれれば伝える」が47.2%で最多となりました。

「積極的に伝えたい」は14.4%にとどまり、「できれば伝えたくない」16.8%と「伝えたくない」8.0%を合わせると24.8%となっています。AI利用が一般的になりつつある一方で、就活の場では自発的に公言することに慎重な学生が少なくないようです。

男女別では、「積極的に伝えたい」は男性25.5%、女性5.7%と大きな差が見られました。AI活用を前向きにアピールするかどうかには、性別による意識差がある可能性があります。

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3.約2割がレポート・課題でAIを「完全には信用していないけど使う」。その理由は?

ここでは、大学生が「完全には信用していない」と感じながらもAIを使っている用途と、その理由、AIの回答をどれくらい確認するかについて見ていきます。完全には信用していない用途で最も多かったものは「レポート・課題」で24.0%。AIの回答を最終成果物としてそのまま使うのではなく、下書きやラフ案として割り切って活用しているようです。

Q.以下のAIの用途のなかで、最も「完全には信用していないけれど、それでも使っている」ものを1つ教えてください。

Q14_以下のAIの用途のなかで、最も「完全には信用していないけれど、それでも使っている」ものを1つ教えてください。

(n=300 男性n=146、女性n=154)

最も「完全には信用していないけれど、それでも使っている」用途は、「【学業】レポート・課題」で24.0%となりました。

以下、「【学業】試験勉強」9.7%、「【学業】授業の予習・復習」6.0%などが続き、学業用途が上位に集中しています。

一方、「信用していないものはない」と回答した人は15.7%にとどまりました。多くの大学生が、AIの回答に一定の疑いを持ちながらも、用途に応じて活用していることがわかります。

 

Q.信用しきれないのに使う理由を教えてください。【複数回答】

Q15_信用しきれないのに使う理由を教えてください。(3つまで選択可)

(n=253 男性n=128、女性n=125)

信用しきれないのにAIを使う理由として最も多かったのは、「完璧でなくてもそれなりの答えがすぐ出るから」で35.2%でした。

以下、「自分で最初からやるより速いから」29.6%、「最初の下書き・ラフ案を出すのに便利だから」29.6%、「AIのほうが自分よりうまくまとめることがあるから」28.9%と続いています。

AIの回答を完成形として使うのではなく、考える時間を短縮するための「叩き台」として活用している人が多いようです。すぐに取り掛かれる手軽さや便利さが重視されていることがうかがえます。

 

Q.AIの答えをどの程度確認していますか?

Q17_AIの答えをどの程度確認していますか?

(n=300 男性n=146、女性n=154)

AIの答えをどの程度確認しているかを聞くと、「重要な部分だけ確認する」が52.3%で最多。「必ず別の情報で確認する」17.7%と合わせると、70.0%が何らかの形でAIの回答を確認していることがわかりました。

「違和感がある時だけ確認する」は22.7%、「ほとんど確認しない」は7.3%にとどまっています。

多くの大学生はAIを盲信しているわけではなく、速さや手軽さを受け入れながらも、重要な部分は自分で検証するというバランスを取っているようです。

男女別に見ると、「必ず別の情報で確認する」が男性で21.9%であるのに対して女性は13.6%、一方で「違和感がある時だけ確認する」が男性で17.1%であるのに対して女性は27.9%でした。女性の確認頻度が低めなのは、男性よりも悩み相談や雑談といった事実確認のしづらい用途で使っている割合が高いことに関連しているのかもしれません。

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4,6割が「AIが使えなくなったら困る」。AIによる変化とは

ここでは、AIが使えなくなった場合の影響と、AI利用前後で感じている変化を見ていきます。「非常に困る」「やや困る」を合わせた6割が、AIが使えなくなると生活や学習に支障があると回答しました。AIの利用によって課題・レポートにかける時間が減る一方で、自分で考える時間や文章を書く機会の減少を感じている大学生もいます。

Q.AIを1カ月使えなくなったら、あなたの生活や学習にどの程度影響がありますか?

Q28_AIを1カ月使えなくなったら、あなたの生活や学習にどの程度影響がありますか?

(n=300 男性n=146、女性n=154)

AIを1カ月使えなくなった場合の影響については、「やや困る」40.3%、「非常に困る」19.7%で、合計60.0%が「困る」と回答しました。

「あまり困らない」9.3%、「まったく困らない」4.7%を合わせた14.0%を大きく上回っており、AIを使っている大学生の学習や生活に深く定着しているといえるでしょう。

 

Q.AI利用前と比べた変化を教えてください。

Q20_AI利用前と比べた変化を教えてください。

(n=300)

AI利用前と比べた変化を見ると、「課題・レポートにかける時間」は「やや減った」33.0%と「減った」16.0%を合わせた49.0%が減少と回答。AIによる作業効率化がわかりやすく表れています。

一方で、「自分で考える時間」は「やや減った」25.3%と「減った」11.3%を合わせた36.6%が減少。「増えた」「やや増えた」の合計25.3%を上回りました。また、「自分で文章を書く機会」も37.3%が減少と回答しています。

ただし、「情報の正しさを自分で確かめる回数」は「増えた」「やや増えた」の合計が46.0%に上ります。AIによって作業時間は短縮しながらも、情報の確認行動は増やしているという、効率化と検証を両立させようとする姿が見えてきました。

AIは大学生にとって単なる時短ツールではなく、考え方や学習習慣にも影響を与える存在になりつつあるといえそうです。

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5,最も課金されているAIは「ChatGPT」。有料版を利用する理由は?

ここでは、有料版AIの利用状況と、実際に課金されているサービス、有料版を利用する理由を見ていきます。現在有料版を利用しているのは14.3%ですが、過去の利用を含めると35.6%に課金経験があります。最も課金されているサービスは「ChatGPT」で、長文・大きなファイルの扱いや利用制限の少なさなどが課金理由になっていることがわかりました。

Q.現在、自分で契約して有料版の生成AIやAI関連サービスを利用していますか?

Q23_現在、自分で契約して有料版の生成AIやAI関連サービスを利用していますか?

(n=300 男性n=146、女性n=154)

現在、自分で契約して有料版AIを利用している人は14.3%。「以前利用していたが、今は利用していない」21.3%と合わせると、35.6%が有料版の利用経験を持っています。

また、「利用したことはないが、興味はある」は24.7%となっており、有料版の潜在需要も一定存在していることがうかがえます。

男女別では、現在有料版を利用しているのは男性22.6%、女性6.5%。女性は「利用したことはなく、興味もない」が52.0%と半数を超えており、有料版AIへの関心には大きな男女差があります。

 

Q.有料で利用している(していた)生成AIやAI関連サービスをすべて教えてください。【複数回答】

Q24_有料で利用している(していた)生成AIやAI関連サービスをすべて教えてください。(いくつでも選択可)

(n=107 男性n=63、女性n=44)

有料で利用している・していたAIサービスは、「ChatGPT」が51.9%で最多となりました。

以下、「Gemini」26.9%、「Claude」12.0%、「Copilot」11.1%、「Grok」10.2%と続いています。無料版の利用に加えて、課金先としてもChatGPTが多くの大学生に選ばれていることがわかります。

 

Q.有料版を利用している(利用していた)理由を教えてください。【複数回答】

Q25_有料版を利用している(利用していた)理由を教えてください。(5つまで選択可)

(n=107 男性n=63、女性n=44)

有料版を利用している(利用していた)理由として最も多かったのは、「大きなファイルや長文を扱えるから」20.6%でした。

以下、「無料トライアルで試して満足したから」19.6%、「利用回数の制限がないから」18.7%、「最新・高性能のモデルが使えるから」18.7%、「画像生成やファイル読み込みなど特別な機能を使いたいから」17.8%と続いています。

回答の精度だけでなく、大きなファイルや長文への対応、利用回数の制限解除などが課金の決め手になり得るようです。

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  • 調査対象

    18~23歳/男女/未婚/子どもなし/大学3~4年生/月に1回以上生成AIサービス(AIチャット、文章・画像生成など)を利用する

  • 有効回答数

    300件

  • 調査時期

    2026年8月

  • 方法

    インターネット調査

【20代編】働く女性のヘアケア実態 今の悩みから商品選びの基準、使用しているアイテムとは?

ヘアスタイルは、外見の印象や自分らしさを表現する要素のひとつです。 20代女性の間では、トレンドのカラーやパーマを取り入れるなど、ヘアスタイルを楽しむ人も多くみられます。一方で、髪のダメージや日々のヘアケアに悩みを抱えている人もいるでしょう。 そこで今回は、20代の働く女性を対象に、ヘアケアに対する意識や普段のケア、商品選びの基準などについて詳しく調べました。

調査の結果、20代で働く女性は、髪の悩みだけでなく理想の髪質についても「質感」を重視していることがわかりました。また、約6割がシャンプーを定期的に買い替えていることも明らかに。ヘアケアアイテム別の選ぶ基準、購入場所や情報源などを詳しく解説します。

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1,20代の働く女性の約7割がミディアム〜ロングヘア。半数以上が3か月以内にヘアカラー

ここでは、20代の働く女性の髪の長さや、ヘアサロン・セルフケアでどんな施術をしているのかを見ていきます。

Q.現在の髪の長さを教えてください。

Q.現在の髪の長さを教えてください。

(n=302)

まずはじめに髪の長さを聞くと、「セミロング(鎖骨〜胸上の長さ)」が26.5%で最も多く、次いで、「ミディアム(肩〜鎖骨の長さ)」22.5%、「ロング(胸より下長さ)」19.9%と続きました。 【ミディアム~ロング】の人は約7割 を占め、20代の働く女性は髪の毛が長い人が多い傾向です(合計68.9%)。一方で「ベリーショート」7.6%、「ショート」11.3%にとどまっています。

 

Q.直近3か月以内に髪に行った施術を教えてください。【複数回答】
※各施術について、美容院・ヘアサロンでの施術か、ご自身で行ったセルフケアかもお選びください。

Q.直近3か月以内に髪に行った施術を教えてください。【複数回答】
※各施術について、美容院・ヘアサロンでの施術か、ご自身で行ったセルフケアかもお選びください。

(n=302)

直近3か月以内に行った施術は、美容院・ヘアサロンでは「ヘアカラー(白髪染めを除く)」55.6%が過半数を占め、最多でした。続いて、「サロントリートメント」24.2%、「縮毛矯正」14.2%、「ブリーチ」9.9%、「ヘッドスパ」9.6%の順でした。また、セルフケアでは「頭皮ケア」10.3%、 「ヘアカラー(白髪染めを除く)」が8.9%でした。

 

Q.現在、髪や頭皮で気になっていることを選んでください。【複数回答/5つまで】

Q10_現在、髪や頭皮で気になっていることを選んでください。

(n=302)

現在髪や頭皮で気になっていることは 「パサつき・乾燥」47.4%、「うねり・くせ毛」40.7% の2つが多くなりました。続いて、「広がり・まとまりにくさ」27.8%、「切れ毛・枝毛」20.2%、「髪が絡みやすい」16.2%の順でした。

頭皮に関する悩みは「べたつき・脂っぽさ」11.6%、「頭皮のにおい」8.6%、「頭皮のかゆみ・フケ」7.3%と一定数の人が気にしている傾向です。また、年齢による変化に関する悩みは 「抜け毛・薄毛」7.0%、「白髪」6.0%、「髪質の変化」1.7%など、比較的低い結果になりました。

\20代の働く女性の理想の髪は「サラサラ」と「ツヤ」、どちらをより重視している?/

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2,シャンプーは「夜」が多数派、商品選びは「価格・仕上がり」重視

ここでは、普段のシャンプーのタイミングや使用アイテムなど、日常ケアの様子を見ていきます。 

Q.あなたは普段、いつシャンプーをしていますか。

Q.あなたは普段、いつシャンプーをしていますか。

(n=302)

普段シャンプーをするタイミングについて、平日は「夜(帰宅後、入浴時)」が84.1%、休日も84.4%と 【夜】にする人が多数派 でした。平日は「朝(起床後)」に洗う人も約1割、休日は「日中」に洗う人も8%いました。一方で、平日・休日ともに「決まっていない」と答えた人は約7%でした。

 

Q.普段、洗髪時に使用している「ヘアケアアイテム」をすべて選んでください。【複数回答】

Q14_普段、洗髪時に使用している「ヘアケアアイテム」をすべて選んでください。

(n=302)

髪の毛を洗う時に使用しているアイテムは「シャンプー」87.1%、「リンス・コンディショナー」63.6%、「トリートメント」56.0%が過半数を超えており、メインで使われているようです。また、「ヘアマスク・ヘアパック」22.2%、「シャンプーブラシ・スカルプブラシ(手動)」18.2%などのプラスケアアイテムも、約2割が利用していることがわかりました。

 

Q.シャンプーを購入する際に重視することを教えてください。【複数回答/5つまで】

Q16_シャンプーを購入する際に重視することを教えてください。

(n=302)

シャンプーを購入する際に重視することは、「価格」36.8%、「仕上がり(まとまり・指通り・ツヤ)」31.8%、「自分の髪質や髪の悩みに合っていること」26.5%、「香り」26.2%の順になりました。価格に加えて、仕上がりや自分の髪質に合うかなど、使用後の効果を重視して選ぶ人が多いようです。一方で「口コミ・レビュー評価」14.2%、「SNSやインフルエンサーの紹介」6.6%にとどまり、第三者の評価や情報よりも、自身の髪質や使用感を基準に商品を選ぶ傾向がうかがえます。

 

Q. 普段、使用しているシャンプーとトリートメントのブランド名・具体的な商品名を教えてください。 

1位:パンテーン1位:YOLU
3位いち髪
4位エッセンシャル
5位LUX

(n=302)
※自由回答から回答の多い順にランキング

上位には長年親しまれてきた定番ブランドが並び、「パンテーン」「いち髪」「エッセンシャル」「LUX」と根強い人気がうかがえます。また、同率1位の「YOLU」は上位ブランドの中では比較的高価格帯であるものの、近年はSNSを通じて人気が広がり、定番化しつつあると考えられます。

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3,ヘアオイルは4割超が使用。最もお金をかけているアイテムは「ドライヤー」

ここでは、「ヘアオイル」やヘアケアアイテムの購入価格について見ていきます。 

Q.普段、洗髪後などに使用している「洗い流さないヘアケアアイテム」をすべて選んでください。【複数回答】

Q.普段、洗髪後などに使用している「洗い流さないヘアケアアイテム」をすべて選んでください。【複数回答】

(n=302)

洗い流さないヘアケアアイテムは「ヘアオイル」46.4%、「ヘアミルク」43.7%の2つが中心となりました。髪や頭皮で気になっていることの設問では「パサつき・乾燥」47.4%が最多だったことからも、保湿ケアへの意識も高く「ヘアオイル・ミルク」が人気傾向です。 また、8割以上が何らかのアウトバスケアを取り入れていることがわかります(「特に使用していない」は15.9%) 。一方で、頭皮ケアアイテムの「頭皮用美容液・ローション」の使用率は3.3%で、現時点では少数派のようです。

 

Q.ヘアオイルを購入する際に重視することを教えてください。【複数回答/5つまで】

Q.ヘアオイルを購入する際に重視することを教えてください。【複数回答/5つまで】

(n=302)

ヘアオイルを選ぶ際に重視することは「髪がまとまること」27.5%、「香り」23.8%、「髪にうるおいを与えること」21.9%、「価格」21.5%の順となり、各項目が僅差で並びました。髪のまとまりやうるおいといった商品の機能性、香りなどの使用感は優先度がやや高いようです。回答は全体的に分散しており、「特に重視することはない」は約1割にとどまっています。

 

Q.現在使用しているヘアケアアイテムの中で、最も高価な商品の名前を詳しく教えてください。

Q.現在使用しているヘアケアアイテムの中で、最も高価な商品の名前を詳しく教えてください。

(n=302)
※自由回答から回答の多い順にカテゴリーに分類しランキング

20代の働く女性の最も高価なヘアケアアイテムをカテゴリーに分類すると「ドライヤー」が最多になり、約2割でした。次いで「ヘアアイロン」、「ヘアブラシ」と続き、上位3カテゴリーで、全体の約4割を占めています。全体的に、美容家電やヘアブラシなど、比較的長く使用できるアイテムにお金をかけている傾向が見受けられます。またブランド別で見ると、「ReFa」がドライヤーをはじめヘアブラシ、ヘアアイロン、シャンプーなど多く挙がっていたのが特徴です。調査資料では、商品名も公開しています。

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4,シャンプーは約6割が定期的に買い替え。購入先はドラッグストアが中心

ここでは、各アイテムをいくらで買うのか、シャンプーをどのくらいの頻度で切り替えているのかを見ていきます。シャンプーは約6割が定期的に商品を変えているのがポイントです。

Q.それぞれのヘアケアアイテムの購入価格帯を教えてください。
詰め替え用を購入している場合は、通常サイズ1本分あたりの価格に換算してお答えください。
例:詰め替え用(4回分)1,600円 → 1本分あたり400円

Q25_それぞれのヘアケアアイテムの購入価格帯を教えてください。詰め替え用を購入している場合は、通常サイズ1本分あたりの価格に換算してお答えください。例:詰め替え用(4回分)1,600円 → 1本分あたり400円

(n=302)

シャンプー、コンディショナー・トリートメント、ヘアオイルは、いずれも 【1,000円以上2,000円未満】が約4割 を占め、ボリュームゾーンとなりました。【2,000円以上4,000円未満】の商品を購入する割合は、シャンプー25.8%、コンディショナー・トリートメント17.9%、ヘアオイル25.2%と出ています。「4,000円以上」の商品を購入する人は少数にとどまりました。

ヘアブラシは「1,000円以上3,000円未満」31.4%、「1,000円未満」23.9%となり、購入価格帯がやや分散しています。一方で、頭皮ケア商品は「買っていない」が53.3%で、購入者は半数を下回りました。購入者も【1,000円以上2,000円未満】16.6%が最多でした。

 

Q.あなたは、普段使用しているシャンプーの商品またはブランドを、どのくらいの頻度で別の商品に変えますか。※同じブランドの別商品に変える場合も含めてお答えください。

Q.あなたは、普段使用しているシャンプーの商品またはブランドを、どのくらいの頻度で別の商品に変えますか。※同じブランドの別商品に変える場合も含めてお答えください。

(n=302)

使用しているシャンプーの商品を変える頻度については、「基本的に変えず、同じ商品を使い続けている」40.1%が最多でした。一方で、商品を変える人の頻度を見ると「1つ使い切るたびに、ほぼ毎回変える」20.2%、「半年に2〜3回程度変える」18.2%、「半年に1回程度変える」9.9%の順でした。全体で見ると、1年以内に商品を変える人は半数となり(合計54.9%) 、基本的に同じ商品を使い続ける人よりも上回っています。

 

Q.普段、どこでヘアケアアイテムを購入しますか。【複数回答】

Q.普段、どこでヘアケアアイテムを購入しますか。【複数回答】

(n=302)

ヘアケアアイテムの主な購入場所は、「ドラッグストア」71.5%が突出しています。次いで「総合ECサイト」15.2%、「バラエティショップ」13.3%、「スーパーマーケット」11.6%の順でした。一方で「美容院・ヘアサロン」9.3%や「化粧品専門店」6.3%、「ブランド公式オンラインストア」5.3%などは、一部にとどまっています。ヘアケアアイテムは特別な場所で購入するというよりも、日常の買い物ついでに立ち寄れるドラッグストアが中心となっているようです。

 

Q.ヘアケアアイテムの情報源を教えてください。【複数回答】

Q.ヘアケアアイテムの情報源を教えてください。【複数回答】

(n=302)

ヘアケアアイテムの情報源は、「検索エンジン」34.1%と「SNS(投稿・広告・ブランドの公式SNS)」33.4%がほぼ同率で、検索やSNSなどオンライン情報が中心となっています。続いて、「店頭のPOP・売り場」17.9%、「口コミサイト」14.9%、「Webサイトの広告」12.6%の順でした。「生成AI(ChatGPTなど)」も8.0%となっています。

\シャンプーを変えるきっかけやタイミング4位「使用中の商品を使い切ったとき」、1~3位は?/

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5,美容院の利用目的は「カット・ヘアカラー」が中心、通う頻度は?

ここでは、美容院・ヘアサロンにどんな目的で、どのくらいの頻度で通っているのかを見ていきます。

Q.普段、美容院・ヘアサロンに行く目的を教えてください。【複数回答】

Q.普段、美容院・ヘアサロンに行く目的を教えてください。【複数回答】

(n=302)

美容院・ヘアサロンに行く目的は「カット」72.9%が最も多く、他の項目を大きく上回りました。次いで、「ヘアカラー(白髪染めを除く)」49.7%の割合も高く、約半数が施術をしている傾向です。さらに、「サロントリートメント」18.5%、「縮毛矯正」17.9%、「パーマ・デジタルパーマ」10.9%、「ストレートパーマ」10.9%と続きました。基本的な施術のほか、「ヘッドスパ」も約1割が取り入れているようです。

 

Q.美容院・ヘアサロンに行く頻度を教えてください。

Q33_美容院・ヘアサロンに行く頻度を教えてください。

(n=291)

美容院・ヘアサロンに行く頻度は、「2〜3か月に1回程度」47.8%が最も多くなりました。続いて、「4〜5か月に1回程度」14.4%、「1か月に1回程度」13.4%、「半年に1回程度」11.3%の順となっています。「必要性を感じたときに不定期で利用する」や「特に決まっていない」という人はごく少数にとどまり、美容院・ヘアサロンは定期的に利用している人が多いことがうかがえます。

\1回あたりの美容院・ヘアサロン代、美容院選びで重視することも徹底調査!/

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ダウンロード資料では、本記事では紹介しきれなかった、SNSの情報源の詳細やヘアケアで参考にしているインフルエンサーなどについてもご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。下記ボタンよりご請求いただけます。

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  • 調査対象

    23~29歳/女性/未婚/子どもなし/正社員、公務員・団体職員/シャンプー等に加え、髪・頭皮ケア用品も定期的・必要時に購入している人

  • 有効回答数

    302件

  • 調査時期

    2026年8月

  • 方法

    インターネット調査

    ※各設問の数値は四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

「何分浮いたか」より「何回考えなくて済んだか」 子育て世帯の”メンパ”と、夏休み明けのコミュニケーション|「感情」が動くマーケティング

「何分浮いたか」より「何回考えなくて済んだか」 子育て世帯の"メンパ"と、夏休み明けのコミュニケーション

「時短家電も買った。ミールキットも使っている。それなのに、なぜか毎日ギリギリだ」。

共働き世帯が当たり前になり、家事や育児を効率化する商品やサービスも増えました。
ボタンひとつで掃除をしてくれる家電、献立を考える手間を減らしてくれるミールキット、スマートフォンから頼める家事代行。
以前と比べれば、私たちはたくさんの「時短」を手にしています。それでも、親たちに十分な余裕が生まれたとは言い切れないようです。

ベビーシッター・家事代行の「キッズライン」が2026年4月、共働き(産休・育休含む)の母親103名に実施した調査では、82.6%が「日々の生活に余裕がない」と回答しました。
場面の上位は「ワンオペ育児・家事」(56.7%)、「自分の時間が持てない」(51.7%)、「子どもの急な体調不良」(49.2%)です。
見逃せないのは、同じ調査で「ここ1〜2年で子育てや働き方を取り巻く環境が良くなっている」と感じる人が66.7%に達している点です。
制度も選択肢も改善している実感はある。それでも8割が余裕がない。この二つが同時に成立していることが、いまの共働き育児の難しさを表しています。

便利なものは、確実に増えている。それなのに、なぜ私たちは楽になりきれないのでしょうか。
もしかすると、いま子育て世帯に足りないのは「時間」だけではないのかもしれません。
今回は、タイパだけでは測れない「心の余力」という視点から、子育て世帯の消費と、これからのブランドやサービスの役割について考えます。

時短したはずなのに、空いた時間はどこへ行った?

「何分浮いたか」より「何回考えなくて済んだか」 子育て世帯の"メンパ"と、夏休み明けのコミュニケーション

あっという間に30分は過ぎていきます。子育てをしながら働いていると、「あと30分あれば」と思う場面が何度もあります。
だからこそ、家事を効率化してくれる商品やサービスはありがたい存在です。
ロボット掃除機が床を掃除してくれる。乾燥機に洗濯物を任せる。夕食には冷凍食品やミールキットを取り入れる。ネットスーパーなら、仕事帰りにスーパーへ寄る必要もありません。
確かに、一つひとつの家事にかかる時間は短くなっています。

ところが、夕食づくりで30分浮いたとしても、その時間で学校からのお知らせを確認し、翌日の持ち物を準備し、子どもの宿題を見ているうちに、あっという間に30分は過ぎていきます。

ようやく子どもが寝たと思ったら、明日の予定を確認し、「そういえば牛乳がない」「体操服を洗わないと」「週末の習い事は何時だったっけ」と、頭の中では次のタスクが始まっています。
つまり、時短によって生まれた時間が、そのまま「余裕」になるとは限らないのです。

家事にかかる時間は減っても、家族のために考え続ける時間までは、なかなかなくならない。

ここに、共働き育児がなかなか楽にならない理由のひとつがあるように思います。
親を疲れさせているのは「家事」だけではなく、「考える家事」かもしれません。

夕食づくりを例に考えてみましょう。料理には、食材を切る、焼く、煮るといった目に見える作業があります。
しかし実際には、キッチンに立つ前から家事は始まっています。
今日の夕食を何にするか。昨日は魚だったから今日は肉にしようか。冷蔵庫に何が残っていたか。子どもが食べられるものは何か。栄養バランスは大丈夫か。帰宅途中に何を買えばいいか。

こうした「考える」「覚えておく」「段取りする」という作業は、目には見えにくいものの、毎日の生活の中で繰り返し発生しています。
実際、冷凍宅配食ブランド『三ツ星ファーム』の調査(2026年4月、共働き世帯800名)では、食事準備で最も負担に感じる工程は、男女ともに「献立の決定」でした。特に女性は53.1%と、2人に1人が献立づくりにストレスを感じています。
つまり、「料理すること」だけではなく、料理する前に考え続けることそのものが負担になっているのです。

海外でも、こうした家事の「認知的な負担」に注目した研究があります。
幼い子どもを持つ母親322名を対象とした米国の研究では、家庭内の30の家事について、計画や段取り、家族のニーズの把握といった「認知的家事労働」の約73%を母親が担っていると報告されています(パートナーは27%)。
そしてこの認知的負担は、抑うつ、ストレス、燃え尽きなどと関連していました。

なお、これは一時点の自己申告にもとづく調査であり、因果関係を示したものではありません。
それでも「手を動かす家事」以上に「考える家事」が偏りやすいという傾向は、示唆として重く受け止めたい結果です。
手を動かしていない時間にも、頭の中ではずっと家事が続いている。
そう考えると、単純に「家事にかかる時間を10分短縮しました」だけでは、親が感じる負担のすべてを解消できない理由が見えてきます。

 

時短の価値は「何分浮いたか」から「何回考えなくて済んだか」へ

「何分浮いたか」より「何回考えなくて済んだか」 子育て世帯の"メンパ"と、夏休み明けのコミュニケーション

ここまで考えると、ミールキットや冷凍食品の価値も少し違って見えてきます。
例えばミールキットによって調理時間が20分短くなったとします。もちろん、それだけでも十分ありがたい。

でも、本当の価値は20分という数字だけではないのかもしれません。
「今日、何を作ろう」と悩まなくていい。必要な食材を考えなくていい。スーパーの売り場を歩きながら献立を組み立てなくてもいい。
つまり、商品が肩代わりしているのは作業だけではなく、判断そのものでもあるのです。

これまで時短商品は、「○分で完成」「家事時間を○分削減」といったタイパの文脈で価値を伝えることが多くありました。
しかし、これから子育て世帯にとって重要になるのは、時間をどれだけ短縮できるかだけではなく、「何回考えなくて済んだか」「どれだけ頭の中を空っぽにできたか」なのではないでしょうか。

ここで注目したいのが、近年、商品やサービスの文脈でも使われ始めている「メンタルパフォーマンス(メンパ)」という考え方です。
コスパやタイパのように確立された言葉ではありませんが、時間効率だけではなく、ストレスを減らしたり、心の余裕を生み出したりする価値に目を向ける考え方として捉えることができます。
子育て世帯に置き換えるなら、「心をすり減らさないための消費」と言えるかもしれません。

 

「手抜きしていいのかな」が、せっかくの時短を邪魔してしまう

「手抜きしていいのかな」が、せっかくの時短を邪魔してしまう

もうひとつ、子育て世帯のメンパを考えるうえで無視できないのが「罪悪感」です。
便利なものを使えば楽になると分かっている。それでも、いざ使おうとすると迷ってしまうことがあります。
「夕飯くらい自分で作ったほうがいいのではないか」「冷凍食品ばかりではよくない気がする」「家事代行をお願いするほど大変なわけではない」。
そんなふうに、自分自身にブレーキをかけてしまうのです。

実際、同調査では全体の72.9%が、総菜や冷凍食品、宅食サービスを夕食に出すことに罪悪感を抱くと答えています。
興味深いのは、その罪悪感が母親だけのものではないことです。
「常に・しばしば感じる」という強い抵抗感は、女性40.0%に対して男性56.9%と、男性のほうが16.8ポイント高い。
一方で、パートナーがそうした食事を用意した場合について、女性の3人に1人以上は「用意してくれるだけでありがたい」と答えています。
出す側が抱えている後ろめたさと、受け取る側の評価。この二つには、思っている以上に開きがあるのかもしれません。

もちろん、家事代行などを利用しにくい理由は心理面だけではありません。費用やプライバシーへの不安など、現実的なハードルもあります。
だから、「罪悪感さえなくなれば、すべて解決する」という単純な話ではありません。

それでも考えたいのは、せっかく時間を生み出す商品を使っても、その選択に後ろめたさを感じてしまえば、心まで軽くなるとは限らないということです。
時間を短縮するだけでなく、その商品を使うこと自体を肯定できること。
ここまで含めて初めて、時短が「心の余裕」につながるのではないでしょうか。

 

選択肢を増やすことが、親切とは限らない

メンパという視点に立つと、商品やサービスの設計も変わって見えてきます。
これまでマーケティングでは、「豊富なラインナップから好きなものを選べること」は大きな価値とされてきました。
けれども、一日中仕事で判断を繰り返し、帰宅してからも夕食や子どもの予定を考え続けている人にとって、「30種類からお好きなメニューをどうぞ」は、本当に親切なのでしょうか。
むしろ「平日の5日間はこれで大丈夫」「迷ったらこれを選べばOK」と示してもらえるほうが、ありがたい場面もあります。

選択肢を増やすことだけが顧客体験ではありません。ブランドやサービスが生活者に代わって、少しだけ考えてくれること。
それも、忙しい子育て世帯に提供できる価値になりそうです。

「たくさんの中から選べます」から、「ここに任せておけば大丈夫です」へ。
商品そのものだけでなく、購入までの導線やECサイト、定期購入、レコメンドのあり方にも、メンパという視点は応用できるのではないでしょうか。

 

「もっと頑張れる」ではなく、「これでいい」と言ってくれるブランドやサービスへ




「もっと頑張れる」ではなく、「これでいい」と言ってくれるブランドやサービスへ

そして、商品設計以上に考えたいのが、ブランドやサービスから生活者への言葉です。
子育て世帯向けの商品では、「忙しいママでも簡単」「たった10分で栄養満点」「家事を効率化して家族との時間を増やそう」といったメッセージをよく目にします。
どれも善意から生まれた言葉です。
しかし、余裕を失っている人にとっては、「10分浮いたのだから、その10分でもっと家族のために何かをしましょう」と聞こえてしまうこともあるかもしれません。

それでは、いつまでたっても休めません。浮いた10分は、子どものために使ってもいいし、自分のために使ってもいい。何もしなくてもいい。
ブランドやサービスがそこまで決める必要はないはずです。

だからこそ、これから必要なのは「もっと効率よく頑張れる」というメッセージだけではなく、「今日はこれで十分」と思わせてくれるコミュニケーションなのではないでしょうか。
冷凍食品を使った日も、ミールキットに頼った日も、家事代行をお願いした日も、それは「できなかった日」ではありません。

ブランドやサービス自身がその選択を肯定する。
時短という機能価値に加えて、それを選んでも大丈夫だと思える心理的な許可まで届けることが、これからの子育て世帯との関係づくりには必要なのかもしれません。

 

夏休みを走り切った9月だからこそ、「また頑張ろう」と言わない

9月は、この「心の余力」について考えるのにちょうどいいタイミングでもあります。
子どもの夏休み中は、普段の仕事や家事に加えて、昼食の準備や学童、習い事、旅行や帰省など、家庭内のタスクが増えます。
実際、前掲の同調査で長期休暇に負担が増えることを尋ねると、40.5%が「子どもの食事の献立検討・準備・片付け」を挙げています。給食がなくなることで、ここまで見てきた「献立を考える」負担が一日三食分に膨らむわけです。

そして夏休みが終わると、子どもは学校へ戻り、家庭も通常運転に戻ったように見えます。
でも、親の疲れまで新学期にリセットされるわけではありません。
だからこの時期、ブランドやサービスが「秋からまた頑張りましょう」と声をかけることだけが正解ではないと思います。

「夏休み、お疲れさまでした」
「今週くらい、少しラクをしてもいい」

そんなふうに、次の行動を促す前に、まず生活者の現在地を認める。
季節マーケティングでは、「次に何を買ってもらうか」「次に何をしてもらうか」を考えがちです。
しかし、消費者が今どれくらい心の余力を残しているのかまで想像することも、これからは必要なのではないでしょうか。

 

ブランドやサービスが売るべきは、「時間」だけではない

共働き育児の大変さは、時短家電や便利なサービスひとつで解決できるほど単純ではありません。
だからこそ、ブランドやサービスにできることを「○分短縮する」だけに限定する必要もないはずです。
献立を考えなくていい。選択肢に迷わなくていい。今日くらいは頼っていいと思える。

そんな小さな余白をつくることも、生活者に提供できる価値です。
コスパが「お金を無駄にしない」という視点で、タイパが「時間を無駄にしない」という視点だとすれば、その先には、「自分の心をすり減らさない」という選択があってもいい。
これから子育て世帯に商品やサービスを届ける企業は、一度、自社のコミュニケーションを振り返ってみてもいいのではないでしょうか。

その商品は、本当に親をラクにしているでしょうか。
そして、その広告は知らず知らずのうちに、「もっとちゃんとやろう」「浮いた時間でもっと頑張ろう」と親を追い立ててはいないでしょうか。
共働き育児を少しだけ「無理ゲー」ではなくするのは、親にさらに頑張る方法を教えるブランドではなく、「今日はこれでいい」と言ってくれるブランドなのかもしれません。

 


参考・出典

  • 三ツ星ファームによる調査(株式会社イングリウッド)「子育て世帯の家事・育児に関する調査」
    (調査時期:2026年4月28日/小学生以下の子どもと同居する共働き世帯の25〜49歳男女800名[女性480名・男性320名]/インターネット調査)
    https://mitsuboshifarm.jp/
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000118.000026850.html
  • 株式会社キッズライン「共働き家庭の負担と解決の糸口に関する調査」
    (調査期間:2026年4月17日〜23日/共働き[産休・育休含む]の母親103名/インターネット調査)
    https://kidsline.me/contents/news_detail/864
  • Aviv, E., Waizman, Y., Kim, E., Liu, J., Rodsky, E., & Saxbe, D.「Cognitive household labor: gender disparities and consequences for maternal mental health and wellbeing」Archives of Women’s Mental Health
    (2024年オンライン公開/幼児を育てる母親322名を対象)
    https://doi.org/10.1007/s00737-024-01490-w

 

【2026年版】共働き層が愛用する子育てアプリランキング 利用目的や課金傾向、選ぶ際に重視するポイントまで調査!

共働き世帯が増加する中、子育て層にとって、仕事と育児の両立は大きな課題となっています。日々の生活を効率化するために、アプリを取り入れている人も多いでしょう。なかでも子育て関連のアプリは、育児知識の習得や家族間の情報共有、子どもの成長記録など、さまざまな場面で活用されています。

今回は、子どもが0~3歳で、子育て系のアプリを複数利用している共働き層を対象に、アプリの利用実態を調査。活用しているアプリや、選ぶ際に重視していることについてもまとめました。

調査の結果、子育てに関する情報収集の場面では「子どもの年齢に合っていること」「わかりやすさ」が重視されています。子育て関連アプリは「2〜3個」の利用が中心で、「成長記録」「写真・動画共有」といったジャンルが主流となっていることが見えてきました。さらに、共働き層の約6割が子育ての悩みをAIに相談した経験があることから、育児シーンにおけるAI活用への関心の高さもうかがえます。

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1,子育て層の情報収集は「子どもの年齢に合っている」「わかりやすさ」を最重視

ここでは、共働き層が利用している子育て関連アプリの数や、普段の情報収集の傾向を見ていきます。子育て情報は「SNS」や「保育園・幼稚園」など複数のチャネルから得ており、情報を選ぶ際は「子どもの年齢に合っていること」「わかりやすい説明」が重視されるポイントです。

Q.あなたは現在、子育て関連のアプリをいくつ使っていますか?

※「子育て関連アプリ」とは、育児記録、写真共有、知育、子どもの健康管理、保育園・幼稚園連絡、家族間のスケジュール共有、買い物・宅配など、子育てや子育て中の生活に関わるアプリを指します。

Q.あなたは現在、子育て関連のアプリをいくつ使っていますか?

(n=305)

※今回の調査では、子育て関連アプリを2個以上利用している人を対象としています。

はじめに、子育て関連アプリの利用数を聞いたところ、「2〜3個」と回答した人が6割を超え、最も多い結果となりました。複数のアプリを利用する共働き層の中では、 「2〜3個」を利用する人が中心である ことがわかります。また「4〜5個」も約3割を占めました。一方で、「6個以上」利用している人は約1割(合計11.2%)にとどまっています。

 

Q.普段、子育てに関する情報を得る際、よく利用している情報源を教えてください【複数回答】

Q.普段、子育てに関する情報を得る際、よく利用している情報源を教えてください【複数回答】

(n=305  内訳:男性n=141、女性n=164)

普段の子育てに関する情報収集では、「SNS」38.0%が最も多く、「保育園・幼稚園など」35.4%、「友人・知人」31.2%、「子育て関連アプリ」29.8%、「家族・親族」29.5%の順で続きました。SNSやアプリなどのオンライン情報に加え、園や身近な人々からも情報を得ていることがわかります。

男女別で見ると、男性は「保育園・幼稚園など」「家族・親族」など、身近な情報源が上位に入りました。一方で、女性は「SNS」が約半数に達しており、「子育て関連アプリ」も36.0%と目立ちました。

 

Q.普段、子育てに関してよく調べる内容を教えてください。【複数回答】

Q.普段、子育てに関してよく調べる内容を教えてください。【複数回答】

(n=298 内訳:男性n=137、女性n=161)

子育てに関してよく調べる内容は、 「子どもの成長・発達」57.4%が最多 で、次いで「遊び・おもちゃ」37.9%、「離乳食・幼児食」35.9%、同率で「泣き止ませ方・イヤイヤ期など子どもへの対応」「体調不良・健康管理」35.6%と続きました。子どもの成長や日々の生活、食事など、日常の子育てに直結するテーマが上位を占めています。

また、男女で比較すると、男性は「知育・早期教育」28.5%、「家計・教育費」16.8%の回答率がやや高くなり、女性は「離乳食・幼児食」44.7%など食事面の回答率が高くなりました。

 

Q.子育てに関する情報を集める際に、重視することは何ですか?【複数回答/5つまで】

Q.子育てに関する情報を集める際に、重視することは何ですか?【複数回答/5つまで】

(n=298 内訳:男性n=137、女性n=161)

子育てに関する情報を集める際に重視しているのは「自分の子どもの年齢に合っていること」「わかりやすく説明されていること」が同率34.2%で、最多に。子どもの成長段階に合った情報を、理解しやすい形で得られることが重要のようです。続いても同率で、「医師・助産師など専門家が監修していること」「同じ悩みを持つ親がすすめていること」25.8%、「情報が新しいこと」「根拠や出典が明記されていること」がともに25.2%となり、専門家による監修や根拠の明記なども重視されているようです。

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2,子育て関連アプリは「成長記録」「写真・動画共有」が主流、半数以上が利用経験

ここでは、共働き層がこれまでに利用してきた子育て関連アプリのジャンルや、利用シーン・頻度・課金傾向を見ていきます。

Q.これまでに利用したことのある子育て関連アプリのジャンルを教えてください。【複数回答】
※ジャンル名のみを提示し、あてはまるものを選択

Q.これまでに利用したことのある子育て関連アプリのジャンルを教えてください。【複数回答】

(n=305 内訳:男性n=141、女性n=164)

これまでに利用したことのある子育て関連アプリのジャンルは、「成長記録」59.0%、「写真・動画共有」50.5%がいずれも半数を超えました。次いで、「妊娠記録」43.0%、「保育園・幼稚園連絡」34.8%、「見守りカメラ」31.2%と続きました。女性は上位3つのアプリに加え、「離乳食・幼児食」36.6%の回答率も男性よりも大きく上回っています。子どもの成長や日常の記録、育児に役立つ情報の収集など、さまざまな場面でアプリが活用されていることがうかがえます。

 

Q.子育て関連アプリを利用することが多いタイミングや場面を教えてください。【複数回答】

Q.子育て関連アプリを利用することが多いタイミングや場面を教えてください。【複数回答】

(n=305   内訳:男性n=141、女性n=164)

子育て関連アプリを利用するタイミングは、「子どもを寝かしつけた後」33.4%、「朝(起床後~出勤・外出前)」30.2%、「家事・育児の合間」29.5%と続き、日常生活の合間の利用が多いことがわかります。

男女別で見ると、女性は「子どもを寝かしつけた後」36.6%や「家事・育児の合間」34.8%の回答率が男性を上回りました。一方で、男性は「通勤・移動中」32.6%や「仕事の合間・休憩時間」28.4%で女性の回答率を上回っており、移動中や仕事の合間にアプリを利用する傾向がみられます。

 

Q.それぞれの子育て関連アプリについて、普段の利用頻度を教えてください。

Q.それぞれの子育て関連アプリについて、普段の利用頻度を教えてください。

(n=305)

子育て関連アプリの利用頻度をみると、育児記録アプリは「ほぼ毎日」が37.4%と最も高く、「週5日程度」と合わせると半数を超え、日常的な利用が定着しています。写真・動画共有アプリは「ほぼ毎日」が約2割で、週1回以上の利用者は70.9%を占めました。

育児情報・ニュースアプリは「ほぼ毎日」18.4%、「週1~2日程度」16.4%が中心で、日常的な利用は約2割で、頻度は差があります。知育アプリは「週5日程度」13.8%、「週1~2日程度」13.4%、「必要な時だけ」13.1%が拮抗し、利用頻度は分散しています。

 

Q.それぞれの子育て関連アプリについて、1か月あたりに支払っている金額(サブスクリプション料金・都度課金を含む)を教えてください。※複数契約している場合は合計金額をお答えください。

Q.それぞれの子育て関連アプリについて、1か月あたりに支払っている金額(サブスクリプション料金・都度課金を含む)を教えてください。※複数契約している場合は合計金額をお答えください。

(n=305)

各アプリの利用者に限って見ると、いずれのカテゴリでも有料プランの利用者が半数近くなっています。育児記録アプリで約52%、写真・動画共有アプリで約54%、育児情報・ニュースアプリで約49%、知育アプリでは約48%になり、全体的に【300円未満】の課金が中心となっています。写真・動画共有アプリは「300円未満」と「500円以上700円未満」が約1割。知育アプリは「700円以上1,000円未満」が約1割で、比較的高い価格帯の支払いも目立ちます。

 

Q.子育て関連アプリを知ったきっかけを教えてください。【複数回答】

Q.子育て関連アプリを知ったきっかけを教えてください。【複数回答】

(n=305  内訳:男性n=141、女性n=164)

子育て関連アプリを知ったきっかけは、「SNS」29.8%が最も多く、次いで「アプリストアの検索・ランキング」21.0%、「検索エンジン」17.1%の順で続きました。男女別で見ると、男性は「家族・親族からの紹介」が26.2%で最多となり、「AI」や「育児・子育て専門Webメディア」、「Webサイト・SNS内の広告」など、いずれも女性の回答率を上回りました。一方で、女性は「SNS」が38.4%と突出して高く、「妊娠中に利用したアプリからの案内」も約1割でした。

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3,育児記録アプリは「無料・家族で共有しやすい・簡単操作」を重視

ここでは、育児記録・写真共有・知育それぞれのアプリで具体的にどのサービスが使われているのか、アプリの利用目的や選定基準について見ていきます。 育児記録アプリは「ぴよログ」が突出し、写真共有は「家族アルバムみてね」が過半数を占める一方、知育アプリは分散傾向でした。

Q.あなたが最もよく利用している、または利用していた育児記録アプリの名前を教えてください。【複数回答】

Q.あなたが最もよく利用している、または利用していた育児記録アプリの名前を教えてください。【複数回答】

(n=305)

最もよく利用している・利用していた育児記録アプリは、1位「ぴよログ」が約4割を占めており、突出した結果となりました。片手での簡単操作に加え、AIアシスタントによる音声での記録など、育児中でも手軽に使える機能の充実などが“定番アプリ”として支持につながっていると考えられます。(※2026年8月時点のサービス内容をもとにしています)。一方で2位以降は、いずれも僅差になっており、特定のアプリに利用が集中することなく分散しています。1位から10位まで、いずれも基本機能は無料で利用できます。

共働き層の育児記録アプリは「無料」や「簡単操作で記録できること」をベースに、情報提供やAIなどさまざまな付加機能を備えています。日々の育児における困りごとや求めるサポートに応じて選んでいることがうかがえます。  

 

Q.育児記録アプリを利用している(利用していた)目的を教えてください。【複数回答】

Q.育児記録アプリを利用している(利用していた)目的を教えてください。【複数回答】

(n=281 内訳:男性n=128、女性n=153)
※具体的なアプリ名を提示して選択した人を対象としたため、ジャンル別の利用率よりも高くなっています。

育児記録アプリの利用目的は「授乳・ミルクの時間や量の記録」37.7%、「身長・体重など成長記録」32.7%、同率で「夫婦・家族間での育児状況の共有」「子どもの生活リズムの把握・改善」28.8%、「離乳食・食事内容の記録」28.5%と続きました。単なる記録ツールにとどまらず、家族間での情報共有や生活・食事管理など、 日々の育児を総合的にサポートするツール として活用されている傾向がうかがえます。

また、女性は「授乳・ミルクの時間や量の記録」46.4%、 「離乳食・食事内容の記録」30.7%の回答率が高く、授乳期から離乳食期まで、子どもの食事に管関する記録・管理を継続的に行うためにも活用されていると考えられます。

 

Q.育児記録アプリを選ぶ際に重視している(重視した)ことを教えてください。【複数回答/5つまで】

Q.育児記録アプリを選ぶ際に重視している(重視した)ことを教えてください。【複数回答/5つまで】

(n=281 内訳:男性n=128、女性n=153)
※具体的なアプリ名を提示して選択した人を対象としたため、ジャンル別の利用率よりも高くなっています。

育児記録アプリを選ぶ際に重視したことは、「無料で使えること」31.3%、「夫婦・家族で共有しやすい」27.1%が中心で、費用面や家族間での共有のしやすさが重視されている傾向です。また「操作の簡単さ・使いやすさ」24.2%、「入力に時間がかからない」21.7%も上位に入り、育児の合間に手軽に、負担なく継続して使えることが重要と考えられます。

さらに、「グラフなどによる変化の見やすさ」16.4%、「デザインや画面の見やすさ」15.3%、「データを長期間保存できる」15.0%となっており、記録のしやすさだけでなく、データの見やすさや長期的に活用できることも一定数重視されていると考えられます。

 

Q.あなたが最もよく利用している、またはよく利用していた写真共有アプリの名前を教えてください。【複数回答】

Q.あなたが最もよく利用している、またはよく利用していた写真共有アプリの名前を教えてください。【複数回答】

(n=305)

最もよく利用している・利用していた写真共有アプリは、1位「家族アルバム みてね」で、51.2%と過半数を占めました。一方で、2位「Google フォト」22.6%、3位「Amazon Photos」19.3%となり、一般的な写真保存・管理サービスもそれぞれ約2割が利用しています。

写真共有アプリは、家族との共有に特化した育児向けサービスと、一般的なサービスの双方が利用されています。育児向けは子育て関連の付加サービスなどもあり、選択肢が広がっていることがうかがえます。

 

Q.あなたが最もよく利用している、または利用していた知育アプリの名前を教えてください。【複数回答】

Q.あなたが最もよく利用している、または利用していた知育アプリの名前を教えてください。【複数回答】

(n=305)

最もよく利用している・利用していた知育アプリは、「絵本ナビ」「しまじろうアプリ」が同率で並び、次いで「YouTube Kids」「タッチ!あそベビずかん」の順になりました。特定のアプリに利用が集中せず、さまざまなサービスに分散していることが特徴です。絵本・読み聞かせ系や遊びながら学べるコンテンツ、キャラクター系など、子どもの興味や目的に合わせて多様なタイプのアプリが利用されていることがうかがえます。

知育アプリは、子どもの興味・関心や親のニーズにより分散傾向です。

\「写真共有アプリ・知育アプリ」の利用目的や選ぶ際に重視することも調査!/

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4,共働き層の約6割が、子育ての悩みをAIに相談した経験あり

ここでは、子育て生活を便利にするために利用しているサービスや、AIへの相談経験、アプリ・サービス全体で解決したいことについて見ていきます。共働き層では「キャッシュレス決済」や「食材宅配」など生活効率化サービスが浸透しており、さらに約6割がAIに子育ての悩みを相談した経験を持つなど、AI活用への関心の高さが注目ポイントです。

Q.子育て中の生活を便利にするために利用している、アプリ・サービスを教えてください。【複数回答】

Q.子育て中の生活を便利にするために利用している、アプリ・サービスを教えてください。【複数回答】

(n=305   内訳:男性n=141、女性n=164)

子育て生活を便利にするために利用しているサービスは「キャッシュレス決済アプリ」33.1%、「ネットスーパー・食材宅配サービス」22.3%、「タスク管理・ToDoアプリ」15.4%の順でした。 「キャッシュレス決済アプリ」は支払い時の利便性や、出費を把握して家計管理しやすい点も利用につながっていると考えられます。

男女別で見ると、男性は「ネットスーパー・食材宅配サービス」や「フードデリバリーサービス」などが女性の回答率よりも上回り、買い物や食事の準備にかかる手間を減らし効率化したいニーズが高いようです。

 

Q.子育ての悩みについて、AIに相談したことはありますか?

Q.子育ての悩みについて、AIに相談したことはありますか?

(n=305   内訳:男性n=141、女性n=164)

子育ての悩みについてAIに相談した経験を聞くと、「よく相談している」22.3%、「何度か相談したことがある」34.4%で、 AIへ相談した経験がある人は過半数 にのぼりました。また、「相談したことはないが、興味はある」も22.6%となり、子育てにおけるAI活用への関心の高さがうかがえます。

男女別で見ると、男性はAIに相談したことがある人は約6割で、女性をやや上回りました。一方で、女性は「相談したことはなく、興味もない」23.8%を占めており、AI活用に慎重な層も一定数存在するようです。

 

Q.子育て関連アプリやサービスを使って、現在解決したいことは何ですか。【複数回答/5つまで】

Q.子育て関連アプリやサービスを使って、現在解決したいことは何ですか。【複数回答/5つまで】

(n=305   内訳:男性n=141、女性n=164)

共働き層が現在解決したいことは、「育児の不安や悩みを軽減したい」27.9%、「必要な情報を効率よく入手したい」27.5%、「自分や家庭に合った提案・アドバイスがほしい」25.6%の順でした。

男女別に見ると、男性は「子どもの成長や健康を管理したい」と「子どもの教育・学習をサポートしたい」いずれも22.0%が上位に。また「専門家や他の保護者に相談したい」の回答率は女性を上回り、周囲の意見を参考に育児をしたい人も一定数いるようです。一方、女性は「必要な情報を効率よく入手したい」「自分や家庭に合った提案・アドバイスがほしい」が約3割で、効率的な情報収集に加え、家庭に適した提案を求める傾向もうかがえます。

\AIによく相談する子育て関連の悩み3位「しつけ・子どもとの関わり方」、1位、2位は?/

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  • 調査対象

    25~39歳/男女/既婚/子どもが1人以上/第1子の年齢が3歳以下/夫婦ともに正社員、公務員・団体職員/子育て関連のアプリを2つ以上使っている

  • 有効回答数

    305件

  • 調査時期

    2026年7月

  • 方法

    インターネット調査 ※各設問の数値は四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

過去記事はこちら!

「もう無理をしない」が消費を動かす? 2026年夏に見えた「メンパ」という新しい選択基準|感情が動くマーケティング

夏の消費行動の振り返りと予想

女性にとっても厳しい夏、消費はどう変わるのでしょうか。

「今年の夏は、もう無理をしない」。

2026年の夏が、終わりに近づいています。今年も厳しい暑さが続くなか、気象庁は8月3日、7月中旬〜下旬の西日本の平均気温が、統計開始(1946年)以降で最も高い記録になったと公表しました。生活者の消費を見ていると、ある変化を感じます。
何でも節約するのではなく、「削るもの」と「守るもの」を、これまで以上にはっきりと選ぶようになっているのではないでしょうか。

毎月当たり前のように続けていた美容を見直す。なんとなく参加していた飲み会には行かない。
気を遣う人との予定を減らす。一方で、自分が本当に楽しみにしている体験や、大切な人と過ごす時間、自分を回復させるための支出は守る。
一見すると矛盾しているようですが、そこには「コスパ」や「タイパ」だけでは説明しきれない、もう一つの判断基準があるように感じます。
守ろうとしているのは、お金でも時間でもなく、「心の余力」。

今回は2026年の夏を振り返りながら、働く女性たちの「やめたい」という声も手がかりに、これからの消費を動かす新しい評価軸について考えます。

削る消費、守る消費—夏の財布に表れる「自分にとっての優先順位」

削る消費、守る消費—夏の財布に表れる「自分にとっての優先順位」

暑い中ついつい頼んでしまうデリバリーは節約の敵⁉

物価が上がれば、生活者は支出を見直します。しかし、そこで起きるのは単純な「安いものへのシフト」だけではありません。
むしろ注目したいのは、「何を削り、何を削らないのか」です。

たとえば、日常的に惰性で続けてきた支出は見直す一方で、自分が本当に楽しみにしている旅行やレジャー、大切な人との食事、自分へのご褒美などにはお金を使う。
ここには、「節約する/しない」という二択では説明できない消費があります。

今回、マイナビ社内の22〜34歳の女性社員27人に「この夏、やりたくない・やめたいこと」を自由回答で聞きました。定量調査ではなく、仮説を立てるための声として読んでいただければと思います。

・「ひとりでテイクアウトフードを買うことは節約のためにやめたい。でも友人との外食ではケチりたくない」
・Uber Eatsやタクシーへの支出を減らし、その分を「投資や推し活代に回したい」

つまり、消費そのものを減らしたいわけではないのです。

自分にとって満足度の低い支出を削り、その分を「自分にとって意味のあるもの」へ振り向ける。物価高の時代だからこそ、生活者の財布には、その人自身の価値観がより鮮明に表れるようになっています。

マーケターが見るべきなのは、「節約志向が高まっている」という大きな括りだけではなく、「それでも、この人が削らないものは何なのか」なのかもしれません。

 

「頑張る美容」から「整える美容」へ —猛暑が変えたケアの目的

「頑張る美容」から「整える美容」へ —猛暑が変えたケアの目的

通勤するだけで汗でメイクが落ちて朝からゲンナリすることも。

この夏、その変化がわかりやすく表れていた領域の一つが美容です。

猛暑の日に、時間をかけて髪を巻く。丁寧にメイクをしても、駅まで歩けば汗をかき、会社に着くころには崩れている。
日焼け止めを塗り直し、前髪を整え、化粧直しをする。
これまで「身だしなみ」として当たり前に行ってきた女性の行動が、今年の猛暑によって一気に“負担”として可視化されました。

今回の自由回答でも、

・メイク。どうせ汗で流れるので簡素にしたい
・髪を巻いても崩れる
・日焼け止めを塗りたくない
・ジェルネイルをやめた
・パンプスを履くことをやめたい

といった声が見られました。

ただし、これを「美容への関心が薄れた」と見るのは少し違うように思います。
彼女たちがやめたいのは、きれいになることではなく、「きれいでいるために無理をすること」なのではないでしょうか。

以前この連載では、働く女性の健康意識について「頑張る健康」から「整える健康」への変化を取り上げました。

美容にも同じ変化が起きていると考えると、わかりやすいかもしれません。

“盛る”ために工程を増やすより、崩れることを前提に工程を減らす。
完璧な状態を一日キープするより、肌そのものを整える。
時間をかけてきれいになるより、少ない負担で「自分が心地よい状態」を保つ。

「頑張る美容」から「整える美容」へ。猛暑は、美容の目的そのものを問い直すきっかけにもなっているのではないでしょうか。

 

コスパでもタイパでもない。「メンパ」という新しい評価軸

コスパでもタイパでもない。「メンパ」という新しい評価軸

夏の出勤を回避しテレワークを望む女性も増加。

では、生活者は何を基準に「やめるもの」と「残すもの」を選んでいるのでしょうか。そこで考えたいのが、コスパ、タイパに続くもう一つの視点です。

ここで補助線になるのが、2026年に入って使われ始めた「メンパ(メンタルパフォーマンス)」という言葉です。

コスパが「使ったお金に対して、どれだけ価値を得られるか」。
タイパが「使った時間に対して、どれだけ価値を得られるか」。

それに対してメンパは、
「その選択によって、自分の心がどれだけ消耗しないか」という評価軸です。

今回のアンケートで象徴的だったのが、「出社したくない」という回答でした。
理由を聞くと、単に「暑いから」ではありません。日焼け止めを塗り、日傘を持ち、ハンディファンを持ち、汗を拭き、崩れたメイクや前髪を直す。
ある回答者は、夏の出社について「持っていくものが多すぎます」と答えています。
夏には、こうした「名もなきタスク」が大量に発生します。そして重要なのは、一つひとつを時短することだけではありません。

生活者の本音は、
「そもそも、それをやらなくて済むようにしてほしい」
なのかもしれません。

さらに今は、買い物そのものにも「選ぶ」という負担があります。
商品を比較する。口コミを見る。SNSで検索する。失敗しないように調べる。自分に合うものを探す。
選択肢が増えるほど便利になる一方で、選ぶこと自体が小さな労働になっているとも言えます。

だからこそ、「これを選べば大丈夫」「これ一つでいい」「もう考えなくていい」という価値が、以前より強くなっていく。
コスパでもタイパでもなく、心を消耗させないこと自体に価値を感じる消費。
それが「メンパ」という視点なのかもしれません。

 

「頑張らない」を肯定してくれるブランドが選ばれる

「頑張らない」を肯定してくれるブランドが選ばれる

今後、注目したい“頑張らない消費”とは?

メンパという視点で考えると、マーケティングコミュニケーションにも変化が必要です。
これまで広告は、生活者に「もっと」を提案してきました。

もっときれいに。
もっと健康に。
もっと充実した毎日を。
もっと自分らしく。

もちろん、前向きなメッセージが人を動かすことは今後も変わりません。
しかし、心の余力が少ないとき、「もっと頑張ろう」は新たな負担になることもあります。そんなときに心を動かすのは、

「今日はこれでいい」
「全部やらなくていい」
「頑張れない日は、頑張らなくていい」

といった、“許可を与える言葉”なのではないでしょうか。
ここでポイントになるのは、単に「時短」や「手抜き」を訴求することではありません。

生活者が時短商品を使ったときに、
「本当はちゃんとやったほうがいいけれど、今日は時間がないから仕方ない」
と思わせてしまえば、心の負担は残ったままです。

そうではなく、「これで十分」と思える理由までブランドが提供する。
つまり、商品によってタスクを減らすだけでなく、「やらないことへの罪悪感」まで取り除く。
これからのブランドには、そんな役割も求められるのではないでしょうか。

 

夏疲れ市場という空白 ——これから始まる「リカバリー消費」

夏疲れ市場という空白 ——これから始まる「リカバリー消費」

多忙な女性が望む“リカバリー消費”とは?

そして2026年の夏が終わりに近づく今、もう一つ注目したいのが「リカバリー消費」です。
夏の消費というと、UV対策、冷感グッズ、旅行、レジャーなど「夏をどう乗り切るか」「どう楽しむか」に注目が集まりがちです。

しかし、8月末から9月にかけて生活者が感じるのは、「夏を乗り切った後の疲れ」ではないでしょうか。

暑さで眠れない。
冷房で身体が冷える。
外出だけで疲れる。
食欲が落ちる。
予定を詰め込みすぎて疲れる。

こうした状態になったとき、求められるのは「もっと楽しむための商品」ではなく、「元の自分に戻るための商品」です。
睡眠、入浴、温活、リラクゼーション、セルフケア、一人で過ごす時間、何もしない休日。
これまで「ご褒美消費」と呼ばれてきたものの一部も、今後は「回復するための必要経費」として捉えられるようになるかもしれません。

ここでもメンパという視点が生きてきます。「何をすると楽しいか」だけではなく、
「何をすると、心の余力を取り戻せるか」。晩夏から秋に向けて、生活者の「回復したい」という感情は、さまざまなカテゴリにとって新しい市場機会になりそうです。

 

生活者の「やめたい」を、マーケティングの起点に

2026年の夏を振り返ってみると、「暑かった」という一言だけでは説明できない変化が見えてきます。
生活者は、何でも節約しようとしているわけでも、何でも時短したいわけでもありません。

「自分にとって大切ではないことに、これ以上心を使いたくない」。

その一方で、本当に好きなこと、大切な人との時間、自分を回復させてくれるものには、お金も時間も使いたい。
だからこそ、これからマーケターが考えたいのは、「何を欲しがっているか」だけではありません。

  • 自社の商品やサービスは、顧客に何かを頑張らせていないか。
  • その商品によって、顧客が「やらなくてよくなること」は何か。
  • そして自社のブランドは、「もっと頑張ろう」ではなく、「もう頑張らなくていい」と言える部分があるか。

平成に定着した「コスパ」、令和に広まった「タイパ」。その先にある、「心を消耗しない」という価値。
生活者の「やりたい」だけでなく、「もう、やりたくない」という感情に目を向けること。

そこに、これからの商品開発やコミュニケーションを考えるヒントが隠れているのかもしれません。

 

20代社会人の洗濯事情は? 洗濯の頻度や洗剤選びの基準、洗濯槽の掃除についても調査

一人暮らしの社会人にとって、洗濯は自分でこなさなければならない家事のひとつです。洗剤の種類やコインランドリー、宅配クリーニングなど、洗濯を取り巻く選択肢は広がっていますが、一人暮らしの若年層はどのように洗濯をこなしているのでしょうか。

今回は、23〜29歳の一人暮らしの社会人を対象に、洗濯の時間帯や頻度、干し方、洗剤・柔軟剤の選び方、コインランドリーやクリーニングの利用状況まで調査しました。

調査の結果、洗濯は夜に行う人が最多で、干し方は「部屋干し」が主流となっていることがわかりました。部屋干しの最大の悩みは「生乾き臭」で、特に女性で気にする人が多い傾向です。また、洗剤・柔軟剤は「価格」と「香り」が選定の軸になっており、情報収集を特にしない層が約4割を占めるなど、店頭での購買行動が中心のカテゴリーとなっている様子がうかがえました。

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1,洗濯の時間帯は「夜」、頻度は「週2~3回程度」が最多

ここでは、洗濯をする時間帯とアイテム別の洗濯頻度を見ていきます。全体として「夜に洗う」「週2〜3回程度まとめて洗う」というサイクルが標準的である一方、時間帯と頻度には男女で異なる傾向が見られました。

Q.洗濯をする時間帯として最も多いのはいつですか?

Q9_洗濯をする時間帯として最も多いのはいつですか?

(n=301 男性n=149、女性n=152)

洗濯をする時間帯は「夜(20時〜24時)」が43.2%で最多となりました。次いで「午前中(9時〜12時)」が19.3%、「早朝(5時〜8時)」が13.3%と続いています。

男女別に見ると、女性は「夜(20時〜24時)」が50.7%と半数を超え、男性の35.6%を15.1ポイント上回りました。一方、男性は「早朝(5時〜8時)」と「午前中(9時〜12時)」の合計が37.6%と、女性の27.6%を上回っており、洗濯をする時間帯は女性よりもやや分散しています。

 

Q.以下のアイテム別に、洗濯の頻度を教えてください。

Q10_以下のアイテム別に、洗濯の頻度を教えてください。

(n=301 男性n=149、女性n=152)

「タオル類」「洗濯できる衣類・下着類」「手洗い表示がある衣類・下着類」のいずれも、男女ともに「週に2〜3回程度」が最多でした。一人暮らしでは、ある程度まとめて洗う人が多数派であるようです。

男女別に見ると、「ほぼ毎日」と回答したのは、タオル類では男性26.2%に対し女性12.5%、洗濯できる衣類・下着類では男性28.2%に対し女性17.1%、手洗い表示がある衣類・下着類では男性21.5%に対し女性9.9%と、いずれも男性が上回りました。男性のほうが、こまめに洗濯をする人が多いようです。

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2,「手洗い表示」があっても半数超が洗濯機で洗う実態。洗濯には手間をかけたくない傾向

ここでは、アイテム別の洗濯方法と、洗濯へのこだわりを見ていきます。洗濯表示にかかわらず洗濯機で洗う人が多く、衣類選びには「手間をかけない」ことを重視する姿勢が表れていました。

Q.以下のアイテムの主な洗濯方法について教えてください。

Q11_以下のアイテムの主な洗濯方法について教えてください。(いくつでも選択可)

(n=301 男性n=149、女性n=152)

アイテム別の洗濯方法を聞いたところ、男女ともに以下のアイテムで「自分で洗う(洗濯機の通常モード)」が半数を超えました。

  • タオル類
  • 洗濯機表示がある衣類
  • 洗濯機表示がある下着類
  • 手洗い表示がある衣類
  • 手洗い表示がある下着類

手洗い表示があっても、半数以上が洗濯機の通常モードで洗っているようです。さらに、「ドライ・ウェットクリーニング表示がある衣類」でも、男性で47.0%、女性で44.7%が洗濯機の通常モードで洗っています。手洗いやモードの使い分けに手間を感じ、通常モードで済ませている人もいる可能性があります。

 

Q.洗濯のこだわりについて教えてください。

Q13_洗濯のこだわりについて教えてください。

(n=301 男性n=149、女性n=152)

洗濯のこだわりについて、「とてもこだわる」「ややこだわる」の合計が最も高かったのは「汚れのひどいものは分けて洗う」45.6%でした。

一方、「色物は分けて洗う」は30.6%、「タオルは分けて洗う」は27.9%、「下着は分けて洗う」は25.9%と、アイテム別に分けて洗うことへのこだわりは限定的です。

衣類選びに関する項目では、「手洗い・クリーニングが必要ない衣類を選ぶ」が41.2%、「アイロンがけが必要ない衣類を選ぶ」が40.2%と、比較的高い割合になっています。洗い方を工夫するよりも、そもそも手間のかからない衣類を選ぶことで洗濯の負担を減らそうとする人も一定数いるようです。

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3,約6割が頻繁に行う部屋干し。最大の悩みは生乾き臭

ここでは、部屋干しの実態を見ていきます。約6割の人が洗濯をするうちの半分以上の割合で部屋干しを行っており、その最大の悩みは「生乾き臭」であることがわかりました。

Q.洗濯をする際、部屋干しをすることはどのくらいありますか?

Q15_洗濯をする際、部屋干しをすることはどのくらいありますか?

(n=301 男性n=149、女性n=152)

部屋干しの頻度は「ほぼ毎回」が36.9%で最多となり、「半分以上」の21.9%と合わせると、58.8%が洗濯の半分以上を部屋干しで行っていることがわかりました。

男女別に見ると、「ほぼ毎回」は女性が40.1%で男性の33.6%をやや上回っています。女性のほうが、防犯面の理由などで部屋干しを選ぶ人が多いようです。その他の理由については、ぜひダウンロード資料をご覧ください。

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Q.部屋干しをする際に困っていることを教えてください。

Q17_部屋干しをする際に困っていることを教えてください。(3つまで選択可)

(n=287 男性n=141、女性n=146)

部屋干しで困っていることは「生乾き臭が気になる」が33.8%で最多となりました。特に女性が43.1%と男性の24.1%を19.0ポイント上回っており、女性のほうが生乾き臭を気にする人が多いと考えられます。

次いで「乾くまでに時間がかかる」27.5%、「干すスペースが足りない」23.0%、「室内の湿度が上がる」20.9%が続きました。

 

4,洗剤・柔軟剤選びで重視されるのは「価格の安さ」と「香り」

ここでは、洗濯洗剤・柔軟剤の選定ポイント、情報源、購入場所を見ていきます。洗剤は「価格の安さ」、柔軟剤は「香りの良さ」が重視されており、情報収集をせず店頭で購入する層が中心であることがわかりました。

Q.洗濯洗剤を選ぶ際に重視するポイントを教えてください。【複数回答】

Q18_洗濯洗剤を選ぶ際に重視するポイントを教えてください。(5つまで選択可)

(n=301 男性n=149、女性n=152)

洗濯洗剤を選ぶ際に重視するポイントは「価格の安さ」が25.6%で最多となり、次いで「洗浄力」18.9%、「消臭・抗菌効果」18.3%と続きました。なお、「特にこだわりはない」と回答した人も17.3%に上り、洗剤選びに強いこだわりを持たない層も一定数存在します。

男女別に見ると、「香りの良さ」は女性が21.7%と男性の8.1%を13.6ポイント上回り、2倍以上の数値となっています。また、「大容量であること」も女性15.1%、男性7.4%と女性で高くなっています。

 

Q.柔軟剤を選ぶ際に重視するポイントを教えてください。【複数回答】

Q19_2_柔軟剤を選ぶ際に重視するポイントを教えてください。(5つまで選択可)

(n=301 男性n=149、女性n=152)

柔軟剤を選ぶ時に重視するポイントは「香りの良さ」が23.9%で最多となり、洗剤の「価格の安さ」が1位だったのとは対照的な結果となりました。ただし、柔軟剤の1位「香り」23.9%と2位「価格の安さ」20.6%の差は3.3ポイントにとどまり、僅差でした。次いで「価格の安さ」20.6%、「柔軟効果」14.6%、「香りの持続性」13.6%と続いています。

男女別に見ると、「香りの良さ」は女性が30.3%と男性の17.5%を12.8ポイント上回りました。洗剤・柔軟剤ともに、香りを重視する傾向は女性で強い様子がうかがえます。

 

Q.洗濯洗剤・柔軟剤の購入でよく参考にする情報源を教えてください。【複数回答】

Q22_洗濯洗剤・柔軟剤の購入でよく参考にする情報源を教えてください。(いくつでも選択可)

(n=301 男性n=149、女性n=152)

購入時に参考にする情報源は、「情報収集は特にしない」が38.5%で最多となりました。情報源として挙げられたものでは「店頭のPOP・商品説明」が15.3%で最も高く、「クチコミサイト・アプリ」12.0%、「SNS・動画共有サービス」10.3%が続いています。洗剤や柔軟剤は、購入前に積極的に情報収集するよりも、店頭情報や普段の購買行動の中で商品を選ぶ人が多いカテゴリーなのかもしれません。

 

Q.洗濯洗剤・柔軟剤をどこで購入していますか?【複数回答】

Q24_洗濯洗剤・柔軟剤をどこで購入していますか?(いくつでも選択可)

(n=301 男性n=149、女性n=152)

購入場所は「ドラッグストア」が60.8%で圧倒的に多く、次いで「ECサイト(Amazon、楽天市場など)」18.6%、「スーパーマーケット」17.6%、「ディスカウントストア」16.6%となりました。

男女別に見ると、「ドラッグストア」は女性が71.7%と男性の49.7%を22.0ポイント上回っています。一方、「スーパーマーケット」は男性22.8%に対して女性12.5%、「ホームセンター」は男性16.1%に対して女性5.3%と、男性で高い結果となりました。購入場所は女性がドラッグストアの利用割合が高い傾向にあり、男性はドラッグストアが多数派であるものの、複数のチャネルにある程度分散していると考えられます。

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5,コインランドリー、宅配クリーニングなどの利用は限定的

ここでは、コインランドリーやクリーニング店、宅配クリーニングサービスの利用状況を見ていきます。いずれのサービスも日常的な利用者は少数で、特に宅配クリーニングは認知の段階からあまり進んでいないことがわかりました。

Q.以下の施設・サービスをどのくらいの頻度で利用していますか。

Q29_以下の施設・サービスをどのくらいの頻度で利用していますか。

(n=301 男性n=149、女性n=152)

「一般的なコインランドリー」は、利用している/利用したことがある人(「週1回以上」〜「利用したことはあるが、現在は利用していない」の合計)が66.7%でした。ただし「週1回以上」は4.0%にとどまり、月1回以上の定期的な利用者は16.0%となっています。布団などの大物洗濯といった限定的な場面での利用が中心であると考えられます。

「カフェなどを併設したコインランドリー」は、「利用したことはない」40.9%と「この施設・サービスを知らない」27.2%を合わせて68.1%が未利用・未認知でした。

「宅配クリーニングサービス」も「利用したことはない」46.8%、「この施設・サービスを知らない」26.3%と、合わせて73.1%が未利用・未認知となっています。

「クリーニング店」は「半年に1回程度」13.3%、「年1回程度」10.0%など、低頻度の利用が中心で、「週1回以上」の利用者は2.7%でした。

コインランドリーやクリーニング系のサービスは、日常的に高頻度で利用するというよりも、必要時に限定的に利用されている様子がうかがえます。

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6,洗濯槽は約2割が「掃除したことはない」

ここでは、洗濯槽の掃除頻度と使用しているクリーナーの種類を見ていきます。月1回以上掃除している人は約3割半にとどまり、約2割は掃除をしたことがないという実態が明らかになりました。

Q.洗濯槽の掃除頻度を教えてください。

Q31_洗濯槽の掃除頻度を教えてください。

(n=301 男性n=149、女性n=152)

洗濯槽の掃除頻度は「掃除したことはない」が18.3%で最多となりました。「年1回未満」6.3%と合わせると、約4人に1人は定期的に洗濯槽を掃除する習慣がないことになります。なぜ掃除をする習慣がないのかは、洗濯槽の掃除で困っていることにヒントがありますので、ぜひダウンロード資料をご覧ください。

掃除をする人の中では、「月に1回程度」が17.6%で最多です。月1回以上掃除している人は「週に1回程度」9.0%、「2~3週間に1回程度」8.3%と合わせて34.9%となっています。

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Q.洗濯槽の掃除に使っている洗剤の種類を教えてください。【複数回答】

Q32_洗濯槽の掃除に使っている洗剤の種類を教えてください。(いくつでも選択可)

(n=246 男性n=124、女性n=122)

洗濯槽の掃除に使う洗剤は、「塩素系の洗濯槽クリーナー(洗たく槽カビキラーなど)」が38.6%で最多となり、次いで「酸素系の洗濯槽クリーナー(オキシクリーンなど)」30.5%、「洗濯機メーカー純正の洗濯槽クリーナー」24.8%、「重曹・クエン酸など」18.3%と続きました。

男女別に見ると、塩素系は女性44.3%が男性33.1%を上回った一方、メーカー純正は男性30.6%が女性18.9%を上回る結果となっています。

 

ダウンロード資料のご案内

ダウンロード資料では、本記事では紹介しきれなかった、主に使用している洗濯洗剤・柔軟剤のブランド名や洗濯・クリーニングにかける1カ月あたりの費用、部屋干しをする理由、洗濯槽の掃除で困っていることなどについてもご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。下記ボタンよりご請求いただけます。

\【3分で読める!】本調査結果を1ページに集約したまとめ資料も掲載中/

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  • 調査対象

    23~29歳/男女/未婚/子どもなし/正社員、公務員・団体職員/一人暮らし/自分で洗濯をしている

  • 有効回答数

    301件

  • 調査時期

    2026年7月

  • 方法

    インターネット調査

Z世代は「防災意識が低い」のか データで見えた、備えを止めているのは無関心ではなく”先延ばし”|「感情」が動くマーケティング

防災意識

9月1日は「防災の日」でした。

地震や台風、豪雨などの自然災害が身近な日本では、防災グッズや非常食を準備することの重要性は、すでに多くの人が認識しているのではないでしょうか。一方で、「防災は大事」と思うことと、実際に備えることは別問題です。

特にZ世代をはじめとする若い世代については、「防災意識が低い」「備えが足りない」というイメージで語られることも少なくありません。

しかし、本当にそうなのでしょうか。

さまざまな調査を見ていくと、防災そのものへの関心がないというより、「必要なのは分かっている。でも、日常の行動にまでは落とし込めていない」という姿が見えてきます。
そして今、そのギャップを埋める手段として、SNSや生成AI、ローリングストックなど、これまでとは少し違った「備え方」も広がりつつあります。

今回はZ世代の防災意識を切り口に、若者を「備える」という行動へ動かすために、企業やブランドには何ができるのかを考えてみます。

「防災は大事」。でも、実際の行動にはギャップがある

「防災は大事」。でも、実際の行動にはギャップがある

 

まず、日本全体の防災行動から見てみましょう。

内閣府「防災に関する世論調査(令和7年8月調査)」によると、大地震に備えて行っている対策として最も多かったのは「停電時に作動する足元灯や懐中電灯などを準備している」の51.3%。次いで、「食料・飲料水、日用品、医薬品などを準備している」が46.1%でした。

前回調査の40.8%から上昇しているものの、食料や飲料水などを準備している人はまだ半数に届いていません。「特に対策は取っていない」という人も13.5%います。

一方、「自然災害が起こった時の対処方法について、家族や身近な人と話し合う内容として何が重要か」という質問では、「避難場所・避難経路」が79.1%、「食料・飲料水」が67.1%、「家族や親族との連絡手段」が54.1%、「非常持ち出し品」が50.5%となっています。

ここから見えてくるのは、「何が必要なのか」は多くの人が理解している一方、それが必ずしも実際の備えにはつながっていないという現状です。
防災における課題は、知識を増やすことだけではなく、「知っている」から「やっている」に変えられるかどうかなのではないでしょうか。

 

一人暮らし大学生の41%が「防災グッズも食品も備えていない」

一人暮らし大学生の41%が「防災グッズも食品も備えていない」

 

では、若い世代はどうでしょうか。

RECCOOが運営するZ世代向けリサーチサービス「サークルアップ」が2024年8月23日に一人暮らしの大学生74人に行った調査では、65%が「災害時の避難所を把握していない」と回答しています。さらに、41%が「防災グッズと食品のどちらも備えていない」という結果になりました。

なお、この調査は南海トラフ地震臨時情報が出された直後の時期に実施されています。
リリース自体も、約6割が食品か防災グッズを備えていた背景として、連日の災害警戒報道の影響を指摘しており、つまりこの41%は平常時であればさらに高くなっていた可能性があります。
この数字だけを見れば、「やはり若者は防災意識が低い」と結論づけたくなります。

ただ、少し違う角度から考えてみたいと思います。一人暮らしを始めたばかりの大学生にとって、食事や掃除、洗濯、お金の管理など、それまで家族が担っていたことも含めて、日々の生活そのものを自分で管理しなくてはなりません。
その中で、「いつ起こるか分からない災害のために必要なものを調べ、購入し、保管し、定期的に見直す」という防災行動は、どうしても後回しになりやすいはずです。

つまり、防災が重要ではないと思っているというよりも、重要だとは分かっていても、日常生活の中で優先順位が上がりにくいという側面がありそうです。

※本調査は一人暮らしの大学生74人を対象とした調査であり、Z世代全体を代表する結果ではありません。本稿では若年層の一例として参照しています。

 

防災最大のライバルは「無関心」ではなく「先延ばし」?

防災最大のライバルは「無関心」ではなく「先延ばし」?

この「分かっているけれど行動できない」という心理を考えるうえで、興味深いデータがあります。

内閣府の調査で、大地震への対策として「家具・家電などの固定」を挙げなかった人(1,045人)に、固定ができていない理由を尋ねたところ、20.7%、「家具や壁などに傷をつけるから」は17.8%、「固定の方法は分かっているが、自分ではその作業ができないと思うから」は16.4%、「お金がかかるから」は15.8%となっています。

この結果は、なかなか象徴的です。

防災対策をしていない人のすべてが、「自分には災害なんて関係ない」と考えているわけではありません。
むしろ、やったほうがいいことは分かっていて、いつかやろうとも思っている。それでも日常の中では「今日でなくてもいい」と後回しになってしまう。

防災の大きなライバルは、無関心よりも「先延ばし」なのでは?

そう考えると、防災マーケティングの役割も少し変わってきます。「もっと危機感を持ってください」と伝えることだけではなく、生活者が感じている面倒をどう減らし、行動までの距離を短くできるか。企業が考えるべきなのは、むしろこちらなのではないでしょうか。

 

「備えているつもり」でも、実は足りていないものがある

家庭で実際に何を備蓄しているかを見ると、別の課題も見えてきます。

内閣府の同調査で「家庭で3日分以上備蓄しているもの」を聞いたところ、「飲料水」は69.8%、「食料品」は59.8%でした。一方、「衛生用品」は38.4%、「食品加熱用熱源」は27.7%、「携帯トイレ・簡易トイレ」は27.2%にとどまっています。水や食品は「防災に必要なもの」として比較的イメージしやすい一方で、トイレや熱源まで準備している人はまだ多くありません。

これは「防災用品を持っているか」という話だけではなく、被災した後の生活をどこまで具体的に想像できているかという問題でもあります。

たとえば、断水した自宅で数日間過ごすことになったら何が必要なのか。停電したら食事をどうするのか。スマートフォンをどう充電するのか。
防災用品を一式買って終わりではなく、「普段の暮らしの中で使っているものがなくなったら?」という視点で考えることが、本当の意味での備えにつながりそうです。

 

Z世代は「防災に無関心」ではなく、情報との付き合い方が違う

Z世代の防災を考えるうえで、特徴的なのが情報行動です。

防災用品などを扱うミドリ安全が2025年7月に全国18〜79歳の男女1,000名(各世代250名)に実施した「世代別防災意識調査」では、災害時に情報を入手する手段として、Z世代ではXが49.2%で最多となりました。一方、全年代ではテレビが55.7%でトップです。

若い世代にとってSNSは、娯楽やコミュニケーションの場であるだけでなく、災害時にも情報を得るための重要なインフラになっていることがうかがえます。

ただ、情報を得るスピードが速いからこそのリスクもあります。

同調査では、フェイクニュースの見分け方などについてメディアリテラシー教育を受けたことがあるZ世代は52.4%でした。その一方で、災害時などにフェイクニュースを信じてしまった経験があるZ世代は58.4%に上っています。

さらに気になるのは、自己評価とのギャップです。
同調査で「フェイクニュースにだまされない自信があるか」を聞くと、「全くだまされないと思う」と答えた割合はZ世代が14.4%と全世代で最も高くなりました。
実際の被害経験が最も多い世代が、最もだまされない自信を持っている。
しかも被害経験は前年の52.4%から6.0ポイント増えています。リテラシー教育を受けた世代であることが、かえって「自分は大丈夫」という油断につながっている可能性があります。

水や食料、防災バッグを用意することだけが「備え」ではありません。
どの情報を信じるのか、行政や公的機関の一次情報へどうたどり着くのかを知っておくことも、SNSを日常的に利用する世代にとっては重要な防災になります。

企業がSNSで防災情報を発信するときも、「若者はSNSを見るからSNSで発信する」だけでは不十分でしょう。
発信元を明確にし、公的な一次情報へつなげるなど、情報を届けることと同時に「信頼できる情報だと判断できる設計」をつくることまで求められそうです。

 

生成AIは、Z世代にとって新しい「備え」になる?

生成AIは、Z世代にとって新しい「備え」になる?

 

さらに興味深いのが、生成AIに対する意識です。

同じ調査で、「防災対策として生成AIを使ったサービスや機能を利用したい」と回答した割合は全体で45.0%でしたが、Z世代では61.6%に上りました。

生成AIを使った防災サービスに期待されているのは、緊急時の判断サポートや被災後の手続き・支援制度の案内、応急処置のサポートなどです。
Z世代では「AIとの対話による24時間メンタルケア」も上位に入りました。

ここから感じるのは、Z世代が「防災に関心がない」のではなく、防災に必要なことをすべて自分で覚え、判断するよりも、普段使っているテクノロジーの力を借りながら備えたいと考えている可能性です。

普段、分からないことがあれば検索し、SNSを見たり生成AIに聞いたりする。それなら、防災だけが分厚いマニュアルを読み込んで知識を身につける世界のままである必要はありません。

もっとも、同じ調査では生成AIが提供する防災情報を「信頼できる」とした人は全体で37.7%にとどまり、生成AIによるフェイクニュース拡散への懸念は59.6%に達しています。
Z世代は信頼度54.0%と最も高い一方で、懸念も64.0%と最も高い。期待と警戒を同時に持っている世代だと言えます。

つまり、「AIは便利だが、鵜呑みにはできない」ということを、Z世代自身がいちばんよく分かっている。
だとすれば企業に求められるのは、AIの利用を思いとどまらせることではなく、AIが返した答えから公的機関の一次情報へたどり着けるようにすることです。
これは、SNSについて先に触れた「信頼できる情報だと判断できる設計」と同じ話です。
加えて、災害時には通信環境そのものが不安定になります。オンライン前提の仕組みだけに頼らない設計も欠かせません。

そのうえで、若者が普段使っているツールの延長線上に防災を置くという発想には、大きな可能性がありそうです。

 

防災マーケティングは「恐怖訴求」から「行動のハードルを下げる提案」へ

防災マーケティングは「恐怖訴求」から「行動のハードルを下げる提案」へ

では、「備えたほうがいい」と分かっている人を、実際の行動へ動かすには何が必要なのでしょうか。

そのヒントの一つが、ローリングストックです。

普段食べている食品を少し多めに買い置きし、古いものから食べ、食べた分だけ補充していく備蓄方法です。
政府広報でも、最低3日分、できれば1週間分程度の食品を家庭で備蓄することを推奨し、無理なく続ける方法としてローリングストックを紹介しています。

この方法は、防災を日常に取り入れやすいというだけではありません。
「できるだけムダな時間やお金、ストレスを増やしたくない」という若い世代の消費感覚とも相性がよいと考えられます。
まず、タイパの面では、防災用品だけを別に買いそろえたり、定期的に賞味期限を確認したりする手間を減らせます。
普段の買い物の中で少し多めに購入し、食べた分を補充するだけなら、「防災のための時間」を新たにつくる必要がありません。

コスパという点でも合理的です。
非常時にしか使わない食品を何年も保管し、期限が来たら廃棄するのではなく、普段から食べるものを備蓄するため、購入したものが無駄になりにくい。
防災のためだけに特別な出費を増やす感覚も小さくなります。

さらに、見逃せないのがメンパです。

防災には、「備えなければいけない」「賞味期限を確認しなければ」「足りているか分からない」といった小さな心理的負担がつきまといます。
ローリングストックは、そうした防災を特別なタスクとして抱え込むのではなく、普段の生活の中に溶け込ませる仕組みです。

時間も、お金も、気持ちも、なるべくムダにしない。

そう考えると、ローリングストックは単なる食品の備蓄方法ではなく、タイパ・コスパ・メンパを重視する今の生活者に合った「防災の設計」と捉えることもできます。
同じ考え方は食品以外にも広げられます。普段使っているモバイルバッテリーは停電時の電源になり、キャンプやレジャーで使うライトやカセットコンロは災害時にも役立ちます。
日常で使っているものに「もしものときにも使える」という役割を重ねれば、防災用品を新たに増やす必要もありません。

つまり、これからの防災では、「防災用品を買う」という発想から、「普段の消費を少し変えるだけで、結果として備えられている」という発想への転換が重要になりそうです。
とりわけZ世代のように、時間やお金だけでなく、日々のストレスまで含めて「ムダを減らしたい」と考える若い生活者にとって、防災は特別な義務であるより、普段の暮らしを少し賢く整える行動として提示したほうが受け入れられやすいのではないでしょうか。

「防災だからやる」のではなく、「ムダがないから、結果として防災にもなっている」。この感覚こそ、若い世代に防災を日常化してもらうための重要なヒントだと考えます。

 

もちろん、正しいリスクを伝えることは欠かせません。

ただ、今回のデータを見る限り、多くの生活者はすでに「備えたほうがいい」ということ自体は理解しています。
だとすれば、企業が次に考えるべきなのは、危機感をさらに高めることより、「分かっているけれど動けない」理由を減らすことではないでしょうか。

食品であれば、非常時の保存性だけでなく、普段から食べたくなる味や買い足しやすさまで考える。
小売であれば、防災用品だけを特設売り場に並べるのではなく、普段購入している食品や日用品の中に「これも備えになる」という気づきをつくる。
家電や住まいの領域でも、非常時の機能を日常の利便性と切り離さない。

保険や金融サービスは、少し事情が異なるかもしれません。

内閣府の同調査では、火災保険や火災共済に地震保険・地震共済を付帯している人が65.7%である一方、水害補償の付帯は41.1%にとどまり、前回の44.8%から低下しています。付帯していない理由の最多は「自宅周辺で水害は起こらないと思うから」(30.5%)、次いで「保険料が高くなると思うから」(25.9%)でした。

ここで壁になっているのは、先延ばしよりも「自分の家は大丈夫」というリスクの見積もりです。
この領域ではまず、ハザードマップのように居住地域に紐づいた具体的な情報を届けることが欠かせません。そのうえで、伝え方には工夫の余地があります。
「こんな災害が起きたら大変です」と不安を煽るのではなく、備えておくことで日常の不安が一つ減る、という提示の仕方です。

企業が提供できるのは、防災用品そのものだけではありません。生活者と「備える」という行動の間にあるものを、一つずつ取り除いていくこと。
それは「面倒だから」という手間かもしれませんし、「自分には関係ない」という距離感かもしれません。そこに、これからの防災マーケティングの可能性があると考えます。

「何かあっても、ひとまず大丈夫」と思えることは、今の暮らしにも安心感を与えてくれます。

防災を「怖い未来のために仕方なく準備するもの」ではなく、「今の自分が安心して暮らすために整えておくもの」と捉え直す。そう考えると、「備える」という行動は、モノを増やすための消費ではなく、未来への不安による心の消耗を少し減らし、心の余力をつくるための消費ともいえそうです。

 

Z世代を動かすのは「もっと危機感を持とう」ではなく「これならできそう」

Z世代の防災を考えるとき、「若者は防災意識が低い」という言葉だけで片づけてしまうのは簡単です。しかし、データを見ていくと、もう少し複雑な姿が見えてきます。
実際の備えが十分ではない若者がいる一方で、災害時にはSNSから情報を得ようとし、生成AIなど新しいテクノロジーを防災に活用することにも前向きです。
つまり、「防災をしない世代」なのではなく、「防災との付き合い方が変わりつつある世代」と捉えたほうが、実態に近いのかもしれません。

普段の買い物や暮らしの中に自然と備えが入り込み、気づいたら「もしも」の準備もできている。必要なときには、普段使っているSNSやデジタルツールから正しい情報にたどり着ける。そんな、無理なく続けられる防災の形をつくることが重要になっていくでしょう。

「防災、ちゃんとしてる」が、特別なことではなく、自分の暮らしを整える一つのスタンダードになる。

防災市場はこれから、「非常時のための商品」という枠を超えて、食品や日用品、家電、住まい、金融、デジタルサービスなど、私たちの日常そのものへと広がっていくのかもしれません。

 


参考・出典

  • 内閣府「防災に関する世論調査(令和7年8月調査)」
    全国18歳以上を対象に実施された世論調査。本稿では、大地震への対策、家庭での備蓄、防災に関する意識などのデータを参照。
    https://survey.gov-online.go.jp/public_safety/202510/r07/r07-bousai/
  • 株式会社RECCOO「【Z世代のホンネ調査】大学生の防災意識は如何に。一人暮らし大学生の65%が『災害時の避難所を把握していない』と回答。」(2024年9月3日)
    一人暮らしの大学生を対象とした調査。本稿では避難所の把握状況、防災グッズ・食品の備蓄状況を参照。
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000144.000033607.html
  • ミドリ安全株式会社「【世代別防災意識調査 2025】Z世代を襲う“情報災害”リスク リテラシー教育5割超えも、フェイクニュース被害58.4%過去最多」
    Z世代を含む世代別の防災意識調査。本稿では災害時の情報収集、フェイクニュース、生成AIを活用した防災サービスへの利用意向などを参照。
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000102.000011153.html
  • 政府広報オンライン「今日からできる食品備蓄。ローリングストックの始め方」
    家庭での食品備蓄の目安、ローリングストックの考え方などを参照。
    https://www.gov-online.go.jp/article/202103/entry-10236.html
  • 政府広報オンライン「【防災特集】ACTION01 災害に事前に備える」
    家庭での日常備蓄、携帯トイレ、衛生用品などの具体的な備えについて参照。
    https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/bousai/preparation.html

※各調査は、調査対象、調査時期、調査方法、サンプル数が異なります。本稿では結果を単純に比較するのではなく、若年層を含む生活者の防災意識・行動を考察するための参考資料として使用しています。

 

ベータ世代(β世代)を徹底解説|Z世代・α世代との違いと今から取り組めるマーケティング戦略

「ベータ世代(β世代)」という言葉を耳にする機会が増えたものの、Z世代・α世代との違いや自社のマーケティング戦略にどう関わるのか、明確にイメージできていない方も多いのではないでしょうか。

ベータ世代は2025年から生まれ始めたばかりの「未来の消費者」であり、BtoC企業にとっては10〜15年先を見据えた顧客像として、今から観察を始める価値のある存在です。

本記事では、ベータ世代の定義、特徴、親世代の価値観、そしてマーケティング担当者が今から取り組める戦略まで、整理して解説します。

ベータ世代とは?定義と他年代との関係

ベータ世代(β世代)とは、おおむね2025年〜2039年頃に生まれる子どもたちを指します。 ギリシャ文字のα(アルファ)の次にあたる「β(ベータ)」から命名され、α世代(2010〜2024年頃に生まれた世代)に続く世代として位置づけられます。社会調査・人口統計・データ分析などを行う会社であるマクリンドル社の予測によれば、2035年までに世界人口の約16%を占める見込みです。

なお、ベータ世代の定義年や人口比の予測は調査機関によって異なります。本記事では原則としてマクリンドル社の定義(2025〜2039年生まれ)を採用します。

ベータ世代の年代区分と現在の年齢

ベータ世代はおおむね2025年〜2039年生まれで、2026年時点では0〜1歳の乳幼児です。今後約15年かけて継続的に生まれるため、「これから育つ未来の消費者」として長期的な視点で捉える必要があります。各世代を時系列で並べると、以下のような位置づけになります。

世代名 生年 象徴的な技術
X世代 1965〜1979年頃 テレビ普及・PC黎明期
Y世代(ミレニアル世代) 1980〜1994年頃 インターネット普及
Z世代 1995〜2009年頃 スマートフォン・SNS
アルファ世代 2010〜2024年頃 タブレット・音声AI
ベータ世代 2025〜2039年頃 生成AI
合わせてチェック!
以下の記事では、各世代の特徴について詳しく解説しています。
【各世代の特徴一覧】価値観の違いや効果的なマーケティング方法を比較

「ベータ世代」という名称の由来

ベータ世代の命名は、社会・人口統計学者のマーク・マクリンドル氏が提唱したものです。Z世代でラテン文字(アルファベット)を使い切ったこと、そして「まったく新しい世界で育つ最初の世代」であることを示すため、ギリシャ文字が採用されました。

他世代(Z世代・α世代)との関係と違い

ベータ世代の親世代の多くは、若いY世代と年長のZ世代で構成されることになると予想されています。

Z世代がスマートフォンとSNSを「思春期に」獲得したのに対し、α世代は「幼少期に」タブレットを与えられ、 ベータ世代は「生まれた瞬間から生成AIが日常に存在する」という点が大きく異なります。 Z世代・α世代がテクノロジーに「適応」した世代だとすれば、ベータ世代はテクノロジーによって「育てられる」世代といえるかもしれません。

合わせてチェック!
α世代の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
「α(アルファ)世代」の特徴とは? Z世代との違いや価値観を徹底解説

ベータ世代の特徴3つ

ベータ世代を取り巻く環境として、AIの日常化、コロナ後の社会、気候変動意識の高まり、多様性の常態化などが挙げられます。そのような環境で育つベータ世代は、どのような特徴を持つようになるのか、考察します。

AIによる個別最適化が「当たり前」になる可能性

多くのベータ世代は、生成AIが生活・教育に組み込まれた環境で成長します。

日本の教育現場では、文部科学省が「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を掲げ、ICTを活用した学習環境の整備を進めています。その実現手段のひとつとして注目されているのが、アダプティブラーニング(AI技術などを用いて学習者ひとりひとりの理解度に合わせた内容を提供し、効果的な学習を目指す方法)です。

ベータ世代が就学する頃には、こうした個別最適化された学習環境が標準になっている可能性があります。教育に限らず、 日常的に触れるサービスの多くが自分に合わせて最適化されている状態が「当たり前」の基準になるかもしれません。 

世代全体がコロナ禍後に生まれる最初の世代

ベータ世代は、新型コロナウイルスによる生活変化を直接経験しない初の世代となり、多くが「リモートワーク」「オンライン学習」「Eコマース」「非接触決済」などが「元から存在するインフラ」として組み込まれた環境で育ちます。 「デジタル前提の生活様式」が当たり前となる点で、上の世代とは価値観が異なる部分もある でしょう。

気候・多様性への高い意識を持つ可能性

ベータ世代は、近年議論が活発な再生可能エネルギーやジェンダー・人種の多様性について幼い頃から触れる機会が多いと考えられ、これらを 「特別なテーマ」ではなく「前提条件」として認識する可能性 があります。将来のベータ世代は、商品・企業選びにおいて企業のサステナビリティへの姿勢もチェックするようになるかもしれません。

ベータ世代の主な親「若いY世代と年長のZ世代」の子育て価値観

ベータ世代を理解するには、親世代の観察が重要です。主な親となる若いY世代と年長のZ世代は、SNS疲れや炎上を経験したり見聞きしたりして、デジタルの世界を熟知している人が多いと考えられます。また、「多様性」に触れる機会が多かった世代でもあります。そのような親は、どのような価値観を持っているのでしょうか。

デジタルとの「距離」を意識する

親世代の中には、デジタルの負の側面をよく知っているからこそ、子どもの写真を安易にSNSへ投稿しないなど、あえて 子どもとデジタルの距離を設計 する人もいます。

また、保育園や幼稚園からもSNS投稿に関する注意喚起がされるなど、日頃から子どもとデジタルの距離感について意識する機会も多いでしょう。

子どもの個性を尊重する

親世代は、ジェンダーや価値観などの多様性に触れる機会が比較的多かった世代であるといえます。そのため、 子育てにおいて子どもの個性を尊重するタイプの親は一定数いると推測されます。 

また、子どもの個性を認めた上で、長所を伸ばしたり自己肯定感を高めたりする教育方針の親もいます。

企業がベータ世代に向けて今から取り組めるマーケティング戦略

ベータ世代自身はまだ乳幼児ですが、価値観形成は幼少期から始まるため、今から長期的なブランド接点を設計するのは意味があるでしょう。今から取り組めることとしては、下記が挙げられます。

  • AIを活用したパーソナライズド・マーケティング
  • メタバース・XRを活用した没入型ブランド体験
  • サステナビリティ・社会貢献を軸にしたブランディング
  • 親世代を通じたコミュニケーション設計

AIを活用したパーソナライズド・マーケティング

AIを活用して 購買履歴・行動パターンに基づいてアプローチする手法は、ベータ世代にとっては「当たり前」になっているかもしれません。 全員に同じメッセージを届けるテンプレート的な広告は、受け入れられにくくなる可能性があります。

メタバース・XRを活用した没入型ブランド体験

メタバースやXR(クロスリアリティ)が普及していく中で育つベータ世代は、物理店舗だけでなく、バーチャル空間でのブランド体験を重視するようになるかもしれません。今後は、デジタルプロダクト、バーチャルイベント、XR試着などを通じ、単なる販売ではなく 「体験」を提供する視点がより求められるようになるでしょう。 

サステナビリティ・社会貢献を軸にしたブランディング

環境に配慮した商品の開発、透明性のあるCSR活動の発信は、ベータ世代にとってブランド選択の基準のひとつになり得ます。表面的な発信ではなく、事業活動と一貫した発信が信頼につながるでしょう。

親世代を通じたコミュニケーション設計

ベータ世代本人にリーチできない現時点では、購買決定者であり、ベータ世代への情報の窓口となる 主な親世代(若いY世代と年長のZ世代)への訴求がマーケティング施策のスタート地点 となります。

親世代が信頼するSNS、インフルエンサー、コミュニティを起点に、ベータ世代が育つ家庭の中に自然にブランドが存在する状態を、10年かけて設計していく発想が求められるといえます。

ベータ世代へのマーケティングにおける注意点

「まだ生まれていない・幼い世代」を語ることには限界があり、責任も伴います。予測は仮説として扱い、継続的なアップデートを行う姿勢が重要です。

予測情報を扱う際のリテラシー

現時点で挙げられているベータ世代の特徴は予測に基づくものであり、確定した事実ではありません。あくまでも仮説として扱い、社内の意思決定に用いる際は、エビデンスをよく確認して判断することが重要です。

ディープフェイク・AI倫理という新たな社会課題

ベータ世代は、ディープフェイクを含むAI生成コンテンツが広がる環境で育つため、情報の真偽を見極める力がこれまで以上に重要になると考えられます。企業には、発信する情報の正確性・信頼性の確保、AI生成コンテンツの適切な開示、子どもの個人情報保護など、透明性と責任あるコミュニケーションがこれまで以上に求められるでしょう。

ベータ世代に関するよくある質問

ここでは、ベータ世代に関するよくある質問に回答します。

Q
ベータ世代は何年生まれですか?
A
マクリンドル社の定義では2025〜2039年生まれです。ただし調査機関によって定義は異なり、World Data LabやWORLD ECONOMIC FORUMは2025〜2038年生まれとしています。
Q
ベータ世代の親はどの世代ですか?
A
主に若いY世代(ミレニアル世代)と年長のZ世代になると予測されています。
Q
ベータ世代の次の世代は何と呼ばれますか?
A
マクリンドル社は、次をγ世代(ガンマ/2040〜2054年生まれ)、その次をδ世代(デルタ/2055〜2069年生まれ)と定義しています。

まとめ

ベータ世代は2025〜2039年生まれの世代で、これまでの世代とは「当たり前」が異なる可能性があります。企業にとっては、10〜15年後の顧客として観察・理解を深め、親世代の価値観に向き合いながらマーケティング戦略を展開していくことが重要でしょう。

未来のベータ世代の親世代にアプローチできる施策として、マイナビでは「キョーソウPROJECT」を提供しています。この施策では、Z世代の学生と企業が共同で課題に取り組むことで、リアルなマーケティングデータの取得・ファン化・ブランディング強化を同時に実現できます。ベータ世代を見据えたマーケティングに取り組む際の一手として、ぜひご検討ください。

キョーソウPROJECT

キョーソウPROJECT

マイナビでは、Z世代のコミュニティを活用し、対話をしながら課題を解決する「キョーソウPROJECT」を提供しています。

企画を進めるなかで、企業の事業内容や商品・サービスの理解が促され、Z世代の顧客化・ファン化が期待できます。

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Z世代社会人のオーラルケア実態 口元が気になるシーンや使用アイテム・頻度、ホワイトニング事情まで調査!

近年、健康や美容への関心が高まる中、オーラルケアに対する意識にも変化が見られます。日々の歯磨きや予防に加え、ブレスケアやホワイトニングなど、清潔感や審美性を意識したケアを取り入れる人も増えています。

そこで今回は、一人暮らしのZ世代社会人を対象に、オーラルケアについて調査。普段のオーラルケアに対する意識や習慣、商品選びのポイントなど詳しく調べました。

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1,Z世代社会人の約6割がオーラルケアを「非常に重要」と認識、「口臭予防」を重視

Q. あなたは、日頃のオーラルケアをどの程度重要だと考えていますか。

Q8_あなたは、日頃のオーラルケアをどの程度重要だと考えていますか。

(n=301)

まずはじめに、Z世代社会人にオーラルケアの重要度を聞いたところ 「非常に重要だと考えている」63.1% が最多となり、「ある程度重要だと考えている」32.6%、「どちらともいえない」3.7%と続きました。また、「非常に重要、ある程度重要」を合わせると95.7%に達し、オーラルケアを行っている層のなかでは、大半がその重要性を認識していることがわかりました。

 

Q.オーラルケアを意識しはじめたきっかけを教えてください。【複数回答/5つまで】

Q.オーラルケアを意識しはじめたきっかけを教えてください。【複数回答/5つまで】

(n=301 内訳:男性 n=148、女性 n=153)

オーラルケアを意識しはじめたきっかけは、「口臭が気になった」40.2%、「歯の黄ばみが気になった」37.2%、「虫歯や歯ぐきのトラブルがあった」26.9%と続きました。上位項目は、いずれも自身が口元の変化や違和感に気づくといった項目が並び、身近な悩みがオーラルケアへの意識を高める要因になるようです。一方で「仕事で人と話す機会が増えた」12.3%、「就職・転職をした」10.6%といった外的要素による影響は限定的です。

 

Q.オーラルケアのうち、現在最も重視していることは何ですか。

Q13_オーラルケアのうち、現在最も重視していることは何ですか。

(n=301)

現在最も重視していることは、「口臭予防」37.2%が最も多く、次いで「虫歯予防」25.3%、「歯のホワイトニング」11.3%、「歯周病予防」10.6%の順でした。 「口臭予防」は4割弱 を占め、前述の「オーラルケアを意識したきっかけ」でも「口臭」が1位となっていることから、多くの人が気にしている要素のようです。

\オーラルケアを重視する理由3位「健康を維持したいから」、1位・2位は?/

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2,歯磨きのタイミングは「朝食後」が最多、プラスケアは「デンタルフロス」4割以上利用

Q.普段使用している歯ブラシのタイプを教えてください。

Q.普段使用している歯ブラシのタイプを教えてください。

(n=301)

普段使用している歯ブラシのタイプは、「手みがき用歯ブラシのみ使っている」69.4%、「電動歯ブラシのみ使っている」19.9%、「手みがき用歯ブラシと電動歯ブラシの両方」10.6%でした。「手みがき用歯ブラシのみ使っている人」が約7割を占める一方で、電動歯ブラシを使用している人も、併用している人を含めると約3割いるようです。

全体的に、「手みがき用歯ブラシ」が主流ではあるものの、「電動歯ブラシ」も一定数取り入れられていることが見受けられます。

 

Q.普段、平日・休日それぞれで、歯をみがくタイミングを教えてください。【複数回答】

Q.普段、平日・休日それぞれで、歯をみがくタイミングを教えてください。【複数回答】

(n=301)

普段、歯をみがくタイミングは、 平日・休日ともに「朝食後」が最も多い ことがわかります(平日56.8%、休日49.8%)。次いで、平日は「就寝前」45.5%、「起床後」42.2%、休日では「就寝前」44.5%、「昼食後」41.9%の順になっています。休日と平日で比較すると、休日は「朝食後・昼食後・夕食後」のいずれも4割を超えており、平日よりも「昼食後」や「夕食後」にみがく人がやや多い傾向でした。

 

Q.普段、1回あたりの歯みがき時間を教えてください。

Q.普段、1回あたりの歯みがき時間を教えてください。

(n=301)

普段の歯みがき時間は「2分以上3分未満」31.2%、「3分以上5分未満」29.9%がメイン層となりました。これらを合わせると、【2分以上5分未満】歯をみがく人が約6割を占めています。一方で、【5分以上】歯をみがく人も約2割見受けられます。

 

Q.普段の歯みがき以外に、オーラルケアとして使っているもの/行っていることを選んでください。【複数回答】

Q19_普段の歯みがき以外に、オーラルケアとして使っているもの/行っていることを選んでください。

(n=301 内訳:男性 n=148、女性 n=153)

歯みがき以外のオーラルケアは、「デンタルフロス」45.9%、「歯間ブラシ」34.6%、「マウスウォッシュ」32.9%が中心で、複数のケアを取り入れている人も多いようです。また「歯間ブラシ」や「マウスウォッシュ」は男女ともに約3割利用しているのに対し、「デンタルフロス」や「舌ブラシ・クリーナー」、「歯科医院でのクリーニング」などは女性の回答率の方が上回っています。

\「普段の生活で口内環境が気になるタイミング」も徹底調査!/

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3,オーラルケアアイテム選びのポイントは「価格と使いやすさ」、女性は「ホワイトニング」にも注目

Q.普段、自宅以外の外出先や職場で、オーラルケア(歯磨き、マウスウォッシュ、デンタルフロスなど)をしていますか。

Q.普段、自宅以外の外出先や職場で、オーラルケア(歯磨き、マウスウォッシュ、デンタルフロスなど)をしていますか。

(n=301)

外出先でのオーラルケアについて、職場では「毎日している」32.9%、「時々している」26.9%となり、 約6割が職場でケアをしている ことがわかりました。一方、外出先(プライベート)では「時々している」30.9%が最も多く、【ケアをしている人54.2%、していない人45.8%】と、ほぼ二分する結果に。全体的に、外出先よりも職場の方がオーラルケアをしている割合が高いようです。

 

Q.普段、職場や外出先で使用するために持ち歩いているオーラルケアアイテムを教えてください。【複数回答】

Q.普段、職場や外出先で使用するために持ち歩いているオーラルケアアイテムを教えてください。【複数回答】

(n=301 内訳:男性 n=148、女性 n=153)

普段持ち歩くオーラルケアアイテムは、「歯ブラシセット」47.8%が突出して多く、次いで「使い捨て歯ブラシ」20.6%と、外出先でも歯ブラシを使ったケアが中心であることがわかります。続いて、「マウスウォッシュ」14.0%「ブレスケア用タブレット」13.3%「液体歯みがき」10.3%はいずれも1割前後にとどまっています。

男女別では、女性は「歯ブラシセット」56.2%、男性は「使い捨て歯ブラシ」23.7%が比較的高くなり、女性は繰り返し使う歯ブラシセットを持ち歩く人が多く、男性は使い捨てタイプを持ち歩く人も一部いるようです。

 

Q.普段使用している各アイテムについて、それぞれ1点あたりの購入金額を教えてください。
※歯ブラシは手みがき用(手動で磨くタイプ)についてお答えください。

Q.普段使用している各アイテムについて、それぞれ1点あたりの購入金額を教えてください。
※歯ブラシは手みがき用(手動で磨くタイプ)についてお答えください。

(n=301)

各アイテムの購入金額は【100円以上500円未満】が最も多く、「歯ブラシ(手みがき用)」 48.8%、 「歯磨き粉」 32.2% 、「デンタルフロス」 29.2%の順でした。一方で、「マウスウォッシュ」は【500円以上1,000円未満】が26.3%で最多となりました。また、【1,000円以上】の割合は「歯磨き粉」で約4割(39.0%)、「マウスウォッシュ」で約3割(30.5%)を占めており、これらのアイテムは購入価格帯に幅があり、さまざまな価格帯の商品が選ばれていることがうかがえます。

 

Q.オーラルケアアイテムを選ぶ時に重視していることを教えてください。【複数回答/5つまで】

Q.オーラルケアアイテムを選ぶ時に重視していることを教えてください。

(n=301 内訳:男性 n=148、女性 n=153)

アイテム選びで重視することは、「価格の手頃さ」25.9%、「使いやすさ・続けやすさ」22.3%、同率で「口臭予防・改善」、「虫歯予防」20.6%が続きました。日常的に無理なく購入・継続できることが最重視されていると考えられます。

男女別で見ると、男性は「口コミ・レビューの良さ」、「ブランド」が女性の回答率の倍以上で、評判やブランドを重視する人も一部います。女性は「使いやすさ・続けやすさ」、「ホワイトニング」の回答率が男性より上回り、使用感に加え美容面の効果も一定数求める傾向です。

 

Q.オーラルケアに関する情報源を教えてください。【複数回答】

Q25_オーラルケアに関する情報源を教えてください

(n=301 内訳:男性 n=148、女性 n=153)

オーラルケアに関する情報源は、「SNS」36.9%、「検索エンジン(Google、Yahoo!など)」36.2%とほぼ同率となり、2つがメインになりました。次いで、「歯科医院」21.3%、「ドラッグストアなどの店頭」16.0%、「AI(ChatGPTなど)」14.0%の順でした。男女別では、男性は「検索エンジン」が約4割、女性は「SNS」が約4割となり、「家族からの口コミ」も約1割でした。

男性は検索エンジンで自ら検索して情報を得る人が多い傾向で、女性はSNSを中心に口コミなども一部取り入れる傾向でした。

\オーラルケアで使用しているアイテムの具体的な商品名も深掘り!/

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4,ホワイトニング経験者は約6割、きっかけや使用アイテムは?

Q.あなたは現在、歯のホワイトニングケアをしていますか。
※歯科医院でのホワイトニングのほか、市販のホワイトニング歯みがき粉やホワイトニングシートなど、歯を白くすることを目的としたケア全般を含みます。

Q.あなたは現在、歯のホワイトニングケアをしていますか。
※歯科医院でのホワイトニングのほか、市販のホワイトニング歯みがき粉やホワイトニングシートなど、歯を白くすることを目的としたケア全般を含みます。

(n=301)

ホワイトニングケアの実施状況を調査したところ、現在ホワイトニングケアを行っている人は約4割(「現在よく行っている」「時々行っている」の合計で39.2%)でした。過去に経験がある人を含めると、ホワイトニングケアをしたことがある人は約6割(59.5%)にのぼります。一方で、これまでホワイトニングケアをしたことがない人は約4割(40.5%)に。ホワイトニングケアをしたことがないが「興味がある」と答えた人は24.6%でした。

 

Q.歯のホワイトニングケアを始めようと思ったきっかけは何でしたか。【複数回答/5つまで】

Q.歯のホワイトニングケアを始めようと思ったきっかけは何でしたか。【複数回答/5つまで】

(n=179)

ホワイトニングケアを始めたきっかけは「鏡や写真を見て歯の色が気になったから」が約6割で、最多に。自分の歯の色が気になり、ケアを始める人が多いようです。次いで、「人と会う機会や、人前に出る機会が増えたから」28.5%、「他人に歯の色を指摘されたから」21.2%、「接客・営業など人と接する仕事をしているから」20.1%の順となりました。人と接する機会の増加や、周囲からの指摘をきっかけにホワイトニングケアを始める人も一定数いるようです。

 

Q.歯のホワイトニングケアはどちらで行っていますか?

Q.歯のホワイトニングケアはどちらで行っていますか?

(n=179)

ホワイトニングケアを行う場所は「歯科医院」60.9%が最も多く、約6割を占めました。一方で、「ホームケア」は約3割となり、歯科医院とホームケアの両方をしている人は1割未満にとどまっています。ホワイトニングケアをしている人は、歯科医院での施術が中心のようです。

 

Q.歯科医院でホワイトニングを行っている理由を教えてください。【複数回答】

Q.歯科医院でホワイトニングを行っている理由を教えてください。【複数回答】

(n=120 内訳:男性n=57、女性n=63)

歯科医院での施術理由は「クリーニングと一緒に受けられるから」24.2%、「短期間で白くしたいから」23.3%、次いで、同率で「効果が高そうだから」、「ムラなく仕上げたいから」22.5%となり、定期的な通院のついでに行う人や、効果の高さに期待している人が多いようです。

男女別で見ると、女性は「効果が高そうだから」31.8%で最多となり、同率で「安全に行えそうだから」「専門医に任せられるから」23.8%と、効果と安全性を重視している傾向。男性は「ホームケアでは効果を感じなかったから」21.1%の回答も目立ちました。

 

Q.歯のホワイトニング用ホームケアアイテムで、使用しているものをお選びください。【複数回答】

Q.歯のホワイトニング用ホームケアアイテムで、使用しているものをお選びください。【複数回答】

(n=70 内訳:男性n=32、女性n=38)
※n=100以下のため参考値

使用しているホームケアアイテムは、1位「ホワイトニング用歯みがき粉」44.3%が突出しており、2位「LEDライト付きホワイトニング機器」20.0%、3位「ホワイトニングジェル」17.1%、4位「ホワイトニングペン」14.3%と続きました。

男女で選ぶアイテムに違いがあり、男性は「ステインケア歯ブラシ」「ホワイトニング用スポンジ」が女性の回答率より高く、一部では着色汚れを落とすアイテムを使用する傾向。女性は「ホワイトニングジェル」21.1%、「ホワイトニング用マウスウォッシュ」13.2%の回答率が比較的高くなりました。

 

Q.ホワイトニング用のホームケアアイテムを選ぶ上で重視していることを教えてください。【複数回答/5つまで】

Q.ホワイトニング用のホームケアアイテムを選ぶ上で重視していることを教えてください。【複数回答/5つまで】

(n=70 内訳:男性n=32、女性n=38)
※n=100以下のため参考値

ホームケアアイテムを選ぶ際に重視する点は、「効果を実感できる」37.1%、「歯に負担が少ない」35.7%、「毎日使いやすい」32.9%となり、効果に加え、歯へのやさしさ・継続しやすさも重視されています。男女別で見ると、男性は「効果を実感できる」40.6%、「毎日使いやすい」37.5%が上位になり、効果や使いやすさがポイントになる傾向。一方で、女性は「安全性」21.1%が男性の回答率より高くなり、約2割は「安全性」も判断材料になるようです。

\  ホワイトニング施術を受ける「歯科医院選び」で重視したことは?/

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5,今後取り入れたいオーラルケアは「電動歯ブラシ」がトップ

Q.普段、歯科医院での定期検診はどのくらいの頻度で行っていますか。

Q.普段、歯科医院での定期検診はどのくらいの頻度で行っていますか。

(n=301)

普段の歯科医院での定期検診の頻度は、「2~3か月に1回程度」22.9%、「半年に1回程度」18.6%、 「1年に1回程度」14.0%がメイン層でした。年に1回以上受診している人は合計66.1%となり、多くの人が定期的に歯科医院を受診していることがわかりました。一方で、「現在は行っていない」は7.6%、「行ったことがない」は9.3%にとどまっています。

 

Q.今後取り入れてみたいオーラルケアを教えてください。【複数回答/5つまで】

Q.今後取り入れてみたいオーラルケアを教えてください。【複数回答/5つまで】

(n=301 内訳:男性n=148、女性n=153)

今後取り入れてみたいオーラルケアは、「電動歯ブラシ」30.2%が最も多く、次いで「ジェットウォッシャー(口腔洗浄器)」21.6%、「デンタルフロス」20.6%の順でした。

男女別に見ると、男性は「電動歯ブラシ」が最多で、「歯間ブラシ」19.6%や「マウスウォッシュ」16.2%の割合が女性よりも高く、日常的に取り入れやすいアイテムへの関心も一定数見られます。一方で、女性は「デンタルフロス」や「舌ブラシ・クリーナー」の回答率が男性を上回り、口腔内の細かな部分までケアできるアイテムに関心を持つ人も一部いるようです。

\オーラルケアを続ける上で負担に感じていることは? 男女の違いも明らかに!/

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ダウンロード資料のご案内

ダウンロード資料では、本記事では紹介しきれなかった、オーラルケアで気になっていることやホワイトイングケアにかけている費用などについてもご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。下記ボタンよりご請求いただけます。

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  • 調査対象

    23~29歳/男女/未婚/子どもなし/正社員、公務員・団体職員/一人暮らし/普段の歯磨きに加え、デンタルフロスや歯間ブラシ、マウスウォッシュ、ホワイトニングなどのオーラルケアを行っている人

  • 有効回答数

    301件

  • 調査時期

    2026年7月

  • 方法

    インターネット調査

「みんなに見せる」から「あの子と分かち合う」位置情報アプリが映す、10代の新しいつながり方とは|感情が動くマーケティング

2026年上半期トレンドランキングの後編では、「広さ」よりも「深さ」を選ぶ価値観が、今の10代の流行の根底にあるのではないか、という仮説が浮かび上がりました。

「ば・く・れ・つ♡」のような仲間内で言い合う言葉や、シール帳・平成プリの再ブーム。そのどれもが、不特定多数に広く知られることよりも、気の合う友達と楽しむことに重心を置いていました。

この「広さより深さ」という変化は、彼女たちのコミュニケーションそのものにも及んでいるのでしょうか。今回は桑野が、学生のインサイトと市場動向に詳しい中西ディレクターへ、SetlogやBeReal. . 、位置情報アプリといった10代に支持されるサービスを切り口に、「広くつながる」から「深くつながる」への変化について聞きました。

登場マーケターのプロフィール

中西舞

中西 舞(なかにし・まい)|株式会社マイナビ

コンテンツメディア事業本部 マーケティング部ディレクター。
大学生向けメディア『マイナビ 学生の窓口』の立ち上げに関わり、デジタル・アパレル・金融・食品・医薬化粧品など多様な業界の広告企画を担当。
現在は大学生をはじめとしたZ世代向け案件を中心に、年間約200件以上のプランニングおよび営業同行を行う。

桑野 好絵(くわの・このえ)|株式会社マイナビ

桑野 好絵(くわの・このえ)|株式会社マイナビ

2007年マイナビ入社。
女性向けメディアや若年層トレンド領域に従事し、現在は『マイナビニュース』『マイナビウーマン』などの広告企画を担当。
Z世代に特化した調査チーム「マイナビティーンズラボ」のプランニングやデータ解説、企業向けの講演も行う。
高校1年生の息子を育てる母として、「調査データ」と「リアルな声」の両面から若者インサイトを掘り下げている。

「広さより深さ」は、つながり方にも表れているのか

「みんなに見せる」から「あの子と分かち合う」位置情報アプリが映す、10代の新しいつながり方とは|感情が動くマーケティング

変化が続く10代のSNS事情とは?

桑野:

前回、「広さより深さ」という話が出てきました。私はずっと引っかかっていて。最近のSetlogやBeReal. 、位置情報アプリの人気も、あの仮説と地続きな気がするんです。中西さんは、どう見ていますか?

中西:

私は、完全につながっていると思います。

流行るサービスには、その時代の価値観がそのまま映ります。かつてのSNSは「どれだけ多くの人に見てもらえるか」が価値でした。でも今は、その問いが「誰に見てもらうか」「誰と共有するか」に変わっています。

価値の重心が、広さから深さへ、はっきり移ったんです。

桑野:

前回も「みんなで楽しめること」がキーワードでした。あの「みんな」って、世間一般のことだと思っていたのですが。“みんな”って誰のことなんでしょうか。

中西:

そこが肝です。あの「みんな」は、不特定多数ではありません。顔の見える友達、気の合う仲間のことなんです。たくさんの人に届けることより、わかってくれる人と一緒に盛り上がること。

今の10代にとっては、後者の方がずっと価値があります。

 

「いいね」の数より、「それな」の数

「みんなに見せる」から「あの子と分かち合う」位置情報アプリが映す、10代の新しいつながり方とは|感情が動くマーケティング

10代の「みんな」って誰なのか。

桑野:

言われてみると、最近のアプリは「映える写真をみんなに見せる」という空気とは違いますね。

中西:

数字にもはっきり出ています。

たとえば位置情報共有アプリのwhooは、月間利用者数が2024年5月の84万人から、2026年4月には155万人へ。わずか2年で約2倍です。(※1参照)

BeReal. も日本国内のMAUが650万人を超え、13〜17歳の利用は前年比で25%伸びています。どちらも、いま10代の間で急速に広がっているサービスです。(※2参照)

共通しているのは、誰かにすごいと思わせるための道具ではないこと。身近な友達と、何でもない日常を分かち合う。その行為自体に価値がある。だから支持されているんです。

「広く称賛されること」より、「わかってくれる人と楽しめること」。10代の価値の軸は、もうそちらに振り切れています。

桑野:

評価の物差しが、外向きから内向きに変わったということですね。では、なぜそうなったのでしょう。

 

SNSネイティブほど、“リアルでいられる相手“を欲しがる

SNSで広がる話題

10代にとって「リアルな関係」が最強?

中西:

そこが、いちばん面白い逆説です。

今の10代は、生まれた時からSNSがある世代です。加工された写真も、演出された世界も、物心ついた頃から当たり前に浴びてきました。SNSにいちばん習熟している世代と言っていい。

その世代が、むしろ「リアルな関係」に強く惹かれている。

桑野:

 慣れすぎているからこそ、ですか。

中西:

 ええ。完璧に見せることのカラクリを、彼女たちは知り尽くしています。だからこそ、「完璧な自分を見せる」ことより、「ありのままの自分を受け入れてくれる相手」に価値を感じる。

興味深いのは、whoo利用者の意識を分析したデータです。一般のネット利用者と比べて、「社交性」や「みんなと同じ空気感に参加していたい」という意識が高く、逆に「個人主義・自由主義」の傾向は低い。自分の現在地を常に知られることへの抵抗より、つながっている安心感のほうを優先している。これは感覚論ではなく、データが示している事実です。

SetlogやBeReal. が切り取るのも、キラキラした瞬間ではありません。何でもない日常や、その場の空気そのものです。見栄えを競う場ではないんです。SNSを使いこなす世代だからこそ、逆に「取り繕わなくていい関係」に救いを見出している。これは偶然ではなく、必然だと思います。

桑野:

「リアルでいたい」というより、「リアルでいられる相手がほしい」に近いのかもしれませんね。

中西:

まさにその通りです。ありのままをさらけ出せる相手がいること。その関係性そのものが価値になっている。だから10代は、広くつながるより、深くつながる方へ向かっているんです。

 

「つながる」のではなく、「一緒にいる」

桑野:

位置情報アプリは、その象徴に見えます。少し前なら、自分の居場所を共有するなんて考えられませんでした。

中西:

そうですね。ただ、誤解されがちなのですが、あれは居場所を世間に公開したいわけではありません。

「今、何してる?」「近くにいるね」。そうした、一緒にいる感覚を共有したいんです。実際、10代の利用のきっかけで最も多いのは「友達が使っているから」。クラスや仲間うち単位で一気に広がっていく。これは、つながる相手が最初から「身近な人」に限られていることの裏返しです。

昔のSNSの中心は「発信」でした。今の中心は「同期」です。同じ動画を見て、同じ音楽を聴いて、同じ場所にいる。そんな何でもない時間の共有が、彼女たちにとっての楽しさになっている。

発信して評価される喜びから、共にいて安心する喜びへ。価値の源泉そのものが入れ替わったんです。

桑野:

だから前回も「一緒に楽しめること」がキーワードだったのですね。

 

この変化を、マーケティングはどう読むか

「みんなに見せる」から「あの子と分かち合う」位置情報アプリが映す、10代の新しいつながり方とは|感情が動くマーケティング

10代の価値観に合わせてSNSの評価軸も変わる。

桑野:

ここまでの話は、企業の発信を考えるうえでも示唆がありそうです。

中西:

大きいと思います。

これまでのSNSマーケティングは、リーチの広さ、つまり「どれだけ多くの人に届くか」を競ってきました。でも10代の価値観がこれだけ動いているなら、評価軸も変える必要があります。

実際、BeReal. には企業や著名人の公式アカウントが300以上参加し、広告出稿企業は累計300社を突破しています。アパレル、コスメ、食品から大学まで、業種はさまざまです。狙いは派手なバズではありません。「友人の投稿を見る感覚」に近い、距離の近い接点をつくること。

不特定多数に広く届くことより、特定のコミュニティの中で「わかる人」に深く刺さること。バズの大きさより、「自分たちのことだ」と感じてもらえる密度。これからのブランドコミュニケーションは、そちらで測られていくはずです。完璧に作り込んだ広告より、取り繕わない等身大の発信が届く。私はそう考えています。

 

「広くつながる」時代の、その次へ

桑野:

前回のランキングで見えた「広さより深さ」という仮説は、流行だけでなく、10代のつながり方そのものを変えはじめている。そういうことですね。

中西:

ええ。SNSが当たり前になったからこそ、逆にリアルなつながりの価値が高まっている。これはアプリの話にとどまりません。流行も、友人関係も、消費も、すべてが同じ方向を向いています。

象徴的なのが、韓国発の共同Vlogアプリ「Setlog」です。K-POPアーティストの投稿をきっかけに、2026年5月だけで世界200万回以上ダウンロードされ、日本にも波及し始めています。友達と1日を一緒に記録するという、まさに「一緒にいる感覚」を形にしたサービスです。(※3参照)

「どれだけ多くの人に知られるか」から、「誰と一緒に楽しめるか」「誰になら、ありのままを見せられるか」へ。この変化は、2026年下半期のトレンドを読むうえでも、間違いなく鍵になります。

桑野:

広くつながる時代の、その次。どんな景色が見えてくるのか、引き続き注目していきたいですね。

 

【出典・データについて】
本記事で紹介した各サービスの数値は、以下の調査・公表データに基づいています。
※1位置情報共有アプリ「whoo」の月間利用者数(2024年5月:約84万人→2026年4月:約155万人)および利用者の意識傾向は、株式会社ヴァリューズの分析ツール「Dockpit」「Perscope」によるものです(いずれもスマートフォン、意識傾向は2025年4月〜2026年3月)。意識傾向はインターネット人口全体との回答率の差分を示したもので、各項目の絶対数値ではありません。
※2「BeReal.」の国内月間アクティブユーザー数(2026年6月時点で650万人突破)、年代別の前年比成長率(13〜17歳:+25%、18〜22歳:+20%)、Z世代比率、公式アカウント数・広告出稿企業数は、BeReal SASの公表データに基づいています。
※3「Setlog」のダウンロード数(2026年5月に世界200万回以上)は、アプリ分析サービスAppfiguresのデータ(Business Insider Japanの報道による)に基づいています。 各数値はいずれも本記事作成時点のものであり、最新の状況とは異なる場合があります。