【Instagram広告ガイド】出し方・種類・費用、成果の高め方も解説

Instagram広告は写真や動画の視覚的な訴求に優れており、ブランドの認知拡大や売上向上に効果的です。 広告の種類や運用を正しく理解し、成果に結びつけましょう。

 今回は、Instagram広告の種類や掲載先、出し方や費用などについて詳しく解説します。

 

Instagram広告とは

Instagram広告とは、Instagram上で商品・サービスを告知できる広告サービスです。

Instagramは写真や動画をメインに投稿・共有できるSNSで、世界で20億人、国内で6,600万人以上のユーザーが利用していると想定されています(2025年3月時点)。ユーザーは自身の興味ベースで投稿や閲覧をし、好きなブランドの最新情報をチェックしたり、共通の趣味を持つユーザーとつながりを深めたりなどと楽しむことができます。

他のSNSと比較して、Instagramは商品・サービスの購入につながりやすいのが特長。ブランドの認知向上や新規顧客の獲得も目指せるでしょう。

10代女子のSNS活用の実態

マイナビのマーケティング・広報ラボでは、10代女子のスマホの利用方法を徹底調査!1日あたりの主要SNSを見ている時間や各SNSのアカウント数、実際に使っている機能など、さまざまな角度から10代女子の傾向を分析しています。

参考記事:10代女子のスマホ利用実態を調査! 使用時間からSNSの利用方法まで徹底解説

 

Instagram広告のメリット・デメリット

まずは、Instagram広告のメリット・デメリットについて見ていきましょう。

 

メリット

・購入につながりやすい
・精度の高いターゲティング、自動最適化
・二次リーチ

購入につながりやすい

Instagram同様、広告でも“写真や動画が映える”視覚的なアプローチに優れており、魅力をダイレクトに伝えることができます。例えば、食欲をそそるメニューや美しい絶景スポットなど視覚的にインパクトのあるコンテンツで、ユーザーの興味関心を惹くことができるでしょう。

また商品タグやInstagramショッピングなど、商品の購入がスムーズにできる機能も充実。そのため広告から直接購入までつながりやすいのが大きなメリットです。

 

精度の高いターゲティング、自動最適化

Meta社が提供しているFacebookとInstagramは連携しており、Facebookに登録されたプロフィール情報(氏名、年齢、職歴、学歴、居住地など)をもとにターゲティングできます。またユーザーの行動履歴から興味・関心を特定して広告を配信することもでき、ターゲティング精度の高さが魅力です。

さらにAIによる自動最適化機能も搭載されており、配信データを分析しながら広告パフォーマンスが向上。ターゲットに対して、適切な広告を最適なタイミングで届けられるでしょう。

 

二次リーチ

Instagram広告を見たユーザーがリポストをすると、そのユーザーのフォロワーにも広告が共有され、二次リーチを獲得できます。また二次リーチには課金されないため、リポストの数が増えるほど、より多くの人にリーチを広げられます。

ハッシュタグも活用!

Instagramでは、情報拡散のためにハッシュタグの活用が欠かせません。人気のハッシュタグや業界別トレンドも取り入れて、認知向上を図りましょう。

参考記事:【2024年】Instagramの人気ハッシュタグは? 業界別トレンドもチェック

 

デメリット

・質の高いクリエイティブが求められる

質の高いクリエイティブが求められる

Instagramは画像や動画がメインのプラットフォームであるため、クリエイティブの質が非常に重要。常に“魅せるコンテンツ”が求められており、時間や労力がかかるのがデメリットです。

また、食品・コスメ・アパレル・旅行・インテリア系など、写真映えしやすい商材は適していますが、ITシステムやコンサルティングサービスなどのBtoBビジネスや専門的な商材など、視覚的な訴求が難しい業界は魅せ方に工夫が必要です。

 

Instagram広告、4つの管理先

Instagram広告、4つの管理先

Instagram広告を運用するには、複数の管理ツールが用意されています。それぞれの特徴を理解し、自社の目的や運用に適した方法を選びましょう。

 

Facebook広告センター:手軽さ重視

Facebook広告センターとは、Facebookのページ上で広告を編集したり、結果を確認できるツール。Instagramアカウントがなくても広告を出稿できます。

特徴は、直感的に簡単操作で広告を出稿できることです。ページから作成したすべての広告が表示され、ターゲット層や予算、スケジュールなどを設定可能。ターゲティング設定などは簡易的で、配信結果もリーチやエンゲージメントなど、基本的な情報のみの確認になります。

 

Meta広告マネージャ:詳細設定重視

Meta広告マネージャ

出典:Meta広告マネージャ 

Meta広告マネージャとは、Meta社が提供する広告管理ツール。Instagramアカウントがなくても広告出稿が可能で、Facebook、Instagram、Messenger、Audience Networkの広告を一元管理できます。

 

特徴は、コアオーディエンス、カスタムオーディエンス、類似オーディエンスなど、細かくターゲティングが行えることです。配信結果でも「リーチ」「投稿のエンゲージメント」などに加え、「インプレッション」「コンバージョン率」「クリック単価」など、広告運用の改善に役立つ多くの指標を確認できます。

 

ターゲティング精度を上げたい場合、特におすすめの管理ツールです。

 

Meta Business Suite:効率化重視

Meta Business Suite

出典:Meta Business Suite

Meta Business Suiteは、Facebook、Instagram、Messengerのビジネスアカウントを一元管理するためのツール

 

特徴は、Facebook、Instagram、Messengerなど各SNSに投稿できる点で、SNS運用を効率化する際に非常に便利なツールです。

 

Meta Business Suiteにも広告作成機能は搭載されていますが、Meta広告マネージャのような細かなターゲティングはできません。また、配信結果も簡易的なものに限られます。そのため、SNS運用の効率化を目指す方におすすめの管理ツールです。

 

Instagramアプリ:気軽さ重視

Instagramアプリ

出典:Instagram/App Storeプレビュー

Instagramアプリから直接Instagram広告を作成することも可能です。アプリでの簡単操作で広告を出稿できるため、まずは気軽に広告を始めたいという方に適しています。

 

ただし、細かなターゲティングや詳細な配信結果は提供されておらず、基本的な情報に留まります。Facebookの企業アカウントの作成を手間に感じる方や、簡易的な広告運用を希望する方におすすめです。

 

Instagram広告の出し方(Meta広告マネージャ)

ここでは、多くの企業が利用しているMeta広告マネージャからInstagram広告を出す手順について説明します。

 

広告を出す手順

1.Meta広告マネージャにログインし、広告マネージャを開く

 

Instagram広告の出し方(Meta広告マネージャ)

2.キャンペーン上で「+作成」を押す

3.キャンペーンの目的を選択して「次へ」を押す

 

 

Instagram広告の出し方(Meta広告マネージャ)

4.「手動作成の〇〇(※〇〇は選択した目的)キャンペーン」にチェックを入れて「次へ」を押す

5.キャンペーン名を入力して「次へ」を押す

 

6.広告セット名を入力する。※下記、詳細を入力していきます。

7.【配置】で「手動配置」を選択して、Instagramを選ぶ。

 

 

Instagram広告の出し方(Meta広告マネージャ)

8.地域、年齢、性別、興味・関心、行動、言語などのターゲティングを設定する

9.広告名を入力する

 

10.【広告設定】でフォーマットを選ぶ

11.【クリエイティブ】で写真(または動画)をアップロード、メインテキストを入力する

12.リンク先のURLを入力して完了

 

Instagram広告の主な掲載場所

Instagram広告は、さまざまな場所に表示され、ユーザーにリーチできます。それぞれの掲載場所の特徴を理解し、広告の目的に応じた適切な配信先を選びましょう。

Instagram広告の主な掲載場所4つ

・フィード
・ストーリーズ
・リール
・発見タブ

フィード

フィード

出典:Meta for Business 

表示形式

フィードはInstagramアプリを開いたときに表示され、写真や動画などの投稿が常に更新されています。フォローしているアカウントの投稿だけでなく、ユーザーの興味・関心に基づいた投稿も表示されるのが特徴です。広告は通常投稿の間に挿入されます。

 

メリット

Instagramユーザーは日常的にフィード画面を開くため、広告配信することで、商品やサービスの認知度を高めることができます。他の投稿に溶け込みやすく広告感がおさえられるため、自然な形でユーザーの目に入りやすいのが利点です。

 

ポイント

ただし、フィードはスクロールのスピードが速いため、魅力的なビジュアルやキャッチーな言葉などで効果的にアピールすることが重要です。

フィード掲載可能のクリエイティブ: 画像、動画、カルーセル、コレクション

 

ストーリーズ

ストーリーズ

出典:Meta for Business 

表示形式

ストーリーズは縦型のフルスクリーンで表示され没入感が高いのが特徴で、閲覧ユーザーは若年層が多い傾向広告は通常のストーリーズの間に挿入されます。

 

通常のストーリーズは投稿後24時間で自動的に消えてしまいますが、ストーリーズ広告では掲載期間を設定可能。長さが35秒未満の動画広告であれば、動画全編が再生されます。

 

メリット

またストーリーズ広告には複数のリンクを設置できるため、Webサイトや商品ページへの誘導がスムーズにでき、購入につながりやすいのがメリットです。

 

ポイント

一方で、ストーリーズは短時間で次々と流れてスワイプされていくため、最初の数秒で目を惹くクリエイティブが求められます。

ストーリーズ掲載可能のクリエイティブ: 画像、動画、カルーセル、コレクション

10代に人気のストーリーズ

マイナビのマーケティング広報ラボでは、10代を対象にSNSの利用実態を調査! Instagramでよく使われている機能は「ストーリーズ」の投稿・閲覧で、約8割が利用していることがわかりました。高校生と大学生の Instagram活用の違いや、主要SNSの利用傾向についても詳しくまとめています。

参考記事:今の10代のSNS利用実態を調査!LINEやInstagram、X(Twitter)など SNSごとの使い分けやよく使う機能を大解剖

 

リール

リール

出典:Meta for Business 

表示形式

Instagramのリールは、音楽やエフェクト機能を使って楽しいショート動画を作成できます。広告は通常のリールコンテンツの間に配信され、縦型のフルスクリーンサイズで没入感が高いのが特徴です。また通常のリールと同様、広告の長さは最大15分です。

 

メリット

リールは、エンタメ性が高いショート動画が多い傾向。チャレンジ系の企画やチュートリアル動画、ファッションの着回しなどが人気とされており、視覚的にインパクトがあるため印象に残りやすいのがメリットです。

 

ポイント

広告でも見る人がわくわくしたり、楽しめたりするエンタメ要素は欠かせないでしょう。他の掲載先と比べると、より質の高いクリエイティブが求められる傾向です。

リール掲載可能の広告クリエイティブ:動画

 

発見タブ

発見タブ

出典:Meta for Business 

表示形式

発見タブは、ユーザーが新しい情報(コンテンツ)を発見するために活用する場所。フォローしているアカウントに類似した投稿や、興味・関心に合う投稿が表示されます。広告は、左記画像で表示されてる「発見ホーム」から特定の投稿を選び、スクロールしていく合間に表示されます

 

メリット

発見タブでは、興味関心の合う層に訴求することができるのがメリットで、特に新規層にリーチしたい場合に適しています。話題のコンテンツが表示されやすいため、新商品トレンド商品の掲載にも効果的です。

 

ポイント

潜在顧客へのアプローチに適していますが、広告感が強すぎるとユーザーにスルーされてしまう可能性があるため、工夫が必要です。

発見タブ掲載可能の広告クリエイティブ:画像、動画

 

Instagram広告クリエイティブの主な種類

Instagram広告には、さまざまなフォーマットが用意されており、広告の目的や訴求したい内容に応じて適切な種類を選ぶことが重要です。それぞれのフォーマットの説明と、よく使われる掲載先でのデザイン概要についてまとめています。

 

Instagram広告クリエイティブの主な種類4つ

・画像広告
・動画広告
・カルーセル広告
・コレクション広告

画像広告

画像広告

出典:Meta for Business 

写真1枚と説明文で構成される、最も基本的なクリエイティブ

 

メリット

画像広告は、Instagramのフィードや発見タブに自然に溶け込むため、広告感が薄く、ユーザーに受け入れられやすいのがメリットです。クリエイティブの高い写真は印象に残りやすく、ブランディングにも活用できます。動画広告と比較すると、制作の負担やコストもおさえられるでしょう。

 

ポイント

ただし、写真1枚と125文字のテキストでは情報量に限界があるため、ビジュアルで魅せる際に活用するのがおすすめです。

 

画像広告の掲載可能な場所:フィード、ストーリーズ、発見タブ

画像広告をフィードに掲載する場合

デザインの推奨事項

・画像ファイルタイプ JPGまたはPNG

・アスペクト比 1:1
・解像度 1,440×1,440ピクセル

 

テキストの推奨事項

・メインテキスト 125文字以内

・見出し 40文字以内

・最大ハッシュタグ数 30

出典:Meta ビジネスヘルプセンター

 

動画広告

動画広告

出典:Meta for Business 

動画広告は、動画1本とキャプション、メインテキストで構成されます。フィードで表示できる動画の長さは1秒~60分までです(※ストーリーズ、リールに掲載する場合は最大15分)。

 

メリット

特殊文字や音などのエフェクト機能でインパクトのある動画を作成でき、ユーザーとのエンゲージメントを高められるでしょう。商品の活用方法など、情報量が多いものを表現するのに適しています。一方で、動画広告の制作には撮影や編集が必要で、労力がかかる点がデメリットです。

 

ポイント

動画は視聴後5秒以内に視聴を続けるかどうかが判断されるため、最初の5秒間が重要な要素。動画制作のスキルが求められます。

動画広告の掲載可能な場所:フィード、ストーリーズ、リール、発見タブ

動画広告をリールに掲載する場合

デザインの推奨事項

・ファイルタイプ  MP4、MOV

・アスペクト比  9:16

・動画設定 H.264圧縮方式、正方画素、固定フレームレート、
     プログレッシブスキャン、および128kbps以上のステレオAAC オーディオ圧縮

・解像度  1,440×2,560ピクセル

・動画のキャプション 推奨

・動画音声 推奨

 

テキストの推奨事項

・メインテキスト 72文字以内

 

技術要件

・動画の長さ 0秒~15分

・最大ファイルサイズ 4GB

・最小幅 250ピクセル

出典:Meta ビジネスヘルプセンター

 

カルーセル広告

カルーセル広告

出典:Meta for Business 

カルーセル広告は、最大10枚の写真または動画をスワイプして表示できるフォーマットです。複数のクリエイティブを展開できるので、商品のバリエーションや使い方、ビフォーアフターなどを見せたい場合におすすめです。

 

メリット

各写真や動画にリンクを設定できるため、クリエイティブごとにそれぞれ異なるページへ遷移させるなども可能で、多角的なアプローチが実現できます。

 

ポイント

1枚目の画像や動画を起点に、続きが気になるような展開など、趣向を凝らしましょう。

カルーセルの掲載可能な場所:フィード、ストーリーズ

カルーセル広告をフィードに掲載する場合

デザインの推奨事項

・画像ファイルタイプ JPGまたはPNG

・動画ファイルタイプ MP4、MOVまたはGIF

・アスペクト比 1:1または4:5

・解像度 1,080×1,080ピクセル以上

 

テキストの推奨事項

・メインテキスト 125文字以内

・最大ハッシュタグ数 30

・ランディングページのURL 必須

 

技術要件

・カルーセルカードの数 2~10

・画像の最大ファイルサイズ 30MB

・動画の最大ファイルサイズ 4GB

・動画の長さ 1秒~2分

・アスペクト比の比率許容誤差 1%

出典:Meta ビジネスヘルプセンター

 

コレクション広告

コレクション広告

出典:Meta for Business 

コレクション広告とは、メインの画像(または動画)の下に関連する商品画像3点を表示できるフォーマットです。

 

メリット

ユーザーが気になる商品をタップすると、フルスクリーンのランディングページ「インスタントエクスペリエンス」が表示されます。気になる商品をより詳しく見ることができ、気に入った商品はショッピング機能を通じて直接購入することも可能。商品認知から検討、購入までスムーズに展開されるのが利点です。

 

ポイント

アパレルやコスメ、ジュエリー業界などでも活用されている、効果的な広告フォーマット。メイン画像や動画、サブ画像など、どのような組み合わせで訴求するのかアレンジができる分、工夫が必要です。

 

コレクション広告の掲載可能な場所:フィード、ストーリーズ

コレクション広告をフィードに掲載する場合

デザインの推奨事項

・画像タイプ JPGまたはPNG

・動画ファイルタイプ MP4、MOVまたはGIF

・アスペクト比 1.91:1~1:1

・解像度 1080×1080ピクセル以上

 

テキストの推奨事項

・メインテキスト 125文字以内

・見出し 40文字以内

・ランディングページのURL 必須

 

技術要件

・インスタントエクスペリエンス 必須

・画像の最大ファイルサイズ 30MB

・動画の最大ファイルサイズ 4GB

・画像動画の最小幅 500ピクセル

・画像動画の最小高さ 500ピクセル

出典:Meta ビジネスヘルプセンター

 

Instagram広告のターゲティング

Instagram広告では、精確なターゲティングができるのが大きなメリットです。Meta広告マネージャでは、FacebookとInstagramは共通の広告管理画面で設定するため、以下3つのターゲティングが利用できます。

 

コアオーディエンス

コアオーディエンスとは、FacebookプロフィールやInstagram登録情報(氏名、年齢、性別、居住地、職歴、興味・関心、行動履歴など)をもとにターゲティングする手法精度の高いターゲティングが実現できます。

<ターゲット項目>

地域 国、都道府県、市区町村、郵便番号など
利用者データ 年齢(13歳~65歳)、性別など
詳細データ 興味・関心、学歴、職歴、子どもの有無など
行動データ 行動履歴(エンゲージメントや購入履歴)など

コアオーディエンスを活用することで、特定の地域や属性、興味・関心を持つユーザーに向けて効率的に広告を配信できます。特に、狙ったターゲット層にピンポイントでアプローチしたい場合に有効です。

ただし、ターゲットを狭めすぎると広告のリーチが制限されるため、最初は広くリーチさせて、データを蓄積しながら最適化していきましょう。

 

カスタムオーディエンス

カスタムオーディエンスとは、自社のユーザーデータを活用してターゲティングする手法。自社の商品・サービスに興味を持っているユーザーまたは過去に何らかのアクションを取ったユーザーをターゲティングできます。

既存の顧客データやWebサイトの訪問履歴、アプリの利用状況などを活用し、関心度の高いユーザーに向けて広告を配信できます。

キーワードベースのターゲティング

特定のキーワードを設定することで、Instagram上でそのキーワードを検索したユーザーや、関連する商品を購入したユーザーに広告を配信。

Webサイト訪問者のターゲティング

企業のWebサイトURLを登録しておくことで、過去にそのサイトを訪れたことがあるユーザーに広告を表示できます。商品・サービスに興味を示した特定のユーザーに再アプローチできるため、商品購入も見込めるできるでしょう。

 

類似オーディエンス

類似オーディエンスとは、カスタムオーディエンスと似た特性を持つユーザーをターゲットに広告を配信する手法です。自社の商品・サービスを購入した顧客のデータをもとに、興味・関心や行動パターンが似ているユーザーを自動的に選定し、広告を届けることができます。

この手法では、新規顧客の獲得や売上向上が期待できるのがメリット。既存のターゲット層をさらに広げつつ、より効果的な広告配信が可能になります。

類似オーディエンスの精度を高めるためには、元となるオーディエンスの質が重要。購買履歴や高いエンゲージメントを示したユーザーのデータを活用するようにしましょう。

 

Instagram広告の費用

Instagram広告の費用は、広告の目的や入札戦略によって異なります。代表的な課金方式を理解し、最適な運用を行いましょう。

 

CPM(Cost per Mille:インプレッション課金)

「CPM」:広告が表示された回数に応じて課金される

      広告が1000回表示されるごとに費用が計算されます。

単価相場:1000インプレッションあたり500円~3,000円程度

商品・サービスの認知向上やブランディングが目的の場合におすすめ。他の課金方法に比べると低コストで出稿できます。

 

CPC(Cost Per Click:クリック課金)

「CPC」:広告がクリックされた回数に応じて課金される

単価相場:1クリックあたり40円~100円程度

CPCは、広告表示が多くてもクリックされない限り費用がかからないのがメリット。 自社のWebサイトや商品の購入ページにユーザーを誘導したいときにおすすめの方法です。Instagramのアナリティクスを使って、広告経由で訪問したユーザーの動きを分析し、ターゲティングやクリエイティブを改善していきましょう。

 

CPV(Cost per View:再生数課金)

「CPV」:動画広告が視聴された回数に応じて課金される

単価相場:1再生あたり4円~10円程度

CPVは、動画広告が10秒以上視聴された場合や最後まで閲覧した場合などの条件の元に課金されるため、関心のあるユーザー層に対して費用をかけ、効率的に広告を運用することができます。

動画は商品の使い方や開発ストーリーなどを詳しく伝えることができるので、商品・サービスの認知向上につながりやすく、共感や信頼感なども得やすいでしょう。

 

CPI(Cost Per Install:アプリインストール課金)

 「CPI」:広告を通じてアプリがインストールされた時に課金される

単価相場:1インストールあたり100~250円程度です。

CPI広告は、アプリのインストールを促進するのに適していますが、インストール後のユーザーの行動にも注目することが重要です。例えば、アプリ内課金の誘導や継続利用を促す施策を同時に実施することで、単なるインストール数の増加にとどまらず、エンゲージメントの長期的な向上につなげることもできるでしょう。

 

Instagram広告で成果を出すポイント

Instagram広告で成果を出すポイント3つを参考に、高いパフォーマンスを実現しましょう。

 

ターゲットを絞り込みすぎない

先述した通り、Instagram広告はターゲティングの詳細設定が可能のため、特定のユーザー層に絞り込みすぎてしまうことがあります。しかし、最初からターゲットを過度に限定してしまうと、広告のリーチ数が大幅に減少し、十分なデータを収集できなくなる可能性があります。その結果、Instagramの自動最適化機能が十分に機能せず、広告のパフォーマンスが低下してしまうことも。

そのため、広告配信の初期段階ではできるだけ広範囲なターゲティングを設定し、十分なデータを蓄積することが重要です。収集したデータを分析しながら、効果的なターゲット層を見極め、段階的に精度を高めていくことで、より最適な広告運用が可能になります。

 

A/Bテストを実施する

Instagram広告はMeta広告マネージャを活用し、A/B テストを実施することができます。複数のクリエイティブを用意し、それぞれの反応を比較することでクリエイティブを最適化しましょう。

A/B テストを実施する場合は、目的を明確にしましょう。クリック率やCV率など、何を基準として反応を見るかによって改善の仕方が変わるからです。Instagram広告のA/B テストは迅速に結果が出るので、画像やフォント、レイアウトなど、どの変更が1番効果的か短期的に最適化できるのが強みです。

A/Bテストを繰り返し実施することで最適な広告が把握でき、Instagram広告のパフォーマンスを最大化することができます。

 

インサイト機能の活用

Instagramをビジネスアカウントへ切り替えると無料で利用できるインサイト機能があります。このインサイト機能を活用することで、Instagram広告を視聴したユーザー数や属性、訪問時間、エンゲージメントなど、さまざまなデータを把握することが可能です。

インサイト機能を活用することで、「どのような人に広告が見られているのか?」「何時頃に広告が視聴されているのか?」といった傾向を読み取れます。ターゲットへの最適な配信時間やクリエイティブも把握できるでしょう。

Z世代のSNS活用の特徴は?

マイナビのマーケティング広報ラボでは、Z世代の新社会人を対象にSNSの利用実態を調査! SNSを利用している時間帯や、各SNSでどんな情報カテゴリーを調べているのか、Web広告への感じ方など、インサイトを詳しく分析しています。

参考記事:SNS上での情報収集と広告に対する感じ方 ~新社会人編~

 

まとめ

Instagram広告の種類や出し方、費用など、広告運用に必要な基礎知識を中心にまとめました。広告運用は気軽に始められますが手間もかかるため、支援サービスを利用するのも一つの手です。マイナビでもSNS支援サービスを幅広く展開していますので、お気軽にご相談ください。

 


マイナビのSNS支援サービス

SNSマーケティング運用支援施策

マイナビでは、高校生や大学生、社会人層などを対象としたメディアのほか、自社でSNSも複数運営。各メディアごとに登録会員も所属しており、ユーザーのインサイト分析をもとにしたコンテンツマーケティングを強みとしています。

SNSのアカウント立案や広告施策、インフルエンサーのキャスティング、コンテンツ制作など幅広く運用をサポートしていますので、お気軽にご相談ください。

SNS運用ならマイナビ!

 

エモ消費とは? Z世代の心を動かすポイントや消費行動の変遷を解説

消費行動は時代とともに変化し、市場に大きな影響を与えます。東日本大震災やコロナを経て、消費者はこれまでとは異なる価値観を持つようになったと考えられています。

今回は「エモ消費」について取り上げ、概要や消費行動の変遷について詳しく紹介。また「エモ消費」の特徴をふまえたマーケティングのポイントについても解説していきます。

エモ消費とは

まずは「エモい」の意味と、エモ消費について解説します。

 

「エモい」とは

「エモい」とは、心が揺さぶられたり、感情が高まったりしている状態を表す形容詞です。「emotional(エモーショナル)」を語源としており、に響いた時深く感動した時など、言葉では言い表せない“特別な感情”を表現する際に使われるようになりました。

「エモい」という言葉は『三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2016」』に入選したことをきっかけに、広く知られるようになりました。2016年以前も一部で使われていましたが、同賞により多くの人々に認知され、Z世代を中心に感情の共有に欠かせない表現となっています。

 

エモ消費とは

エモ消費は、コラムニストの荒川和久氏が提唱した概念で、「理屈では説明できないが、心のままに突き動かされてしまう消費」のことを指します(出典:エモ消費『好き』が『しあわせ』を拡散する)。商品・サービスに対して、「楽しい」、「ワクワクする」などといったポジティブな感情が購買動機になり購入後の精神的満足度も重視されているようです。

Z世代の特徴は?

エモ消費の中心にいるZ世代は、他の世代とは異なる価値観を持っていると考えられています。彼らの特徴と、次世代にあたるα(アルファ)世代についても合わせてチェックしましょう! 

参考記事:Z世代、α世代「α(アルファ)世代」の特徴とは? Z世代との違いや価値観を徹底解説

 

エモ消費の具体例

エモ消費に共通するのは「楽しい」、「ワクワクする」、「なつかしい」などといったポジティブな感情を起点に消費が生まれるところ。消費を通じて、仲間と共感しあったり、精神的な満足に結びついているのが特徴です。

SNSで話題のスイーツを食べに行く

話題のスイーツを食べ、自らもSNSで発信する

 

推し(アイドルやアーティスト、アニメキャラなど)の誕生日を祝う

推しのイメージカラーの服を着たり、小物を身に着ける。
仲間で集まり、豪華な装飾をしたり、ケーキや推しの好きな食べ物などを食べる。

 

・フィルムカメラ、昔のデジタルカメラで撮影する

あえて手間のかかるフィルムカメラで撮影し、自分で現像する
昔のデジタルカメラで画質を落とし、雰囲気のある写真を撮る

 

・古着を着る

リバイバルファッションとして着こなす
一点ものの古着を着て、独自のオシャレをする

 

エモ消費の重要性

続いては、エモ消費が重要視されている理由を理解しましょう。

 

エモ消費が注目される理由

エモ消費は2010年以降に見られるZ世代を中心とした消費行動と考えられています。

購入前の情報収集

エモ消費の起点とされる2010年代以降はモノが大量にあふれ、Web上で簡単に口コミなどの情報収集が可能になり、自分に合うものを見つけやすくなったことが背景にあります。そのため商品・サービスを選ぶ上で、事前に情報収集することが日常になりました。

そのような状況の中、消費者は価格や機能性、ブランド自体には魅力を感じにくくなり、商品・サービスの背景にあるストーリーや価値観などを重視して、共感できるものを選ぶ傾向に。そのため消費者から共感を得ることが購買につながると考えられています。

SNSでの影響力

また、エモ消費が広がる背景にはSNSの普及も関係しています。SNSを通じて、共通の趣味や価値観を持った人と簡単につながることができるようになり、好きなものに没頭することに幸せを感じやすくなっています。Z世代は高い情報発信力を持ち、市場への影響も大きいことからも注目されています。

 

エモ消費と消費行動の変遷

1970年代以降の消費行動の変遷

エモ消費と消費行動の変遷

1970年頃の「モノ消費」から2020年頃の「ヒト消費」まで、消費行動の変遷を一覧でまとめました。時代や社会的背景によって人々の価値観も変わり、消費行動も変化していきます。これらの消費行動の変遷を把握しましょう。

 

「モノ消費」1970年頃~1990年頃

モノ消費

モノ消費とは、商品・サービスを購入し、所有することを重視する消費行動を指します。1970年代から80年代にかけての消費傾向で、商品・サービスそのものに魅力を感じ、人より新しいものや特別なものを所有したいと思う傾向です

1950年代半ば以降の高度経済成長期により、生活必需品をそろえることから始まり、家電製品や自動車など新しくて便利なものを購入し、物質的な豊かさを求める動きが広がりました。そこから高級品やハイブランドなど、ステータスを満足させる精神的な消費に変化していきます。

合わせてチェック!

時代に沿った消費行動を見ていく上で、各世代の特徴も把握しておくことが大切です。団塊の世代からα(アルファ)世代まで、おさえておくべきポイントを詳しくまとめています!

参考記事:【各世代の特徴一覧】価値観の違いや効果的なマーケティング方法を比較

 

「コト消費」1990年代後半頃~2000年代頃

コト消費

コト消費とは、どこかに行く・何かをするなど「体験」に価値を見出す消費行動を指します。1990 年代後半から2000年代にかけての消費傾向で、非日常の体験が重視されているのが特徴です。

1990年代初頭のバブル崩壊後、日本は長引く不況に突入し、モノに対する執着が薄れる一方で「体験」に価値を見出す人々が増加しました。海外旅行や国内観光、スポーツジム、料理教室、ヨガやマッサージなどのリラクゼーションサービス、さらにはテーマパークやフェスなどの体験型レジャーが人気を集めるようになりました。

当時は就職氷河期とも重なり、少しでも良い企業に就職するためのスキルアップが求められ、資格取得やビジネススクール、英会話スクールなどの学びに投資する人も増えました。こうした流れの中で、コト消費はさらに活発化し、経験を積むこと自体が価値を持つという考え方が定着しました。

 

「トキ消費」2010年頃~

トキ消費

トキ消費とは、「その時」「その場」でしか味わえない特別な体験を楽しむ消費行動を指します。2010年以降にみられる消費行動の1つとされ、博報堂生活総合研究所が提唱しました。

具体的には、野外フェスやコラボイベント、オリンピックやスポーツ観戦、ハロウィン仮装イベントなどが該当します。

SNSの普及により、個人的な体験が数多く共有される中で「その場の感動や熱狂を共有したい」、「自慢できる特別な体験をしたい」という欲求が強まったことも、トキ消費が加速した要因でしょう。

 

「イミ消費」時代:2010年頃~

イミ消費

イミ消費とは、商品・サービスの機能面だけではなく、社会貢献や文化的価値などを重視する消費行動を指します。この概念は、ホットペッパーグルメ外食総研エヴァンジェリストの竹田クニ氏が提唱し、2011年の東日本大震災以降、傾向が強まっていると考えられています。

具体的には、フェアトレード商品やふるさと納税、クラウドファンディングなどが該当します。「この商品は環境に優しいか?」、「自分が購入することで社会貢献につながるか?」、「このブランドの理念や活動に共感できるか?」などの付加価値により、商品を選ぶことが該当します。

商品やサービスを購入することで、自分自身だけでなく、他者や社会、未来によい影響を与えることに意義を見出しているのが特徴です。

 

「エモ消費」時代:2020年頃~

エモ消費

先述しましたが、コラムニストの荒川和久氏が提唱した概念で、「理屈では説明できないが、心のままに突き動かされてしまう消費」のことを指します。2020年頃からの消費行動と考えられています。

エモ消費をわかりやすく説明すると、自分の好きなモノ・コトにお金や時間をかけ、幸せを感じるこです。モノを所有することが目的ではなく、モノを通じて自分らしさ(自身の価値観)を表現し、感情が豊かになることにも重点を置いています。

 

「ヒト消費」時代:2020年頃~

ヒト消費

ヒト消費とは、「人」の持つ魅力やストーリーに価値を見出す消費行動を指します。単なる商品・サービスの購入ではなく「特定の人物を応援したい」、「特定の人物と関わりを持ちたい」という気持ちが消費行動につながるのが特徴です。

具体的には、推しが愛用する商品の購入や応援するためのグッズ購入、聖地巡礼(好きな作品にまつわる場所への観光)、ライバーへの投げ銭などが該当します。

2020年代からのコロナ禍では、対面でのイベントや直接の交流が制限される状況を経験しました。その結果、「誰と一緒に、どのように楽しむか」という要素が重要視されるようになり、ヒト消費が注目を浴びるようになりました。

Z世代のお金の使い道は?

マイナビのマーケティング・広報ラボでは、Z世代の大学生を対象にお金事情についてアンケート調査を実施。お金を稼ぐ方法や目的、使い道などを調べ、何にお金をかけているのか詳しく分析しました。

参考記事:一人暮らし大学生のお金事情を調査! 働き方や生活・趣味にかけるお金の内訳など詳しく解説

 

エモ消費の特徴とマーケティング戦略ポイント5つ

エモ消費を押さえた上で、どのようなマーケティング戦略を考えていけばいいのでしょうか。ここではZ世代の特徴とともに戦略ポイントを紹介します。

 

1.ビジュアル重視

デジタルネイティブでSNSも使いこなすZ世代には、商品などのビジュアルも大切な要素の一つです。

Z世代は自己表現の一部としてSNSでの発信をしている傾向がありますし、“SNS映え”を意識したビジュアルや魅力的なコンテンツは共感が集まりやすくなります。SNSで最新のトレンドや人気のコンテンツを分析し、参考にするのも一つの方法です。

合わせてチェック!

“SNSネイティブ”とも言われるZ世代は、SNSの活用や使い分けのスキルも高いのが特徴。主要SNSの利用率や利用時間から消費行動まで詳しくまとめています。

参考記事:Z世代のSNS利用率は? 情報収集・使い分けの特徴も徹底解説

 

2.自己表現

エモ消費では、商品・サービスを購入・所有することで自分の感情や価値観を表現し、自己表現の一部としても捉えているのが特徴です。そのため、アレンジを加えたり自分らしさを出せるような要素を組み込むことも大切です。

例えば、ドリンクに好みのトッピングを加えてオリジナルドリンクに仕上げることができたり、色や素材を選んでオリジナルのスニーカーを作れるサービスなどがあげられます。自分の好みに合わせてカスタマイズできることが自己表現になり、満足度を高めます。

 

3.ブランドストーリーや理念

企業の理念やブランドストーリーを伝え、消費者からの共感を得ることも大切です。

例えば商品開発のきっかけや開発者の想い、商品づくりへの理念やこだわりなど「なぜこの商品が生まれたのか?」、「商品が誕生するまでどのような苦労をしたのか?」という背景をしっかりと説明することで、消費者の共感や感動を得やすくなります。

他社との差別化や企業への好感にもつながるため、印象に残るブランドストーリーを発信しましょう。

 

4.パーソナライズされた情報

パーソナライズされた情報は、消費者の心に響きやすく有効でしょう。

例えば、誕生日に特別限定クーポンを送ったり、購入履歴に基づくおすすめアイテムの紹介、商品購入後に見れる限定コンテンツなどがおすすめです。ユーザーの興味関心や過去の行動に合うパーソナライズされたコンテンツは関心も高く、満足感も得られやすいでしょう。

 

5.体験型アプローチ

エモ消費への戦略として、体験型アプローチも欠かせません。実際に体験をすることで、消費者の感情が動きやすく、強い印象を残すことができるでしょう。

例えばカフェで飲む一杯のコーヒーでも、店員さんがコーヒーの豆を挽き、丁寧にドリップしている過程が見える「体験型」の方が、購入後の満足度は高められるでしょう。ポジティブな体験をすることで、リピートにもつながりやすく、企業への好感や信頼も得やすくなるのがメリットです。

 

まとめ

エモ消費とは、感情的な高まりや精神的満足度を重視した消費行動のことを指します。商品・サービスに対して消費者にどのように共感してもらうかが重要で、SNSの普及からもエモ消費の影響が広がってきています。今回紹介したポイントを参考に、マーケティング戦略を考えましょう。

 


Z世代の認知拡大に! マイナビのキョーソウPROJECT

キョーソウPROJECT

マイナビのキョーソウPROJECTは、Z世代の認知拡大・新規顧客化を狙いとしたプロモーション施策です。企業からの課題に対し、Z世代のメンバーがアイデアを提案、企画書として仕上げます。

プロジェクトを通して、企業の理念や商品・サービスに込められた思いを伝えることも可能。Z世代のリアルな声を反映できる新しいプロモーション施策です。

キョーソウPROJECTを見る

バズマーケティングとは? 効果的な戦略と4つのポイント、成功事例を解説

「SNSの投稿をしているけど、フォロワーが増えない」、「アカウントの認知をもっと上げたい」などと悩んでいませんか?  「バズマーケティング」の手法も、認知を上げるための一つの方法です。

この記事では、バズマーケティングの概要から代表的な戦略について詳しく解説。また成功ポイントや具体的な事例についても紹介していきます。

バズマーケティングとは

まずは、バズマーケティングについて詳しく解説します。類似した手法と比較し、それぞれの違いについても理解をしましょう。

 

バズマーケティングの概要

バズマーケティング

バズマーケティングとは、SNSや口コミなどによる情報拡散を活用して、短期間で商品やサービスの認知拡大を狙うマーケティング手法です。企業が話題になりそうなコンテンツを戦略的に作成し、ポジティブな内容広めていくのが特徴です。

バズとは英語の「buzz」が語源で、「ざわつき」や「人々が群れて噂になる」状態のこと。バズるは「SNSで話題になること」を意味します。

 

「バズマーケティング」と「バイラルマーケティング」の違い

バズマーケティング

バイラルマーケティング

バイラルマーケティングも、ユーザーの口コミやSNSなどによる情報拡散を利用して、認知拡大を狙うマーケティング手法です。バイラルは英語の「viral」で、ウイルスのように自然と広がっていく状態のこと。ユーザーの自発的な情報拡散により、自然に広がっていくのが特徴です。

バズマーケティングとバイラルマーケティングの違いは、情報拡散のされ方。バズマーケティングは企業が積極的に情報拡散を促す一方で、バイラルマーケティングは、自然な口コミを活かして、情報が広まっていくものです。

バズマーケティングは「企業が情報拡散の仕掛けまでを考える手法」と捉えると理解しやすいでしょう。

 

「バズマーケティング」と「インフルエンサーマーケティング」の違い

バズマーケティング

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングは、企業から依頼されたインフルエンサーが商品やサービスなどについて情報発信をし、認知拡大を狙うマーケティング手法です。

バズマーケティングの手法の1つがインフルエンサーマーケティングで、両者とも企業が情報拡散を仕掛けている点が共通点

バズマーケティングはさまざまな人から派生して情報拡散するのが特徴ですが、インフルエンサーマーケティングは、企業が依頼したインフルエンサーを起点に情報拡散されていくのが違いです。

 

バズマーケティングのメリット・デメリット

続いては、バズマーケティングのメリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。

メリット

・短期間での認知向上
・情報の信用性

短期間での認知向上

バズマーケティングの大きなメリットは、拡散力の高さです。あらかじめSNSの即時性や拡散力を活かした戦略を立てているので、うまくいけば情報が瞬く間に広まり、認知向上や購買促進など爆発的な効果を生み出します。

またSNSの広告掲載は一定のコストがかかりますが、リポストやいいね、シェアなどで二次拡散された場合はコストがかかりません。そのため、比較的低コストで認知拡大を狙うこともできるでしょう。

 

情報の信用性

バズマーケティングは、口コミにより情報拡散されることで、ウィンザー効果も得やすい傾向。ウィンザー効果とは、当事者が発する情報よりも、第三者が発信した情報の方が信頼されやすいという心理的効果のことを指します。

企業が自社の商品やサービスのメリットを発信するよりも、ユーザーが「この商品はここが便利!」、「こういう活用方法もできる!」などと発信した方が、消費者目線の情報で信用も得やすいでしょう。企業が消費者のリアルな声を集め、商品開発や改善に活かすこともできます。

合わせてチェック!

商品やサービスの認知拡大を狙う上で、UGCの活用も欠かせません。UGCのメリットや増やす方法、事例についてポイントを詳しく解説しています。

参考記事:インスタグラムのUGCとは? 効果や増やす方法、事例を徹底解説

 

デメリット

・効果が短期的
・情報のコントロールができない

効果が短期的

バズマーケティングの影響力は大きいですが効果は短期的で持続させることは難しいということを理解しておきましょう。SNSはリアルタイムで大量の情報が流れているため、一時的に多くの注目を集めることはできても、ユーザーの興味や関心は、次々と移り変わっていきます。

公式サイトにバズを生んだSNS投稿を掲載するなど、何らかの形でコンテンツを再利用するのも有効でしょう。一方で、長期的な効果を見込むには、他のマーケティング手法や別のアプローチが必要になります。

 

情報のコントロールが難しい

バズ狙いのコンテンツでも、注目されないことは多々ありますし、どのように情報拡散されていくかをコントロールするのは難しいでしょう。

また、SNSはあらゆる人が利用しているため、企業側の意図とは異なる形で、ユーザーに情報が伝わってしまうことも。そのため、予期しない炎上を引き起こす可能性があります。炎上は大きな損失になりますし、過去の投稿まで遡られて誹謗中傷を受けることもあります。炎上対策も十分にしておきましょう

 

バズマーケティングの主な戦略5つ

バズマーケティングで用いられる、主な5つの戦略について紹介します。

 

1.キャンペーン

X(Twitter)やInstagram、TikTokなどSNSでのキャンペーンは、バズマーケティングに非常に適しています。SNSのキャンペーンはユーザーにとって気軽に参加できますし、いいねやフォロー、リツイートなど特定のアクションを参加条件にすれば、短期間で情報拡散も見込めるでしょう。

プレゼントキャンペーンの際には、コメントをするとプレゼントの当選確率がアップすることを明記しておけば、ユーザーの声を集めることも可能に。応募して当選結果がすぐに届く「インスタントウィン」も、ユーザーがより気軽に参加できることから人気の手法です。商品やサービスの無料トライアルキャンペーンもおすすめです。

 

2.インフルエンサー

インフルエンサーは、特定分野で大きな影響力を持っているのが強みです。すでに一定数のフォロワーがいますし、彼らと共通の趣味趣向を持っているため購買にもつながりやすい傾向も。インフルエンサーは、強力な宣伝になる可能性が高いのがメリットでしょう。

一方で、商品やサービスのターゲット層に合ったインフルエンサーを選出するのが重要。またインフルエンサーに仕事を依頼する際は、投稿に必ず【PR表記】が必要となります。表記ルールを正しく理解し、ステルスマーケティングにならないように注意しましょう。

10代女子に人気のインフルエンサーは?

今最も10代女子に影響力のあるインフルエンサーを【ライフスタイル】、【商品レビュー】、【大食い】の部門別に紹介! 最新トレンドをチェックしましょう。

参考記事:【2024年10月版】10代女子が選ぶインフルエンサーランキング

 

3.口コミ・コメントの活用

SNS投稿やキャンペーン施策を用いて、口コミを募集するのも一つの手です。例えばクイズや診断型のコンテンツは、ユーザーがコメントをしやすく、結果をシェアする傾向もあるので、口コミも集まりやすいでしょう。気軽に楽しんでもらいながら情報拡散もできます。

口コミやコメントのほか、シェアなども参加条件に入れておくと、より多くのユーザーに広めることができるでしょう。

 

4.画像・動画の活用

SNSにおいてビジュアルコンテンツはバズりやすい傾向のため、画像や動画を活用するのもおすすめです。ユーザーの興味や関心を惹きやすいのはもちろん、商品の魅力も伝わりやすいと言えます。

また、画像や動画を活用する際は商品紹介だけでなく、ユーザーに自分もやってみたい!」、「真似してみたい!」と思ってもらえるかが重要です。独自の活用方法やアレンジレシピなど、魅力的なコンテンツを作成しましょう。

 

5.オリジナルハッシュタグ

商品名やブランド名などに関連するオリジナルハッシュタグを作り、ユーザーには指定のハッシュタグを付けた上で投稿をするように促すのが大切です。SNSで自社や商品に関する投稿を検索しやすくなりますし、特定のコンテンツの拡散にも役立つでしょう。

先述したキャンペーン企画や口コミ募集する際には、オリジナルハッシュタグを付けて投稿してもらうように呼びかけてください。

ジャンル別人気ハッシュタグ

Instagramでは、情報を効率よく広めるためにハッシュタグの活用が欠かせません。オリジナルハッシュタグと一緒に人気ハッシュタグも取り入れましょう。

参考記事:【2024年】Instagramの人気ハッシュタグは? 業界別トレンドもチェック

 

バズマーケティングの成功ポイント4つ

バズマーケティングの成功ポイント

ここでは、バズマーケティングを成功させる4つのポイントをご紹介します。

 

トレンド

バズマーケティングでは、トレンドを取り入れることが非常に重要です。人気のネタや話題になっていることは人々の関心を惹きやすく、情報拡散されやすい傾向だからです。

SNSのトレンドから、どのようなキーワードがトレンドになっているか、最新の話題をリアルタイムで把握することができます。また人気ハッシュタグ話題のフレーズなどを活用するのも有効です。トレンドを取り入れることで、コンテンツをさらにブラッシュアップできるでしょう。

 

親和性の高いインフルエンサー

インフルエンサーを起用する場合は、自社の商品やサービスと親和性の高い人を起用しましょう。親和性の高い人を選ぶことで、情報の価値を高められたり、共感や信用にもつながったりと、大きな効果を見込むことができます。

まずはどのようなターゲット層に訴求するかを決めましょう。年齢層や趣味趣向など、細かく設定するのが重要です。その上で、インフルエンサーがどの層からの支持を得ているのか、詳しく分析するのがおすすめです。適切なインフルエンサーを選ぶことで、自然な形でプロモーションできます。

 

マルチチャネルで展開

SNSは使い分けされる傾向があり、それぞれユーザー層が異なるのが特徴です。例えばYouTubeは幅広い年齢層が利用している一方で、TikTokは10代~20代の若年層の利用率が高い傾向。マルチチャネルで展開することで、より多角的にアプローチし情報拡散できます。

またTikTokで話題になったコンテンツが、X(Twitter)でもさらに拡散されるということも。SNSは相乗効果生まれやすいため、マルチチャネルでの展開をおすすめします。

自社に合うSNSは?

SNSは、サービスの特長やメインユーザー層もそれぞれ異なり、ユーザーがどのように使い分けをしているのか把握するのが重要です。有名SNSをチェックしましょう!

参考記事:【2024年版 有名SNS一覧】17種類の特長と使い分け方を紹介

 

有益な情報発信

バズマーケティングには、ユーザーにとって有益な情報を届けることはもちろん、新しい気づきがあったり、「他の人にも教えてあげたい」と思えるようなシェアしたくなる情報であることが大切です。定期的に発信しユーザーとの信頼性を高めましょう

例えば、企業の最新技術や開発秘話なども独自性のある有益な情報ですし、差別化を図ることができます。体験レポートやレビューなども、ユーザーに役立つ情報でしょう。企業やブランドのブランディングにもつながります。

 

バズマーケティングの成功事例

KATE「リップモンスター」

KATE「リップモンスター」

出典:「TikTok for Business」

カネボウ化粧品「KATE(ケイト)」のリップモンスターは、2021年にTikTokで大きな反響を集め、販売開始から約1年で累計出荷数350万本を突破。数々のベストコスメを受賞しました。

リップモンスターは、つけたての色が長時間持続する、保湿と色持ちを兼ね備えた高発色口紅。TikTokでは人気クリエイターを起用し、マスクを外し音楽に合わせてポーズをとるたびに唇の色が次々と変わる、斬新なコンテンツを投稿しました。

動画はコロナ禍でもメイクを楽しみたい!」というユーザーの気持ちにマッチ。影響を受けた多くの人からも、リップモンスターを使った“鮮やかリップ”を披露する動画が続出。リップの色も「欲望の塊」や「ラスボス」、「2:00AM」など、SNSに載せたくなるキャッチーなネーミングで、話題を集めました。ユーザーの共感を集め、真似したくなるコンテンツが、成功につながっています。

 

大塚製薬「ファイブミニ」

大塚製薬「ファイブミニ」

出典:「TikTok for Business」

大塚製薬の「ファイブミニ」は、2021年にTikTok広告で若年層からの反響を多く集め、動画の視聴回数は2000万回超え、売上も倍増となりました。

「ファイブミニ」は、おなかの調子を整える特定保健用食品で、食物繊維を手軽においしく摂取できる飲料。TikTokでは若年層に気のインフルエンサーを起用し、ファイブミニを飲んだ感想や、お腹の調子の変化をレビューしてもらいました。

動画は便秘やダイエットに悩むユーザーから多くの関心が寄せられ、「どこで買えるの?」、「いつ飲めばいいの?」など、コメントを通じた交流も次々と派生。商品の効果だけでなく、アレンジレシピも広まり、大きな反響に。親和性の高いインフルエンサーに発信してもらうことで、興味喚起につながりました。

 

森永製菓「BAKE(ベイク)」

森永製菓「BAKE(ベイク)」

出典:森永チョコレート公式X(Twitter)

森永製菓の焼きチョコ「BAKE(ベイク)」は、2019年に「ベイクを買わない理由100円買取キャンペーン」を実施。2日で4万件を超える応募が集まり、キャンペーン終了後も多くの反響を集めました。

森永チョコレートのX(Twitter)公式アカウントにて、「かつてのアイドル、焼きチョコ『ベイク』が何をしても売れず、絶望しています。。」と、同キャンペーンについて呼びかけ。このツイートに対し、「自虐的でおもしろい!」「応援したい!」などと話題になり、情報拡散されました。

また「ベイクを買わない理由を書くと、Amazonギフト券100円で買い取ります」というユニークな企画にも魅力を感じてもらえ、拡散につながったようです。同キャンペーンで消費者のリアルな声を集めることに成功し、2021年にリニューアル発売されました。

 

まとめ

バズマーケティングとは、ユーザーの口コミなどによる情報拡散を活用して、認知拡大を狙うマーケティング手法です。今回紹介したように、インフルエンサーやキャンペーンなど、さまざまな手法と組み合わせることができるので、商材に合わせて戦略を考えていきましょう。

 


マイナビのSNS支援サービス

SNSマーケティング運用支援施策

マイナビでは、高校生や大学生、社会人層などを対象としたメディアのほか、自社でSNSも複数運営。各メディアごとに登録会員も所属しており、ユーザーのインサイト分析をもとにしたコンテンツマーケティングを強みとしています。

SNSのアカウント立案や広告施策、インフルエンサーのキャスティング、コンテンツ制作など幅広く運用をサポートしていますので、お気軽にご相談ください。

SNS運用ならマイナビ!

 

インスタグラムのUGCとは? 効果や増やす方法、事例を徹底解説

Instagramは写真や動画を共有して楽しむSNSですが、企業と消費者をつなぐマーケティングツールとしても活用されています。その中でも、重要視されているのが「UGC」です。

今回はInstagramのUGCを取り上げ、UGCの重要性や効果、集める手順まで詳しく紹介。またUGCを増やす方法やポイント、具体的な活用事例も解説します。マーケティング強化する際に、参考にしてみてください。

インスタグラムのUGCとは

インスタグラムのUGCとは? 効果や増やす方法、事例を徹底解説

InstagramのUGC

UGC(User Generated Content)とは、「ユーザーが自ら、商品・サービスなどに関して投稿したコンテンツ」のことを指します。商品の写真レビュー口コミなどが該当し、商品の紹介や活用方法、実際に使ってみた感想・意見が含まれます。

Instagramでは、フィード投稿、リール動画、ストーリーズなど、写真や動画で、さまざまなUGCが投稿されています。UGCを見て、かわいいバッグに一目ぼれしたり、便利なアイテムに興味を持ったりなどと「私も欲しい!」、「使ってみたい!」と感じ、消費につながりやすいのが特徴です。

Instagramは、ファッションやグルメ、インテリアなどライフスタイル系の情報が好まれる傾向他のSNSと比較すると、独自のオシャレな世界観が反映されたUGCで、商品の魅力が伝わりやすいのもメリットです。

 

InstagramのUGCが重要な背景

SNSの普及により、消費者の購買行動モデル「VISAS」へ変化していると考えられています。

SNS普及後の購買行動モデル「VISAS」

SNS普及後の購買行動モデル「VISAS」

まずは、購買行動モデル「VISAS」を詳しく解説していきます。

購買行動モデル「VISAS」

Viral(口コミ)          :商品購入者が口コミ(レビュー)を発信する

Influence(影響)   :口コミ情報から、商品・サービスに興味を持つ

Sympathy(共感)    : 共感が生まれる

Action(行動)             : 商品・サービスを購入する

Share(共有)              : 商品・サービスの口コミ(レビュー)を共有する

購買モデル「VISAS」で注目すべき点は、口コミが起点になっていることです。消費者は、まず口コミで商品の存在を知り、影響を受けます。そこから共感が生まれ、購入に結びついています。さらに購入したものを自らも口コミを発信しシェアしています。

 

従来の購買行動モデル「AIDMA」「AISAS」との違い

従来の購買行動モデル「AIDMA」や「AISAS」は、まず【Attention(注意)】から始まり、広告などを通して商品・サービスが【認知】されることが起点となります。その後【Interest(興味)】を持って、消費へとつながる流れでした。

一方で、SNS時代の購買モデル「VISAS」は、口コミが起点になっているのが大きな違いです。他のユーザーの口コミを参考にして商品の購入を検討し始める人が多く、自らも購入後に口コミを発信するのが特徴。UGCは循環して、拡散していくと考えられています。

 

合わせてチェック!

購買行動モデル「VISAS」をもとにした、Instagramマーケティングの主な5つの手法を徹底解説!  戦略や成功ポイント、事例など、知っておきたい基本情報を網羅しています。

参考記事:【2024年】Instagramマーケティングの最新戦略とは? 成功事例と実施の流れを解説

 

InstagramのUGCの効果

InstagramのUGCの効果

InstagramのUGCには、主に3つの効果が得られると考えられています。詳しく見ていきましょう。

 

幅広いユーザーへリーチ

Instagramの投稿は、基本的にフォロワーにしか届きません。通常、企業が商品・サービスの認知を上げるためには、企業のアカウントをフォローしてもらう必要があります。

一方でUGCは、あらゆるユーザー層から作られる可能性があり、投稿したユーザーのフォロワーにリーチし、その先のフォロワーへリーチすることも。企業アカウントのフォロワー以外や、想定外の新規層にも情報を広められるのが利点です。

またユーザーとフォロワーには共通の興味があり、属性も近い傾向なので購入につながりやすいでしょう。エンゲージメントの高い投稿は、アルゴリズムによって拡散されやすいため、さらに幅広いユーザーへとリーチしやすくなります。

 

商品への還元

UGCは、特定の商品・サービスに対して、ユーザーからのリアルな意見や要望が反映されており、企業が想定していなかった活用アイディア消費者の潜在ニーズを発見できます。一方で「この部分が使いづらい」、「効果は感じなかった」などといったネガティブな意見も、商品の改良に役立ちます。

UGCを分析すればユーザーへの理解が深まりますし、商品開発する上でも消費者の本音を自然に集めることができ、アイディアとして活用できるでしょう。

 

情報の信用度・親近感

UGCはユーザーが自らの意志で情報発信しているため、通常の広告よりも親近感があり、信用されやすいのが特徴。商品の購入を検討しているユーザーにとっても、“実際に買った人のリアルな意見が見れる”UGCを参考にしたいと考えているでしょう。

商品を購入する際、「口コミが良い」のも購入理由の一つになりますし、「自分もこんな風に使ってみたい」と買った後の活用イメージが湧きやすいのもUGCのメリット。 このようなUGCの利点を活かして、企業のホームページに掲載したり、広告のクリエイティブとして使用するのも効果的です。

信用して見ているSNS投稿は?

マイナビ マーケティング・広報ラボ「情報収集についてのアンケート」

マイナビ マーケティング・広報ラボ「情報収集についてのアンケート」より:18-20歳の学生/n=160件/2023年11月22日~2023年12月31日

 

マイナビのマーケティング広報ラボでは、新大学生を対象に、SNSでの情報収集の仕方を調査! X(Twitter )では、美容情報の信頼度が高く、一般人の投稿も約3割が信用して見ていることがわかりました。そのほか、SNSを使う時間やアカウントの使い分けについても詳しく調べています。

参考記事:SNS上での情報収集と広告に対する感じ方~新大学生編~

 

インスタグラムのUGC生成を促す手順

では実際にInstagramのUGCが生成されるには、どのような手順で進めればよいのでしょうか。4つのステップで紹介します。

インスタグラムのUGC生成を促す手順

1.アカウントを作りこむ

まずは、Instagramのビジネスアカウントを作成します。ターゲットを設定し、色調やフォントなどトンマナを統一して、ブランドの世界観を魅力的に構築しましょう。UGCは循環して拡散していくためフォロワー数が増えると、UGCが増える可能性も上がりますアカウント開設後は、フォロワー数も増やしていくのが重要です。

ユーザーからのコメントに返信したり、普段から積極的にコミュニケーションを取りフォロワーを地道に増やしていきましょう。

 

2.オリジナルのハッシュタグを作成

次にユーザーがUGCを投稿しやすくするために、オリジナルのハッシュタグを作成します。ランド名や商品名が含まれており、シンプルで覚えやすいハッシュタグであることが重要です。また考案したら、同じハッシュタグが使われていないか必ず確認しましょう。

指定のハッシュタグを付けて投稿した人にプレゼントをするなど、キャンペーンを絡めるのも、UGCを促す上でおすすめです。

 

3. ユーザーの投稿を探す

商品名や企業名のハッシュタグ、もしくはオリジナルのハッシュタグを定期的に検索して、UGCを探しましょう。また商品名や企業名以外で、関連するハッシュタグが付けられている可能性もあります。企業アカウントにいいねやコメントをしてくれるユーザーの投稿を確認すると、UGCが見つかる場合もあるので、チェックしましょう。

 

4.UGC掲載の可否を確認

UGCを見つけたら、リポストしてよいかどうか、投稿者に承諾を得ましょう。UGCの著作権は、基本的に投稿者のため、UGCを使用する場合は必ず許可を取ってください。また、UGCを利用する場合は、クレジットを付けるなど引用元を記載します。UGCの画像や文章などの改変はNGで、誠実な対応を心がけましょう。

 

インスタグラムのUGCを増やす施策4つ

インスタグラムのUGCを増やす施策4つ

UGCを見つけられたら、増やす機会を作りましょう。施策を4つ紹介します。

 

リポスト

リポストは、自身のアカウントで、他のユーザーが投稿したコンテンツを再投稿することです。特定の投稿に共感・同意している時や、情報を広めたい時に使われる機能です。リポストは、ユーザーからは親近感がわき、コミュニケーションも活性化します。

また企業アカウント内で、ユーザーからの投稿(UGCをリポストする旨を表記して、投稿を募るのもおすすめです。リポストされることで、投稿者も自身のアカウントが幅広くリーチされるメリットがあります。先述した通り、リポストする場合は、事前に投稿者への許可をとりましょう。

 

イベント

イベントを開催してUGCを増やす方法もあります。イベント参加者が「情報をシェアしたい」と思う、プレミアムな体験を提供することが大切です。

例えば、現地でのリアルイベントの場合、写真映えするフォトブースを設置し、「#イベント名」など指定のハッシュタグを付けて投稿するようにPRしたり、フォトコンテストを開催して投稿を盛り上げるのも一つの手です。

 

ユーザー参加型キャンペーン

アカウント開設後の初期は、ユーザーが気軽に参加できるキャンペーンを実施しましょう。アカウントのフォローやいいねだけで参加できるものや、「#企業名_キャンペーン」や「#企業名_チャレンジ」など、オリジナルハッシュタグを付けた投稿を促せば、UGCが集まりやすくなります。

またコストはかかりますが、サンプリングキャンペーンも効果的。ユーザーは気になる商品を実際に試すことができますし、企業側は実際に商品を使った直後のUGCを集めることができるため、リアルタイムで有益な情報が得られ、情報拡散も見込めます。

主要SNSの使い分け方は?

SNSのキャンペーンはユーザーも参加しやすく、応募を集めやすいのがメリット。SNSごとに年齢層や特徴があるため、ターゲットに合わせて使い分けるのが成功の秘訣です。主要SNSの年齢層や最新の傾向について詳しくまとめています。

参考記事:【2024年版】主要SNSの年齢層を比較! 利用率や特徴、最新の傾向は?

 

インフルエンサー

インフルエンサーは、フォロワーからの信用が厚く、購買への影響力も大きいのがメリット。インフルエンサーに商品をPRしてもらうのも効果的ですし、コラボ商品の発売は、注目度も増し購買にもつながりやすい傾向です。

インフルエンサーを起用する場合は、彼らの個性を活かしたクリエイティブを尊重することが大切です。コアなファンが彼らのコンテンツに共感したり、模倣することでUGCも増えやすくなり、拡散が見込めます。インフルエンサーに長期間PRを依頼したい場合は、ブランドアンバサダーとして任命するのも有効です。

インフルエンサーに仕事を依頼するときは、投稿に必ず【PR表記】が必要になるので注意しましょう。

 

インスタグラムのUGCの活用事例

最後に、InstagramのUGCの活用事例4つを参考に、戦略ポイントをおさえましょう。

 

「日の出自炊部」:サンプリング×UGC

出典:日の出みりん公式Instagram


出典:日の出みりん公式Instagram

出典:日の出みりん公式Instagram

日の出みりんは、公式Instagramにて「日の出自炊部」を立ち上げ、料理好きな人をメンバーに招待しました。オリジナルレシピと日の出調味料のセットをプレゼントし、料理が楽しめる機会を創出。オリジナルレシピや商品を使って料理を作ってもらい、料理の写真をInstagramに投稿するよう呼びかけました。

独自のハッシュタグ「#日の出自炊部 〇期生」のもとに、調理風景やアレンジを加えた料理、こだわりの盛り付け写真など、多くのUGCが集まりました。メンバー内での交流が盛り上がり、エンゲージメントも向上。実際に商品を使う機会を提供したことで、ブランドのファン化にもつながりました。

詳しくチェック!

マイナビのマーケティング・広報ラボでは、キング醸造の「日の出自炊部」Instagram施策について、より詳しく記事でまとめています。参加者のリアルな声や成功ポイントをチェックしましょう。

参考記事:Instagramでファン化・コミュニティ形成×キング醸造

 

カルビーフルグラ:キャンペーン×UGC

出典:カルビーフルグラ公式Instagram

出典:カルビーフルグラ公式Instagram

カルビーのザクザク食感のグラノーラ「フルグラ」では、Instagramの公式アカウントにて定期的にキャンペーンを開催して、UGCを増やしています。

「#私のフルグラの大正解」のハッシュタグキャンペーンでは、フルグラのおすすめの食べ方について投稿を募集しました。賞も用意されたコンテスト形式で、抽選でプレゼントが当たる特典。フルグラを使った色とりどりのメニューや、子どもが笑顔で食べている様子など、さまざまなUGCが作られ、見ているだけでも楽しく役立つコンテンツが集まりました

既存のファンだけでなく、新規層にもフルグラのアレンジの仕方が魅力的に伝わり、購買促進にもつながっています。

 

Canon「EOS M」:リポスト×UGC

canon eosm公式Instagram

出典:canon eosm公式Instagram

Canonのミラーレスカメラ「EOS M」シリーズは、快速・快適・高画質で、手軽に美しい写真を撮影できるのが特徴。Instagramの公式アカウントでは、同カメラで撮影した写真を「オリジナルハッシュタグ+機材名」で募集し、UGCで運用しています。

UGCを用いた投稿には、さりげない日常を切り取った写真がメインで掲載されており、親近感が湧きやすく、UGC投稿ハードルも下がるのがメリット。また実際に撮影された写真を見ることができ、カメラの性能の良さをより魅力的に伝えることに成功しています。フォトコンテストも開催され、ファンの支持を得ています。

 

ジョンソンヴィル:模倣したくなる投稿×UGC

出典:ジョンソンヴィル公式Instagram

出典:ジョンソンヴィル公式Instagram

出典:ジョンソンヴィル公式Instagram

ジョンソンヴィルのInstagramの公式アカウントでは、ソーセージを使ったオリジナルレシピを投稿。週末のブランチ、アウトドア、おつまみなど、ニーズに合わせたメニューや、ハロウィンやクリスマスなど季節イベントに合わせた盛り付けアレンジなど、幅広く紹介しています。

オシャレで映えるお手軽メニューが、ユーザーの心をつかみ、公式の投稿を参考に「作ってみた!」と模倣するUGCが増加。ストーリーズでUGCを積極的に紹介したことで、さらにUGCが増えました。ユーザーのニーズに合った模倣したくなる投稿興味喚起させ、UGCを促しています。

 

まとめ

InstagramのUGCは、オシャレな世界観を活かして商品やサービスの魅力が伝わりやすい投稿が多く、ユーザーの興味喚起や購入につながりやすいのがメリットです。今回ご紹介したように、いろんな活用の仕方があるので、ぜひ参考にしてみてください。


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マイナビでは、マイナビティーンズの会員として女子高校生が所属しており、トレンド感の高い彼女たちのリアルな声を集めてプロモーションに活用することができます。

 

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【まとめ】10代女子が選ぶ! 好きなキャラクターランキング

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10代女子の好きなキャラクターや人気の要素・その年のトレンド傾向を徹底調査! 実際に購入しているキャラクターグッズやコラボ商品、今後流行しそうな注目のキャラクターまで深堀りしています。

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2024年から2年連続で首位のキャラクターは? 10代女子のグッズ購入きっかけや、欲しいコラボ商品など消費行動も調査!

 

 

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キャラクターの口調を真似た話し方も、10代女子の間でトレンドに!高校生の活発な消費傾向もチェック!

 

 

【2023年版】

アニメきっかけで、キャラクターを好きになる傾向! キャラクターの推し活事情も解説

 

 

【2022年版】

圧倒的に「可愛さ」重視! 10代女子がキャラクターアイテムで本当に欲しいものを調査

 

 

【2020年版】

キャラクターグッズは「ディズニー」が人気!人気の要素も徹底分析

 

キャラクターマーケティングとは? 効果と成功ポイント、事例を解説

広告や商品のパッケージなど、さまざまなシーンでキャラクターを見かけませんか? かわいいキャラクターたちに目を惹かれ、興味を持つこともありますよね。キャラクターにはどのような効果があるのでしょうか。

今回は、キャラクターマーケティングの概要、既存とオリジナルキャラクターの違い、得られる効果について詳しく解説。キャラクターの作り方や戦略ポイント、成功事例についても紹介しています。

キャラクターマーケティングとは

キャラクターマーケティングとは

キャラクターマーケティングとは、商品・サービスの認知向上や購入促進のために、特定のキャラクターを活用して行う、マーケティング手法のことです。主に、”既存の人気キャラクター”もしくは”オリジナルキャラクター”を活用する、2パターンの方法があります。

キャラクターには、それぞれ特徴的な見た目や個性的な性格、オリジナルストーリーなど、独自の世界観が作りこまれています。消費者との接点も作りやすいため、幅広い年齢層をターゲットにする際におすすめの手法です。キャラクターの魅力で注目を集め、ブランド認知を広げます。

また、オリジナルキャラクターに人気が集まれば、ライセンス収入など知的財産として収益化することも可能です。

10代女子のトレンドは?

マイナビのマーケティング・広報ラボでは、10代女子が選ぶトレンドランキングを発表! ヒト・コト・モノ・コトバ・ウタの5ジャンルにわたって、最新の人気傾向を紹介しています。2024年は、モノ部門に「エスターバニー」のキャラクターがランクインしました。

参考記事:【2024年】10代女子が選ぶトレンドランキングを発表!

 

キャラクターマーケティングの効果

キャラクターマーケティングの効果

キャラクターマーケティングでは、大きく3つの効果が得られると考えられています。

認知向上

キャラクターは視覚的なインパクトが強く「かわいい!」「気になる!」などと、自然に興味・関心を持ち、記憶に残りやすくなります。

人気キャラクターを起用すれば、ファンからの注目度も高く、購買が高まる傾向も。一方で新規のオリジナルキャラクターも興味を持ってもらえれば、ブランドの認知にもつながりますし、他社との差別化にも活かせるでしょう。SNSで話題になれば、さらなる認知度アップも期待できます。

 

共感・メッセージ性

キャラクターには、それぞれ特徴があり、性格やオリジナルストーリーなどが作りこまれています。そのため消費者が感情移入し、共感を集めやすいのがメリットです。キャラクターへの愛情が深まれば、SNS上でファンが情報発信し、拡散されていくでしょう。

また本来、企業の理念やブランドのコンセプトなどは伝わりづらいものですが、キャラクターが「メッセージ」として伝えることで、消費者の心に響きやすくなることもあります。キャラクターと情緒的なつながりを持つことで、共感を得やすいことが利点です。

 

SNSでの情報拡散

SNSでは、趣味趣向の合う人と気軽につながることができるのが特徴です。キャラクターとSNSは相性がよく、ファンの口コミによるバイラル効果も見込めるでしょう。

例えば、マンガやアニメなどの人気キャラクターとのコラボレーションは、ファンの間で情報が拡散され、短期間で多くの人にリーチすることができます。またコラボ商品を購入したファンが、SNS上に写真や動画を投稿したりなどと、UGCも作られやすくなります。ファンの情報拡散によって、認知向上が期待できます。

 

SNSの使い分けは?

マイナビのマーケティング・広報ラボでは、新社会人のSNSでの情報収集の実態を調査! X(Twitter)で「推し」の情報を調べるという人は約7割ということがわかりました。そのほかYoutubeやInstagram、TikTokなどでも、よく調べる情報・発信する情報を詳しく深堀りしています。

参考記事:SNS上での情報収集と広告に対する感じ方 ~新社会人編~

 

キャラクターマーケティングの比較

キャラクターマーケティングの比較

キャラクターマーケティングには、既存キャラクター、オリジナルキャラクターを使用する2つの手法があります。それぞれの強みを見ていきましょう。

 

既存キャラクター

既存キャラクターは、すでにファンが存在するため、認知拡大高い集客力が見込めるのが最大のメリット短期間で効果を得たい場合にはおすすめです。

一方で、既存キャラクターを使用する場合は、ライセンス契約料を支払わなければなりません。ライセンス契約料はキャラクターによって金額差があり、使用には期限や制約が設けられている場合が多いです。例えば、キャラクターの性格を改変する行為はNGで、使用するセリフやシチュエーションなど、厳しくチェックが入ることもあります。

 

オリジナルキャラクター

自社でオリジナルキャラクターを作ると、イベントやキャンペーン、SNSの投稿など、あらゆるシーンで活用できるのがメリット。既存の人気キャラクターと比較すると集客力はやや劣るかもしれませんが、キャラクターが浸透すれば徐々に効果も出るでしょう。

また、キャラクターのデザインなど、制作時に一定のコストは発生しますが、既存の人気キャラクターを使用する場合よりも、予算は調整しやすいでしょう。キャラクターが人気になれば、グッズやライセンス収入などで収益を得ることも可能です。

 

オリジナルキャラクターを作る、3つの戦略

オリジナルキャラクターを作る、3つの戦略

続いては、オリジナルキャラクターの作る手順を紹介していきます。

 

ターゲット分析

キャラクターデザインに入る前に、まずはメインのターゲット層を決めます。年齢や性別、ライフスタイルなどを見極め、好みや関心・ニーズを把握しましょう。どのようなターゲットを対象にするかを定めてから、キャラクターのビジュアル、性格、バックストーリーを作るのが大切です。

また、人気のキャラクターを調査するのもおすすめです。どんな点が魅力なのか、どこに親しみを感じているのか、人気の理由を入念に分析しましょう。インタビューやアンケートを実施して、消費者に直接意見を聞くのも効果的です。 

 

目的の明確化

ターゲットが決まったら、次はキャラクター作成の目的を明確にしましょう。目的によって、キャラクターのデザインや活用の方向性が変わるので、主軸を定めます。

例えば、新規顧客の獲得が目的の場合、インパクトのあるビジュアルやユニークな性格など、印象に残りやすい要素を考えるのが重要。キャラクターを作成したら、イベントや広告、SNSなどで積極的に露出を増やし、認知を広げます。

一方で、顧客ロイヤルティの強化が目的の場合、感情移入しやすいキャラクター作りがメインになり、オリジナルストーリーを描き、感情的なつながりを考えるのが大切。キャラクターが完成したらコミュニティを作り、積極的に交流してファンを増やしていきます。

 

ストーリー性

キャラクターに対して「好き!」「応援したい!」などと、ポジティブな感情を抱いてもらうためには、ストーリー性も重要な要素です。オリジナルストーリーを持たせることで、キャラクターの存在感が増します。

ストーリーを作る場合は、ターゲット層をふまえて、キャラクターの性格を設定します。例えば、キャラクターの成長を物語として描くのも一つの方法です。誰もが経験したことのある出来事や悩みごとなどは、共感が生まれやすいでしょう。

 

キャラクターマーケティングの成功ポイント

キャラクターマーケティングの成功ポイント

キャラクターマーケティングを成功させるためのポイントは4つあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

ターゲット層・商材との親和性

ターゲット層・商材との親和性は、マーケティングの成功を左右する要素です。例えば、人気キャラクターとブランドのコラボは、ファンからの支持が集まりやすく、ブランドロイヤルティを高めるのにも有効です。また商品と親和性があるキャラクターを活用すると、ブランドメッセージを効果的に伝えられるでしょう。

一方で、親和性を欠いてしまうと、ブランドのイメージが変わったり、一貫性が損なわれてしまうことも。またキャラクターのファン側からも反感が生まれ、炎上するリスクもあるでしょう。キャラクターとの調和を考え、配慮しましょう。

 

差別化

多くの企業でキャラクターが作られていることからも、独自のキャラクターで他社と差別化することが成功のポイントです。競合や他社の人気キャラクターを事前に調べ、独自性をどのように打ち出していくのか考えましょう。

キャラクターは、見た目や性格、ストーリーなど、ユニークな個性が魅力の一つ。キャラクター設定をしっかり練り、印象に残るように活用ができるように工夫しましょう。

 

マルチチャネルでの展開 

キャラクターを活用する場合は、マルチチャネルで展開し露出を増やしましょう。イベントなどで直接交流するのも効果的ですし、SNSもそれぞれユーザー層が異なるためX(Twitter)やInstagramなど使い分けたり、多様なチャネルを使って、消費者との接触機会を最大化するのが大切です。

キャラクターは、幅広い層にアプローチしやすいのがメリット。そのため、消費者との接点を増やし、ファンを地道に増やしていくのが有効です。既存の人気キャラクターを活用する際は、使用範囲の制限があるため注意しましょう。

合わせてチェック!

主要SNSにはそれぞれ特性があり、ユーザー層にも違いが表れています。各SNSの年齢層や利用目的などを把握することで、適したSNSを見つけましょう。

参考記事:【2024年版 有名SNS一覧】17種類の特長と使い分け方を紹介

 

顧客とのコミュニケーション

キャラクターは、企業と消費者とのコミュニケーションを活性化してくれる存在です。コミュニティを作ったり、キャンペーンを実施したりすることで、消費者とのつながりをさらに深めることもできます。

例えば、オリジナルのハッシュタグをつけてキャラクター商品の写真を投稿するキャンペーンを開催すれば、UGCが増え、認知向上にもつながります。キャラクターの名前を募集したり、クイズやプレゼントキャンペーンなども人気です。コミュニケーションが増えることで、ファンの愛情も深まるでしょう。

 

キャラクターマーケティングの注意点

キャラクターマーケティングの注意点

キャラクターマーケティングに取り組む上で、注意点もあります。

差別化とキャラクターの改変

現代では、キャラクター市場は飽和状態で、差別化しづらい面も。新しくオリジナルキャラクターを作る場合は、期待する効果が出るまで時間がかかることもあります。複数チャネルで露出を増やしていき、長期的な目線で戦略を考えていきましょう。

また人気キャラクターは、ファンがSNSで情報発信してくれるのがメリットですが、悪い情報も瞬く間に拡散されます。人気キャラクターを起用する場合は、キャラクターの改変だけでなく、イメージや世界観も崩さないようにファンへの配慮も大切です。

 

キャラクターマーケティングの成功事例4つ

人気のキャラクターを作る際に悩んだら、成功事例を参考にしましょう。ここでは、キャラクターマーケティングの成功事例を4つ取り上げ、ポイントを解説します。

 

1.「ちいかわ」SNS発の人気キャラ

出典:「ちいかわ」公式サイト

出典:「ちいかわ」公式サイト

「ちいかわ」は、イラストレーターのナガノ氏がX(Twitter)で「なんかちいさくてかわいいやつ」として公開したSNS発のキャラクター。2020年にX(Twitter)の単独アカウントでマンガ連載をスタートし、現在ではフォロワー数370万人以上の人気を集めています。

ちょっぴり泣き虫だけど優しい性格の「ちいかわ」と、友達のハチワレ、うさぎ、など個性豊かなキャラクターたちの日常が描かれます。彼らは仕事で生計を立てており、試練が出てきたり、資格取得を目指して失敗したりなどと、現実の厳しさに直面することも。現実感のあるストーリーと、不器用だけどがんばる姿に共感が生まれています。

X(Twitter)のマンガを起点に、オリジナルグッズや書籍化、アニメ化と、短期間のメディアミックスで認知拡大し、ファンが増大。「日本キャラクター大賞」2022年、2024年を受賞しています。

 

2.「キウイブラザーズ」メッセージ性を活かした人気キャラ


出典:「ゼスプリ インターナショナル ジャパン」公式サイト

出典:「ゼスプリ インターナショナル ジャパン」公式サイト

ゼスプリのオリジナルキャラクター「キウイブラザーズ」は、キウイをもっと知ってほしいという想いから誕生。キウイの鮮やかな断面図をモチーフとしたデザインを用い、それぞれの性格や特技、座右の銘などもある個性的なキャラクターを作りました。

「キウイブラザーズ」を起用したTVCMでは、キウイのフルーツとしての魅力をアピール。キウイは甘くて栄養価が高く、ヘルシーであることをアニメーション、ダンス、インパクトのあるキャッチフレーズで効果的に訴求。ユーモアあふれるストーリーで描き、応援したくなるキャラが人気の秘訣です。

「キウイブラザーズ」がTVCMで人気を集め、売上は上昇。HPでは、キャラクターの紹介や過去CM・ウェブ動画などが公開され、SNSLINEスタンプの配信などと幅広く展開。オリジナルグッズが当たるキャンペーンも毎回大きな反響が出ています。

 

3.「くまもん」地域振興を支える人気キャラ

出典:くまモンランドオフィシャルサイト

出典:くまモンランドオフィシャルサイト

「くまモン」は、2011年の九州新幹線全線開業をきっかけに制作された、熊本県のPRマスコットキャラクター。「熊本県の営業部長兼しあわせ部長」として、熊本県のプロモーションなど、さまざまな活動を展開。「ゆるキャラグランプリ2011」の受賞をきっかけにファンが拡大し、国内だけでなく海外からも愛されています。

「くまモン」は、著作権料が無料であることが特徴。デザインはグッドデザインカンパニーの水野学氏が手がけており、黒・白・赤のシンプルな色構成や輪郭線がないことで、んなデザインにも組み込みやすいのが魅力です(商用利用には熊本県の許可が必要で、デザイン使用規定など条件等アリ)。

これまで、各地で名刺の配布を行ったり、地域の小学校の体育館を爆走したり、仏大使公邸でいたずらをしたりなどと、ユニークな活動でファンを魅了。一方で「くまモン」には行動指針があるため、一貫性を保っています。キャラクター設定と活用のしやすさをうまく生かし、ファンを拡大しています。

 

4.「バスボンくん」商品の特性を活かした人気キャラ

出典:「バスボンくん」公式サイト

出典:「バスボンくん」公式サイト

山崎産業は家庭用清掃用品「バスボンくん」に、あざらしをモチーフとしたオリジナルキャラクターを取り入れました。

「バスボンくん」はソフトな繊維の毛が特徴で、洗剤を使用しなくても汚れやヌメリを落とせる便利グッズ。家財を傷つけずに、家中のお掃除をサポートします。このような商品の特徴をわかりやすく伝えるために「バスボンくん」が生まれ機能面を魅力的に打ち出しました。

商品パッケージにバスボンくんを載せたところ、ユーザーからは「パッケージがかわいくて剥がせない」、「ふわふわ毛を触ってみたい!」と話題に。SNS上で多くのUGCが作られると、さらに注目を集め、購入促進にも成功しています。

 

まとめ

キャラクターマーケティングは、視覚的インパクトが大きく、消費者と接点を作りやすいのが特徴。キャラクターの性格や特徴、ストーリーを活かせば、共感を呼び、ファンとして長期的な関係性を築くことも可能に。情報拡散されやすい面でも、キャラクターを活用するメリットは大きいようです。

 

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SNSをビジネス活用するには? 選び方から成功のポイントまで解説

SNSは日常のコミュニケーションツールとして、人々の生活に定着しつつあります。今後はビジネス面においても、SNSの活用はさらに重要になるでしょう。

今回は、SNSをビジネス活用する際のメリット・デメリット、成功ポイントを詳しく紹介。SNS選定の方法も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

SNSの利用者数の推移と予測

日本のソーシャルメディア利用者数の推移および予測

日本のソーシャルメディア利用者数の推移および予測

出典元:総務省『令和6年版 情報通信白書』

総務省のデータによると、国内のソーシャルメディア利用者数は、2019年より増加傾向が続いています。コロナ禍に「家族や友人の近況を知りたい」、「人とつながっていたい」という人が増えたことや、在宅中心の生活により、幅広い年代層でSNSが使われるようになったことが要因でしょう。

また今後のSNS利用者は、1憶580万人(2023年)から、1憶1,360万(2028年)まで増加するとの予測も。SNSがコミュニケーションツールとして定着し、さらにゆるやかな増加が見込まれていることがわかります。

主要SNSのユーザー層は?

幅広い年代層に使われているSNSですが、主要SNSにはそれぞれ特性があり、ユーザー層にも違いがあります。各SNSの年齢層や利用目的なども把握しましょう!

参考記事:【2024年版】主要SNSの年齢層を比較! 利用率や特徴、最新の傾向は?

 

SNSのビジネス活用状況

社外に向けたSNSの活用状況

出典:帝国データバンク「企業におけるSNSのビジネス活用動向アンケート」

出典:帝国データバンク「企業におけるSNSのビジネス活用動向アンケート」

帝国データバンクのアンケート調査によると、SNS上に企業のアカウントを持ち、社外に向けた情報発信(広報・販促)ツールとして「活用している」企業の割合は、約4割でした。

業界別で見ると、個人消費関連の業種小売、飲食店、旅館・ホテル、娯楽サービス、教育サービス)は「活用している」割合が約75%と一番高く、小売業でも約7割サービス業では約半数(約48%)が活用。一般消費者を対象とした「BtoC」企業の多くが、SNSを活用していることがわかりました。

活用しているSNS媒体(複数回答)

出典:帝国データバンク「企業におけるSNSのビジネス活用動向アンケート」

社外に向けたSNS活用の目的(複数回答)

出典:帝国データバンク「企業におけるSNSのビジネス活用動向アンケート」

出典:帝国データバンク『企業におけるSNSのビジネス活用動向アンケート』

SNS活用している企業のうち、実際に使っている媒体(複数回答)を聞いてみると「Instagram」(21.0%)がトップで、「Facebook」(17.4%)「LINE」(16.5%)と続きました。

またSNS活用の目的は、「会社の認知度・知名度の向上」(67.6%)がトップ。次いで、「商品・サービスのプロモーション」(59.2%)、「会社や商品等のイメージの向上」(42.4%)、「顧客とのコミュニケーションの促進」(41.2%)という結果でした。SNS別で利用目的を見ても、「LINE」や「YouTube」以外の媒体はすべて「会社の認知度・知名度の向上」が1位でした。

調査の結果から、SNSをビジネス活用している企業は、「Instagram」で画像や動画などの視覚的コンテンツを使って、会社の認知度を上げるのが主流のようです。

 

SNSビジネス活用のメリット5つ

SNSをビジネス活用するメリットとして、主に5つ紹介します。

メリット

・ブランディング
・認知度向上
・ユーザーとの交流
・UGCの創出
・分析

ブランディング

SNSは企業のブランディングにも活かせます。ブランドの方向性をもとに【ロゴ、メインカラー、サブカラー、フォント、グラフィック】などを決め、投稿コンテンツに統一感を持たせましょう。投稿でブランドイメージを構築しておけば、情報発信する度にブランディング効果を期待できます。

またフォロワーはブランドに興味を持っている潜在層も含まれるので、投稿で定期的に商品の魅力に触れることで、新規顧客につながりやすいのもメリット。既存顧客ともSNS上で長期的な関係性が作りやすいでしょう。

 

認知向上

SNSは幅広い世代の人が利用しており、投稿がシェアされることで自然な形で拡散が可能に。多くのユーザーにアプローチし、企業やブランドの認知向上に期待できます。

コンテンツをバズらせる方法には、チャレンジ企画やキャンペーン、コンテストの実施、影響力のあるインフルエンサーとのコラボレーションなどがあります。SNSの拡散力によって短期間で認知拡大を狙えることも利点です。

ハッシュタグの活用方法

SNSでの拡散を狙うためには、ハッシュタグの活用が重要。Instagramのハッシュタグを付けるメリットや最適な個数、注意すべきポイントなどを詳しく解説します。

参考記事:最適なInstagramハッシュタグの数は? 探し方から付け方まで徹底解説

 

ユーザーとの接点

SNSでは双方間コミュニケーションで、企業とユーザーと接点を持つことができます。顧客と交流を深めれば、商品や企業に対しても好意を持ってもらえるきっかけになるでしょう。人は接触回数の多いものに好意を抱く傾向があるため、SNSを活用してファンやコミュニティを作るのにも向いています。

企業の発言は、さまざまな人が見ているので、投稿への返信コメントなど、誠意をもって対応することが大事です。

 

UGCの活用

UGCとはユーザーにより作られたコンテンツのこと。SNS上に投稿された商品の写真やイラスト、口コミ・商品レビューなどが該当します。

UGCはユーザー目線での商品紹介になるので、企業側が思いつかなかった目新しい活用方法や付加価値などが生まれやすいのがメリット。またユーザーにとって自身と似た家族構成や好みが合う人の意見は参考になりやすく、購買意欲高められます。

 

投稿の分析

主要SNSのビジネスアカウントにはアナリティクス機能があり、インプレッション数、クリック数、フォロワー数、コメント数などをのデータをリアルタイムで閲覧することができます。

つまり「プロモーションの反響はどうだったか?」「どのような投稿の反応が良いのか?」を分析し、反響の多い投稿の共通点や法則を見つけることができます。データ分析して短期間でPDCAを回すことで、より多くのエンゲージメントが獲得しやすいでしょう。

 

SNSビジネス活用のデメリット

デメリット

・炎上リスク
・SNS運用の手間

SNSをビジネス活用する上で、気を付けておくべきデメリットもあります。

 

炎上リスク

SNSには炎上リスクが常にあり、企業の言動がSNS上で物議を醸し、思わぬ形で拡散されることもあるので注意が必要です。

これまでにもSNSの投稿内容やプロモーションの文言、社員の言動など、数々の炎上が起こってきました。企業側の不適切な発言や対応などが問題視され、SNSで拡散されると大きな議論を巻き起こします。対応を間違えれば会社の信頼を失うだけでなく、事業の停止に迫られてしまうほど大きな影響が出ることもあります。

これまでの炎上のケースを理解して、細心の注意を払わなければなりません。SNS運用のルールを作成したり、ーシャルメディアポリシーを策定して備えておきましょう。

 

運用の難しさ

SNS運用を始めてみたものの、日々の投稿ネタが尽きてしまったり、分析の仕方がわからなかったり、思うようにフォロワー数が増えなかったりと、成果に悩むこともあるでしょう。先述した通り、企業とユーザーが直接交流できるのはメリットですが、ユーザーからの質問やメッセージの返信など手間がかかる作業も多々あります。

SNSは運用を継続するのが難しく、労力もかかります。日々の運用が負担になってしまっている場合は、SNS運用代行会社の利用もおすすめします。

マイナビのSNS運用支援

「SNS担当になったけど、何から始めていいかわからない」、「リソースが無くて更新頻度があげられない…」などと、悩みに合わせて運用支援ができます。ブランディングからプロモーションまで幅広くサポートできます。

 資料SNSマーケティング運用支援施策

 

主要SNS 6つのビジネス活用とポイント

SNSをビジネスで活用するためには、それぞれの特性を理解することが重要です。各SNSの特徴とビジネス活用する際のポイントについて解説します。

主要SNS6つのビジネス活用とポイント

 

LINE

国内のSNSユーザー数1位で、約9,700万人(2024年3月末時点)が利用。全世代にユーザーがおり、日常のコミュニケーションに欠かせないツールでしょう。

自社の公式アカウントに登録してくれた「友だち」に対して、プッシュ通知で即時に届けたい情報やクーポンを配信できるのがメリット。LINEは1日に何回も開く人が多いため、メッセージは比較的読まれやすい傾向です。

また連携した顧客管理システム(CRM)を使って、セグメント配信や、メッセージの開封率やリンクのクリック率、クーポンなどの利用率も把握可能。これらのデータを使って、どのような情報を配信すれば喜んでもらえるのか戦略を考え、1to1コミュニケーションが取れることが利点です。

 

YouTube

国内ユーザー数2位の7,120万人(2023年5月時点)が利用する動画共有サービスで、全世界で見ると約25億人の利用者数。幅広い年代層が娯楽や教養として楽しんでいます。

動画のジャンルは多種多様ですが、購入品レポートやレビュー動画なども人気。企業はオフィスツアーや社員インタビュー、商品開発の秘話などを取り上げるのもおすすめです。

動画1本作成するのにはコストも時間もかかりますが、テキストや画像と比較するとユーザーの印象に残りやすいのが特性。動画の視聴数を増やすために、人気YouTuberやインフルエンサーとコラボしたり、広告を出稿するのも一つの手です。定期的に発信することでファン化もしやすいでしょう。

 

X(Twitter)

X(Twitter)はリアルタイムでの情報配信と、拡散性が強みです。140文字以内のつぶやきや最新情報の収集を通じて、コミュニケーションを取り合っています。

X(Twitter)の特性は、RP(リポスト)機能。RP機能によって、他人の投稿も自身のタイムラインに共有することができるため、短期間での拡散性があります。拡散が続くとトレンド入りし、さらに多くの人に見てもらうことができます。

即時性・拡散力が強いことから、ビジネス活用する際には新商品の発売情報やイベントの実況、キャンペーン企画などがおすすめ。投稿を拡散させたい場合は、トレンドのハッシュタグを使用したり、RPキャンペーンを開催したりするのも効果的です。

合わせてチェック!

X(Twitter)の広告は種類も豊富で、活用しやすいのがメリット。選び方や成功させるためのポイント、注意点など、詳しく解説しています。

参考記事:X(Twitter)広告の出し方は? 種類と選び方、設定方法まで詳しく紹介

 

Instagram

Instagramは画像や動画を使って、製品やサービスの魅力を直感的に伝えることができるのが特徴。ビジュアル重視のオシャレな世界観で、女性ユーザーに人気の傾向です。

Instagramでは、画像だけでなく、リール投稿やストーリーズ、ライブ配信など、さまざまなコンテンツを投稿可能です。

ユーザーはハッシュタグ検索で欲しい情報を探すため、ハッシュタグの付け方や人気のタグの活用など、戦略を立てるのが大切です。また購入につながりやすい点も強みで、インフルエンサーを活用した購入促進も有効です。

 

Facebook

実名登録制のため、情報の信頼度が高く、他のSNSと比較して炎上しにくいのが特性です。

Facebookの投稿は画像と文章がメインで、グループ機能を使えばコミュニティを作ることもできます。グループ内の公開範囲は自由に選べ、ファイルや写真などの共有も可能。会員サイトのように、限定イベントを実施したり、特別なお得情報を配信したりするのもおすすめです。

広告はターゲティングオプションが豊富で、属性に基づいて配信できるため、適切なターゲット層にアプローチできます。

 

TikTok

若年層に人気のショート動画系SNS。ユーザーはスクロール画面から偶然流れてきた動画で情報収集するが大きな特徴で、高いバイラル効果をもっています。

TikTokでは撮影から編集、投稿までアプリで行え、誰でもクオリティの高い動画を簡単に作れます。トレンド性が強いため、TikTok内で流行の音楽気のチャレンジ企画ンフルエンサーやTikTokerとのコラボによって、短期間で高いエンゲージメントを生み出せるでしょう。

インフィード広告や、ブランデッドハッシュタグチャレンジなど、ユーザーが自然にコンテンツに触れる形式の広告が好まれます。

 

SNSビジネス活用の成功ポイント6つ

SNSをビジネス活用して成果を出すためのポイントは6つあります。知識として入れておきましょう。

 

1.インフルエンサーとのコラボ

インフルエンサーは魅力的な情報発信を得意とし、フォロワーからの信頼や消費への影響力も大きいのが特徴。インフルエンサーに商品レビューやコラボ商品を依頼すれば、ターゲット層に対して効果的にアプローチでき、認知拡大や販売促進の効果が狙えます。

インフルエンサーとのコラボをする際は、広告であることを隠すステルスマーケティングにならないように気をつけましょう。

 

2.ユーザーとのコミュニケーション

SNSでは、ユーザーとのコミュニケーションを楽しみましょう。企業とユーザーが直接コミュニケーションを取れるのはSNSのメリットですし、「いいね」やメッセージのやり取りなどで認知され、親近感や信用も生まれます。

ユーザーとの関係性を築くことで、投稿にも反応してもらいやすくなり、エンゲージメントも高められます。商品への意見やコメントなどももらえるようになれば、新商品の開発にも活かせるでしょう。

SNSのアルゴリズムにより、ユーザーからの反応があるコンテンツが優先表示される傾向。エンゲージメントを高めるためにも、ユーザーとのコミュニケーションを積極的に取りましょう。

 

3.一貫したブランドメッセージ

ブランディング効果や認知拡大を狙いたい場合は、一貫したブランドメッセージを発信し続けましょう。ブランドコンセプトをもとに【ロゴ、メインカラー、サブカラー、フォント、グラフィック】などを決めて、統一感のある投稿をしましょう。

SNS上には大量の情報があふれているため、投稿ごとにイメージが変わると、認知されづらくなることも。一貫したブランディングをすることで、認知されやすくなりファン化にもつながります。

 

4.明確なターゲット設定

SNSを運用する際は、必ずターゲットを設定した上でコンテンツを配信するのが重要です。ターゲットを定めるときは、「ペルソナ」を細かく設定しましょう。

ペルソナとは、年齢・性別・家族構成・趣味・ライフスタイルなど、顧客プロファイルのことを指します。ペルソナを作成しておくと「どのような情報を好むか?」、「どのようなクリエイティブに興味を示すか?」が押さえられて、エンゲージメントが高められやすくなります。投稿への反応を見ながら、「ペルソナ」を微調整していくのも有効です。

 

5.データ・競合分析

SNSはリアルタイムで、データを分析して改善することが大切です。アナリティクス機能を見れば、インプレッション数・クリック数・フォロワー獲得数・コメント数などが把握可能。データ分析をすることで、投稿内容や投稿タイミングなど改善できます。

また、競合分析することも重要です。競合他社の配信日時や頻度、人気投稿の内容を分析し、運用の参考にしましょう。

有名SNSもチェック!

SNSは複数組み合わせて活用することで、異なるターゲットにアプローチしたり、効果をさらに高めることもできます。主要SNSのほか、チェックしておきたい有名SNSを詳しく紹介しています。

参考記事:【2024年版 有名SNS一覧】17種類の特長と使い分け方を紹介

 

6.シェアしたくなるコンテンツ

SNSで成果を得るためには、ユーザーがシェアしたくなるコンテンツづくりも欠かせません広告配信するよりも効果的に投稿を拡散することができます。

ユーザーがシェアしたくなるのは、トレンド感のある話題のコンテンツ、日常生活に役立つライフハック系コンテンツ、かわいい・面白い・感動系などの共感コンテンツ、自己表現につながるコンテンツなど心理的に働きかける必要があります。見ていてポジティブな内容になるようにしましょう。

 

まとめ

SNSの利用者は増え続け、今後もゆるやかに増加していくと予想されています。各SNSの特性やビジネス活用のポイントを把握して、ビジネスアカウントを作成してみましょう。運用の手間や投稿内容に悩んだら、運用代行を利用するのもおすすめです。


マイナビのSNS支援サービス

SNSマーケティング運用支援施策

マイナビでは、高校生や大学生、社会人層などを対象としたメディアのほか、自社でSNSも複数運営。各メディアごとに登録会員も所属しており、ユーザーのインサイト分析をもとにしたコンテンツマーケティングを強みとしています。

SNSのアカウント立案や広告施策、インフルエンサーのキャスティング、コンテンツ制作など幅広く運用をサポートしていますので、お気軽にご相談ください。

SNS運用ならマイナビ!

 

Z世代マーケティングとは? 成功事例と効果的な戦略7選を徹底解説

Z世代は「SNSネイティブ」とも言われ、これまでの世代とは異なる特徴や、独自の価値観を持っていると考えられています。彼らにどのようにアプローチすればいいのか、訴求の仕方に悩むこともあるでしょう。

この記事では、Z世代の定義から特徴、マーケティングで成果を得るための戦略、注意点、成功事例などを詳しく紹介。Z世代マーケティングの基礎知識を得ることができます。

Z世代とは

まずは、Z世代がどのような世代か、他世代との比較を交えつつ説明します。

 

Z世代の定義

Z世代は、おおよそ1990年代半ばから2010年代序盤に生まれた世代のことを指します。現在では10代前半~20代後半(2024年時点:14歳~29歳の人が当てはまり、日本では人口の15%にあたる1,800万人ほどが該当します。

幼少期の頃からPCやスマートフォン、タブレットを利用して情報収集し、SNS上でのコミュニケーションにも積極的。さまざまな価値観に触れているため多様性を尊重しつつ、自分自身の個性も大切にしています。好景気を経験したことがないため消費には保守的ですが、自分にとって価値があるものには惜しまずに消費する傾向です。

Z世代(Generation Z)という呼び方は、全世界で共通して使用されています。

 

Z世代とX世代、Y世代、α世代

X世代、Y世代、Z世代と、α世代の年表

1965年代以降は、「X世代・Y世代・Z世代・α世代」と区分され、世界共通の呼称です。各世代にはそれぞれ異なる社会情勢があり、人々の価値観に多少の影響を与えているでしょう。ここでは、社会的背景や世代の特徴、デジタル環境について言及していきます。

X世代は、高度経済成長期・バブル時代好景気に生まれてきたため、物質的な豊かさを重視。社会人後にインターネットが出始めたことから、TVや新聞・雑誌などマスメディアの情報への信頼度が高い傾向です。一方でY世代は、バブル崩壊や就職氷河期を経験し、現実主義で保守的インターネットの発展とともに成長しており、デジタルリテラシーが高いとされています

 

Z世代・α世代の共通点と違い

Z世代とα世代はともに幼少期からデジタル環境で育っていますが、SNSの普及とともに育ったZ世代はSNSネイティブ、デジタルリテラシーが高いミレニアル世代を親に持ち、AIやメタバースも使いこなすα世代は高度なデジタルネイティブと考えられています。

双方とも学校での教育により、環境問題社会的問題にも関心が高いのが特徴。コスパタイパを求める傾向も共通していますが、より「タイパ」重視で行動しているのがα世代と言われています。

合わせてチェック!

「団塊の世代」から「α世代」まで、各世代の社会的背景や特徴・価値観についてより詳しく言及し、まとめました。マーケティング活用の参考になる情報が満載です。

参考記事:【各世代の特徴一覧】価値観の違いや効果的なマーケティング方法を比較

 

Z世代マーケティングが重要な理由

Z世代は世界経済を大きく動かす存在として、注目が集まっています。

近年、Z世代は社会人として働く割合が増えてきており、いずれ労働力の中心になるでしょう。世界規模で見ると、Z世代の割合は全人口の25を占めており、2031年までにZ世代の収入が世界の約25%以上に達するとの見解も。したがって今後50年間において最大の消費者層となることが予測されています。

またSNSネイティブであるZ世代は、高い情報発信力も持ち合わせています。SNSの利用者は年々増加しており、消費行動への影響も増していることからも、彼らのSNS上の情報発信力は重視されています。

 

Z世代の特徴・価値観・消費行動6つ

Z世代の特徴・価値観・消費行動6つ

Z世代の主な6つの特徴に注目し、価値観や消費行動について詳しく解説します。

Z世代の主な6つの特徴

・SNSネイティブ
・自分らしさ重視
・社会問題に興味
・体験重視
・タイパ
・慎重派

【1】SNSネイティブ

Z世代は学生時代からスマートフォンを保有しており、SNS上で友人とのコミュニケーションを楽しんできました。相手の時間を奪うことへの配慮から、電話よりもメッセージのやりとりが多い傾向で、絵文字やスタンプなども活用し、コミュニケーションを大切にします。SNSではグループコミュニティを作って、複数人と交流するのがスタンダードでしょう。

また、情報収集をする際にもSNSを活用。ニュースやイベントなどリアルタイムの情報収集ならX(Twitter)商品についての情報収集ならInstagramYouTube企業に関する情報収集にはFacebookなどと、SNSを複数使い分けたり、口コミやレビューを見たりすることで情報精度を高め、意思決定をしているようです。

Z世代社会人の特徴は?

マイナビのマーケティング・広報ラボでは、新社会人を対象に、SNS上での情報収集に関する調査を実施。Z世代が普段何を検索しているのか、よく調べるジャンルやSNSの使い分けなど詳しく解説しています。

参考資料:SNS上での情報収集と広告に対する感じ方 ~新社会人編~

 

【2】自分らしさ重視

Z世代は幼少期からインターネットを通じて、多くの情報や知識を得たり、さまざまな価値観に触れたりしながら成長してきました。そのため多様性を尊重しつつ、個性や自分らしさも重視する傾向が強いとされています。

またインターネットやSNSによって、自分の関心のあるものや好きなものに共感してくれる人に簡単に出会えるようになりました。共通点のある人と気軽につながり、交流できるようになったことで、好きなものへの愛着がさらに深まっているのでしょう。自分の好きなものや価値観が明確になり、“自分らしさ”を重視しています。

 

【3】社会問題に興味

SDGsやエシカル消費に関する興味や取組状況(年齢層別)

出典:消費者庁「令和4年版消費者白書」より

 

SDGsやエシカル消費に関する取組に興味を持ったきっかけ(年齢層別)

出典:消費者庁「令和4年版消費者白書」より

出典元:消費者庁「令和4年版消費者白書」第1部 第2章 (1)若者のSDGs・エシカル消費・サステナブルファッション等への認知・興味

消費者庁の調査によると、SDGsやエシカル消費に関する興味や取組状況について「興味はある」と答えた層が10代後半では55.4%、20代では50.2%という結果にZ世代の半数近くが興味を持っており、全体よりも高い割合を占めました。

またSDGsやエシカル消費に「興味がある」と回答した人に対して、きっかけを聞くと、10代後半で「学校での教育」78.9%、20代では「報道(テレビや新聞、雑誌、インターネット等)」66.7%小学校~高校で新学習指導要領」が導入され、SDGsについて学ぶ機会が作られたことから、社会問題への意識が高いと言われています。

 

【4】体験重視

Z世代は「体験」を重視する世代とも言われています。生まれた頃からモノがあふれ、Web上での買い物も便利で快適になっていく中、あえてその時にその場所でしか経験できない体験」「自分だからこそできる特別な体験」も求めています。

例えば、Z世代の間で話題となった蛍光マーカーの「マイルドライナーのもと」は、ペン先に蛍光インクを付けながら描くのが特徴。インクを付けるとグラデーションのように発色し、色を自在に変化させられることから人気に。自分のアイディアや工夫などができる「体験」に価値を見出します

 

【5】タイパ

Z世代はタイパ重視で、情報収集を効率的に行うのが得意です。「どうすれば時間を効率的に使えるのか?」を考えて、無駄な時間を省いています。TikTokやYouTubeショート、切り抜き動画など、尺が短いショート動画を好む傾向。より詳しく知りたいものはYouTubeなどでも視聴しますが、倍速で視聴し、効率性を高めています

また、Web上の音声コンテンツが聞ける「ポッドキャスト」ユーザーの3割は、Z世代が占めています。別作業をしながらポッドキャストを聞くなどと、スキマ時間を有効活用しているようです。

Z世代のSNS利用実態

Z世代のSNSの利用時間と主要SNSの利用率について、傾向をチェック!  SNS上での推し活から買い物、トレンドチェックなど、行動パターンまで詳しく紹介しています。

参考記事:Z世代のSNS利用率は? 情報収集・使い分けの特徴も徹底解説

 

【6】慎重派

Z世代は日本の好景気を経験したことがありません。消費活動に対しては非常に慎重で、買うかどうか判断する情報収集も徹底的に行います。気になる商品を見つけると、SNS上で実際に商品を購入した人の口コミやレビューをチェック。さらにYouTubeなどで商品の実用例や活用方法を見て、本当に必要かどうかを判断します。

消費活動に対しては慎重ですが、価値があると感じたものには消費することがZ世代の特徴。好きなブランドは長く愛用し、リピートする傾向ですし、社会や地球環境に配慮したエシカル消費などにも前向きです。

 

Z世代マーケティングの成功戦略7選

Z世代マーケティングの成功戦略7選

1.チャネルの使い分け

Z世代は状況に応じて、SNSを上手く使い分けて情報収集しているのが特徴。そのため、ターゲット層に合わせてSNSのチャネルを使い分けることが重要です。ここでは簡単に一例を紹介します。

「YouTube」:興味喚起 

商品レビューや活用方法、 ストーリーブランディングなど

 

「X( Twitter)」:最新情報、キャンペーン

商品の発売など最新情報、プレゼントキャンペーンなど 

 

「Instagram」:認知拡大

商品の紹介やレビュー、ブランディング、キャンペーンなど

 

「TikTok」:トレンド

チャレンジ企画など、エンタメ性の高いコンテンツなど

 

2.トレンド

Z世代は情報感度が高く、日頃からトレンドチェックも欠かさずしています。トレンドはSNSから生まれる傾向が強いでしょう。

リアルタイムで「今人気のハッシュタグは?」、「SNSでどのような話題が注目されているのか?」を調べて、トレンドを把握した上で戦略を立てていくことが大切です。トレンドを取り入れることで、エンゲージメントも高めやすくなるでしょう。

 

3.口コミやレビュー

Z世代は広告よりも、インフルエンサーやユーザーの口コミやレビューを見て、購入の判断をするのが特徴。ユーザー発信のコンテンツ(UGC)参考にしているため、多くの意見を集めるのが大切です。

商品のレビュー投稿をしてくれた人に対して、割引クーポンやオリジナルグッズをプレゼントするのは、よく使われている手法です。レビューの中には評価が低いものも出てくるかもしれませんが、担当者が丁寧に対応することで企業の姿勢を見せたり、製品・サービス改善に活かすことも大切です。

 

4.インフルエンサー

Z世代は好きなインフルエンサー発信の情報への信頼度も高く、影響を受けやすい傾向。インフルエンサーが紹介していた商品・サービスが気になり、購入を決断するという人も多く、購買への影響力は大きいとされています。

インフルエンサーは、フォロワーに響く言葉や表現を発信するのが得意です。企業とコラボすることで、認知拡大・販売促進を狙うことも可能でしょう。企業が依頼するときは、コラボの目的や目標を共有する程度に留めて、インフルエンサーのキャラを活かして情報発信してもらう方が、より高い効果を見込めるかもしれません。

最新の人気インフルエンサー

今最も10代女子に影響力のあるインフルエンサーを【ライフスタイル・商品レビュー・大食い】の部門別にランキングで紹介。最新トレンドをキャッチアップしましょう!

参考記事:【2024年10月版】10代女子が選ぶインフルエンサーランキング

 

5.信頼性の高い情報

幼少期からPCやスマートフォンを使いこなしてきたZ世代は、情報収集を得意とし、情報の真偽や妥当性を判断する力が長けています。

企業は正しい情報を公開し、エビデンスを掲示したり、専門家からの評価や推薦コメントを用いて、情報の信頼性を高めるのが大切です。ユーザーからのレビューやUGCも、企業への信頼につながりやすいため、数多く集まる工夫をしましょう。 

 

6.購入までの導線

Z世代はSNS上で気になる商品を徹底的に調べるため、そのままSNS経由で商品購入までの導線を作ると購買につながりやすくなります

例えばInstagramにはショッピング機能があり、InstagramからWebサイトに移行し、決済までスムーズにできるため、購入促進につながっています。またクレジットカード決済だけでなく、デジタルウォレットや後払いサービスなど、支払い方法に選択肢をもたせるのも有効です。購入に悩んでいる人を後押しするチャットサポートの活用もおすすめです。

 

7.シェアしたくなるコンテンツ

Z世代はSNSを利用し、リアルタイムの出来事や感情を友人とシェアするのが日常。シェアすることも、自己表現の一部として考えています。人気のキャンペーンなどで「どんな投稿がシェアされるのか」分析しつつ、コンセプトを決めてコンテンツを作成しましょう。

シェアしてもらうことで、従来のターゲット層とは異なる新規層にもアプローチが可能に。人気傾向は常に変化しますが、インパクトのある画像や、エンタメ系やライフハック系コンテンツ、ユーザー参加型の投票キャンペーンやコンテストなどは定番で、拡散されやすい傾向です。

主要SNSのPR戦略は?

X(Twitter)やInstagramなど、主要のSNSの特長に沿ったプロモーション手法について解説します。成功のポイント6つも合わせて把握しておきましょう。

参考記事:SNSプロモーションとは? メリット・効果的なコツ・成功事例を解説

 

Z世代マーケティングの注意点

Z世代マーケティングを進める上で、注意点を2つ紹介します。

 

表現への配慮

Webやオープン型のSNSは、多くの人が自由に閲覧できる状態であるため、誰が見ても不快な気持ちにならないか、多様な価値観に配慮することが大切です。特にSNSは拡散性が高く、炎上トラブルがあったときにはすぐに情報が拡散され、悪い情報が一気に広がってしまうため十分に注意しましょう。

Z世代に限らず、「多様性」はセンシティブな問題です。誤解を招く発言や偏見を助長したりする表現などがないか、ダブルチェックをしたり、あらかじめガイドラインを作成しておくのも一つの手です。

 

PR表記

2023年10月から景品表示法の法改正で、ステルスマーケティングが禁止されました。企業が第三者を装って商品を宣伝したり、第三者に宣伝方法を指示したりする場合は「PR」と表記しなければなりません。景品表示法に違反した場合は、「1年以下の懲役」または「300万円以下の罰金」のペナルティを受けることになります。

ステルスマーケティングは、ユーザーからの信頼も損ねてしまうでしょう。規制内容は必ず詳細をきちんと把握しておいてください。

 

Z世代マーケティングの成功事例

Z世代マーケティングの成功事例を3つ取り上げ、ポイントを解説していきます。

 

貝印×マイナビ

貝印×マイナビ「キョ―ソウプロジェクト」

マイナビ「学生の窓口」では、【貝印の「紙カミソリ」をみんなに広めよう!プロジェクト】を行いました。

 

大学生が「紙カミソリ」を広めるには?を議論し、56個のアイデアが誕生。そこから2つのアイディア「映える紙カミソリ専用自動販売機」と「受験のお守り紙カミソリ」に絞り込み、どちらのアイデアを実現化して欲しいか、X(Twitter)で投票キャンペーンを実施しました。

 

投票型により、多くのZ世代の意見を即時に集めることができ、最終的に商品化まで実現。同世代のアイデアから生まれた商品は注目度も高く、口コミも広まりやすいため、商品の認知向上にもつながりました。

企画の詳細はこちら!

貝印と取り組んだ「マイナビのキョーソウ PROJECT」は、企業とZ世代をつなぎ、Z世代のアイデアを起点に社会に反映していく新しい取り組み。大学生との実際の活動内容を紹介しています。

参考記事:Z世代×貝印「紙カミソリ」~キョーソウPROJECT編~

 

カンロ「マロッシュ」×インフルエンサー

マロッシュ公式サイト

出典:マロッシュ「弾力最適解」ブランドサイト

カンロの「マロッシュ」は、Z世代をターゲットにした新感覚お菓子。グミのような弾力のある食感から、食べているうちにマシュマロのようにふわっとする食感に変わるという「体験価値」に重点をおき、TikTokでプロモーションを実施しました。

 

「15秒でマシュマロになるグミ?」というコンセプトにちなみ、人気インフルエンサーが15秒のオリジナル音源に合わせてマロッシュを食べ、食感の変化に驚く様子を投稿。マロッシュの不思議な食感が伝わってくる動画は「食べてみたい!」と反響を呼び、同様のUGCも多く作られました。

 

意外性のある特別体験と、誰でも簡単に真似できるコンテンツによって、UGCの拡散につながりました。

 

サントリー「BAR Pomum」×共感型

出典:サントリー公式HP

出典:サントリー公式HP

サントリーは、Z世代・若年層向けのお酒「BAR Pomum」で、“エモい”宅飲みエピソードを募集するキャンペーンプロモーション「6%の照れ隠し」を実施しました。

 

応募エピソードが優秀作品に選出されると、人気イラストレーターがイラスト化。さらにイラストは全国のドン・キホーテの店頭POPとして掲示されるというプレミアムな特典を付け、参加者の応募を促しました。

 

Z世代にとって「エモい」は自分ごと化しやすく、SNSでのシェア率も高い傾向。同キャンペーンのエピソードは多くの共感を呼び、シェアすることで自分らしさも出すことができ、人気を集めました。

まとめ

「SNSネイティブ」のZ世代は、日常のコミュニケーションや情報収集、消費行動など、SNSから多大な影響を受けていることがわかりました。Z世代マーケティングにもSNSの活用は欠かせないでしょう。Z世代のインサイトを捉えるには、一緒にプロモーション方法を考えるのもおすすめです。


Z世代の認知拡大に! マイナビのキョーソウPROJECT

キョ―ソウPROJECT

マイナビのキョーソウプロジェクトは、Z世代の認知拡大・新規顧客化を狙いとしたプロモーション施策です。企業からの課題に対し、Z世代のメンバーがアイデアを提案、企画書として仕上げます。

プロジェクトを通して、企業の理念や商品・サービスに込められた思いを伝えることも可能。Z世代のリアルな声を反映できる新しいプロモーション施策です。

キョーソウプロジェクトを見る

SNSブランディングとは? 基礎知識から進め方、成功のコツまで解説

 SNS利用者は年々増加しており、最新トレンドや役立つ知識、エンタメ性の高いコンテンツなど魅力的なアカウントもたくさんありますよね。人気アカウントになると注目度も高く、消費の面でも大きな影響をもたらすことがあるでしょう。SNSはブランディングに適しており、個人も企業にも欠かせないツールとなっています。

この記事では、SNSブランディングの基本知識から進め方、成功のコツまでご紹介。具体的な成功事例も取り上げて解説しているので、SNS運用の参考にしてみてください。

SNSブランディングとは

SNSブランディングとは

SNSブランディングの概要

SNSブランディングとは、SNS上でブランド(競合他社と区別するための言葉やデザイン)を表現して、企業の価値を多くの人に知ってもらったり、消費者との関係を強化したりするためのマーケティング戦略のことです。

現代では市場の飽和により、製品やサービス自体の差別化が難しくなりつつあります。そのような社会的背景もあり、ブランドの認知拡大や信頼性を高めるために、さまざまな企業がSNSブランディングに取り組んでいます。

 

SNSブランディングが重要な理由

SNSブランディングが重要視されている理由は2つあり、SNS利用者数が増えている点消費者の購買プロセスが変化した点です。

総務省のデータによると、日本のSNS利用者数は1億580万人(2023年)で、2028年には1億1,360万人まで増えると予測されています。世界のSNS利用者数も49億人(2023年)から60億5,000万人(2028年)との増加予測が出ています。SNSは日常のコミュニケーションツールとして定着し、さらに増加傾向は続くようです

またスマートフォンの普及とSNSの浸透により、消費者はWeb上で情報収集し商品を購入する傾向も強まっています。特にZ世代やα世代SNSの商品紹介や口コミ・レビューなどを活用し買い物をすることが主流のようです。

このようにSNS利用者数の増加と消費行動の影響を受け、企業もSNSでの情報発信は欠かせなくなっています。

総務省「令和6年 情報通信分野の現状と課題」

Z世代がSNSで調べている情報は?

マイナビ マーケティング・広報ラボ「情報収集についてのアンケート」

マイナビ マーケティング・広報ラボ「情報収集についてのアンケート」より:22歳‐25歳/正社員または公務員・団体職員/n=489件/2023年12月4日~2023年12月18日

 

マイナビのマーケティング・広報ラボの調査によると、Z世代の社会人はX(Twitter)について「推し」の情報収集での活用が大半。グルメや美容、音楽など好きなものの情報を調べているようです。そのほかInstagramやYouTube、TikTokなどのSNSについても、どのように使い分けをしているのか詳しく調査しました。

参考記事:SNS上での情報収集と広告に対する感じ方 ~新社会人編~

 

SNSブランディングの進め方

SNSブランディングの進め方

1.競合調査

まずは自社のポジショニングを決めるために、競合調査を行いましょう。 競合他社の製品、サービス、価格、販売戦略、評判などの情報を収集した上で、自社の強み・弱みを分析します。 そこから「3C分析」と「SWOT分析」を用いて自社のポジショニングを行います。差別化できる要素を見つけることがブランディングの第一歩です。

【3C分析】
「顧客(Customer)、自社(Company)、競合(Competitor)」の3つの観点から、状況を把握する

 

【SWOT分析】
状況を把握した上で、自社の「強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)」を明確にする

続いて、競合のSNSアカウントを調査します。フォロワー数や投稿頻度、投稿時間、投稿内容、エンゲージメント数などを詳しく見ていきましょう。競合が「どの時間帯にどんなターゲット層を狙って、どのような投稿を行っているのか」を把握することで、自社はどの層を狙っていくのか考えるヒントになり、コンテンツ作りもスムーズに進めやすくなります。

 

2.ブランドコンセプト設定

次に、ブランドコンセプトを決めます。ブランドコンセプトとは、ブランドが大切にしている想いを明文化したものです。ブランド誕生の歴史や商品・サービスの特徴、創業者の想いなどに沿って、ビジュアルイメージやスローガン、コミュニケーションスタイルを決めて、ブランドコンセプトを設定していきます。

ブランドコンセプトは特に大事な要素で、コンセプトに沿ったメッセージを示すことでより効果的に訴求しやすくなります。一貫したメッセージを届けることで、ユーザーからも認知されやすくなり、共感信頼安心感を生み出します。次第に愛着へとつながりブランドが強化されていきます。

 

3.ターゲット設定

3番目に、ターゲットを設定します。すでに販売実績がある場合は、CRM(顧客管理システム)のデータを分析して、どのような人が商品を購入してくれているのかを洗い出しましょう。もし販売実績がない場合は商品モニターやアンケート調査を行うことで、商品購入の意欲がある人を仮説立てをするのもおすすめです。

またデモグラフィック情報(年齢、性別、地域、職業など)や、サイコグラフィック情報(興味、価値観、ライフスタイルなど)を収集しましょう。それらの情報を収集した上で、架空の人物像「ペルソナ」を1つ作ります。具体的なペルソナを作ることで、「どのようなクリエイティブに興味をもってくれるか?」、「どのようなメッセージを届けるべきか?」などと、目指すべき方向が明確に定められるようになります。

 

4.クリエイティブ制作

ブランディングの方向性がブレないように、ブランドカラーやフォント、ロゴ、画像などを指定したガイドラインを作成しておきましょう。ブランドガイドラインを作成しておくことで、コンテンツに統一感を持たせることができます。

コンテンツを制作する際は、ターゲットの興味やニーズを把握するために、市場調査を行うのも有効。大切なことは、ターゲットの興味が湧いたり共感したりする「響くコンテンツ」作りです。エンターテイメント性を重視した投稿やライフハックなどの役立つ投稿、ブランドの舞台裏を紹介する製品開発ストーリーなども効果的です。また、写真やイラストなどクリエイティブのクオリティにこだわると目を惹きやすく、印象にも残ります。

 

5.効果測定

SNS上でコンテンツを配信したら「リーチ数」「クリック数」「いいね数」「保存数」「コメント数」などパフォーマンスを分析して効果測定しましょう。SNSのビジネスアカウントにはアナリティクスツールがあり、リアルタイムでパフォーマンスの分析ができます。

オーディエンスを年齢や性別に分けて分析すると、どのような人が反応しているのか傾向がつかめ、マーケティング戦略を最適化することが可能です。反応が悪い場合は、画像や写真を変更したり、投稿のタイミングを調整したりなどと、少しずつ変えてみて細かく数値の変化を見ていきましょう。

改善方法がわからない場合は、SNSで今どんな情報が拡散されているのか、リアルタイムのトレンドや「いいね」数の多い人気の投稿を参考にしてみてください。

 

SNS選定の仕方

SNS比較表「SNS選定の仕方」

SNSブランディングを成功させるためには、ターゲットに合わせたSNSの選定が大事です。ここではSNS運用にあたって、それぞれのメインコンテンツをもとに「投稿しやすさ」、「ブランディング」、「拡散性」、「炎上リスクの低さ」の5つの観点で比較してみました。

 

LINE

国内のSNSユーザー数1位で、「友だち」登録している潜在層に対して情報発信できるのが。短文のメッセージや画像、動画などコンテンツの種類も幅広いため投稿はしやすく、炎上リスクも低いです。他のSNSと比較すると拡散性はあまりありませんが、「友だち」登録してくれたユーザーと定期的に接点を持つことができます。

 

YouTube

国内のSNSユーザー数2位で、幅広い年代層が利用。動画の作成に時間やコストがかかるため投稿のハードルは少し高めでしょう。一方で動画コンテンツは情報量が多く印象に残りやすいため、ブランディングをしやすいのがメリット。拡散性はやや低いですが、リンクが共有され他のSNSで注目を集めることも。炎上には注意が必要です。

 

X(Twitter)

X(Twitter)は140文字以内の短文投稿がメインのため、気軽に投稿が可能即時性と高い拡散力があるのが特性で、速報ニュースや話題性のある情報をリアルタイムで届けられます。画像や動画なども入れられ投稿しやすい反面、他のSNSと比べると炎上しやすいため、誤解を招く表現がないか投稿前の確認は必須です。

 

Instragram

ビジュアル重視のオシャレな画像がメインで、女性ユーザーが多いのが特徴。拡散性はあまりありませんが、画像や動画コンテンツで独自の世界観を作りやすく、ブランディングや消費につながりやすいのが強みです。ステルスマーケティングでの炎上が多いため、投稿内容やPR表記の方法などのルールは十分に理解しておきましょう。

 

Facebook

1人1アカウントの実名登録制のSNSで、炎上リスクも低く、情報の正確性信頼度が高いのが利点です。30代以降のユーザー層がメインで、画像と文章で「しっかり読む」コンテンツが多い傾向のため、ある程度作りこんだ投稿が必要になるでしょう。

 

TikTok

ショート動画がメインで、スマホで動画の加工や編集が簡単にできるため、投稿は比較的しやすい傾向です。X(Twitter)と同様に拡散性が高くバズりやすいため、1度注目を集めると継続的に話題になり、トレンドを生みやすいでしょう。ブランディングにも適しています。

各SNSのユーザー層は?

SNSの選定にあたり、それぞれのSNSの特性やユーザー層も把握しておくことが大切です。主要なSNSの年齢層や利用目的なども詳しく解説しているので、ターゲットに合ったSNSを見つけましょう!

参考記事:【2024年版】主要SNSの年齢層を比較! 利用率や特徴、最新の傾向は?

 

SNSブランディングのメリット・デメリット

SNSブランディングをする上で、メリット・デメリットを押さえておきましょう。

メリット

・認知度向上
・低コスト
・ユーザーとの交流
・UGCの創出

SNSブランディング4つのメリット

 

認知度向上

SNSはリツイートなどの機能により、瞬時に情報が拡散されることが大きなメリットです。ユーザーに情報拡散してもらえれば、フォロワーだけでなく商品やブランドを知らない人にも効率的にリーチでき、認知度が向上します。トレンドのハッシュタグの活用や、人気企画を取り入れたコンテンツを投稿することで、情報拡散を図り、多くのユーザーにリーチすることが可能でしょう。

また、商品に魅力を感じたユーザーが、SNS上で「〇〇の商品が欲しい」、「〇〇の商品がかわいい!」などと投稿すれば、自然な形で認知度を高めることもできます。このような拡散性により、多くの人に商品やブランドを知ってもらいたいときに効果を発揮します。

 

低コスト

SNSは通常の投稿もビジネスアカウントの開設も無料でできるため、初期費用無しで気軽に始められます。投稿を分析するツールも基本的に無料ですが、X(Twitter)は有料のサブスクリプションサービスも展開しており、プラン別で便利機能を利用することもできます。

またSNSで広告を出稿する場合も、従来の広告よりも費用をおさえて掲載でき、低コストで運用可能です。広告配信されたコンテンツでもリツイートされた分には広告費が発生しないため、バズる人気コンテンツを制作できれば、低コストで多くの人にリーチできます。

 

ユーザーとの交流

SNSを通じて、ユーザーと直接コミュニケーションがとれるのもメリットです。ユーザーから「いいね」や「コメント」を受け取ることができ、リアルタイムでユーザーの反応や意見を把握できます。時には悪い反応もあるかもしれませんが、ネガティブな意見こそ製品やサービスの改善に役立つ貴重な意見にもなります。

ユーザーからのコメントに返信すれば、企業やブランドへの親近感をもってもらいやすくなりますし、ユーザーの声をダイレクトに取り入れて新商品のアイディアや製品の改善に活かせば信頼関係を深めることもできるでしょう。ユーザーが参加しやすいキャンペーンなども交流が深まり、効果的です。

 

UGCの創出

SNSのUGC(ユーザー生成コンテンツ)は、特別な価値を生み出します。UGCはユーザーの本音率直な意見が反映されており消費者目線の信頼感のあるコンテンツ」として、他のユーザーから共感や信用が集まりやすくなります。広告やプロモーションより自然な形で魅力を広めることができ、新規顧客の獲得にもつながりやすいでしょう。

SNS上でのキャンペーンやコンテストの開催は、UGCを作ってもらいやすくなり、おすすめです。企業の公式アカウントがUGCに「いいね」やシェアすることも有効で、ユーザーのモチベーションにもつながりますし、信頼性が向上します。

Z世代のSNS実態

SNSネイティブとも言われるZ世代は、自ら情報発信も盛んに行うのが特徴です。SNSの使い分けや消費行動の傾向も把握しましょう。

参考記事:Z世代のSNS利用率は? 情報収集・使い分けの特徴も徹底解説

 

デメリット

・SNS運用の手間
・炎上リスク

SNS運用の手間

SNSの運用は日々管理が必要になり、非常に手間がかかります。コンテンツの定期的な配信やコメントの返信をはじめとして、SNSで今どんなコンテンツが人気なのかトレンドチェックをしたり、新機能が追加されたら実際に試してみたり、配信したコンテンツの効果測定をして改善策を考えたり…などと、多岐にわたります。

アカウントを開設したもののリソース不足に陥り、運用停止となることもよくあります。あらかじめSNS運用は手間がかかることを理解した上で、運用代行を検討するのも一つの手です。

 

炎上リスク

SNSを運用する際には、あらかじめ炎上への対策を決めておきましょう。SNSはあらゆる人が自由に閲覧しているため、不適切な表現差別的な言葉不快にさせる内容が含まれていないか十分に配慮する必要があります。特にインフルエンサーが発信する情報は多くの人々に影響を与えるため、彼らをアサインする際は、事前にNG表現等を共有しておくのが有効です。

また、炎上リスクをおさえるためには、SNS監視も必要です。炎上する可能性が出てきたら早急に対処するのが重要。また、炎上した場合の対処方法をガイドラインで定めておくと、万が一トラブルが起きた時にも落ち着いて対処できるようになります。

 

SNSブランディングを成功させるポイント

SNSブランディングを成功させるポイント

SNSブランディングはポイントを押さえれば、成果が見込みやすくなります。ここでは、SNSブランディングを成功させるポイントを5つご紹介します。

 

ブランドコンセプトの統一

ブランドのコンセプトをしっかり定めることが非常に重要です。ターゲット層や伝えたいメッセージを明確に決めて、ブランドガイドラインを作成しておくようにしましょう。

SNSはすでにさまざまなアカウントが存在するため、ターゲット層を幅広く設定するよりも、特定の層に向けて発信した方が差別化しやすいからです。コンセプト設計をしっかりし、特定のテーマに沿った一貫性のあるメッセージを配信し続けましょう。

 

著名人やインフルエンサーとのコラボ

SNSのエンゲージメントを高めるためにも、著名人やインフルエンサーとのコラボは効果的です。インフルエンサーにキャンペーンやプロモーションを盛り上げてもらうことで、新規顧客の獲得だけでなく既存の顧客もファン化しやすくなるでしょう。

インフルエンサーはフォロワーとの信頼関係がすでに作られていのが強みで、情報発信した際にフォロワーに響きやすいのがメリットです。彼らの影響力を活かして魅力を発信してもらうこともできますし、コラボして製品をブラッシュアップさせたりとブランディングにもつながりやすく、短期間での効果も見込めます。

 

キャンペーン

一時的に露出を高めて認知度を上げるならば、キャンペーンもおすすめです。例えば、プレゼント企画やフォロー&リツイートキャンペーン、キャンペーン専用ハッシュタグを使った投稿キャンペーンなどは定番で、情報拡散されやすくブランド認知も向上します。 ユーザーが興味・関心を持てばUGCも増え、ブランディングも強化されるでしょう。

またキャンペーンを実施する場合は、1つのプラットフォームに限定せずにX(Twitter)やInstagram、 TikTokなど複数のチャネルでキャンペーンを展開すると、異なるユーザー層に拡散され効果的です。

SNSプロモーションもチェック!

主要SNSの比較表をもとに、各SNSごとのプロモーション手法とポイントを解説。成功事例も取り上げ、戦略のヒントが得られます。

参考記事:SNSプロモーションとは? メリット・効果的なコツ・成功事例を解説

 

ユーザーとの交流

先述した通り、SNSのメリットはユーザーとの双方向のコミュニケーションが楽しめることです。それぞれのSNSによって機能は異なりますが、例えばInstagramではライブ動画を配信して、リアルタイムで来たコメントに直接答えたり、アンケート機能を使ってフォロワーの知りたい情報を探ったりすることもできます。ユーザーが気軽に参加しやすい企画を選べば、交流もしやすくなるでしょう。

ユーザーとのコミュニケーションを積極的にとることで、ファンコミュニティーの創造にもつながるのがSNSの利点です。

 

運用代行

SNSの更新や分析は手間がかかるため、SNS用代行会社に依頼することもおすすめします。特に運用のリソース不足やコンテンツのクオリティに悩んでいる方は、サポートを受けるのも一つの手です。

運用代行会社はSNSの最新トレンドやアルゴリズム、これまでの運用実績に基づいた知見がありますし、「どのようなコンテンツが刺さるのか?」、「何時頃にコンテンツを配信すべきか?」など、些細な悩みにも解決策を提示してくれるでしょう短期間で成果を出したい時や改善策がわからない時には活用しましょう。

 

各SNSの成功事例

最後に、SNSブランディングの成功事例を参考にしてみましょう。ここでは、SNSブランディングで取り入れたい戦略ポイントを解説します。

 

Instagram×ユニクロ

ユニクロ公式Instagram

出典:ユニクロ公式Instagram

ユニクロのInstagramは、新作アイテムの紹介や着回しコーデ、セールアイテムのラインナップなど、最新の着こなしを画像とリール動画で紹介しています。

 

人気モデルやインフルエンサーのコーディネイト、スタッフの出勤コーデ、ユーザーの着こなしなど、さまざまな切り口で共感や親近感、憧れを生むコンテンツを更新しているのが特徴です。

 

また公式アカウントでは、ユニクロアイテムを使ったコーデの投稿を募集。ユーザーの投稿に「ステキな投稿をありがとうございます」とコメント付きで写真を紹介して、UGCを活用。ユーザーとの交流を積極的に行い、ブランディングを強化しています。

 

X(Twitter)×森永乳業

森永乳業公式X(Twitter)

出典:森永乳業公式X(Twitter)

森永乳業のX(Twitter)は、オリジナルキャラクター「もーりー」が情報をお届け。新商品の情報やお手軽レシピの紹介、クイズやアンケートなどユーザーが参加型の投稿も多く、1つの投稿のエンゲージメントが高いことで注目を集めています。

 

X(Twitter)の投稿にコメントを残すと、もーりーが必ず返事をしてくれるのも魅力の一つ。オリジナルキャラクターを使ったアクティブコミュニケーションで、ファンを増やしています。

 

TikTok×ロート製薬

ロート製薬、公式TikTok

出典:ロート製薬TikTok

ロート製薬のTikTokには、オリジナルVTuberの根羽清ココロちゃんがいて、胸キュンのかわいいソングが聞けると若い世代を中心に人気を集めています。オリジナルVTuberを使ってトレンド企画(「歌ってみた」「踊ってみた」投稿など)にのりエンゲージメントをUP。YouTubeでもオリジナル楽曲を配信することで、さらなる拡散へとつながりました。

 

他にもTikTokでは、新商品や商品の活用方法、ブランド担当者のインタビューや裏話、美容情報などの役立つ投稿も配信しています。情報量は控えめに工夫しており、気軽に楽しく見れるエンターテイメント性の高い動画が魅力です。

YouTube×花王

花王、公式Youtube

出典:花王公式YouTube

花王のYouTubeでは、社会課題への取り組みやモノづくりへの想いなどを発信するコーナー「Kao Do it!」を配信。実際に現場の社員が登場し、製品のこだわりや生活に役立つ情報を届けています。

 

人気のコンテンツは「PR担当者がリアルで愛用している商品」の紹介動画や、「エリソデ洗いにはどのタイプの洗剤が適しているか」など日常の素朴な疑問をわかりやすく解説している動画。「社員の1日に密着」動画では、製品開発の裏側やこだわりなども紹介されており、視聴者の興味に沿った工夫が取り入れられています。

 

動画はテロップや音楽なども効果的に使われクオリティが高く、ライフハックが充実しています。

まとめ

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【各世代の特徴一覧】価値観の違いや効果的なマーケティング方法を比較

生まれた年に基づく「世代」の名称があることを知っていますか? 各世代ごとにその時代にどのような影響を受けたのかは異なり、それぞれ独自の特徴や傾向も見受けられます。

この記事では、戦後の「団塊の世代」から「α世代」までの各名称を一覧で紹介。また世界共通の名称「X世代・Y世代・Z世代・α世代」にも言及し、各世代の特徴や価値観について詳しく解説していきます。

世代の名称一覧

世代の名称一覧

まずは、1947年以降の「団塊の世代」から「α世代」までの名称を一覧でまとめました。生まれ年により、おおまかに「世代」が分類されているので、全体像を把握しましょう。

また世代の名称には、世界共通のものと日本特有の呼び方があります。「X世代、Y世代、Z世代、α世代」は世界共通の名称で、それ以外は日本特有の名称とされています。

各世代には時代を象徴する出来事や社会的背景などがあり、人々の価値観に何らかの影響を与えているでしょう。必ずしも同世代の人が共通の特徴や価値観を持っているわけではありませんが、各世代の傾向を把握することで世代間の理解を深め、マーケティングにも役立てることができます。

 

「X世代・Y世代・Z世代・α世代」とは

「X世代・Y世代・Z世代・α世代」とは

「X世代・Y世代・Z世代・α世代」の分類方法は、さまざまな国・地域で使われており、世界共通の名称です。それぞれの世代の社会的背景と特徴、価値観について説明します。

 

X世代の特徴

生まれ年:1965年~1980年頃 
 年齢層:40代~50代(2024年時点)

高度経済成長やバブル時代に生まれ経済的な変革期を経験してきたため、新しいものや高品質なものを好み、物質的な豊かさを重視する傾向です。

X世代の幼少期はTVや新聞、雑誌での情報収集がメイン。社会人になってからインターネットを使用するようになったため、紙媒体とデジタルツールの双方を使って情報収集する傾向です。特にマスメディア(TV・新聞・雑誌・ラジオ)からの情報に信頼を持つようです。

 

Y世代(ミレニアル世代)の特徴

生まれ年:1980年~1995年頃
 年齢層:20代後半~40代前半(2024年時点)

バブル崩壊や就職氷河期を経験しているため、非常に現実的で安定思考を持っています。1995年には「Windows 95」が発売され、インターネットが発展した時期に成長しており、デジタルリテラシーが高いと考えられています。

Y世代はインターネットやSNSも使いこなしますが、新聞や雑誌などの紙媒体も見ており、さまざまなメディアからバランスよく情報収集をします。消費に対しては慎重派コスパ重視セールやキャンペーンなどを好みますが、衝動買いはあまりしません。モノよりも、旅行などの「体験」を重視する傾向です

 

Z世代の特徴

生まれ年:1995年~2010年頃
 年齢層:10代後半~20代後半(2024年時点)

Z世代はインターネットやスマートフォンが普及している時代に生まれたため、「デジタルネイティブ」と言われています。SNSや動画配信サービスを通じて情報収集するだけでなく、自らも情報発信して自己表現を楽しんでいる人が多いようです

日々Web上で多くの人とつながり、さまざまな価値観に触れているため、自分とは異なる価値観を尊重する面も。社会問題や環境問題に対する教育も受けており、関心があるとされています。

異なる価値観に寛容である一方で、自身の個性も重視自分の価値観に合う人を好み、気の合う仲間とのコミュニティを大切にしています。商品を購入する際も、自分の価値観に合うかが大事な要素になっています。

 

α世代との特徴

生まれ年:2010年~2024年頃
 年齢層:0歳~10代前半(2024年時点)

α世代は親もデジタルリテラシーが高いミレニアル世代であり、生まれながらに最新のデジタル環境にいるため、Z世代よりもさらに高度なデジタルネイティブと言われています。幼少期からオンラインゲームやメタバース空間に慣れ親しんでおり、オンライン上の交流にも抵抗がありません。

またスマホやタブレットを使いこなして効率的に情報収集し、タイパ重視。教育面では、学校で外国語やプログラミング、SDGsを学んでいることも大きな特徴で、社会問題への対策や多様性への理解も期待されています。

α世代の5つの特徴は?

「α世代」は歴史上最大の世代になるとも言われており、世界中で動向が注目されています。彼らの特徴とSNSトレンドについても詳しく解説しています。

参考記事:「α(アルファ)世代」の特徴とは? Z世代との違いや価値観を徹底解説

 

各世代の特徴と価値観

各世代の特徴と価値観

続いては日本特有の世代の呼び方をもとに、各世代の特徴と価値観についても詳しく紹介していきます。

 

団塊世代

生まれ年:1947年~1949年頃(第一次ベビーブーム期)
 年齢層:70代後半(2024年時点)

団塊世代は戦後の高度経済成長期に成人を迎え、独自のバイタリティと団結力で戦後の日本を復興させるために働いたことから「団塊」と呼ばれています。集団意識が強く、成功への強い意欲を持ち、日本社会に大きな影響を与えてきました。

ベビーブーム期で総人口が多いため、受験や就職活動など激しい競争の中で育ち、社会や政治に対して学生運動なども行っていました。バブル景気など好景気を経験しており、勤務先は終身雇用で努力すればするほど役職や給料が上がったため、仕事に対する責任感や義務感も強いと言われています。

団塊世代は第一次テレビっ子世代で、マスメディアの情報を信頼しています。The Rolling Stonesローリング・ストーンズ)やThe Beatlesビートルズ)など海外文化にも触発され楽しんできたため、トレンドに敏感です。

 

しらけ世代

生まれ年:1950年~1965年頃
 年齢層:50代後半~70代前半(2024年時点)

戦後復興と高度経済成長期が進み社会が成長していく一方で、日本経済が好景気から不景気に陥るところを目の当たりにしているため、安定志向。社会の急速な変化によって矛盾や不満も生まれ、前世代と比較すると政治や社会運動への関心も低くなったことから「しらけ世代」と名前が付けられました。

しらけ世代は与えられた役割を淡々とこなす真面目で慎重派の傾向があり、「成績を上げたい」、「大手企業に務めたい」など、個人の利害を重視する一面も。大きなリスクを取ることは避け、堅実に物事を進めることを大切にしています。

テレビやラジオが普及し始め、娯楽や情報源が急速に多様化。マスメディアの影響を強く受けています。

 

新人類世代

生まれ年:1960年頃
 年齢層:60代(2024年時点)

高度経済成長期後の技術革新の時代に育ち、テレビやコンピューターなどの新しいメディアから影響を受けています。上の世代とは異なる新しい価値観やライフスタイルを持つことから「新人類」と呼ばれ、1980年代後半に流行語となりました。

新人類世代が社会人になった80年代はバブル景気がピークだったため収入にも恵まれ、物質的にも豊かな生活を送っていました。そのため、消費への抵抗がありません。真面目に働くだけでなく、楽しむことも重視しており、自分のやりたいことを追求する姿勢が強いです。

また彼らが社会人の頃には、アニメやゲーム、雑誌など娯楽も増えたため、消費行動や価値観もさらに多様化。ブランド品や高級品への強い関心があるようです

 

バブル世代

生まれ年:1965年~1969年頃
 年齢層:50代後半(2024年時点)

バブルで景気が良い時代に社会人になっているため、消費志向が強く、物質的な豊かさも享受しています。当時は求人件数も多く誰でも簡単に就職できたことから、終身雇用で定年まで一社で働き続けられると考えられていました。そのため協調性が重視され帰属意識愛社精神も持っています。

バブル世代の特徴は、豪華さや高級感。肩パット入りのジャケットやハイヒールなどの華やかなファッションに派手なメイクをするのが主流で、ハイブランドを持つことが一種のステータスに。個人の自己実現や自由なライフスタイルにも関心を持ち始めています。

 

団塊ジュニア

生まれ年:1971年~1974年頃(第二次ベビーブーム期)
 年齢層:50代前半(2024年時点)

団塊世代の子供たちにあたり、日本の人口が急激に増加した第二次ベビーブーム期に生まれて総人口が多いのが特徴。受験や就職などの激しい競争に打ち勝つため、競争意識が高く精神面もタフ。団塊世代の両親の間で「大企業に就職して安泰な生活を送るには、大学進学が必要」という考えが広まり、教育が重視されました。

大学進学率が高いですが、彼らの卒業時期にはバブルが崩壊し、就職氷河期の初期に突入高学歴ワーキングプアが続出しました。

このような苦しい時代を生きてきたため、現実主義で無駄なものに消費はしません。商品を選ぶ際も、じっくりと慎重に判断する傾向です。 

 

就職氷河期世代

生まれ年:1971年~1982年頃
 年齢層:40代前半~50代前半(2024年時点)

 社会人になる頃にバブルが崩壊し景気が悪化したため、就職活動が非常に困難な時代に直面。「就職氷河期」は、1994年に新語・流行語大賞にノミネートされるなど社会問題の言葉として浸透し、ロストジェネレーション世代(失われた世代)とも呼ばれます。

 この世代は就職難により正社員として働けずに、やむを得ず非正規や派遣社員になる人もいました。安定した雇用を目指し、仕事にはストイックに打ち込む傾向。忍耐力もあり、資格取得などスキルアップにも前向きです

商品を購入する際はコストパフォーマンスが良いかどうかを吟味し、倹約志向と考えられています。

 

ミレニアル世代

生まれ年:1980年~1990年代前半頃
 年齢層:30代前半~40代前半(2024年時点)

1990年代末からIT革命が起こりインターネットが普及したため、幼少期からパソコンに触れています。学校でも「情報」の授業でパソコン操作を習い、デジタル活用に抵抗がありません。インターネットを通じて多様な価値観に触れてきたため、受容力を持ち合わせています。

ミレニアム世代が社会人になる頃には景気が回復し、比較的容易に就職可能に。就職氷河期を経て働き方も変化するとワークライフバランスが重視されるようになり、理想主義の一面があります。

幼少期からモノが豊富で豊かな社会だったため、物欲はあまりないのが特徴。商品を購入する際も「感動する体験ができるか?」、「接客態度は丁寧か?」などが気になり、ものよりも体験価値を重視します。

ミレニアル世代が使う子育てアプリは?

デジタルリテラシーが高いとされるミレニアル世代は、SNSやアプリも積極的に利用する傾向があります。子育て層になった今、使用している子育てアプリや課金の実態、求める要素について詳しく調べました。

参考記事:共働き層が愛用する子育てアプリランキング

 

さとり世代

生まれ年:1985年~2005年代頃
 年齢層:20代後半~30代後半(2024年時点)

さとり世代は、バブル崩壊、阪神淡路大震災、リーマンショック、東日本大震災など社会を揺るがす大きな出来事を経験しながら育ちました。厳しい社会情勢に巻き込まれたことからも、現実主義堅実な暮らしを重視。安定した暮らしを求めるため他の人との争いを避け、協調性を大切にします。

幼少期からパソコンやスマートフォンを利用していたため、インターネットで調べて吟味した上で商品を購入する傾向。実用性やコストパフォーマンスを重視し、ブランドにこだわらず自分に合うものを選ぶ人が多いと考えられています。

 

ゆとり世代

生まれ年:1987年~2004年代頃
 年齢層:20代~30代後半(2024年時点)

2002年に新学習指導要領が施行され、小学校から高校までの12年間「ゆとり教育」(週休2日制や学習内容の削減)に基づく義務教育を受けてきました。勉強時間が減り自由な時間が増えたことや、競争を避け個性を尊重する教育環境だったことから、自分の意見やアイディア、個性を発揮することを好みます

ゆとり世代は幼少期からデジタル機器を使っていることからデジタルスキルが高く、賢く活用しているのが特徴。不景気な時代が続いているためブランド志向は低く、自分にとって価値があるものをコスパよく購入する傾向です。

 

Z世代

生まれ年:1995年~2010年代頃
 年齢層:10代前半~20代後半(2024年時点)

 Z世代の価値観や特徴については先述した通りで、ここではZ世代のデジタル面についてより詳しく言及します。

生まれた頃からパソコンやスマートフォンが普及しているZ世代は「SNSネイティブ」とも言われ、SNSを通じて家族や友人と連絡・コミュニケーションを取るのが日常。他の世代と異なるのは、SNSや動画配信サービスを通じて、自らも情報発信していることです。

SNSに載せる写真を加工し「盛る」のがブームとなりましたが、近年では“盛らない・ありのままの姿”を共有する流れも。Z世代の間では、日常のリアルな写真を共有するSNS「BeReal.」の人気が高まっているようです。

また情報収集する際はSNSを使い分け、商品の見た目やデザインを見る場合はInstagramをチェックし、機能や使い方・活用テクなどを知りたい場合は動画を見るなどと、タイパ重視で行動しています。

Z世代のSNS利用実態は?

“SNSネイティブ”のZ世代が、実際によく使うSNSや使い分けの実態、情報収集の特徴など、詳しく解説しています。

参考記事:Z世代のSNS利用率は? 情報収集・使い分けの特徴も徹底解説

 

α世代

生まれ年:2010年~2025年代頃
 年齢層:0歳~10代前半(2024年時点)

 α世代の価値観や特徴についても先述した通りで、ここではα世代のデジタル面についてより詳しく言及します。 

α世代の親にあたるミレニアム世代もデジタルリテラシーが高いため、家庭でもスマートフォンやタブレット、教育アプリなどを取り入れた最新のデジタル環境で育っているのが特徴。小学校でもデジタル教材が活用されたりプログラミングの授業が必修となり、デジタル教育が盛んです。

またZ世代に引き続きタイパ重視の傾向も強まりショート動画を好んだり、動画を倍速で視聴して短時間で多くの情報量を得ようと、より効率的に情報収集します。また、自分の好みや関心に基づくパーソナライズされたサービスも好みます。

α世代やZ世代の間では、新形態のSNS「パラレル」が人気を集めています(アプリ登録者数は約500万人/2024年5月時点)。「パラレル」とは、友達とチャットや通話をしながら、ゲーム・動画・音楽などのエンタメコンテンツを一緒に楽しめる、オンラインのたまり場アプリ。リアルタイムで友人と一緒にいるような感覚が味わえることが、α世代のバーチャル感覚に合っており、今後もさらに注目を集めそうです。

 

Z世代とα世代、主な世代との比較

X世代・Y世代・Z世代・α世代の「デジタル環境」比較

続いては各世代の特徴をふまえた上で、比較をしてみましょう。X世代~α世代までの「デジタル環境」に注目し、情報収集の仕方で比べてみました。

「X世代・Y世代・Z世代・α世代」のデジタル環境の比較

X世代は成人後にインターネットを利用するようになりましたが、Y世代以降は生まれながらにデジタル環境にいることから、世代が進むにつれデジタルリテラシーも高くなりつつある傾向です

なかでもZ世代・α世代は、学校でオンライン学習やプログラミングの授業があるため、デジタル機器により精通しており、WebやSNSを活用して短時間で効率よく情報を収集することが得意です。

また情報収集の仕方にもデジタル環境は影響しており、X世代・Y世代はTVや新聞・雑誌などの紙媒体とWebとバランスよく情報収集する一方でZ世代・α世代はWebやSNSをメインで使いこなし、インフルエンサーや一般人の口コミやレビューなども重要な情報源になるのが大きな特徴です。

 

X世代・Y世代・Z世代・α世代の「マーケティング戦略」比較

さいごにX世代~α世代までの「価値観」に注目し、それぞれのマーケティング戦略を考えていきましょう。

X世代・Y世代・Z世代・α世代の「マーケティング戦略」比較

α世代はまだ幼少期の子供たちのため、今後も価値観は変化していくと考えられています。

X世代は商品の「品質の高さ」を重視するのに対し、この世代以降は「体験」(Y世代)、「精神的な満足度」や「ブランドの価値観や世界観」(Z世代)など、商品を通じてどのような付加価値を手に入れられるかが重視されていることがわかります。

またZ世代とα世代のマーケティング戦略には、SNSの活用が欠かせません。Z世代は好みのものや共感できるものには積極的にお金をかけるため、ブランドのコンセプトや商品の開発ストーリーなどの紹介、インフルエンサーの活用も効果的です。

タイパを重視するα世代にはショート動画TikTokなどを活用し、まずは直感的に「気になる!」、「よさそう!」と興味をもってもらうことが重要。投稿をバズらせて一緒にトレンドを作っていくのも有効でしょう。

 

まとめ

この記事では、各世代の人々が影響を受けた社会的出来事や、そこからどのような価値観が生まれたのかについて詳しく解説しました。 ミレニアル世代以降はデジタル環境の影響も大きく受け、生活に変化がもたらされています。各世代の特徴を理解した上で、マーケティング戦略に活かしていきましょう。

 

関連資料

SNS上での情報収集と広告に対する感じ方 ~新社会人編~

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